こんにちは、takaです。
東京では、2/14~15は先週の大雪を超える記録的な大雪となりました。山梨など近隣では孤立した地域が出るなど大変な状態になっていますが、皆さんのところは大丈夫でしたか?
 
私にとっては、材料力学の重要性を思い直させられる出来事が起こってしまいました。
その出来事とは、大雪によりカーポートのメインの支柱がぽっきり折れてしまったことです。片持ち型のタイプ(L字をひっくり返したような形)で、屋根の上に積もった雪の重みがメインの支柱にすべて力がかかってしまい、破壊応力を超えてしまった模様です。
さて、問題です。この場合屋根の上の雪の重みを受けて曲げ応力がもっともかかるのはどこでしょう?、、、、、、
そうわかりますね、土台にいちばん近い辺りです。この部分で見事にポキリと折れてしまいました。
 
もう一点同じく思い起こされたのは、材料の影響です。今回折れた支柱はアルミでした。折れた場所以外はどこも曲がることもなく、折れた場所でポキリとなっていました。これが鉄製だったらもう少し全体が曲がって変形していたのかなと思います。
 
更に、周辺に何件かカーポートにダメージを受けている家を見かけますが、多くは別のタイプの壊れ方でした。メインの支柱が折れるのではなく、屋根の部分がそのまま下に落下するタイプでした。仮に想定を超えるような力がかかった場合にどのように壊れた方が良いのか、弱いところをどこにしておくのかも、設計時に考えておかなければならないということを改めて肝に銘じた出来事となりました。
 
さて、もう一度自分の設計見直そうかな。
こんにちは、Renです。

早いもので2月も半ば、私の職場では昨年入社した新人君たちが、
一年間の研修をまとめる論文と、研修発表の準備に追われています。

彼らの論文を見ると、自分のやったことについては詳しく語っている
ものの、「それやって何がウレシイの?」「それでナンボ儲かんの?」と
つい突っ込みを入れてしまいます。

かく云う私も、実はこの一年間、会社の中堅エンジニアの研修に参加し、
先日提言書をまとめて、報告会に出てきました。

そこで講師陣から突っ込まれたのも、「それで事業に貢献できるの?」
「その提言で本当に目標は達成できるの?」という点で、結局、研修生と
あまり変わらない実態を痛感いたしました。

まず、「あるべき姿」を明確にし、「現状」を徹底的に分析して、そこにある
差が「課題」であり、その課題を解決できる方策を考えて実行することが、
すなわち「仕事」です。

与えられているポジションにより、仕事の内容や責任の重さには違いが
ありますが、この考え方を間違うと・・
 ・「あるべき姿」に向かってではなく、「できること」のみで妥協してしまう
 ・「現状」に即していないので、改善が定着しないで空中分解する
 ・真の「課題」が見えていないので、効果的な対策が出てこない
という、時間と金と労力のムダに陥ってしまいます。

普段の業務の中でも、常に意識しなければならないのですが、ついつい
惰性やショートカットで「作業」をしてしまいます。
改めて研修の場で「仕事」の意義と進め方を知らされました。

 何のための「ものづくり」か。
 何のために働くのか。
 何のために生きるのか。

ハッキリと「あるべき姿」を見定め、今の自分の「現状」を知り、その差を
あせらずたゆまず、日々、縮めていくのが「仕事」であり、「人生」。

『研修生諸君!
今は小うるさいオッサンと思うかもしれないけれど、仕事のイロハを
徹底的に学ぶのは今だよ!』

・・と、ようやくイロハが身に染みてきたオッサンからの助言でした。
 
こんばんは、東京のフォレです。
2月8日は東京で45年ぶりの記録的大雪となりましたが、みなさんのところはどうでしたか?
私の家の付近では50cmの積雪で、今もかなりの雪が残っています。
昨年の成人式付近でも大雪がありましたが、毎度高速道路が通行止めとなり、首都圏交通網の脆弱さを感じます。
そんな中の建国記念日、通行止め解除を待ち、野辺山高原にあるスキー場に行ってきました。今回はレジャーの風景に溶け込んでいる技術の結晶のお話です。

