これ観た -28ページ目

これ観た

基本アマプラ、ネトフリから観た映画やドラマの感想。9割邦画。作品より役者寄り。なるべくネタバレ避。演者名は認識できる人のみ、制作側名は気になる時のみ記載。★は5段階評価。たまに書籍音楽役者舞台についても。

『ゴールデンカムイ』(2024)

原作は野田サトルの漫画。

 

監督 久保茂昭(『HiGH&LOW』シリーズ、『小説の神様』他)

脚本 黒岩勉(『悪と仮面のルール』『累』『TOKYO MER』シリーズ、『KINGDOM』シリーズ、『グランメゾン東京』『消えた初恋』『マイファミリー』『ラストマン』他)

 

山﨑賢人、山田杏奈、眞栄田郷敦、工藤阿須加、柳俊太郎、泉澤祐希、矢本悠馬、舘ひろし、玉木宏、井浦新、マキタスポーツ、山内圭哉、堀部圭亮、高畑充希、竜二、大谷良平、永尾柚乃(ながおゆの)、浅田芭路(あさだはろ)、勝矢、島津健太郎、成松修、青木健、松嶋健太、木場勝己、八木拓海、秋辺デボ、大方斐紗子、濱正悟、野崎亨類(のざきとおる)、榎木智一、金城茉里奈、宮崎歩夢、鈴木かつき、佐伯紅緒、ボブ鈴木、ドン・ジョンソン、他。

 

 

 

 

明治37年、日露戦争二百三高地の戦いにおいて脅威的な戦闘能力、生命力、治癒力をもってして生き残った「不死身の杉元」と呼ばれる元第一師団陸軍軍人杉元佐一(山﨑賢人)は、ある目的のため金が必要で、北海道で砂金採りをしていた。そこで通りすがりの一人の男に金塊の話を聞く。それはアイヌ民族を虐殺し奪った大量の金塊(現在に置き換えると80億)をとある場所に隠したという話だった。その男「のっぺらぼう」は投獄され、埋蔵した場所は誰も知ることが出来ないが、同房の囚人24人の体にその在処を彫り脱獄させたという。24人揃えて初めて在処がわかる暗号となっているという。杉元は興味を示す。そしてその話をした男こそ、その24人の囚人の一人後藤竹千代(マキタスポーツ)だった。不幸なことに、冬眠しそびれたヒグマにやられ命を落とすことになるが、おかげで杉元は刺青の入った人皮を手に入れることが出来た。また、ヒグマに遭遇し危機的状況を救ったアイヌの少女アシリパ(山田杏奈)は、金塊を盗んだ男に父親ウイルク(井浦新)を殺されていたため、仇討ちを目的に、杉元は金塊を得るために、共に刺青の囚人を探すことになる。

しかし金塊を狙う者は他にもいた。日露戦争で脳に負傷を負った鶴見篤四郎(玉木宏)率いる大日本帝国陸軍第七師団だ。頂点に立つ鶴見は金塊をもとに北海道で野望を遂げるべく画策していた。それと戊辰戦争で死んだとされていた新撰組土方歳三(舘ひろし)。実は生存しており、「のっぺらぼう」と同じ監獄にいて、脱獄の指揮を取ったのだった。脱獄後土方もまた永倉新八(木場勝己)と合流をし、共に金塊を追っていた。さてその金塊、実のところ、80億どころか8000億ともされていた…。

 

原作未読。

 

今作では一連の登場人物の出会いと紹介、それぞれの目的の裏語り、いざ、金塊を目指して…の初戦までが描かれていた。

 

面白かった。

 

映像の迫力もあり、アクションも躍動感が半端ない。VFXだろうがなんだろうが、ここまで表現、描写できるのがすごい。人間の皮を剥ぐ過程と顔の皮が剥げたシーンはイマイチだったけど。あと動物、杉元が背負ってる後藤。でも、コミカルな場面では自然とクスッとくるし、泣かせの場面ではやはりグッとくる。物語の強弱がきちんとついてるということであり、シーン展開も良いということでもあり、もちろん役者の演技、キャラ完成度も高く、総じて素晴らしい作品になってる。と思う。


その俳優陣、山﨑賢人の体作りも成功してるようで、原作未読ながらもイメージになるべく寄せてた感じがする。でもなんと言っても良かったのは玉木宏で、キャラクターは知らない私だが、これだけ作れるんだと感心した。

