クラシックコンサート鑑賞日記

クラシックコンサート鑑賞日記

コンサートの余韻を楽しむブログ

2025年9月16日(火) 東京オペラシティ コンサートホール

シューマン:アラベスク ハ長調 Op. 18
ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番 ヘ短調 Op. 5
* * *
ドビュッシー:映像 第2集
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ 第7番 「戦争ソナタ」変ロ長調 Op.83 

【アンコール】

チャイコフスキー:「四季」より10月
ラフマニノフ:10の前奏曲Op.23-5 
リスト:パガニーニ大練習曲集第2曲「オクターブ」変ホ長調 

 

イェフィム・ブロンフマン Yefim Bronfman (ピアノ, Piano)

 

 

 

とにかく毎日忙しく、前半は寝ちゃうだろうなぁと思ったがまったく寝ずに聞けた。

それぞれまったく異なる毛色の曲を持ってきたが、すべてその作曲家の音になっており、素晴らしい演奏だった。

 

しかしやはりプロコの7番が最高によかった。

当然年齢によるもたつきはあったが、あの迫力、たまらない。

7番終演後にはブラボーの嵐、私も大興奮だった。

もはや7番だけ聴きにきたと言っても過言ではないが、行ってよかった。

アンコールもラフマニノフが圧倒的によく。

 

客席が結構寂しかった。特に1階の右のほう、半分から後ろは壊滅状態。

ブロンフマン、あまり人気ないのかな?

とはいえ、最後のほうは立って拍手している客も多く、盛り上がった。

 

美しい音色ととんでもない迫力の演奏と、前半後半でまったく違うブロンフマンを聞けて満足である。

 

 

 

 

2025年9月4日(木)サントリーホール

【ショスタコーヴィチ没後50年記念】
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第2番 嬰ハ短調 op.129
ショスタコーヴィチ:交響曲第15番 イ長調 op.141


指揮/大野和士
ヴァイオリン/アリーナ・イブラギモヴァ

 

 

 

素晴らしかった!!

いいと噂に聞いていたイブラギモヴァを初めて聞けた、しかもタコ2。

ちょっと写真とだいぶ違ったがニコニコして入場してきて優しいお母さんという感じ。

しかし演奏がはじまると鳥肌が立つような憑依系。凄まじいテクニックと、胸が締め付けられるような繊細な音で圧巻。

本当に一人で弾いているのか?と思うような超絶技巧があった。悍ましいほどの完璧な演奏。

演奏が終わるとまたニコニコ。アンコールはなし。

 

15番は、なんとこれだけコンサート通いをしてショスタコ好きを名乗っていながら初の15番。

ちょっと前に室内楽版を聞いたがオケは初である。

やっと聞けた15番であるが、いや〜〜これも凄かった。

 

都響の演奏のうまさもさることながら、大野さんの変にいじらないオーソドックスなスタイルが非常によかった。

第4楽章のクライマックス、金管と打楽器、最高!あぁ生きててよかった。。。。

ショスタコ最後の交響曲を堪能できた。涙が出た。

至極幸せな時間をいただいた。

 

 

2025年08月23日(土) サントリーホール

リャードフ:交響詩「魔法にかけられた湖」
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番
ショスタコーヴィチ:交響曲 第10番

【アンコール】

チャイコフスキー:『四季』より10月「秋の歌」(ピアノ・アンコール)

指揮:アダム・ヒコックス
ピアノ:谷昂登(たに あきと)

 

 

 

午前中は高校受験の用事があり、もう暑くて暑くてコンサート行けるかなと思ったが、なんならタコ10だけでいいかな、とも思ったが行ってよかった!

ヒコックスも谷昂登も知らないがすごくよかった。

 

まずリャードフでなんと美しい演奏だろうと思った。

ラフマニノフはひっさびさに涙が2回出たw

ピアノも素晴らしいが、オケの音がものすごく綺麗。

休憩中に指揮者のプロフを見返すほどだった。

 

タコ10もとてもよかった。

丁寧に作り込んだなという印象。

そして、なんというか結構キレイ。不思議だが、嫌味で言っているわけではなくキレイな演奏だがショスタコらしさを失っていないオーソドックスさもある。

自分的には大爆音で鼓膜が破れるような演奏が好きだが、不満がないどころか大満足だった。

 

終演後オケがはけて客も半分はロビーに向かっているが拍手の音がまったく変わらず、いかに客が満足したかわかる。

 

アダム・ヒコックス。まだ29歳。

最近の若い指揮者は素晴らしい演奏をする人が多い!

ちなみに谷昂登は22歳!

 

2025年8月9日(土) 東京文化会館 小ホール

 

シュロモ・ミンツ(ヴァイオリン)&東京都交響楽団メンバー
~ヴィヴァルディ&ピアソラ 2つの四季~▼

 

ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集 Op.8 Nos.1-4『四季』
ピアソラ(ファビアン・ベルテロ編曲):『ブエノスアイレスの四季』

【アンコール】

ピアソラ(ホセ・ブラガート編曲):オブリビオン

ピアソラ(ファビアン・ベルテロ編曲):『ブエノスアイレスの四季』より「春」

ヴァイオリン:シュロモ・ミンツ
東京都交響楽団メンバーによる弦楽アンサンブル
ヴァイオリン:及川博史、塩田 脩、三原久遠、山本翔平
ヴィオラ:萩谷金太郎、林 康夫
チェロ:長谷部一郎、森山涼介
コントラバス:高橋洋太
チェンバロ:大井 駿(ヴィヴァルディのみ)

 

 

 

楽しかった!