野辺山高原は八ヶ岳東麓にあり、八王子から2時間弱というアクセスの良さで、標高1350mの寒冷地でありながら普段は積雪の少ない地域です。冬は日中も氷点下となり、雪が降ると溶けず凍らないため、今回のような大雪の後は特に良質なゲレンデになります。
ゲレンデに向かっていると必ず目に入ってくるものがあります。ほんと、「なんだこれは?」という大きさです。国立天文台野辺山の45m電波望遠鏡です。

この電波望遠鏡は「ミリ波」を測定できるものでは世界最大の口径とのことです。姿勢変化での自重による放物面誤差をホロモガス(相似的)変形法を利用して精度を保つ設計や、アンテナ背面への日射による熱変形抑制のため温度差を0.4度以内に保つなど、システムの説明を読めば読むほど、技術の結晶であることが分かります。
そんな巨大パラボラアンテナが野辺山高原の真ん中にドーンと鎮座しているため、どこからでも見えます。

ゲレンデに来ている子供達(特に我が子)が「なんだこれは?」と興味を持って、科学技術の世界に進んでくれることを期待して、毎年来たいと思います。
まだ見たことのない方は是非一度行ってみてください。ほんと、ワクワクしますよ。

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今回担当します。ともです。Net-P.E.Jp(ネッペ)との付き合いも10年近くになり大変お世話になっております。この場をお借りしてお礼申し上げますm(_ _)m
 
今回は発明表彰について記載させて頂きたいと思います。平成25年度近畿地方発明表彰に初めて参加させて頂きまして、発明協会会長奨励賞を頂きました(自慢話しのようですみません(^^;)。発明表彰は公益社団法人発明協会が実施しておりまして、我が国の科学技術の向上と産業の発展に寄与することを目的に、独創性に富む優れた発明を完成した方々、発明の実施化及び指導、奨励、育成に貢献した方々を称えるために開催しています。今回の授賞式には、発明協会総裁常陸宮殿下同妃殿下の御臨席の下、日本弁理士会会長様、発明協会会長様、特許庁長官様、滋賀県知事様、文部科学省研究振興局長様、近畿経済産業局長様など多くご列席され祝辞を頂きました。懇親会では実際に神様のような方々とお話しをさせて頂く機会もあり、このような経験できることは一生の中でそんなにないなと思っております。
 
私の場合、特許は仕事をしながら登録をしている職務発明であるため、多額のお金を得るものではありませんが、技術者のステータスとしてとても重要であると考えています。技術者がうれしいのは、やはり発明した製品を皆様に広く使って頂いて「この製品良かった」と言ってもらえることであります。そこには少なからず革新的な技術が必要であり、生みの苦しみなどの苦労が多く存在します。途中で止めてしまいたいと思うことが何度もありますが、極限まで対応していると、ふと面白いアイデアが浮かんだりします。根気強く考え抜く努力が重要になりますね。技術士の試験と同じだな~と思っています(^^
 
表彰式ではアベノミクスの3本の矢の中の成長戦略の引用が多くされていまして、受賞者全員に対して成長戦略を実現するために、「日本の技術力を世界トップレベルにしてほしい、そのためにもっと努力し活躍してほしい」との激励のお言葉が多くありました。成長戦略の中にイノベーションと言う言葉があります。イノベーションは人が起こすものであり、技術者がその重要な役目を演じていると感じています。微力ながら自分自身もその夢に向かってさらに努力していきたいと考えています。
 
内容が若干発散してしまいすみません。最後まで読んで頂きましてありがとうございます。表彰式はとても緊張しましたが、懇親会などもありとても楽しかったです。ぜひ皆様も良い発明をして表彰されるように祈念いたします。
 