泉澤祐希(杉元の幼馴染みかつ梅子の夫となった寅次)もさすがとてもいい。高畑充希(杉元の初恋の相手梅子)もちょい出なのにバッチリ印象づける。そして矢本悠馬(脱獄囚の一人で杉元らと仲間になる白石由竹)、笑わせる。第七師団の双子、二階堂浩平・洋平役が柳俊太郎だったとはまったく気づかなかったくらいキャラクターがキワく最高だった。

アシリパの子供時代を演じた浅田芭路、今作ではあまり目立たなかったけど第七師団尾形百之助・眞栄田郷敦月島基・工藤阿須加谷垣源次郎・大谷亮平さえも…と、どの役者さんも素晴らしい。そんな中で、舘ひろし…なぜその演技でOKが出た…。これだけが重要な役であろうだけに残念だった。


「アシリパ」の「リ」は本来小文字。

 

★★★★★

 

 

 

 

これ、この壮大な音楽は…と気になったらやまだ豊。近年でも『キングダム』『東京リベンジャーズ』『今際の国のアリス』と、系統が同じだった。他にも『BLEACH』『いぬやしき』『デスノート』『曇天に笑う』『CUBE』『チア⭐︎ダン』など、観たものばかりだった。これからは音楽も注目しよう。

 

 

『関西ジャニーズJr.の京都太秦行進曲!』(2013)

 

監督 本木克英(『鴨川ホルモー』『映画少年たち』他)

脚本 大浜直樹

 

重岡大毅、桐山照史(きりやまあきと)、中間淳太、浜中文一、向井康二、中村獅童、渡辺いっけい、小瀧望、藤井流星、他。

 

将来はテレビや映画に出る役者をぼんやり目指している三村真人(重岡大毅)だが、今は戦隊ヒーローショーの悪役スーツアクターのバイトの身。そんなふわふわした長男真人がいる上、リストラにあってやさぐれてる父親(渡辺いっけい)もいて、家庭内はピリピリ険悪なムード。そんなある日、そのバイト先で知り合った輝之進(桐山照史)にアクションジムに誘われる。実はそこは輝之進の父親が起こしたアクション俳優養成所だった。

新入りの真人は掃除係から始まり、洗濯、ビラまきなど雑用ばかり。腐ることもあったが、頼りになる優しい先輩隆起(中間淳太)、バイトを掛け持ちしながら夢を追う大志(浜中文一)、いじめられてた過去を克服しようとする克弥(向井康二)、真面目で何事にも一生懸命な裕(藤井流星)、愛されキャラの光太郎(小瀧望)ら、同年代の仲間ができ、稽古も本格的に始まって夢中になっていく。また、頭一つ抜きん出てる輝之進にも並々ならぬ努力の末に今があると知る。そうこうするうち端役だが、ドラマ出演、中村獅童(中村獅童)主演の映画出演も決まる。また、険悪だった父との仲も、互いの一言一言で変化を見せる…。

 

起承転結しっかり組まれており、旧ジャニーズの映画(舞台も)はだいたいがお手本のような本で、楽しく見れる作り(演出)になっている。また、主演クラスは演技もそこそこ出来るので感情移入しやすく普通に楽しめる。この作品では、やはり重岡大毅と桐山照史がうまいし、何気に向井康二もいい。この三人は他の子と比べて(劇中で言う)まさに光っていた。10年前というと、旧ジャニーズWEST(現WEST.)デビュー前なので、重岡大毅も桐山照史も中間淳太、小瀧望、藤井流星もJr.で各ユニットに属していたようで、みんな同等の立場なんだけど。

 

エンディングには関西ジャニーズJr.のオリジナル曲「NOT FINAL」をジャニーズならではの衣装につつまれ歌い踊る。

 

★★★(★)

 

 

 

 

興味なかったので、今の今まで桐山照史の名前が読めなかった。。。

 

 

『Gメン』(2023)

原作は小沢としおの漫画。

 

監督 瑠東東一郎(『おっさんずラブ〜LOVE or DEAD〜』他)

脚本 加藤正人(『彼女の人生は間違いじゃない』『凪待ち』他)、丸尾丸一郎

 

岸優太、竜星涼、森本慎太郎、矢本悠馬、りんたろー。、高良健吾、田中圭、吉岡里帆、大東俊介、尾上松也、落合モトキ、吉村界人、恒松祐里、小野花梨、今村美乃、星田英利、中村祐志、渡部龍平、間宮祥太朗、兼近大樹、他。

