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かいマムと申します
3人兄妹と共働きアラフォー夫婦のドタバタ珍道中を書いております。
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アメンバーはコメントを交わして仲良くなった方を承認させてもらっています。ご容赦ください。まずは気軽にコメントをどうぞ〜
阪神淡路大震災についての記事になります。
現在の能登半島の状況とリンクし、ご不快に思われる方もいらっしゃるかもしれませんので、もし、お嫌だと少しでも思われたらここでそっとお閉じください。
続きです。
続きです。
震災から2ヶ月半が経って、誰もがいろんなことを犠牲にしているというのに、ちっとも思うように進まぬ復興に、苛立ちが立ち込め始めました。
避難所での暮らしが限界を迎えているのに、全く追いつく気配のない仮設住宅の建設。
(東日本大震災の時の仮設住宅建設の素早さには舌を巻きました。反省を活かして、ちゃんとデータを取って、シミュレーションしいていた人がいたのだ!と。)
個人の生活を立て直すための義援金の分配。
流石に中学生でお金の流れのことまでは当時知る由もなかったのですが、これがみんなが思っていたよりもずっと少なく、全半壊世帯、1世帯あたり10万円とかだったみたいなのです。
内閣府がデータを出していましたが、戦後類をみない死者数を出した、これだけの災害であったにも関わらず、思ったように義援金が寄付されなかったのだそうです。3月半ばまでは震災関連ニュースが全国で放映され、内閣府の予想通りの義援金が集まっていたようですが、地下鉄サリン事件以降一切の報道が打ち切られるのと同時に以降義援金の寄付がパタリとなくなりました。
復興が始まりもしないうちに支援が打ち切られたような不安なムードが漂っていました。
また、建物の全壊と半壊の認定が非常に雑だったことは否めません。
何万個という世帯が全半壊しているというのを専門家が判定していられるわけもないのです。専門家の作成したマニュアルのもと、役所の職員が担当しました。素人がやるしかなかったわけで、当然不公平が生まれます。
私が下宿させていただいた、素敵な和洋折衷洋館も半壊認定を受けていました。多分地震の前からの経年劣化じゃないかな〜という傷みが地震のせいにより破損、と認定されたのです。うちのようにポキっと折れたマンションも、経年かもしれない?でも地震かもしれない、という傷み具合で認定された半壊も同じ金額の義援金が配分されました。
巷には不満が噴出していました。
どう考えても個人で対応できるレベルではない災害が起き、住むところもない中、私たちは国にも日本中の人にも見捨てられたのだ、自分でなんとかしろということなのだ、薄暗い影が差す中、ここから神戸の街の長い長い復興の道のりが始まるのです。
しかしそんな中でも季節は巡り、芦屋川の桜も咲く頃、なんとJR神戸線が4月1日に全面復旧を果たしたのです。震災から3ヶ月足らず、とんでもないダメージを受けていた線路がこの短期間で回復したのには鉄道マンの皆さんの並々ならぬ鉄道魂と不眠不休の作業があったことと思います。
阪神間では北に阪急、真ん中にJR、南に阪神という3本の線路が並行して走っており、その中でもJRは大阪と神戸の幹線というイメージが強く、この出来事は神戸は復興するんや!と、みんなの心に火を灯しました。
マム実家にも新しい出来事が起きました。
母が最後まで声をかけ続け、看取った、あの梁の下敷きになってしまったおばあさん(お声しか聞こえなかったのでマムはおばあさんだとも知りませんでした。)の、遠方にすむ娘さんが訪ねてきてくださり、最後まで看取ってくれたことにお礼を述べてくださったのと共に、芦屋の山の手にマンションの空き物件を持っているから、何年でも破格の値段で貸してくれる、と申し出てくださったのです。
大変ありがたいことにマムたちも3ヶ月で流浪の生活に終止符をうち、新しい家を見つけることができたのです。マムもコミュ力強ですが、マム実母がコミュ力最強たる所以はこういうところのひきというか....。
新学期が始まり、復興したばかりのJR線で、震災前のいつものルートで初めて通学した日のことです。
私たちは新長田の景色を初めて目の当たりにしました。
一面の焼け野原。
新長田の駅から海など見えたことがなかったのですが、駅から海が光っているのが見えました。
停車してドアが開くと、ゴムの匂いがしました。
震災前まで日本製の靴の9割以上が新長田のゴム加工場で作られていたそうです。
靴の街だったのです。
工場には可燃性物質が多かったらしく、一面が火の海に包まれ、3ヶ月経っても焦げたゴムの匂いがそこはかとなくこびりついていたのです。小さな町工場の規模が多かったため、一夜にして神戸の靴産業は消えてしまったのです。
私たちは互いにようやく被害の全貌を知っていくことになったのです。
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