ケン・ローチ監督の映画、2017年。
主人公のダニエル・ブレイクは59歳。40年間大工の仕事をしながら妻の介護をし、妻を見送ったあと心臓発作に。医者からは働いてはいけないと言われ、役所には働けると言われ、マニュアル以外の対応は一切なし、規則から少しでも外れたらはじかれて、援助を受けられずたらい回しになる。何十年と働いて、高い税金を払ってきたのに…?このダニエルみたいな人が、きっと何万人もいるんだろう。
いま、福祉を受けないと食べられない子どもが、イギリスには50万人いるという。かつてゆりかごから墓場まで、といわれた福祉国家も、今やこんな惨状に…。これは政府の告発映画。
こんな絶対マニュアル世界、日本だけかと思ったらイギリスでも…。言葉遣いだけは丁寧だけどバカにしてる感じもそっくり。もしかして世界中でそうなりつつあるんだろうか。これが役所の人も大変で、そのマニュアルの枠を、少しはみ出して人間的対応をしようとすると上司から「前例を作るな」と叱責を受けるし。
私はこういう世界に生きることを拒否します。すきあらばこのマニュアル世界を、小さく小さく人間的な方法で揺さぶっていこう。
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