 

その昔はヤンキー高校だったが、四方を女子高に囲まれてからは入学者激増に伴い優秀な生徒が揃い名門校と化した武華男子高校。彼女が出来る確率も高い。ということで彼女欲しさに転入してきた門松勝太(岸優太)。AからGまで成績順にクラス分けされており、G組は「肥溜め」と称され、一度落ちると這い上がることは出来ず、そこはまさに肥溜めがごとく、ヤンキー始め変わり者、問題児の吹き溜まりだった。制服のネクタイの色もG組だけ赤となっていて、誰の目からも判別出来るようになっていた。勝太はそんなG組に入ることになる。

そしてお決まりのように早々に洗礼を受けるが、勝太は意外にも腕っぷしが強く、逆に昭和臭のするヤンキー梅田真大(森本慎太郎)、武闘派の薙竜ニ(りんたろー。)、オタクの肝田茂樹(矢本悠馬)というつるむ仲間が出来る。さらに武華のアタマ八代勇一(吉村界人)の企てにより、武華イチの秀才かつイケメンただし天然のA組瀬名拓美(竜星涼)と一戦を交えることになる。しかしその結果、瀬名自らG組落ちをするほどに仲良くなってしまう。そうして親しくなった5人だが、武華の最強グループ「Gメン」と敵対する天王会とのトラブルに対峙することになる。そして武華を背負って立つ「Gメン」を継承することに…。

そんな中で、勝太にはレディース黒天使(ブラックエンジェル)総長の上城レイナ(恒松祐里)という初めての彼女ができたり、女性にトラウマがあった瀬名は新しくG組担任についた雨宮瞳(吉岡里帆)によって克服できたり、肝田までもが黒天使のチーコ(小野花梨)と…!?

 

サービスか、『ナンバMG5』難波剛(間宮翔太郎)(飼い犬)を探してたり、黒天使のチーコをナンパする役で兼近大樹が出てたりする。

 

「Gメン」の元メンバー桜井大東俊介。勝太がいじめられっ子だった過去に、喧嘩と心根を変えてくれた人物(…ということだろう)。その他、現役「Gメン」は運転が恐ろしく下手な八神田中圭、ゲイの伊達高良健吾で、実年齢は高いのにものすごく合ってた。

天王会のトップサイコがかった加藤尾上松也で、これまためちゃくちゃ雰囲気あった。凶暴すぎて、テレビだったら無理だろうなという台詞もあった。

雨宮先生のDVカレ役には落合モトキ、これもまたハマり役。

小野花梨も吉村界人もほんといい。森本慎太郎も。吉岡里帆もキレが素晴らしい。というか、みんなうまい。そして楽しそう。というのも会話が、オフトークというかアドリブ味が強い。岸優太、笑うべきところではないところで笑ってるし。この普通ならNGになるのをそのまま使うのは福田雄一スタイルに通じる。竜星涼も矢本悠馬も間がうまいし全力で笑わせに来てるから、ヒヤヒヤしてしまった。でもそれでいいんだと思う。そういう作品。

岸優太も初めていいなと思えた。当たり役なんだと思う。続編できるといいな。

 

面白かった。

 

★★★★(★)

 

 

 

 

リスト(22本)↓キャラクターPVが最高↓

 

 

『痛くない死に方』(2021)

原作は長尾和宏の著書。

 

監督・脚本 高橋伴明

 

柄本佑、坂井真紀、余貴美子、奥田瑛二、宇崎竜童、大谷直子、大西礼芳、大西信満(おおにしま)、下元史朗、諏訪太朗、田中美奈子、藤本泉、梅舟惟永(うめぶねありえい)、真木順子、亜湖、長尾和宏、鈴木秀人、東山明美、田村泰二郎、石山雄大、安部智凛(あべともり)、幕雄仁、長澤智子、他。

 

在宅医に転職してから想像以上に神経はすり減り、充分な睡眠も取れず、妻(梅舟惟永)との関係はうまくいかなくなって、ついに離婚となった若い医師河田仁(柄本佑)。末期の肺がん患者で入院しての延命を拒否し、在宅医療で終末期を過ごすと決めた井上敏夫(下元史朗)の担当につく。井上敏夫の娘智美(坂井真紀)は父親の意向をくんで「痛くない在宅」を選び、夫(大西信満)と共にかいがいしく世話をしている。しかし河田の甘い対応から、井上敏夫は苦しみながら亡くなってしまった。そんな父親の死に方に自身の選択に罪を感じた智美からは「あなたのような医者を選んでしまった私の心が痛い」と言われ、さらに井上敏夫の死亡診断が不確かであったことを自覚した河田は、在宅医療に本気で取り組み出す。

