調査書と出願
今回は出願関係の話。中学受験にはいらなかったけれど、大学受験にはいるもの…それは調査書。出願するときには必ず調査書を郵送で提出することになります。学校所定の用紙があるので、在籍している高校には受ける大学と学部を書いて、何通必要かを書いて提出します。調査書はすぐ発行できるわけではないので、余裕をもった数を申請したほうがいいといわれます。(既卒生は在籍していた高校に申請します)ところが息子は担任の先生から「必要な数のみ申請して、足りなかったら追加で申請してください」といわれたそう。学校方針なのか、担任の先生によって違うのか謎ですが。余裕をもちたかった私は「え…?」みたいな。高校によって調査書対応は本当に違うようで。お友達のところとかは担任の先生が「急にいわれても自分ひとりで出せるものではないから、多めに申請したほうがいい」という注意をされたとか。調査書の値段は発行する高校によって違います。2017年組にきいたところ、だいたい1通300円のところが多かったけれど、100円で出してくれる良心的な高校もありました。私は直前まで調査書の発行って年内には終わると思っていたんですね。なぜなら早いところだと年末から出願がはじまるから。だから12月には手元に調査書があって、出願開始したら準備万端出願手続きを進めるのかとイメージしていたのですが、実際はそんなことはなく「1月の始業式の日に渡します」。早い高校は11月末に申請して12月に手元にあったというのでやっぱりこのあたりは高校によって色々違います。うちの息子の高校だけではなく、1月渡しの高校結構ありました。期末試験やって成績処理して通知表つけ終わって…受験関係のことは冬休みに作業したい!ってことですかね?学校によっては早くほしい人は事前に申し出ることみたいなアナウンスかプリントが配られます。気を付けた方がいいのは出願締め切りが早い大学を受ける場合。お友達のところは1月6日締め切りという大学に出願を予定していたので、1月の始業式で渡されるのでは間に合わない事が判明し、慌てて担任の先生に連絡して早くもらえるようにしたそうです。出願締め切り日が早い大学を受ける場合は調査書を手にするタイミングも考えましょう。あとは前にも書きましたが、共通テスト利用入試は事前型のところは共通テストの前に出願します。2023年は14・15日が大学入学共通テストだったので、事前型のところは前日の13日の消印有効というところが多かったです。なので始業式に調査書をもらってから出願するとなると意外と忙しいスケジュールになります。お子さんによっては調査書というものををよくわかっていなかったりするので、学校に発行依頼書を提出していなかったとかいうケースもあるようです。調査書がないと行きたい大学に出願できないことも含めて事前によくすり合わせておくのが大事です。調査書は開封無効なのを知らずに、受け取ってすぐ中身を確認してしまった…なんて子もいます。(もちろん再発行しなくてはいけません)また、ほとんどの大学は1度出願して調査書を送っておけば、追加出願の時には調査書不要というスタイルですが、たまに1回ごとの出願に調査書が必要という場合もありますので、あらかじめ募集要項をよく読むなりして、最低限必要な枚数に多少の余裕の数をもたせて申請したいところです。出願は最近はほとんどオンラインです。予備校や高校からは「必ず本人に出願作業をやらせること!」…といわれていましたので、子供の都合の良い時に監視確認しながらやることに。(常識ないわ時間かかるわで大変でした。自分でやった方がよっぽど早いけれど、人生経験をつませるためにも我慢我慢…)予備校からは、予備校があいていない年末年始で家族がそろって確認できる時にやるといいといわれたので、オンラインの出願はその時にすませ、郵送は調査書がそろったタイミングで改めて確認しておくることに。一般的な手順としては①大学のHPからWEB出願のページにいくPCはもちろんスマートフォンでもできます。〇〇大学出願サイトみたいなので検索すると、ダミーなサイトにいっちゃう場合もあるようなので必ず公式からとびましょう②マイページを作成大学にもよりますが、マイページで必要事項を入力してから出願に進んでいくところが多いです写真もデータで読み込んでしまうのがほとんど。この写真は秋ぐらいに高校で撮影してくれるところが多いです。受験票の写真を入学後の学生証にするので制服NGという大学も多いため、撮影前に上着をもっていって羽織ったりしていました。流れ作業で撮影するせいか、ものすごく写真写りが悪くて結局撮りなおした…なんておうちもありました。UCAROを使う大学の場合は出願連携をする必要があります③学部学科入試方式などを登録。必要書類を印刷。この時に出願を間違えていないかよーく確認しましょう。出願時には主体性・多様性・協働性の「学力の3要素」についての作文を提出する大学が多いです。これはお上のお達しで導入しているところが多く、だいたい500字程度の作文を提出する必要があります。多少文面は違えどほぼどの大学も同じ。