「東芝(東京芝浦電機株式会社)レコードへ
移籍しての第1弾シングル、
「悲しき六十才」(60年8月発売)が大ヒット、
以後、たて続けにヒット曲を量産し、
国民的な人気グループになっていた
パラキン(ダニー飯田とパラダイス・キング)の、
東芝で出された「悲しき~」以後
全4枚のシングルの
AB面を収録した
10インチアルバム(61年2月発売)。

メンバーは、
ジャケット前列の左から
増田多夢(Vo)、佐野修(Vo)、
坂本九(Vo)、石川進(Vo)、
上野保夫(G,Vo)、
後列左から
国宗可和(Dr)、
ダニー飯田(スチールギター)、
石田智(B)。

収録曲は
「悲しき六十才」「恋のホームタウン」(60年8月発売)、
「ビキニスタイルのお嬢さん」「ステキなタイミング」(60年10月発売)
「遥かなるアラモ」「夢のナポリターナ」(60年12月発売)
「砂漠の恋の物語」「GIブルース」(61年1月発売)
と、
PAUL ANKA、NEIL SEDAKA、
ELVIS PRESLEY、
BRIAN HYLANDなどの、
この時代を象徴するような
珠玉のポップスナンバーの
カバーばかりが並んでいる。

好評だったこのアルバムは
半年後の8月に「第2集」、
翌年3月に「第3集」が出されているが、
「第3集」のみがCD化
(それも坂本九の単独名義で)
されたが、
選曲上も遜色ない1、2集が
黙殺されているのが残念。(★★★★★」)(2012.1.1記)
 
ダニー飯田とパラダイスキングは、
1950年代後半に結成、
59年ごろから人気が出てきて、
レコードデビュー後、
国民的な人気グループになりました。
 
そして、ダニー飯田さんと
ヴォーカルの佐野修さんを残して、
メンバーチェンジを繰り返しながら、
ダニーさんが亡くなる99年まで、
40年余り、
グループ活動を続けられていました。
 
古い話になりますが、
アルバムが、
いわゆる「LP盤」として定着する少し前に、
直径25センチの
10吋(インチ)盤と呼ばれた盤が、
流通していた時期がありました。
 
両面で8曲程度しか収録できませんでしたが、
割安だったので、
結構な売り上げを記録していたと思います。
 
さてこのアルバムですが、
ジャケット裏面に、
歌詞とともに、
「(唄)坂本九 ダニー飯田とパラダイス・キング」
というクレジットがあるため、
坂本九さんのアルバムとして分類、
記録されることが多いようです。
 
しかしこの時期、坂本九さんは
パラキンの正式メンバー
(専属シンガー)でしたし、
石川進さんのソロ曲
「ビキニスタイルのお嬢さん」や
坂本九さんの歌声が確認できない
「遥かなるアラモ」や「恋のホームタウン」
も収録されているので、
パラキンのアルバムと言うのが
正確だと思います。
 
*過去記事