☆公益社団法人発明協会ホームページ http://koueki.jiii.or.jp/
 
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夏に、韓国人の登山チームが中央アルプスで悪天候に遭遇し、低体温症で4名が亡くなるという痛ましい山岳事故がありました。それと同じ時間帯に、私は単独行で、もっと厳しい北アルプスの剣岳中腹で同じ悪天候に遭遇しました。その日は729日で夏の真っ盛りにも関わらず、雹(ひょう)がヘルメットを叩いて、驚かされたものです。高山を舐めてはいけません。
そんな状況でしたが、私は何とか登頂を果たし、生還することができました。

亡くなられた韓国人クライマーの方々と私の明暗を分けたのは何だったでしょうか? 根性?・・・そんなもの、マンガの中ぐらいでしか役に立ちません。闘気とか覇気とかオーラとかコスモとか持っている一般人はあまり居ないし。では、体力?・・・ボクの体力は大したことありません。じゃあ、テクニック?・・・海外遠征するほどの韓国人クライマーの方々に勝るテクは持っていません。
では、何かというと、テクノロジーの差だったのです!!! ここで、登山の話から強引に技術士らしい話に・・・なるのかな?
 
 山中で低体温症になる理由の殆どは、汗で下着がびっしょりになり、それが冷えて体温とエネルギーを奪われてしまうからです。熱力学を勉強している皆さんなら、その理屈は分かりますよね。
記事を読むと、亡くなられたクライマーの方々は街中で着るような衣服に、薄っぺらいビニール合羽を着用していたそうです。特に木綿の下着は汗を吸いますが、乾きません。ビニール合羽は内側に溜まった蒸気を外に出すことができません。彼らの敗因は、これら装備の怠りだったのです。
 
 一方、ボクは基本的にはケチな節約家なのですが、山には金に糸目をつけない登山ホリックです。最高の装備で臨みました。下着にはファイントレックのドライレイヤーを着用しました。
このドライレイヤーという下着は凄いンです。ハイテクノロジーです。汗をジャンジャン吸って外側に出す(毛細管現象※流体力学)のですが、その方向は一方通行、外側から内側には汗は全く戻ってきません(逆止弁??)。ですから、常に下着の内側はサラサラ。たかがパンツが4千円近くするシロモノなのですがね。
合羽はもちろんゴアテックス。これも透湿性と防水性を兼ね備えた、知る人ぞ知る高級ハイテク素材。
 
・・・最後は熱力学の話に関連づけて、技術士らしくビシッと決めようと思ったのですが、書いていてダルくなったので止めました。結局、登山自慢、道具自慢だけになってしまい、悪しからずです。


最後に自慢ついでに剣岳登頂写真。
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新年あけましておめでとうござます。
 
今年の年末年始は珍しく家でゆっくりと過ごすことができました。
ここ数年は現場でのトラブル対応や宿直などが年末年始にあって、なかなか全部休めなかったのもです。
元日には住吉大社に初詣に行き、おみくじを引いたところなんと「凶」!(@_@)
ただ、内容は「このみくじにあう人、現状を打破する気お概を持とう。」と励ますようなもので悪くは無かった。
それを心掛けて今年一年頑張っていこうと思います。
 
さて、話は変わりますが、ここ2,3年うちの子供が「ロボカップ・ジュニア」に参加している。
「ロボカップ」は自律型のサッカーやレスキューロボットを制作して決められた競技を競うもので、
サッカーロボットは2050年には人間のW杯勝者のチームと戦えるレベルを目指しているとのこと。
その子供向けの競技があり、サッカーロボットは2台1組でチームを組んで、光るボールを追いかけて
相手のゴールへボールを入れる競技を行う。
ロボットは車のような基本的な形がベースとなるが、改造によりさまざまな個性ができる。
リモートコントロールではなく、プログラムによる自律型で、光るボールをセンサで探し、
方位(地磁気)センサでどっちを向いてるのか判断し、超音波センサで壁やゴールとの距離を測りながら動く。
ロボットによってはボールを弾くキッカーや、ローラーを回転させてボールを吸い付けるものもある。
うちの子供たちのロボットは大した改造はできていないが、小学生や中学生が面白いアイデアを持って
自由に改造するのを見ると素直に感心してしまう。
 
