「なほのSTORY 〜告白〜」
2018年夏、
フリーライフアカデミー
「ラファミーユ0期」卒業生のひとりが、
コーチとして独立することを決め、
もう何年も辞める勇気の出なかった会社を
いよいよ退職されました。
彼女はアカデミーにとって
記念すべき一番最初の生徒さんで、
わたしにとっては
おそらく一生忘れられないひとです。
彼女が2017年12月のあの日に、
「わたしをアカデミーに入れてください」
と言ってくれたから、
わたしはフリーライフアカデミーを
始めることができました。
彼女はわたしに大きな勇気をくれた恩人だと、
今でもこころから思っています。
もしあなたが、
スクールやサロンを主催しているなら、
あなたの生徒やお客様に
一番最初になってくれた方のことは、
きっと今でも忘れられないのではと思います。
いずれにしても、わたしは彼女の退社と、
コーチ独立をこころから喜びました。
そしてぜひ成功してほしいと思っていました。
ところが、アカデミーの集まりで会うと、
彼女が他の生徒さんたちに
「あなたが〇〇と感じるのは、
あなたが△△だからだよね」
というような、
決めつけるようなことを言う姿を
見かけるようになりました。
フリーライフアカデミーの学びは
「コーチング」をベースにしているので、
コーチが答えを言うことはほぼせず、
あくまでも良質な質問をすることで、
クライアントさん自身が、
自分のこころの中を探検し、
自分で答えをみつけられるように
ガイドする手法を取っています。
彼女はアカデミーに通うようになり、
コーチとして独立することを
意図するようになってから、
コーチの資格を得るために
別のスクールにも通い始めたことは
聞いていました。
アカデミーではコーチ養成講座を持っていないし、
彼女の生い立ちととてもリンクする
先生をみつけたということで、
わたしも彼女がさらに学びを深めることを
応援していましたが、
彼女がアカデミーの在校生さんや、
他の方たちに対して物知り顔で話す様子を、
わたしは正直快く思うことができませんでした。
彼女のプライベートセッションは
彼女のアカデミー卒業後も残っていたので、
何度かセッションをしたのですが、
そのときの彼女の様子は、
「わたしはもうコーチは必要ありません」
というような感じ。
少なくともそのように
わたしには感じられました。
それでも彼女は
未消化分のセッションを申し込まれるので
セッションをしていくと、
自信をなくしていることがわかりました。
コーチングセッションをしながら、
彼女が何を不安に思っていて、
どうして行動する気が起きないのか
どんどん明らかになり、
セッションが終わる頃には、
今の自分にとって何をすることが大切で、
何をやめることが心地いいのかはっきりして、
表情もすっかり明るくなっていました。
でも、セッションの最後の最後に
毎回彼女が言う言葉は、
「それはすでにわかっていたから、
あとはやればいいだけですね」
ということ。
わたしは何か釈然としない気持ちで、
彼女とのセッションを終えることが
増えていきました。
そしてその頃から、
わたしは生徒さんや卒業生さんに
「追われる感覚」
を持つようになりました。
わたしの生徒さんは、
半分がセミナーなど
一度も通ったことのない方ですが、
半分は、もう何年も心理学や自己啓発を
学んできた方。
心屋仁之助さんや本田晃一さん、
アラン・コーエンさんなど、
国内外の有名なコーチや講師から
直接学んだことがある方も
何人もいらっしゃいます。
言ってしまえば、
彼女たちはわたしよりずっと
学びが深い可能性があるわけです。
でもとても光栄なことに、
そんな名だたる講師陣から学んだ方からも、
アカデミーに入って初めて
「自分の人生が動いた!」
「変わることができた!」
と言っていただいていました。
どうしてそんなことができたかといえば、
フリーライフアカデミーでお伝えしていることは、
わたしが自分の辛くて苦しい人生を
なんとか動かすことができないかと学び、
実践したものの中から、
特に効果のあった考え方やワークを組み合わせ、
さらにその中のエッセンスを抜き出して
わかりやすいように体系立てて
かなり実践的な内容にして
講座を作っているからだと思います。
さらにわたしが答えをすぐに言うのではなく、
個別セッションでコーチングしながら、
その人自身が、
自分で自分の答えに気がつくようにガイドするから、
同じ答えをみつけるのだとしても、
ひとに答えを教えてもらったときより、
自分で答えをみつけたときの方が
行動するチカラが内側から湧いてきて、
人生がしっかりと動き出すのだと思います。
そういう自負はあるのだけれど、
わたしは次第に生徒さんたちが
思っていた以上にどんどん成長し、
人生を動かして行かれるので、
特にコーチになりたいと言われる場合、
すごく怖く感じるようになりました。
生徒さんの成長を
講師としてとてもうれしく思うと同時に、
追われるような不安、
蹴落とされてしまうのではという恐怖を
抱いていることに気づくようになりました。
同時にアカデミー卒業時には、
すごく人生を動かし始めた生徒さんたちが、
卒業してしばらくし、
アカデミーとの接点が薄くなり、
久しぶりに未消化分のセッションで話すと、
人生を見る視点が下がり、
自分を生きにくくするような
さまざまな思い込みを持つようになっていて、
とても残念に思うようになりました。
生徒さんの思った以上の急成長や、
わたしがベストと考える方向性と
違う方向性に向かおうとするときの
不安や怖れ。
逆に、
せっかく3歩進んだのに、
アカデミーを卒業してしばらくしてから
2歩下がってしまったような感じを受けて
歯がゆく残念に思う気持ち。
こうした相反するような気持ちを
卒業生さんたちに抱くようになり、
わたしはそんな自分がとても小さい気がして、
ホトホト嫌になっていました。
わたしは生徒さんたちを、
知らないうちにわたしがベストと考える
「型」のようなものに
当てはめようとしていたようでした。
愛と人生の舵を取り
『本当に生きたい人生』を生きる
フリーライフを伝えながら、
でもわたしの中に、
「フリーライフ」はこういうもの!