まずは在宅医の先輩である長野浩平(奥田瑛二)のクリニックに籍を置き、長野の患者との向き合い方、看護師の中井(余貴美子)や同僚らの応対などを見て学習していく。

経験を積んだ2年後、やはり末期がん患者の本多彰(宇崎竜童)の担当につく。井上敏夫の時とはまったく違う向き合い方が出来ている河田。彰の妻のしぐれ(大谷直子)の支えにもなりながら、痛くない在宅医療を目指す…。

 

自分の母親の時を思い出す。正直思い出したくないほど心の傷として残っている。それをえぐり出される感じがして、この映画はきつかった。それでも観続けたのは、私自身を慰めるための何か答えのようなものが欲しかったのだと思う。

 

終末期の過ごし方は歳を取れば取るほど近しい問題になって、自分はどうするかと考えさせられる。その上で、医者や看護師、ヘルパーをどれだけ信用できるか、信頼関係が築けるか、しょせん他人の手を借りないと死さえ受け入れられないのかとげんなりもする。

 

河田の対応は適度に距離があり、ドライ。たぶん、それが正解。患者の目にはもう「死」が見えているのだから。でもその姿が、まだ「死」が見えてない私には冷たく感じる。

 

ああ、違う、違う、映画としてどうだったかというと、とても良かった。本多が川柳を趣味にしてるのが良くて、なかなか言葉にしづらい感情が端的に映像で表現されている。

 

そうそう、この映画で「人生会議」や「リビングウィル」(尊厳死の宣言書)の存在を知った。安楽死が認められてない日本だが、このくらいのことまでは出来るのだな、と発見があった。

とりあえずエンディングノートは書いておいたほうがいいな。そして毎年見直せばいい。

 

★★★★★

 

 

 

制作 G・カンパニー

配給 渋谷プロダクション

 

 

どうでもいいけど、大西礼芳の名前がいつも忘れてしまって読めない。「あやか」。

 

『truth 姦しき弔いの果て(2022)

 

堤幸彦監督作品50作目を記念しての自主制作映画とのこと。

 

監督・原案 堤幸彦(『ケイゾク』シリーズ、『トリック』シリーズ、『スペック』シリーズ、『20世紀少年』三部作、『自虐の歌』『悼む人』『十二人の死にたい子どもたち』『望み』他)

脚本 三浦有為子(みうらういこ)

 

3年つきあった男=まこと(佐藤二朗)が事故死した。真の部屋には三人の女、元ヤンのシングルマザー栗林マロン(福宮あやの)、産婦人科のセレブ女医小林さな(河野知美)、かわいいだけの受付嬢九条真弓(広山詞葉=ひろやまことはが別れを悼み思い出を噛みしめるかのようにやって来て鉢合わせとなる。部屋には真が描いた顔の定かではない裸婦の絵がある。それは自分だと言い合う女たちだが、よくよく聞けば、交際期間も同じだし年齢も同じ、真とは曜日を違えて定期的に逢瀬を重ねていたことになる。他にもいくつかの共通項が見つかり、罵り合いながらも変に連帯感も湧いて来る。そうして女たちは真の真実と、それに向き合う真への愛を形にしていく…。

 

最初は罵倒しあいながら、話題は下世話な話のマウント取りに始まる。そこで一人一人の意識の違いが出てきたかと思うと、同じ女性ならではの同族認識に落ち着く。それが真の死の意味へと流れ、人間の生殖本能へと展開していくのがきれいで面白かった。ラストをどう締めるんだろうと予想もできなかったし、その締めも良かった。

ずっと真の部屋でシーンが変わらないので、舞台演劇のようだった。それに名前の共通点には(まったく意識になかっただけに)脚本の面白さを感じた。

まあ、会話劇なんだけど、共通項があらわになっていくところなんかほんと舞台演劇っぽい。また、この三人の女優さんが個性的ですごく良く(河野知美と福宮あやのは好み)、やはり舞台演劇っぽい。舞台にしたらより臨場感があるだろうなと思う。

 

佐藤二朗は声のみの出演。

 

★★★★

 

 

 

 