またロボカップは地方→全国→世界大会へとつながっており、去年関西で一番強かった小学生兄妹による
ロボットがメキシコでの世界大会も優勝しているのも、子供たちのモチベーションにもなっている。
世界大会に出てくる他の国では、入賞者には奨学金や留学プログラムを用意するなどかなりの力が
入っているが、そんなことがなくても日本の子供たちがコンスタントに入賞することが嬉しいし、
行政なりがもっと支援をしても良いと思う。
 
ロボカップ・ジュニアに興味がある人は一度門を叩いてみてはいかがですか。
 
特に近畿圏は支援が盛んで、スタートするにはいい場所ですよ。
 
ロボット講習会が受けられるダイセン工業
 
試合の模様などはustreamでRCJで検索すれば見れます。
 
以上
SHO
新年あけましておめでとうございます。
 
仕事始めの1月6日の新幹線の移動時間を利用して、このブログ記事を書く予定にしていましたが、新幹線の自由席は通路までいっぱいでなかなか座ることができず、あきらめてホテルで書いています。
 
新年の豊富としては、昨年50歳の記念にはじめた四国八十八箇所 歩き遍路を数年内に完結して、高野山にお参りすることです。
そもそも歩き遍路の動機は、定年後に歩くのではなく現役時代に八十八箇所を歩いたら何かが変わり、その先の人生に変化がおこるのではないかと期待を込めたからです。
 
まずは格好からということで、50にして生涯最も短い1枚刈りに挑戦しました。
(実は60で剃髪してもいいかもしれないという余地を残しています)
さすがに1枚刈りまでいくと頭が青くなるので、遍路を始めるまでの数回、日焼けマシーンに入ることに・・
 
スタートは徳島の1番寺「霊山寺」で、この寺で和袈裟、白上着、経本を購入します。
じつは独立してから遍路を始めるまで四国での仕事は全くなかったのですが、歩き遍路を始めたとたんに香川と愛媛で仕事が入り、何かのご縁を感じた次第です。
 
普段、出張で地方に行くと観光で2~3時間歩くことは平気だったので、歩き遍路も楽しんで歩けるだろうと高を括っていました。
ところが歩き出すと、特に観光する場所も少なく、ひたすら次の寺を目指して黙々と歩くだけで早朝から夕方まで時間を使い、だんだん「何のため歩いているんだろう?」という気分になります。
時には1日10時間歩いてやっと一ヶ寺や、まだ経験していませんが1日歩いても次の寺に到達できないところもあります。
 
行く先々の寺では本堂と弘法大師堂との2箇所にお参りし、どちらも般若心経を声を出して唱え、最後に御朱印帳に記入してもらいます。
般若心経も、最初は恥ずかしくて小さな声で唱えていましたが、慣れてくるとへたくそでも大きな声で唱えられるようになります。
今ではお坊さんのような、鼻にかけたような声でそれらしく唱えられるようになったことに自分でも驚きです。

宿泊は寺にある宿坊や安価な民宿に泊まるのですが、そこでは何度も遍路を経験しているベテランさんたちからの話が聞けて、人とのふれあいを楽しむことができます。
 
冬に歩くと寒さとの闘い、夏に歩くと熱中症との闘いで、時には土砂降りの中を合羽を着て歩きます。
歩き遍路で厳しいのが、アップダウンの激しい山道は体力的なダメージと野生動物などに襲われるかもしれないという恐怖です。
逆に平坦な幹線道路は景色など楽しみがなく、すぐ横を車が通り過ぎるため排気ガスと事故の恐怖です。
 
特に山道では、自分で掛け声をかけながら歩かないと前に進まないので、「いちにっ、いちにっ」という感じで最初は歩きましたが、どうにも違和感があります。
そこで、「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」という一番短いお経を延々と繰り返し唱えながら歩くとしっくりくるのです。
山道では所々に「同行二人(どうぎょうににん)=いつも弘法大師様が一緒に巡礼しているという意味」と書かれた手作りの札が掛けられており、勇気をもらいます。
 