なのであらかじめ時間のある時に一つ書きあげておいて、それを微調整する感じです。この作文については推薦などでは重視されますが、一般入試ではほとんど参考程度。とはいえ一部の大学では点数化するというところもありますので、そんな大学を受ける方は注意しましょう。私が大学説明会を聞いた大学ではほとんど「点数化はしません」「入学後の参考にします」程度のものでしたので、点数化しない大学の場合はここに時間を使う必要はあまりないと思われます。受験する入試の型などを選ぶと自動的に金額が算出されるので、その金額をクレカやコンビニ払いなどで選択し。入金が終わると志願票などが印刷できるようになります。慶應の志願票はこんな感じ慶應は関係ありませんが、他の私大で共通テスト利用がある方は、志願票に<共通テスト成績請求票>を貼るスペースがあったり、同封する旨書いてありますのでそれに従いましょう。<共通テスト成績請求票>は共通テストの受験票とともに渡されるもので、ラーメンの食券くらいなサイズのものです。実際は緑の紙でしたが、入試センターの見本はっておきますね。↑この下にあるものをチョキチョキして添付します。「国公立前期日程用」とか「私立大学・公私立短期大学用」とか書いてありますので、それに従いましょう。例えば早稲田だとこんな感じで志願票の赤字のところに貼る部分が用意されています※全く貼る場所がなくて封筒にいれるだけの大学もありますこの添付した番号をつかって、各私大が入試センターに問い合わせて、共通テストの結果を教えてもらうものなので共通テスト利用で出願する大学に関しては添付必須!です。共通テスト利用入試で出願する際にはその大学が指定している科目や教科を間違えないことが大事です。よくある間違いでは、共通テスト利用では漢文が必要なのに漢文を受験していなかった…とか、政治経済では受験できなかったなどがあるそうです。受けていないと受験資格を失うので注意が必要です。あと英語の外部検定利用の人は証明書やコピーをここで送る必要がありますが、英検やTEAPなど試験によって違いますので注意しましょう。④郵送宛先のかいてある紙を封筒にはり郵送します。ほとんどの大学では、志願票と同時に封筒にはるだけですむ大学の宛先が書いてあるものを印刷できるので、それを封筒にはりましょう。慶應だとこんな感じ共通テスト利用や英検などの入試タイプがあるところは封筒の注意書きが多くなります。早稲田だとこんな感じ丁寧に書いてあるので、封筒に入れるときにはお子さんとダブルチェックで必要な書類が入っているか確認しましょう。大学によってはA4の封筒なのに志願票をいれない場合もあって、こんなにスカスカで送って大丈夫?みたいなところも。だいたい封筒にはる紙には上のように「簡易書留」とか「速達」とか書いてあるので、その指示に従い郵便局で払いましょう。当日必着と、当日消印有効があるので、このあたりも大学によって違うので早いうちに確認しておくこと。郵便局で追跡のレシートをくれるので、それで大学についているかを後日確認しましょう。無事について確認手続き終了するとマイページにも反映されてきます。⑤受験票発行何日かたつとマイページの方に受験番号が入った受験票がアップされます。そちらを印刷しておいて、当日受験会場に持参します。慶應だとこんな感じ上智だともうちょっと記載が多い私は受験票のスクショを共有フォルダに保存して、万が一本人が受験票を忘れた時にも確認ができるようにしました。受験票を忘れてしまった場合は当日会場で問い合わせれば発行してくれるようですが、忘れ物をしたと思うと焦ったり不安になったりするものです。受験票は受験時だけではなく入学後の確認に使うという大学もあるのでうっかり捨てないように気を付けましょう(まぁ、保存しておけば印刷はまたできますが)こうして、今までは不安ながらも子供を見守るしかなかった保護者も、出願の頃にはなんだか忙しくなり、急に受験に直面することになります。かといって何かサポートできるわけでもないので、少しでも神様や仏さまにおすがりしたい…と信仰心が高まります。これ、中学受験でもありましたよね。本人の努力が足りていない割に図々しいなと思いながら私も受験当日祈願なぞをお願いしました。そんな感じなので、「出願の日を大安の日にする!」とか「一粒万倍日と大安のダブルで出願する」なんて言葉もこの時期ブログでよくみかける言葉。一粒万倍日は何かを始めるのに最適な日とされています。2023年は5日(木)*、6日(金)、9日(月)、18日(水)、21日(土)*、30日(月)が一粒万倍日。ただ「*」が付いている日は「不成就日」でダメ…とか、にわか勢にはよくわからないものもあります。私も検索してこの日がそうなのね…と知ったくらいなのですが、調査書がそろって出願日に間に合うといえば9日!ちなみに大安!…そんな訳で我が家は9日に書類を郵送したのですが、9日は祝日。普通の郵便局はしまっているので、わざわざ混んでいるゆうゆう窓口まで夫に車をだしてもらって息子といきました。こうして書いていると、なんかそこまでする必要ある?