先日、出張でドバイを初めて訪れる機会があった。
ドバイと言えば、オイルマネーから物流や金融で発展目覚ましい国であり、観光地としてもドバイモールや世界で1番高いビルのブルジ・カリファなどで有名である。
ドバイ博物館で昔の生活様式を見ると、つい4,50年前までは国民のほとんどが遊牧民であり
煉瓦造りの壁がある家に住んでいたのは一部の裕福な人間だけで、木の枝と葉っぱで作られた小屋に住んでいた人が多かったらしい。(1枚目の写真)
それが油田が発見されてから生活が一変し、特に資源価格が上昇しだした2000年代に入ってからの発展は目覚ましいものがる。
一度不動産投資が滞ったドバイショックもあったが、また不動産投資も復活しており、実際、あちこちでビルやマンション、あげくには新しい街まで建設している。
砂漠の中に大きな道を引いて、周りにビルを建てていくやり方を見ていると、昔流行ったゲーム「シムシティ」を思い出してしまうのは私だけでないであろう。(笑)
ではこんな国がうらやましいかと聞かれるとそうは思わない。
最近の原油安に象徴されるように、資源に偏った経済は不安定であり、世界中の投資による発展も資金が逃げて行けば一発で干上がってしまう。
また仕事を求めて外国人が流入してきているが、貧富の差も激しく社会の安定を維持することを続けるのも難しいだろう。
日本と単純に比較できるわけではないが、日本も世界経済との繋がりが強くなったために、より多くの影響を受けて不安定さを増しているともいえる。
米国での自動車ローンに関わるCDSが積み上がっているとの報道を見ると、世界の強欲(グリード)に終わりはないように見える。
景気の波に翻弄されることなく、継続的な発展を維持できるために技術者として何が貢献できるのか、またその中で自分がどう活躍していくのかを考えていかなければならない。



SHO