ボールルームへようこそ 第8話 「現実」 感想 「んーーっ♡ コォラッ♡」 | ながめせしまに@無為

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これ知るを知るとなし、知らざるを知らざるとなす。これ知るなり。

第8話 「現実」

 

 

 

 

レビュー&感想

 

 今回は清春の再登場で、それぞれのキャラのドラマが大きく動いた。再び自分に振り向かせてやると強い覚悟を見せる雫、初めて自分の意思を主張した真子、そして清春の言葉を受けて勝負の本質と今本当に自分が為すべきことを再認識したタタラ。天平杯はいよいよクライマックス佳境という展開であり、非常に面白かった。この作品はドラマ部分が非常に面白い。

 

 

 マリサを意識しすぎパートナーを疎かにする賀寿。一方、賀寿を意識しパートナーを疎かにして独りよがりのダンスをするタタラ。特にタタラの場合は相手を信頼した上での演技という様子ではなく、賀寿への固執という一面が目立っている。前々回で自分が躍りたいように踊ってと真子からは言われてものの、この様子はタタラらしくない一幕であった。

 

 

 

タタラを襲ったハプニング 疲労

 

 いくつものダンスを同日中にこなすのは初めてのタタラ。準決勝では、これまでの蓄積した疲労がタタラを苦しめる。この疲労については、他のスポーツ作品と違って、走り込みなどの一般的な練習の様子もなくあまり意識せずに見ていた。

 

考えてみれば、ダンスは競技中はずっと身体を動かしているわけで、緊張や集中力で精神的にも相当に疲労するだろうし、身体への負担も尋常ではないと改めて気付かされる。 仙石のように無駄な贅肉がない体型をでも、一日で2kgは普通に痩せるのだから、普通に想像するよりもはるかに運動量が多いのだろう。シンクロ選手の運動量に匹敵するレベルなのかな。

 

プロ選手ともなると、一日に身体を動かしてる時間はどのくらいだろう。想像し難い。タタラの足の皮がベロンとめくれていたりする描写もあったし、ダンス競技者にしたら誰もが通る当たり前の道なのだろう。

 

 

 スタミナ切れでもなお仙石の教えられた通りに演技をやりきろうとするタタラだが、見兼ねた仙石に止められ、ついに緊張の糸が切れてしまう。このシーンはちょっと切ないシーンだった。止めるのが正解だったのか、あるいは最後までやらせるのがよかったのか素人目には分からない。仙石が止めた以上は止めるべきなのだろうが、仙石もコーチとしてはまだ駆け出しのようだしどうだったのだろうか。

 

 

 待ち時間の間に疲労のあまり座り込んでしまったタタラを、他の競技者はマナーが悪いと感心しない様子で見ていた。座り込んだ場所も悪いのだろうが、厳しい世界だ。競技の歴史的背景や性質による慣習なのかもしれない。

 

 

 

清春からタタラへの宿題

 

 

 演技中もパートナーたる雫のことを一切歯牙にもかけない清春。久し振りに会う雫には目もくれず、清春はタタラの元へ真っ直ぐと歩み寄る。 清春に相応しいパートナーになろうと自分を高めている雫の気持ちを考えると、雫は気持ちは踏みにじられるような思いかもしれない。

 

清春「藤田、(略)戦う相手を間違えているぜ。お前が倒すべきは雫・・だろ

ヤダカッコイイ(*ノωノ) シュテキー

 

仙石が「自分のパートナーに何て事いってんだよ」と言うように、ダンサーとしては間違ってはいない言葉なのかもしれないが、それでも人と人という関わり合いの中で掛ける言葉ではなかったのかなというようにも思う。ただ、この言葉がタタラに意識の変化を促すことになるので、結果的に清春の言う事は正しいのだろう。

 

勝負の本質は、真子が雫より下手くそという認識を持つ賀寿の考えを覆すこと。ならば、真子が雫より上ということを賀寿に認識させなければ、この勝負の本当の解決には至らない。いつのまにかタタラと賀寿という構図にすり替わっていた勝負を、清春は原点に戻した。言われてみれば、確かにその通りである。つい、主人公タタラに視点を重ねるがゆえ、勝負の本質からいつのまにか少し逸れている事を忘れていた。

 

清春「お前はマコの額縁になれ

 抽象的表現だが前後の流れから、観客に見せるべき主役はあくまで真子。そしてそれをしっかりサポートし飾る土台になれという意味と思われる。あの一件以来タタラに目をかける清春。自分のライバルとなるべき存在が欲しい、あるいは将来そのような立場になるという確かな予感があるのだろう。

 