時々ですが、お接待といってお菓子やお茶、食事を無料で受けると地元の人の温かさを感じることになります。
 
まだ合計21ヶ寺しかお参りできていないので、まだまだ先は長いですが、八十八箇所をo終える頃には一回り大きな自分がいると確信しています。
 
バスや車、自転車でも回れますが、歩いてこそナンボだと思います。
じじくさい趣味といわず、皆さんも、足腰が元気な若いうちにぜひお参りしてみてください。
 
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あけましておめでとうございます。
マークスです。
2014年が明けました。
2013年は、あっと言う間に過ぎ去って行きました。
本当に早かったなぁ~。
2014年も同様に過ぎ去って行くのでしょう。
さて、この元旦に今年をどのように乗り切ろうか悩んでいます。
昨年の積み残しの課題を山のように抱えています。
 
仕事とプライベート共に山積みです。
それぞれの課題に対して何が問題で、その解決方法にはどのようなアプローチがあるのか、そして何時までに何をするのがよいのか、費用はいくら必要になるのか、必要な人材は誰か、優先順位の選択はどのようにしようか。
 
情報を整理すると、やるべきことが見えてきます。
 
仕事も遊びも考える過程は同じですね。
そう考えると、遊びが上手い人は仕事も上手いということになります。
そのようになりたいです。
両方をバランス良く、行いたいのですが、中々難しいです。
 
さて、やるべきことに重い腰を上げることにします。
 
御屠蘇を飲みながら、取り止めのないことを書き綴りました。
 
皆さん、今年もよろしくお願い致します。
 
 
 
 日常的に利用している電車ですが、電車の技術もその発展がめざましく、乗り心地、静粛性はどんどん向上しています。
 さて私は、電車の製造や運用に関わっているわけではありませんが、接合技術の立場から、電車の技術に触れてみたいと思います。
 まず、通勤形電車は、現在では、ほとんど、ステンレス、又は、アルミニウム合金で作られます。
 ステンレス車は、耐食性が極めて優れる反面、加工性が悪く、先頭車両の「顔」の部分は、鋼製で銀ペン仕上げが通常です。一方、アルミ車は、軽量、加工性に優れ、現在では、両面スキンの押出材を使うのが主流で、FSW(摩擦攪拌接合)を採用できるメリットもありますが、その反面、傷がつきやすい、電食が起こりやすいといったデメリットもあります。
 したがって、両者は一長一短で、首都圏では、ステンレス車が、関西圏では、アルミ車が主流です。首都圏でアルミ車を積極的に採用しているのは、メトロと、TXくらいでしょうか。先日名古屋から、刈谷まで乗車したJR東海の車両は、ステンレス車でした。
 さて、通勤形電車の価格は、おおよそ1両1億3千万円です。ちなみに大型ジェット旅客機が120億円程度、車が120万円程度ですから、車、電車、ジェット機の価格が、100倍づつ上がっていくといった感じです。
 近年の電車は、溶接痕が表面に出ないように溶接されます。古い電車は、溶接痕がはっきり見えますが、新しい電車は、ほとんど見えません。
 これに寄与しているのが、レーザ溶接と、FSWです。
 レーザ溶接は、細く収束されたレーザビームを、溶接線に沿って走査させ、溶け込み深さを調整しつつ溶接を行います。溶接幅が極めて小さいため、溶接線を正確に追従することが重要で、各社とも苦労しているようです。さらに、レーザビームの照射点では、母材が沸点を超え、蒸発した母材によるキーホールと呼ばれる穴が発生し、条件が悪ければ、ブローホールと呼ばれる欠陥が発生します。
 一方、FSWは、アルミ合金にしか適用できませんが、軟化状態で接合を行うため、溶接に比べ、熱履歴を抑えることができるというメリットがあります。さらに、レーザ溶接に比べ、音が小さく防音対策が不要というメリットもあります。
 日本も冬将軍がやってきて、本格的な冬ももうすぐそこですね。
にはクリスマスイルミネーションが輝いていることでしょう。今年は
アベノミックスでボーナスアップ、懐も暖かくなった方も多いでしょう。
技術士2次試験の口頭試験を受験されている方には、まさに今が正に
正念場ですね。風邪などひかず健康管理を十分にして、ベストの状態で
頑張ってください。
 私もちょうど2年前の12月23日に東京渋谷の会場で受験したこ
とを、つい昨日のことのように覚えています。街はクリスマス一色の
中、緊張した足取りで経歴や技術士法など何度も何度も口ずさみむな
がら、試験会場に歩いていきました。面接が終わったら、ほっと気が
軽くなったので、東急百貨店に寄ってシャンペンとキャビア、チーズを
買って、自宅で家族たちと慰労会兼クリスマスパーティをしました。
試験準備のために家族サービスをさぼっていたので、久しぶりに家族と
の団欒を過ごすことができました。
 
