瀬戸内寂聴さんと山田詠美さんの対談本。


4つのテーマ(私小説、死、女と男、場所の記憶)に分かれた対談。瀬戸内さんが『花芯』という小説で、「子宮」という言葉を使ったら、男性批評家に「エロに媚びた小説」と酷評され、そこは反骨精神旺盛な瀬戸内さん、「そんなことを言う批評家はインポで、女房は不感症だろう」ってやり返して袋叩きにあって5年間文芸誌から干された、という話に爆笑。いや爆笑してもいいようにサービス精神満載でしゃべってくれてるんで、こんな大変な時代があったのか…。


私は小説は書いてないんだけど、山田詠美さんくらいでも「自信があったと思ったら全然なくなったりとか」するらしい。はー、わかる!!でもわからないところもある。「別れ道って人生にはあるんですよ。そのときに、進んで損な道を選ぶのが芸術家」「こっちへ行ったら安泰、ということがわかってるのに、決まって違う方を選ぶ」。私の周囲だと、スジャータ女史がこのタイプ。あー、じゃあ私フツーの人だわ。


…と思ってたんだけど、本出してから「隠居とか絶対ムリ」などと若干見下されながら言われるようになって、おかしいな、自分ではいつも安泰な道を選んでるつもりだったのに、これはそんなにムリな道だったんだろうか。もしかしてそういう人たちって、大変な道を選んでる自覚がない、もしくは「安泰」のセンサーがぶっ壊れてるってだけの話なのか…?とゾッとした。


 

 


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