「協生農園」の認定には幾つかの判断項目がある。
これから始める人も知っておけば役に立つが、正確な判断は困難。
極端な配置を除いて普通にやればどのように果樹野菜を配置しても問題はない。
極端なケースを防ぐ為に、樹木と野菜の種と配分において「混生」の最低基準を設けるが、市街地か山林内かなど周囲の環境も考慮。
それ以外に、農地の農法経歴、肥料分や汚水など異物が侵入しない立地条件、間違った維持法など数項目の審査があり、協生農法講師が実施する。
農地の一部が条件を満たさず条件付きの承認もあるが、全面不可もある。
協生農園として認められれば農産物も正常、販売認定される。
農園を作る前から理解の為の農法講習は絶対に必要だが、場所の選択、農産物品質維持の為の知識も必要。
家庭菜園として個人での消費に規制などないが、流通に関しては品質を保つ必要が生じるのだから激しさはやむを得ない。
個人の消費においても、目的が健康の為ならこれら判別の知識は必要になる。 完全な産物にならなければ目的は果たせない。
問題が多いのは「庭」「道路沿い」「低地」「田畑に囲まれた農地」「傾斜地の下段」「水路の側」などで、人為的な異物が侵入し易く、細胞バランスは不完全になり味も異なる。
農地選択において最も重要なことはその農地の「前歴」であり、化学肥料のみ使用であれば地下に抜けるが、有機農法で土壌への混入を続けた農地の大半は何年経っても異物が抜けることはなくそれらの影響を受ける。
果樹園跡など、耕起せずに有機肥料が表土で使われ続けた農地は分解が進み問題はない。
有機肥料を土中深く混入することは自然界の理に反する。
最も長期に渡って土壌汚染するのは化学肥料や農薬ではなく土中に投入された堆肥や獣糞であり、腐敗した臭いが何年も抜けず正常な表土バランスが保てない。
「水に溶けて地下に浸透するか 溶けずに残るか」その違いだ。
これでは協生農法は実践出来ても、協生野菜にはならない。
田畑の履歴が不明でも判断の方法は幾つかあり、将来は地下深くまでの測定機を使うことになるだろう。
判断するのは協生農法士だが、新たに設定する「協生農園管理責任者」は、協生農園の維持の為にこれらの知識を身に付けることが必要になる。
農産物の味も判断の指標になり、わかりやすいのはラッキョウ、ニラ、タマネギ、スナップエンドウなど。
生ラッキョウは辛いのが常識だが本来は周年辛味がなく夏の巨大な種ラッキョウも生食出来る。 肥料を使えば目から火が出るほど辛く、辛味の程度で異物の残留量がわかる。
辛味やエグ味は肥料や残留肥料による土壌汚染の証明になる。
通常のニラやスナップエンドウは生食に向かないが、本来は青臭さもエグ味もなく生食のほうが甘味もあり美味しい。
耕起した初年度は仕方ないが、3年経っても辛味などが抜けなければ協生農産物が生産出来ないのだから協生農園とは言えない。
これらの判断をする協生農法講師は長年の経験を必要とする。
「とにかくやってみよう」は思考の墓場。
「前向き思考」は怪我の元。
どうでもよいことなら自分の解釈でやればよいが、明確な目的を持って本格的に取り組むなら初期判断は重要であり、間違えばダメージや困難を伴う。
書いてある言葉の意味はわかっても、野人思考と理論は常識・現学問とは異なり、それらが入らない物理論なのだから一般的な思考での理解は不可能。
時間はかかるが、実践より理論の理解から入った方がはるかに近道になる。
協生農法は農園を見て学ぶものではなく、見てもわからない。
自分の理解が間違っていないか、講習会で確かめた方がいいだろう。 これまで99,9%以上の人が間違えていたのだから。
これまで理論の細部に至るまで完全に理解した人は2人しかいない。 難しくはないのだがこれまでの知識・思考順路が最大の壁になっている。
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