演目の良さもあり、満席。

いつも思うが、舞台裏の音が壇上と変わらないくらいでかいw

音合わせしづらいだろうな。

 

ヴィヴァルディ演奏前にミンツさんがスピーチ。

塩田さんが同時通訳した。

かなりのおじいさんだと思うが、まだまだ現役。

おぼつかないところもなく、楽器は極上の音色。強烈な美しさだった。

 

ピアソラの方はデシャトニコフ版ではなくベルテロ版。

デシャトニコフをさらに派手にしたような感じ。

面白かったが、聞き慣れたデシャトニコフのほうが好きかも。

 

終演後は大拍手が鳴り止まず、アンコールを2曲。

 

いい連休初日になった。


 

2025年8月2日(土)ミューザ川崎

 

ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調(ハース版)


新日本フィルハーモニー交響楽団
指揮:上岡敏之

 

 

いやいやいや、いくらなんでも遅すぎよ。

今日は午前中用事があって出かけて、一旦帰宅してから川崎というハードスケジュールのため居眠りしてしまったが、寝て起きてもまだ第2楽章のクライマックス前だったからね。しかもその時点でまだ16時(1時間経過)。ありえん。

チェリビダッケばりの遅さ。

さすがに遅すぎる。

 

開演時は「ゆったりタイプか、弦がきれいねぇ」とか思ってたがもうだんだん苦痛になってきた。

第2楽章のクライマックスも全然感動せず。おっせーーーーーーー!これだけ。

第3楽章初めの方は若干テンポも普通な感じがしたが、どんどん遅くなっていった。

 

終演は16時半。おいおい90分はやりすぎ。

やっぱ上岡さんは合わないわ。演目がよくても上岡さんは今後避けるかも。

2025年8月1日(金) Hakuju Hall

ショパン:舟唄 嬰へ長調 作品60
ショパン:ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 作品58
リスト: メフィスト・ワルツ 第1番 S. 514

ラフマニノフ:プレリュード 作品23 第4曲 ニ長調
ラフマニノフ:絵画的練習曲「音の絵」
作品39より 第1番 ハ短調

作品33より 第3番 ハ短調
作品39より 第3番 嬰ヘ短調、第6番 イ短調、第8番 ニ短調、第9番 ニ長調

【アンコール】

ラフマニノフ:プレリュード 作品32第5曲

 

 

 

松田華音ちゃんのような経歴の奥井紫麻。まだ21歳。

12歳でロシアへ渡りゲルギエフやスピヴァコフなどの重鎮と共演。

 

ステージに来た瞬間、パッとステージが明るくなるかのような華。

なんせかわいい!美人。スタイル抜群で顔が小さく首が長く、モデルのようだ。

 

前半のショパンは個人的にはイマイチ。

謎に力任せな部分があり、ロシア系を得意とするピアニストに多い特徴だなと思った。

この時に、真央くんの考えられないくらい美しいソナタ3番を思い浮かべてやはり真央くんは情緒の天才だと改めて感じる。人の演奏で他人の演奏を再度評価するという思考回路もどうしたもんかw

 

後半のメフィストワルツはかなりの技術が必要な難曲だと思うが、あと一歩。

こちらもブラボーまでいかず。

 

しかし音の絵!

やっぱりこの子はロシアの子なんだなぁ〜と思った。

ラフマニノフはすこぶる素晴らしかった。

もうマツーエフのようにショパンをやめたらいい。

美人で華奢だからショパンが似合いそうだが、ラフマニノフをあんなふうに弾けるなら、ショパンは無理にお披露目しなくてよし。

ショパンだったらリストだろうな。

楽興の時も聴いてみたい。

 

さて、これからミューザ。

午前中出かけていたが暑くて死にそうだった。

ミューザは駅からすぐなのでいいが、これが武蔵野とか坂のある紀尾井や音楽堂だったらかなりきついなぁ。

 

 

 

 

2025年7月24日(木) 東京文化会館

ブラームス:交響曲第3番 へ長調 op.90    
ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 op.98

指揮/アラン・ギルバート

 

 

 

公私共に異常に忙しく、公演から3日も経ってしまった。

 

東文で聞くといかにサントリーの音響効果が高いかわかる。東文はかなりクリアでごまかしが効かない。

ブラ3はぶっちゃけピンと来ず。サントリーとの音響の違いに面食らった。

少し荒く雑にも感じてしまった。

 

が、4番が超絶な名演だった!

