皆さん、こんにちは。

いつもありがとう。

 

読者からの要望に応えて、【東大教室】ブログ上公開演習を開始します。

ただし、次々に公開するほどの余裕はなく、残念ながら不定期です。

申し訳ありません。

この点だけあらかじめご了解ください。

 

なお、これまでにも同様の試みをいくつか記事にしてきました。

こちらも、ぜひ参考にしてください

東大教室(演習2にかかわる解説)

 東大教室(対等外交という発想①)

 東大教室(対等外交という発想②)

 東大教室(対等外交という発想③)

 東大教室(対等外交という発想④)

 東大教室(対等外交という発想⑤)

東大教室(16東大日本史本試Ⅳ 設問A)

東大教室(16東大日本史本試Ⅳ 設問B)

 東大教室(16東大日本史本試Ⅳ Aを考える①)

 東大教室(16東大日本史本試Ⅳ Aを考える②)

 東大教室(16東大日本史本試Ⅳ Bを考える①)

 東大教室(16東大日本史本試Ⅳ Bを考える②)

 東大教室(16東大日本史本試Ⅳ Bを考える③)

東大教室(17東大日本史本試Ⅰ 問題)

 17東大日本史本試Ⅰを考える①

 17東大日本史本試Ⅰを考える②

 17東大日本史本試Ⅰを考える③

それではまず、問題から。

テーマは、御成敗式目と建武式目。

解説などは、明日から掲載します。

 

 

問 題

 

次の史料(1)(2)を読んで、下記の設問Aに答えなさい。

解答は、設問の記号を付して記入しなさい。

なお、史料は一部、書き改めたところがあります。

 

(1)

一 御下文(おんくだしぶみ)(本領安堵・新恩給与の際などに発給された公的文書)を帯すといへども、知行せしめず、年序を経(ふ)る所領の事

右、当知行の後、二十カ年を過ぐれば、大将家の例に任せて理非を論ぜず改替するあたはず

(御成敗式目)

 

(2)

以前十七カ条、大概かくのごとし。

是円(明法(みょうぼう)家の中原章賢(のりかた)のこと)、……忝(かたじけな)くも政道治否の諮詢(しじゅん)(有識者などに意見を求めること)を蒙(こうむ)り、和漢古今の訓謨(くんぼ)(教訓)をひろふ所なり。……

古人曰く、安きに居てなほ危ふきを思ふと。

今危ふきに居てなんぞ危ふきを思はざるや。……

遠くは延喜・天暦両聖の徳化を訪(とぶら)、近くは義時・泰時父子の行状を以て近代の師となす。

ことに万人帰仰(きぎょう)の政道を施されば、四海安全の基(もとい)たるべきか。

よりて言上件(くだん)のごとし。

(建武式目)

 

設 問

史料(1)は、武士社会のもつ重要な「道理」の一つを法制化した条文である。

下線部の内容を、わかりやすく2行以内(注:1行30字)で説明しなさい。

 

下線部について、「政道治否の諮詢」に応えた「是円」が、「義時・泰時父子の行状」と並べて、あえて「延喜・天暦両聖の徳化」を掲げた点については、前時代の善政にならうという意味のほかに、ある政治的意図が存在したという解釈もある。

この意図について、当時の政治情勢を前提に、光明天皇が「三種の神器」を欠いた変則的な儀式を経て即位したことを参考にしながら、2行以内(注:1行30字)で説明しなさい。

 

御成敗式目(貞永式目)と建武式目は、中世後期になると、「貞建之式条(じょうけんのしきじょう)」と表現されて並称されるようになるが、両者の性格を同様のものとみなすことはできない。

室町幕府による法の運用のあり方について、史料(1)(2)を参考にして御成敗式目と建武式目の性格の相違にもふれながら、2行以内(注:1行30字)で説明しなさい。

なお、御成敗式目を、建武式目をと表記しなさい。

 

(東大型予想問題)

 

解説解答は、ここをご覧ください。

【東大教室】ブログ上公開演習➊-2(解説解答)

【東大教室】ブログ上公開演習➊-3(解説解答)

【東大教室】ブログ上公開演習➊-4(解説解答)