 さて、今年最話題になった中国情報について、二つほどお伝えします。
 
一つ目は中国の環境保全に関する取り組みです。
 PM2.5で中国の大気汚染問題が大きく取り上げられていますが、
国政府もただ黙認しているわけではなく、色々な対策をとっています。
その一つとして、北京市では今年中に、技術レベルが低く環境対策設備
が未整備な企業200社以上を撤退させる見込みだそうです。さらに2017
までに1200社の撤退を目標にあげています。
 また、中国では2020年までに、経済活動による温室効果ガスの排出を
4045%削減する目標を掲げています。上海市では今年の11月末から
CO2排出量取引制度が始まりました。中国国内では広州の深市に引
き続き全国で2都市目となります。化学、電力、ホテル、航空会社など
温室効果ガスを大量に排出している191社をパイロット企業として選定、
2015年末までに排出枠を設定した上で、枠を超える排出場合には経済的
負担を、枠以内の場合には翌年への繰り越しあるいは売却することがで
きる仕組みとなっています。
 日本は高い環境技術を持っているので、これから大きなビジネスチャ
ンスが広がるのではないでしょうか。
 
二つ目は上海自由貿易試験区の設置についてです。
 今年929日から上海自由貿易区がスタートしました。今までの保税
区とは何が違うかというと、貿易手続きの簡素化、進出企業に対する企
業所得税の優遇制度、それから最も期待されているのは、人民元取引の
金融自由化が広く認められたことです。進出企業は製造業だけでなくサ
ービス業にも広く門戸を広げられ、レアアース製造、武器製造など国家
戦略製品以外は自由に投資が可能となっています、医療などのサービス
業の投資規制緩和についても新たに盛り込まれています。
 この自由貿易試験区は、新たに貿易区を設置するのではなく、上海港
や上海浦東空港に隣接した既存の上海保税区の一部が、自由貿易区に変
更されています。第1期ではその面積は29km2となっています。
 この上海自由貿易試験区は、米国を中心としたTPP交渉が本格的に動
き出し、あせりを強めた中国が打ち出した政策だともいわれています。
いずれは中国も資本自由化が全国的に動き出して、中国のTPP加入が現
実になる日が来るかもしれません。
 
 尖閣問題以来チャイナー+ワンが叫ばれて、日本企業の中国離れがマ
スコミでは謳われています。しかし、こちらにいる限り中国の経済状態
はまだまだ旺盛であり、日本車の販売台数も去年の9月以前に戻ってき
ており、実際に撤退あるいは縮小する日系企業は少数派です。自由貿易
試験区は日本の得意なサービス産業にも開かれています。日本の得意な
物づくりに、さらに日本らしいサービスを組み込んだ製品で、中国市場
を攻めていけるのではないでしょうか。
 
それでは皆さん、Happy Merry Christmasとよい年をお迎え下さい。