第21話 『氷の町のピクシー』
今回の章は三種の祭具、最後の一つである黄金の竜探しと、詩織の掘り下げ回になりそう。間野山から出たいと思った事がない詩織と、間野山から出ていきたくて仕方がないエリカを対比させることで、詩織の観光協会での仕事に対する価値観、ひいては自分の存在意義を確認していく流れのように思われる。
・リリコのだんないよ
・男性三人の夢がちゃっかり叶っているところ (高見沢は実現してるとは言い難いが)
・マキの小話。続きは帰りにと、物凄く気になるところで狙いすましたヒキ
・由乃のピロートークが何か分かってない発言
「何か分かんなくなってきちゃった…」
「商店街の事、<略>誰も生活には困ってないって。なのによそ者の私なんかが、活気を取り戻そうとか言って良いのかな…?」
「今のままで良いって言ってる人に頑張れって言うのは、余計なお世話じゃないのかなって…」
ちょいちょい由乃は今更過ぎる事を言い出す。それはもう乗り越えた話ではないのかとツッコミを入れたくなる。こういうのがあると本当に成長してるのかなと疑問に感じ、幻滅してしまうが、これが今の等身大の由乃という事なのかもしれない。
由乃は持ち前のポジティブさでまずは行動を起こすが、その都度悩み、そして立ち止まり自分のやっていることが本当に良いのか、正しいことなのか考える。そういう意識を持つことは大切である。ただ、さすがにこのタイミングで、この問題提起はどうなのだろうとは思ってしまったw
海を右手に望み 砂漠の向こうへ行き 銀幕の皇国へ
上の区?を 茅葺き? ライターでも燃やせない 二酸化炭素がある
四隅を焦がせば良い 二階の下から見て 七つ目の目印を目指し 星を消せ78も9?
湖周辺にないのなら、ちゅぱかぶら王国のどっかにありそうな気もするが分からない。
エリカは過剰に生意気な年頃の女の子として描かれているめ、この作品のキャラクターとしては一向に好きになれない。そのため、エリカが絡んでくる話はあまり見たくない。
以前の記事でエリカがこの作品で役割があるとすれば、間野山を毛嫌いしているエリカが間野山を好きになることで、間野山の良さを再確認するという位置づけではないかと書いた。
今回はこれまでのシリーズで一貫して生意気なキャラとして描かれてきたエリカの変化を、詩織というエリカとは対照的なキャラと絡まされることで、エリカの心境の変化と詩織の心境の変化を見せていく構図となりそうである。
エリカが間野山を極度に嫌う理由は、作中では間野山には何も(面白い事が)ないから。ほとんど暴言に近い理由ではあるが、今の彼女の目から見える世界にはそれが真実なのだと思う。それゆえ、そうではないと言ってもそうそう容易に耳を貸すようには思えない。
しかし、エリカが言うように、間野山には本当に何も無いかといえばそういうわけではない。ようは視点の違いなのだと思う。間野山という場所には物はある。ただそれをどう見るかという物の見方の違いに過ぎない。
エリカが国王チームと関わる中で、これまでとは違った物の考え方や見方を見つけた時、視界は開け今までただそこにあった何てことはない物も、間野山の良さとして捉える事ができるようになるのではないだろか。これはエリカに限らず、自分の仕事に不安を覚えている詩織にも同様の事が言える。
この章をどう結ぶかは分からないが、この章が終わった時にエリカを少しでも好きになれるようなエピソードとしてうまく着地させてほしい。口のきき方はそう簡単に直るとは思えないが、せめて年相応にトゲトゲしい口調のトーンなどは落ち着いて、子供らしい様子を見たいものである。
エリカの生意気さはそれを真面目に注意しない母親にも多分に原因があるが、オチ要員扱いになっているのが痛い。
第1クール
サクラクエスト 第09話 感想 良回、小ネタから掛け合いまで文句なし
第2クール
サクラクエスト 第14話 国王の断罪 感想 第2クールは滑り出し上々
サクラクエスト 第16話 湖上のアルルカン 感想 クエストは突然に