歴史に残る名演だったと思う。リハで力を入れた配分がわかりやすすぎる笑

逆に東文のクリアな音響を最大限に生かした演奏。それぞれのソロの音色に透明感があって美しい。。。

オケ全体では、深みがあり、重厚でありつつスリリング。

大変に素晴らしかった。

 

2日間とも1曲目より2曲目が圧倒的に素晴らしかった。

後半に比重を置くのはまぁ仕方ないだろうな。
 

コンマスは矢部さん。

2025年7月18日(金)サントリーホール

ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 op.68    
ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 op.73

指揮/アラン・ギルバート

 

 

 

7月は4日都響の1回しかチケットを取っておらず、どうにも寂しくやはり都響のブラームスを購入してしまった。

平日の昼というのにほぼ満席。完売かな?客席はすごい熱気だ。

 

久々のアラン・ギルバート。

1番より2番の方がよかったかな。

とはいえ1番2番ともに大ブラボーの嵐で、みなさん満足度の高い演奏会だったことが伺える。

もちろん私も楽しめた。

 

1番の方は第1楽章の冒頭の方で目立つ弱音を入れたがそれ以降はそこまで派手な強弱の変化はなかった。ブラームスはオーソドックスな演奏がいいよな。

 

14型対向配置。コンマスは水谷さん。弦の響きが美しい〜!

終演後はホルンの女性に大拍手。

 

3、4番は東文。

仕事も忙しいが、息子の学校見学などもありプライベートも超多忙。自分がもう一人欲しいくらいの忙しさだが、私にとって生の音楽はやはり必須なのだなぁと思った。

2025年7月4日(金)

指揮/カリーナ・カネラキス
ピアノ/アリス=紗良・オット

ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調
マーラー:交響曲第1番 ニ長調《巨人》

【アンコール】

アルヴォ・ペルト:アリーナのために(ピアノ・アンコール)

 

 

 

アリス紗良、だいぶ前にリサイタルに行ってあまり好きな音ではないなと思ったが、昨日はよかった。

彼女に似合う曲だなと思った。

あととにかくかわいいよな。モデルのようだ。

終始オケの方を向いてニッコニコで演奏していた。

 

さて、昨日は完売かな?指揮者が目当てなのか、アリス紗良が目当てなのかしらんが、すごい入りだった。

指揮者は若くて美人(若いと思ったら資料を見るとそうでもなかった)、世界中の名だたるオケを指揮している。都響はこういう逸材を招聘するのがうまいな。

 

音は女性指揮者とは思えぬ迫力あるいいものだった。

第1楽章、トランペットが残念。ご本人も辛そうな顔をしていた。

オーボエに新日本フィルの神農さん。めちゃうまだった。

 

ラストは先日のN響と同じくホルンとトランペット、トロンボーン各1の立奏。

管楽器は幾度もベルアップをして派手な見せ場が多く、視覚的にも楽しめた。

 

もともと盛り上がる曲だけど、かなりいい演奏だったと思う。

 

今日は神奈フィルのチケットを買っていたが、この暑さで音楽堂のあの坂を上ることを考えたら辛くなり、行くのをやめた(15時からだからもう無理!)。シュニトケのモーツァルト・ア・ラ・ハイドンを聞きたかったが、家族の用事もあり断念した。

 

さて、息子はもうすぐ夏休み。塾の夏期講習費用がものすごいことになっている。

他にも固定資産税やら、息子のおねだりやら出費がすごい。

そして、驚いたが自分にとって昨日が7月最後のコンサートだったようだ。

かなり寂しいので、もしかしたら都響のブラツィクルス行くかもなぁ。

 

 

2025年6月28日(土)トッパンホール

ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガ Op.87
 

アレクサンドル・メルニコフ

 

 

 

サントリーからダッシュで飯田橋へ。

昨年の暮に武蔵野で松田華音ちゃんの演奏を聞いて、修行中の身だった私はまだまだこちらの演目を完全に習得していなかったため、なかなかの苦行と感じ、大半を居眠りに費やしてしまったが、血の滲むような予習の末マスターすることができたらしく、まったく居眠りもせず辛さもなく最後まで堪能することができた(笑)。

とにかく長いんだってばw

 

こうしてみると、メルニコフはかわいい顔してなかなか気難しい人物なのかもしれないなと思った3時間だった。

プログラムには3時間15分とあったが、3時間で終了。

華音ちゃんのときは3時間半かかったので、30分の時短である。

まぁ2回目の休憩が10分というのも大きいだろう。

 

華音VSメルニコフ、どちらもジャパンアーツである。ちなみにどうでもいいが、JAは考えられないくらいうちの近所というか、すぐそこにあるw

 

これまで聞いた二人の演奏、私的には華音ちゃんの勝ち。

メルニコフはちょっとミスタッチもあり、少し乱暴で雑に感じる場面もあった。

 

しかしこの曲、バッハ味がはじめは苦手だったが、聴けば聴くほど深いというか、、、、何度も聞きたくなってくるから不思議だ。この修行の3時間強の達成感たるや、、、、とにかく長いワーグナーもこうしてハマっていくのだろうか?とワグネリアンに謎の共感を勝手に感じてしまうほどだ。

 

2回目の休憩後は客も集中を欠き、近くの老人の衣擦れがうるさかった。

 

メルニコフ、年下だと思っていたが年上だった。