正月休みが終わったと思ったら3連休ですよ
あっという間に1週間が過ぎましたぁ~
ってことで読書再会です。
綺羅の柩 建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社文庫)/篠田 真由美

発行年月:2008年07月
サ イ ズ:586P 15cm
シルク王はいずこへ?京介が事件に挑む!
かつて、マレーシアの密林からかき消えたシルク王、ジェフリー・トーマス。
それから30余年、軽井沢の別荘、泉洞荘で、絢爛豪華な絹の布に埋まって
ひとりの老人が不審死を遂げた。
奇妙な縁に導かれて京介、蒼、深春たちはマレーシアは
カメロン・ハイランドにある月光荘(ムーンライトコテッジ)を目指す。
そこで見出した真相とは。
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シリーズ第9弾(通算11作)
禁断症状が出たので京介達と会うことにした(^◇^;)
薬屋探偵を読んだから、建築探偵も読まなくちゃねぇ
御名形史紋は、文庫落ちを待ってるところだから(*´◇`*)
さて今回の語り手は深春です。
そして背景となっている事件(とは言っても30年前だけど)は
シルク王ジェフリー・トーマスの失踪事件なんだけど、これって
実在したタイのシルク王と呼ばれたアメリカ人ジム・トンプソンの
現在も謎のままであるという失踪事件が元になってます。
で、何かと京介を表舞台に引っ張り出そうとするのが
やはり遊馬朱鷺だったりします。
今回も初っ端から派手にまくしたててくれるんだけど
朱鷺と一緒にいるのが京介の先輩の遠山。
美貌の帳に登場してます。
何が驚いたって、この二人結婚してましたぁ~(゚O゚;
てっきり京介狙いかと思ったけど違ったのね( ̄。 ̄;)ホッ
そして遠山がミステリマニアだとは知らなかったぁ~
遠山の統計によると、
本格ミステリを馬鹿にする人間は
オッサン度が高いそうです(○ ̄m ̄)
おっと脱線した。
そもそもの依頼の内容というのが、朱鷺の知り合いで
株式会社ユガリの会長、弓狩惣一郎と、その後妻:みつ が
タイのシルク王と知り合いで、その失踪事件の真相を
知りたがったので朱鷺が京介を紹介したのが始まりだった。
朱鷺の知り合いだから、富豪です。
いつものことながら京介は拒否するんだけど、結局は
軽井沢の別荘に招かれる事になる。
もちろん蒼も深春も神代教授も一緒です。
どうも深春達と一緒だと、蒼が幼く感じてしまう。
大学2年なんだよねぇ~
まぁ~安心し過ぎて甘えちゃってるのかなぁ~(^◇^;)
で、そこに一緒に招かれていたのが、前作でも登場した綾乃。
惣一郎が招いたのだが、綾乃に対する朱鷺の態度が見苦しい
朱鷺のイメージがかなり崩れたんだよねぇ・・・
そして、もう1人。「意外すぎる再会」と
章タイトルにもなっているので、伏せますけど
黒死館殺人事件の愛読者と言えば思い出しますか?
こんなところにいるとは、本当に意外でした。
深春と京介は知ってるけど、蒼は知らない。
蒼を京介のお子さんだと言って怒らせたり・・・( ・´ー・`)プッ
お風呂のシーンでは、前回の事件で京介の顔に
傷が残っていることが判明!
篠田さんってば京介をいたぶるだけでは飽き足らず
傷物にしてしまったのねぇ~(ノ◇≦。)
でもお風呂に入って肌が上気した時だけ傷が浮かぶっていうのも
ある意味萌えます(○ ̄m ̄)
まぁ~今回は誰も痛い目を見ないので安心して読めましたけど。
とりあえず、次の日の朝、惣一郎氏が遺体で発見されます。
状況的に犯人は意外すぎる再会の人のように思われるも
結局、事故として処理されます。
失踪事件の真相どころじゃなくなっていたんだけれど
それから半年以上が経過してから、再度お呼びがかかります。
ジェフリー・トーマスが失踪したマレーシアで
真相を推理して欲しいと・・・
神代教授は参加できなかったけれど、残りのメンバーが
マレーシアで再集結します。
ジェフリー・トーマスがかつて住んでいた家(観光地になってる)を
見学している時、京介を睨みながら後をつける少女
急によそよそしくなり姿を消した意外すぎる再会の人
そして・・・
ジェフリー・トーマスの失踪の真相とは?
今回は、いつもの危険な感じがほとんどなくて
軽井沢の別荘やマレーシア観光を京介達としている気分で
読んでいたので、シリーズとしては物足りないかも?
いや・・・語り手が深春だからか?( ̄ヘ ̄;)ウーン
だけど、さすがに真相が悲劇的過ぎてね・・・
その結果もまた悲劇だったりするのですよ。
勘のいい人なら、すぐに真相に気付くかも?
最後に、本作では失踪事件が実話をモデルにしているだけでなく
軽井沢の別荘にもモデルがありました。
泉洞荘は、南軽井沢の三五荘がモデルで

孤風亭は熱海の起雲閣がモデルだそうです。

そして実在の月光荘 泊まれるそうです

建物だけでも見ておけば妄想の助けになるかも?
著者あとがきは、最後に読むもんだから
読み終わってから調べる羽目になりました。
なかなかmokkoの妄想力もたいしたもんだと思ってみたり(o^o^o)
そしてまたも変なところに引っかかった。
未亡人って言葉。深く考えてなかったけど
深春曰く、日本語の「未だ亡くならぬ人」というのは
意味がひどすぎて使う気になれない・・・って・・・
旦那さんに先立たれた人って意味じゃなかったのねぇ~(゚O゚;
建築探偵桜井京介の事件簿
第一部
シリーズ1作 「未明の家」
シリーズ2作 「玄(くろ)い女神」
シリーズ3作 「翡翠の城」
短編集「桜闇」
シリーズ4作 「灰色の砦」
シリーズ5作 「原罪の庭」
第二部
シリーズ6作 「美貌の帳」
シリーズ7作 「仮面の島」
番外編「センティメンタルブルー」
シリーズ8作 「月蝕の窓」