コモエスタ八重樫の選曲・監修、
そして文壇のジュリー(?)

のニックネームを持つ

作家・亀和田武の解説がユニークな、
50曲入り2枚組

(96年発売。CDオリジナル)。


メンバーの入れ替えが多かった

このグループだが、
収録されている音源が

61年から66年までの、

東芝レコード在籍時のものなので、

ダニー飯田(スチールギター)、

ジョージ大塚および国宗可和(Dr)、

石田智(B)、上野保夫(G,Vo)、

十田敬三(G,Vo)の演奏陣に、
佐野修、増田多夢、石川進、

富松千代志、赤木良輔の、

各時期のヴォーカル陣の音源が

収録されている。

 

DISC 1には、

増田多夢、佐野修、石川進の、

3人のソロをフィーチャーした

10インチ(25センチ)アルバム

「タムとオサムとキューピー」

(62年3月発売)に収録の全8曲と、

先にCD化された

「パラキンのヒット・キット・パレード」

に未収録の、たとえば、

青島幸男の作詞・作曲(!)になる

「それが悩みさ」(石川進のソロ)、

アニマルズでおなじみ

「朝日のあたる家」、
映画「卒業」に使用される以前に

カバーした,

サイモン&ガーファンクルの

「孤独の世界

(THE SOUND OF SILENCE)」など、

比較的レアなシングル曲が、

DISC 2には、

ゲストシンガーの

森山加代子の歌声が初々しい

「加代ちゃんパラダイスで唄う」

(61年6月発売)、

パラキンの、ハワイアングループ

としての実力がわかる、
「スウィンギン・スチール・ギター」

(62年5月発売)、

「ハワイアン・パラダイス・キング」

(同)という、
4枚の10インチアルバムが

収録されている。

 

~ヒット・キット・パレード」

とともに、

廃盤、入手困難になっているのが

残念だと思う。(★★★★★)」

(2007.11.19記)

 

ダニー飯田とパラダイスキングは、

50年代後半から

ダニー飯田さんがお亡くなりになった

99年までの40年あまり、

ダニーさんと佐野修さん以外の

メンバーを替えながら、

長く活動をしてきたグループです。

 

活動のピークは、

なんといっても60年代前半、

坂本九さんの在籍時と、

九さん独立後の、

九重佑三子さんを擁して

カヴァーポップスを

次々とヒットさせていた時期でしょう。

 

坂本九さんと九重佑三子さんの

ヴォーカルナンバーは、

「パラキンのヒット・キット・パレード」

にほぼ収録されているため、

こちらの「レア・コレクション」は、

お二人以外のヴォーカルナンバーで

まとめられています。

 

この時期がちょうど

東芝レコード在籍時であったので、

この時期の数多い音源は、

「ヒット・キット・パレード」と

この「レア・コレクション」

の各2枚組で、

ようやく9割近くの公式音源を

聞くことができるようになりました。

 

ところが、東芝以前、

東芝以降の音源は

ほぼ全くCD化されていません。

 

これだけの実績のある

グループなのですから、

CDで全曲集・全音源集が

出ないものかと

ずっと楽しみにしていたのですが、

1999年に、ダニーさんが

お亡くなりになってしまいました。

 

さらに、

グループの歴史にすべて立ち会われた、

ただ一人の生え抜きメンバー、

佐野修さんも2019年1月に

お亡くなりになられてしまった

こともあり、

現時点ではなかなか実現は

難しそうです。

 

日本のポップスの歴史上、

とても重要なグループだと

思いますので、

ぜひ全音源を整理して

販売・配信などしていただきたいと

思っています。

 

東芝以前のビクター時代、

東芝以降のクラウン、CBSソニー、

パイオニアほか、独立レーベルでの

リリース音源も多数ありますので、

容易なことではないとは思いますが。。。

 

せめて東芝盤だけでも

再発していただければ、

パラキンの評価も正せると思うのですが。。。

 

 *過去記事

九ちゃんとパラキン

九ちゃんとパラキン 第2集

九ちゃんとパラキン 第3集

タムとオサムとキューピー

パラダイス・キング・ヒット・パレード

 

パラキンのヒット・キット・パレード

 

坂本九 シングルズ

青島だァー~明日があるさ 青島幸男作品集

坂本九 トリビュートアルバム

想い出のウエスタン・カーニバル