周囲を見れば仙石という大目標でかつライバルとなるべき存在がいるが、タタラに向ける視線はそうしたものとはちょっと違うのかもしれない。こういう展開は少年誌では良くある作りだが、同年代のライバルの成長を促すライバルの存在とそれを追いかける主人公。実にいい(*´σー`)

 

 

 

決勝進出、雫の覚悟

 

 準決勝の様子から決勝進出は絶望かと思ってが、タタラの踊りは鼻毛石さんの心を捉え良い評価を得ていた。スタミナ切れ前の演技で仙石のアドバイスをきっちりこなしていた事で、その演技が評価されていた。タタラが躍りを始めてどれくらいの時間が経過したのかいまいち分からないが、ついこの前まで素人だったものが、正式な大会ではないとはいえ決勝まで勝ち残るというのはやはり普通ではない。

 

 

雫の覚悟

 清春と話し合うことを勧められた雫だが、全力の演技を見せ再び自分に振り向かせてやると、悲壮なまでの覚悟を決めている。 清春の視界に既に自分がいないと感じているのだろう。自分には目も向けずタタラに言葉を掛けた清春を見て、やはり大きなショックを受けて動揺していた。

 

少し自分を追い込み過ぎているようにも見える雫を見ていると辛いものがあるが、ダンサーとしてのプライドが、言葉ではなく演技で自分に振り向かせたいという強い意志が、雫を支配しているように見える。

 

一方、雫と話したことで清春の言葉の意味を理解し、自分が為すべきことに気づき決意するタタラ。

 

真子の意志

 

 タタラに、どうリードすればいいか問われた真子は思い出す。かつて賀寿に同じ質問をされ、その時は自分の意志を示す事が出来ず、賀寿を失望させていた。おそらくそれが二人の関係に亀裂を入れていた。賀寿の突飛な行動は真子に失望している面も大きかったのだろうが、心のどこか片隅では真子の成長を促したい気持ちもあったのかもしれない。

 

 「私を花にしてください!」真子は答える。かつての自分を克服し、初めて自分がどう踊りたいか意志を示した。 相手が自分と似たタタラという事も大きかったのだろうが、真子は自分なりに前へ進みたい、いつまでも相手にあわせているだけでは駄目だと気付いていたのだろう。

 

このくだりの見せ方は非常に分かりやすく、ストーレトに感情に訴えかけるいいシーンだった。またBGMも非常に素晴らしかった。

 

 

 

その他・キャプチャ

 

清春ママ マリサ

マリサ「んーーっ♡」 「コォラッ♡」  

 

警官:お前何故こんな事したんだ

ぼく:そこにおっぱいがあったから・・・

 

 現実にこの状況に至ったら前科がついてしまいそうな恐ろしいハニートラップ!! やべぇわ・・・まじやべぇわ・・・。マリサのこのソフトなオイタはダメよ的な甘い叱りが、さらに追い打ちで頭をおかしくしてしまいそうだった。

 

にしても、なんだこのセクシーの塊は。セクシーを売りにしているサンシャイン池崎も腰砕けになりそうな溢れるセクシーさ。シュゴイ・・・。 マリサの胸に釘付けになって、鼻血を噴き出す分かりやすい賀寿。本当はマリサ狙いんじゃないかと思えてくるw 

 

仙石とマリサは親しい様子だが関係は依然不明。露出の高いドレスを、「頭の悪い服着てるんじゃねえ」と悪態つく仙石には笑ったが、仙石は基本マリサには頭上がらない関係だというのは分かるw

 

とりあえず、息子の前で母親のおっぱいを揉もうとする鼻毛さんは自重して頂きたいw 

 

 

仙石も突っ込めないタタラと真子の間柄

 仲を深める二人を茶かそうする仙石だが、二人のピュアな応酬につけいる隙を見つけられずキレる。笑ったw やっぱヒロインは真子でいいんじゃないかな・・・こんなええ子なかなかおらんで。雫ちゃん、最近ちょっと自閉モードぽいし(T_T)

 

 

 

 

   / ̄ ̄\
 /   ─ ─\(捕まれよ)
 |    ( ●)(●)              ___ 運動不足気味だし
. |  U  (__人__)           /      \ 踊りたいなって
  |     |r┬-|          /─    ─  .\最近思うのよね
.  |     `ー'´}  \     / (●) (●)    \
.  ヽ        }     \   ...|   (__人__)       | マリサ先生って
   ヽ     ノ       \  \   ` ⌒´     _/ どこの教室に
   /    く. \      \  ノ           \いけば会えるかな
   |     \  \    (⌒二              |
    |    |ヽ、二⌒)、      \         |  |

 

 

 

 

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