知の巨匠・内田樹さんと、精神科医・名越康文さんの、子育てや家族をテーマにした対談集。


このお二人、私は『辺境ラジオ』で知って以来大好きで、大好きな二人の組み合わせということで読まいでか!!


もうね、このゴキゲンおじさん二人の、鋭くてユーモアがあって、でも全体的にウフフ〜とかアハハ〜とか行間から聞こえてきそうな感じっていうの?(笑)エラソーな感じも一切なし!ほんと好き!!


『14歳の子を持つ親たち』に向けられたものだけど、これは確かに、それを親に言ってくれる人はいなかった!と思うことばかり。ということは、かつて14歳だったすべての親たちにも面白いはず。


刺さった言葉をメモしておく。


・狂いすぎている人は周囲の人を発症させるが、本人は発症しない


・「子どもはこうあるべきだ」とか「子どもはこうあるはずだ」という信憑が子どもに接するときのオプションを限定し、子どもたちに起こりつつある前代未聞の変化を理解するフレキシビリティを損なっている。


・子どもは色々とシグナルを発信しているのに、親がそれをほとんどシステマティックに無視する。でも、その子の中の「承認可能な部分」についてだけは、反応する。


・(苦しんでいる子どもが、親に連れられて診察に来るとき)専門家の一つの固定観念的な尺度から見ると、どう見ても親の方が病気なんです。


・コミュニケーションの現場では、理解できたりできなかったり、いろんな音が聞こえてるはずなんです。それを「ノイズ 」として切り捨てるか、「声」として拾い上げるかは聴き手が決めることです。そのとき、できるだけ可聴音域を広げて、拾える言葉の数を増やしていく人がコミュニケーション能力を育てていける人だと思う。


・子どもと対話する前にやることがある。それは相手を認知する、つまり相手の存在をちゃんと視野に入れるということ。


・知性というのは情緒の豊かさ。物事にびっくりしたり、感動したり、不思議に思ったりという能力。


・トラウマというのは「時間的な居着き」


・人間って理解できたことに基づいて生きてるんじゃなくて、実は理解できないことを中心に生きている


・子どもたちが置かれる集団っていうのは、均質性が高くなればなるほど住みにくくなる。所有している知識や財貨の共通性が高ければ高いほど、それを「持ってない」ことが致命的になるから。


・今、学費が高すぎて、働きながら大学に通うなんてことはできないですよね。僕らの学生の頃って、国立大学の授業料が年額一万二千円ですからね。


なるほど〜と思いながら読み終わって、何がいちばんびっくりしたって、これ16年前の本(2005年)なんですよ!今よんでもこんだけおもしろいってどーゆうこと!?


 

 


●内田樹先生の本(隠居の本棚より)




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