母の愛はこうして生まれた? | まきむく通信(どうでもいいこと書いています!)

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NHKスペシャル

生命大躍進の第2集の内容について。。。

第2集「こうして“母の愛”が生まれた」

 

 

人間が子供を育てる母性愛。。。どこから生まれたのでしょうか?やっぱり、このような母性愛もDNAに組み込まれているとしたら。。。

 

愛情深い子育て、

自分の身を削って子育てする母の愛

(すべて、我々のDNAに組み込まれているのだ!)

 

 

4億年前、両性類誕生 卵

3億年前 哺乳類につながる祖先誕生(まだ、爬虫類のなかま)

2億5千万年前 キノドン 母と子の化石(子育ての証拠)

2億4千万年前 地球規模の大噴火 生命97%死滅

1億6千万年前 恐竜時代 (哺乳類・小型化夜行性化)

 

 

タスマニア島に生きる、ハリモグラ(原始的な哺乳類)。哺乳類ではあるが卵生。卵から孵ったばかりの赤ちゃんは、1.5cm。母乳で育てる。母乳は乳首からではなく、皮膚から汗のように滲み出るのだ。

ハリモグラのお母さんからは、母乳が汗のように分泌されているのだが、実は卵の段階(ハリモグラは、カモノハシと同じ卵を産む哺乳類なのだ)から母乳の分泌がはじまっているのです。その卵は分泌された母乳でまとわられいる。なぜなのでしょうか?母乳のなかに含まれる成分に秘密があった。

リゾチーム(抗菌作用のある物質)

αラクトアルブミン(母乳のもと、栄養素)

母乳の役割は、栄養を与える他に、雑菌から卵を守るという役割を持っていたということが判る。→この抗菌作用の分泌液が母乳の起源なのでは?そういう可能性が高いことが分かってきたのだ。

 

 

母乳の起源は、抗菌作用のある汗だった。

3億年前 

哺乳類につながる祖先誕生(まだ、爬虫類のなかま)、卵生で、卵の殻がとても薄く柔らかったのである。雑菌などから卵を守るために卵に抗菌物質を与えながら卵を温めたと考えられている。そして活用されていたのが抗菌物質を含んだ汗(体内からの分泌液)だったのである。リゾチウムを含む分泌物により、卵を雑菌から守り卵の孵化率を高めていたのである。

 実は、リゾチウムと、母乳の元になるαラクトアルブミンの構造はほぼ同じ。ほとんど変わらないのである。卵を守るための抗菌作用を目的としていた分泌物から、母乳へと変わったという大躍進が起こったのである。その大躍進の元になったのは、小さな変化、たった小さなDNAの突然変異の仕業だったと考えられるのだ。

母乳で育てるという大躍進。それが母性の始まりのきっかけであるとされる。

そして、その能力(母乳)の獲得により、2億5千年前の地球では、母乳で子育てができる哺乳類の祖先が繁栄することとなる。

この母乳で子を育てるという生態が、母と子のふれあい(愛)を育んだのである。

 

 

しかし。。。地球規模の大変動が襲う。

地球内部からの溶岩の噴出が地球規模でおこり、地球上の生き物の97%が死滅した。

1億6千万年前(恐竜時代)

この巨大噴火後の世界を支配したのは、あの巨大な恐竜たちとなる。

哺乳類の祖先はネズミのような小さな動物としてしか生きていけなくなっていた。化石 ジュラマイア(初めて胎盤をもつ動物)胎生動物の始まりと考えられている。胎生で子供を産むということが、体の小さな祖先の生き残り戦略となった。外敵から卵を置いて逃げるということがなくなったのだ。胎盤で子供を育てるようになってから、卵の時代からくらべると格段に生存率が上がった。

 

 

胎盤の獲得は、PEG10遺伝子(1億6千年前くらいに獲得)に由来する。

PEG10遺伝子KOマウスの胎児は、胎盤をつくることができず育たない。

実は、PEG10遺伝子の起源は、レトロウイルスからもたらされた。つまり、PEG10遺伝子はレトロウイルスの遺伝子に非常に似ているのだ。また、胎盤は母胎からの免疫の攻撃から守るという働きをもっているが、その力もこのレトロウイルスの遺伝子からもらった能力なのである。

 

その能力をもって初めて、母親の体の中に子という別の遺伝子をもつ別の生命が同居できるようになったのである。

 

 

種の全滅をもたらすくらいのレトロウイルスによる大感染。一部の個体が生き残り、さらに生殖細胞へのウイルス感染が、後に胎盤のもととなるPEG10遺伝子の組み込れとなったと考えられている。

人間、そして哺乳類がもつ母性愛のもととなる遺伝子の獲得は。

・ 母乳の獲得

・ 胎盤の獲得

この2つの進化の大ジャンプが起こったことが伺える。

これぞ、生命の大躍進なのである。

 

 

愛情までも、遺伝子情報によりコントロールされていることが分かる。もちろん、そういうことであるなら、愛情は人間だけのものでもないことが分かる。進化とは、漸進的に進むものではなく、飛躍が突然おこるのである。その飛躍のもとになるのは、少しづつ変異を遂げる遺伝子に蓄積されているのである。

 

 

 

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