私の防災・224 災害弱者と呼ばれる方々、特に訪問で支援を受ける方に考えてほしいこと
次の三連休もまたまた台風の影響を受けそうですね。
幸い今回は勢力はそれほど強くなく、関東に接近する頃には温帯低気圧に変わる見込みのようですが、大雨が予想される地域も有りますので、油断なさらずお過ごしくださいませ。
今回の台風14号の予報が出た時からアメブロ内でも
「障害がある家族を連れては避難できない」
「自力で動けないからどうやって避難すれば良いのかわからない」
と言った声が上がっていました。
ちょっと厳しいことを言わせていただきますが、その多くが災害時のことを一切検討してこなかったのではないかと思わせられる内容でした。
・自主的な避難先の当てがなく、一般の避難所が無理と言うのに福祉避難所のことを自治体に問い合わせしてもいない、そもそも全く存在自体を知らない。
・自力で避難できない状況で避難するための移動手段を確保していないし、福祉タクシー、民間救急車等の問い合わせもしていない。
・そもそも自宅が安全なのかどうかハザードマップで確認していない。
・停電や断水などライフラインが途絶えた時の備えをしていない。
電気に頼らない代替手段や予備バッテリー、最低限の防災グッズ(水、食べ物、排泄関係、常備薬)
・介護や医療的なケアに必要なものが多くて運び出せないと言いつつ、安全な時間帯に何度か往復する、他者の手を借りる等の検討もしていない。
・福祉サービスを利用しているのにケアマネージャーに個別避難計画の相談もしていない
極端な書き込みだと
・避難できないからここで死ぬしかない
弱者は死ねと言うことか
死んだら社会が悪いと言うこと
と言った全て他者に自分の命を丸投げで助けてもらうのが当たり前、助けてくれないことを恨むもの。
その事について、こちらのブログをお読みいただきたいと思います。
介護従事者のお母さまが台風の時にも訪問介護に出かけることを心配されるお子さんのお話です。
Aoiさんリブログ許可ありがとうございます。
我が家のもえもえは今のところ訪問での支援は受けていませんが、ご自身やご家族が高齢だったり、障害があったり、難病で介護や医療的な訪問支援を利用されている方には是非一度
「災害時に自分も支援者も安全に安心して支援を継続できる備え」
について考えていただきたいと思います。
支援者の命は支援される人よりも軽いものでは有りません。
支援してくれる人を危険にさらしてはいけないのです。
支援される人も支援する人もそれぞれ一つしかない大切な命です。
支援を受ける人は自分を尊重してもらうのと同様に支援する側を人として尊重するのは当たり前ではないでしょうか。
支援が継続されなければ生活も命も守れないのであれば、災害時でも支援が継続されるように日常生活を当たり前に送れる今の内に支援者と協力して備えをしてください。
避難先の心当りがないのであれば
・自治体の福祉避難所や配慮が受けられる避難所
・福祉施設のショートステイ
・バリアフリーの宿泊施設
等の問い合わせ&相談しておく
避難の手段が無ければ
・福祉タクシーや民間救急車を
・知り合いの方で福祉自動車や大きな車を持っている方に相談する
在宅避難をするなら
・浸水想定より高い部屋へ事前に移動する(支援を受けるならこの時点で)
・ライフラインが途絶えた時の備えを充分に
・台風の来ている間は支援を受けずに自分と家族で対応できるような備えを
私自身もまだまだ知識が足りませんから、ここに上げたことだけでなく様々な手段があると思います。
自力で動けない方の救助は健常者と同様に考えることは出来ません。
身体一つで助け出されれば良いと言うわけではないからです。
ですから、避難する(救助される)なら事前の安全な状況を選択してほしいのです。
救助や支援に来てくれた方の負担を出来るだけ減らすことが自分自身の安全を確保できる方法です。
大規模な災害時には支援者も被災者になったり、物資が不足したり、交通網が混乱したり、様々な事情で通常通りの支援は期待できなくなりますから、救助されたその後についても考えておくことが必要です。
被災地支援で届く物資もまずは全ての人が必要とする最低限のものから始まります。
個別の支援はある程度状況が落ち着いてからになります。
支援や救助が来るまでどうやって耐えるのか、一刻も早く支援を受ける為に何が出来るのか、考えていますか。
自分に必要なもの、命綱になるものは絶対に他人任せにしないでください。
今回は予測が出来る台風でしたが、予想できない地震の場合は何よりもまず自分自身と傍にいる支援者の身の安全を確保できる室内にしておかなければなりません。
家具の転倒防止
ガラスの飛散防止
高い場所からの落下防止
屋外への避難経路の確保
は全ての人が済ませておくべき対策です。
これがしてあれば支援や救助がスムーズに進むはずです。
一般の方であっても、恐怖を感じるような危険な状況になってから救助を要請すれば良いと安易に考えるのはやめていただきたいと思います。
救助に向かうのは訓練を受けていると言ってもスーパーマンでも無ければ感情を持たない恐怖を感じることもない機械でも有りません。
救助を求める側が恐怖を感じるような状況は救助する側も恐怖を感じています。
救助に向かう方にも家族がいます。
仕事とは言え、訓練を受けているとは言え、危険に身をさらす家族を心配しながら待っているのです。
災害時に支援や救助が必要な方は支援者(救助者)の命を守るためにも自助について真剣に考えていただきたいと思います。
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