くらいに自分が怖いですが…あの時期の母親の心理状況としては切実で「私もその日にしたわ!」という母はたくさんいました(笑)さて。ついでに出願等にかかるお金の話を。受験料は・大学入学共通テスト 18,000円(3教科以上受験の場合)・国公立大学の2次試験が17,000円(前期と後期を出願する場合は×2)・私大共通テスト利用(15,000~20,000円)・私大受験(30,000~35,000円)といったところでしょうか。出願しだすと「あら、この大学の共通テスト利用お安いわ。もう一つ追加しちゃおうかしら」「3教科と5教科7科目の出願で悩んでいるけれど、出さなかった方だったら受かってたのに!とか後で思うのも悔しいわよね…両方出願しちゃうか」「こことここ、1回の試験で併願できるの?じゃあ併願しとく?」「こっちの学科の方が人気。でも確実にこの学部で合格とるならこっちの学科も出願しておいた方がいいかな…」みたいな感じで、予想より金額がかさみます。(予定通りすませてかさまない人ももちろんいます)私も息子が高1、高2の時は「えー!出願だけで30万とかびっくりなんだけど!」とか思っておりましたが。30万なんてすぐですよ、すぐ。仲間とは出願バブル状態をジャ〇ネット方式と呼んでおりました。どれだけ出願しても割引なしの大学もあるのですが、大学によっては併願するとお得に!とか2つの方式を同時出願すると片方の入学検定料がなんと0円に!とか、マックスこれだけ払うけれど併願が色々できてお得なんですよ…とか割引という言葉で主婦の懐を微妙に緩めさせてくる。お友達なんか安全校を練習のために受験しようとしていたら出願中に「何といまならセットで共通テスト利用が5000円でつけられる!」みたいな言葉がちらつき、このお値段なら…とうっかり出願しようとして子供に止められたとか言ってました。これ、ミニマリストの方なら不要なものは普段から買わないので、無駄を嫌ってタイトな感じになるのでしょうか。私は普段から「気になるものなら買ってしまえ。買わずに後悔するよりも買った方がいい!」「気に入ったものなら色違いでかっちゃえ」みたいな衝動買い派なので、こういったことには抑えが全くきかない人です。別のお友達は自分自身はミニマリストだけれど受験だけはジャ〇ネット方式でもいいと思っていた、ただ子供に止められたといっておりました。どのお宅もお子さんの方が冷静ですね。あとは合格した時にその大学に通う意志が少しでもあるなら、入学金をおさめる必要があります。これはだいたい20万~30万でしょうか。本命の発表はまだだけれど、受かった大学の入学手続き締め切り日がもうきちゃう…という場合は、何かおさえないと本命がアウトだった場合に浪人になってしまいます。お子さんが払う必要はない、その大学にはいかないとはっきりいう場合もありますが、「こっちの大学もいい大学なんだよ」「今はあまり考えてないかもしれないけれど後悔するんじゃない?」と親はもんもんとします。また同じ大学をうけているんだけれど、本命の発表が後という場合も悩ましいところ。このあたりは大学によって対応が違ったりします。例えばA大学。①学部に先に受かったけれど、②学部が本当は本命、でも手続き日は被らない…という場合、同じ大学だけれど2回それぞれ入学金を払ってくださいという対応になります。これがB大学の場合、③学部に先に受かったけれど、④学部が本当は本命、でも手続き日が被らないならば、先に③学部の入学手続きをすませ、首尾よく④学部の合格も手にした時に学部変更手続きを大学に送れば入学金のスライドをみとめますという対応になります。募集要項にも書いてありますので、スケジュールを立てるときに確認してみてください。特に共通テスト利用は締め切りが早いので、このパターンに陥りがち。もちろん大学の入試対応の方に聞いても教えていただけます。我が家は・共通テスト・国立×2(前期・後期)・共通テスト利用×9・共通テスト併用×1・一般受験×3という出願状況でした。30万ちょいかな?医学部の場合は、この相場とは全然違います。共通テストや国公立の受験料はもちろん同じなのですが、私大共通テスト利用(30,000~40,000円)私大受験(60000円)みたいな感じのようです。総合大学で他の学部と同じにしてくれるところや、もうちょっとお安いところもあるようですが相場としてはこれくらい。そして入学金は100~200万!もう普通の受験ごときでぴーちくぱーちく文句いってごめんなさい!みたいな気分になります。ちゃんとお医者さんになると生涯賃金も全然違いますから、この初期投資(といっていいのか?)もさほど高額にはならないそうですが、でもポンと出すには勇気がいります。ただ、医学部の入学案内を請求すると一部大学では学生ローンのお知らせを親切につけてくれたりするようです。はなから無理ときめつけないで、医学部受験をしようかなと思った時に資料を請求して目を通しておくのも手。医学部はお金がかかるから絶対国公立で!と頑張るか、私大に進学して早く医者になり数年で完済するか。そのあたりも医学部志望家庭は悩ましいですね。医学部専門の予備校代も高いらしいし…