というイメージが明確にあって、
生徒さんたちを
そこに誘おうとしていたのだと思います。
もちろん、最初それは、
「フリーライフ」を生きると、
本当に生きやすくなる!という
大いなる自信があり、
だからこそ、それをひとりでも多くのひとに
伝えていきたいと思っていました。
わたしはそのひとの人生にとって、
そのひとが自分の人生の舵を取る
きっかけに過ぎなくて、
ひとの数だけ、
人生のカタチがあると思っていました。
でも、
わたしは羊飼いになろうとしていなかったか、
わたしは今、自分に問いかけています。
迷える子羊たちに道を示し、
あちらに行くと、
自由で豊かに暮らせるよと伝える。
すると、
ぴょんぴょん飛び跳ねて
わたしの指し示す方に向かう子羊もいれば、
怖がって尻込みして、
なかなかすぐに動けない子羊もいる。
そういう個性をわたしは受け入れながら、
それでもできるだけ全員、
「あちら」の自由で豊かな世界に
連れて行ってあげたいと思っていました。
そうすることで
かわいい子羊たちはしあわせになることができ、
わたしもしあわせになることができると、
信じていました。
でも、わたしがしようとしていたことは、
「わたしという羊飼い」について行きたいと思う
「従順な子羊」を作ろうとしていたのでは
ないでしょうか?
わたしの目の届くところで、
自由に、個性を生かしてのびやかにしてほしい
と望んでいるけれど、
わたしが指し示す方向に行きたくないとか、
違うやり方で行こうとする子羊を、
深く受け入れることができなかったのではと
気がつきました。
愛と人生の舵を取り
『本当に生きたい人生』を生きる
という「フリーライフ」に
答えもカタチもありません。
だからフリーライフコーチ養成講座を作るのも、
なかなか難しいと思っていたのに、
わたしは知らない間に、
「こうあるべき」を創り出してしまっていました。
そしてそれは、
子離れできない親のように、
=================
慕ってくれていた子が離れることで
=================
自分の自己肯定感が落ちてしまうことを
=================
無意識のうちに危惧していたから
=================
というのが理由なのかもしれません。
だから
離れようとする子を案じているつもりで、
実は子が離れていかないようにしてみたり、
離れていくあの子が間違っていると
思い込んでみたりして、
なんとか自分の自己肯定感が下がるのを
阻止しようとするのだけれど、
こんなことが起きるのは、
深いところで「自分を信じるチカラ」が、
=================
わたしにまだ身についていなかったから
=================
なんですよね。
本来わたしは、
何を着るかも、何をするかも、
誰に会うかも、どこに行くかも、
その日のその時の気分で決めたいひと。
だからこそ、
愛と人生の舵を取り
『本当に生きたい人生』を生きる
「フリーライフ」を生きたい!
と思ったし、
そんな風に生きられるって、
本当にしあわせだ~と
こころから思っていて、
ひとりでも多くのひとに伝えたいわけです。
なのに、なのに、
まるで羊飼いのように、
いつでも子羊たちを従えている生き方は
向いていないですよね。
そもそも、
「迷える子羊」とか、
「羊飼い」とか、
みんなに失礼すぎるぞ!
無意識にそんな風に思っていた自分に、
今更ながら腹が立つ!
というか、心底がっかりです・・・。
わたしから離れていってしまうのではと、
不安に思ってごめんなさい。
あなたには、
あなたの人生をどのように生きるか
選ぶ権利があり、
そのためのスキルをアカデミーでお伝えしているのに、
肝心なわたしが、
いざとなると怖くなってしまっていました。
心理学やマインドを学び、
コーチについて日々とにかく徹底的に実践して、
「自分を信じるチカラ」を
手に入れたと思っていたのに、
わたしは知らないうちに、
生徒さんたちに依存し、
生徒さんから慕われることで
自己肯定感を満たし、
「自分を信じるチカラ」を
手放してしまっていたのかもしれません。
ここはやはり気合を入れて、
「自分を信じるチカラ」
をみつけていきたいと思います。
生徒さんに依存するのではなく、
より自由で豊かな人生を生きるために。
そしてその方法を、
必要とするひとたちに伝えていくために。
★ ★ ★「告白 ~第5夜~」に続く ★ ★ ★
この「なほのSTORY ~告白~」では、
「奇跡」と言われた
【なほのSTORY】のヒットと、
その後のいわゆる”成功”を経験したわたしが、
次第に自信をなくしていく様子を
赤裸々に綴っています。
よかったらわたしと一緒に、
『自分を信じるチカラ』を探す旅に
でかけてみませんか?
※2017年10月1日に連載を開始した
【なほのSTORY】は、
こちらからダウンロードしていただけます。
http://freelifeacademy.com/nahono_story_dl/
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