ひとつだけ、「一昨日」を「おとつい」と言うのは文学を意識してる風で嫌だったな。全体のイメージから離れた表現法に思える。

 

『雨に叫べば』(2021)

Amazonプライム・ビデオ

 

監督・脚本 内田英治(『下衆の愛』『獣道』『ミッドナイトスワン』『タイトル、拒絶』『異動辞令は音楽隊!』、『湘南純愛組!』他)

 

松本まりか、本田博太郎、渋川清彦、高橋和也、矢柴俊博、相島一之、モトーラ世理奈、菅原大吉、森下能幸、濱田岳、内田慈、石川瑠華、大山真絵子、須賀健太、矢本悠馬、ふせえり、大和田伸也、他。

 

1980年代、パワハラセクハラが横行する中、女性たちが自分で自分の生きる道を歩み出した時代。新人映画監督林花子(松本まりか)の撮影現場。自分の理想とする画を撮りたいのに、新人、しかも女性に映画業界の悪しき慣習は甘くない。プロデューサーの橘(高橋和也)や脚本家の奥村(本田博太郎)、企画の井上(渋川清彦)に厳しい態度をとられる。同じく奮闘する撮影助手の佐藤よしえ(モトーラ世理奈)と気持ちを共有しながら、また特機の兼子(濱田岳)らの協力を得て、照明の三田村(菅原大吉)、録音の柳楽(森下能幸)、チーフ助監督の渡辺(矢柴俊博)の間を渡り歩き、主演女優須藤楓(大山真絵子)、アイドル俳優瀬川新二(須賀健太)の役者魂に火をつけ、作品作りに力を注ぐ…。

 

まあ面白かった。

なんといっても足し算引き算のできる役者が脇を固めているので、たいした内容でなくても濃く見える。その、主演、2番手でも通用するバイプレイヤーのキャスティングが素晴らしい。主演は松本まりかだが、バイプレイヤーあってこそというのがよくわかる。林花子自体が芯はあっても引っ込み思案なところがあり、結果流されやすいキャラクターだからなお。

上記の他、映検調査官河合大和田伸也、ヘアメイク矢嶋薫内田慈、メイク助手神野幸子石川瑠華、新進俳優樋口和人矢本悠馬、瀬川新二のマネージャー北山知子ふせえり。石川瑠華、めちゃくちゃ脇役なのに相変わらずかわいくて目を引く。演技も良い。

 

ざっくり当時の映画業界の縮図な作品。

 

★★★(★)

 

 

 

 

大山真絵子を知らないのだが、その脱ぎっぷりがすごい。同じく須賀健太も。この作品においても劇中劇においても必要ではあるけど。

 

 

『ラスト・ホールド!』(2018)

2020年東京オリンピックから正式競技種目となったスポーツクライミングのボルダリングを題材にしたもの。(Snow Manデビュー前の6人編成の時の作品。ボルダリングシーンは吹き替え無し)

 

監督 真壁幸紀(『電影少女』他)

脚本 川浪ナミヲ高見健次

主題歌 A.B.C-Z「Future Light」

 

塚田僚一、岩本照、深澤辰哉、宮舘涼太、渡辺翔太、佐久間大介、阿部亮平、勝村政信、今野誠二郎、荒木次元、永野宗典、駒木根隆介、飯田祐真、楢﨑智亜、他。

 

怪我が原因でしばらく休んでいた取手坂大学4年ボルダリング部の岡島健太郎(塚田僚一)は、部員が自分一人になってしまったことで廃部に追い込まれる。部員が7人になれば廃部を免れると知り、新入生勧誘を始める。

青森の田舎から出てきた山や自然を愛する荒井武蔵(深澤辰哉)、ボルダリングをやっている桜庭(今野誠二郎)という男に彼女のアケミ(飯田祐真)を取られた桃田渉(渡辺翔太)、バンドが解散してしまった筋肉質のドラマーの高井戸仁太(宮舘涼太)、頭脳派ゲーマーの中道学(阿部亮平)、ダンス部と掛け持ちすることになる陽キャ桑本由人(佐久間大介)、そして昔岡島と同じ試合に出たことのあるボルダリング経験者河口亮二(岩本照)の6人を揃えることができた。

経験者から初心者まで、入部動機も様々だが、練習を重ねるうち、ボルダリングに夢中になっていく。そうして迎えたインカレだが、強豪校昇竜大学を前に、岡島の怪我の精神的後遺症、河口の過去が明らかになる。個人戦は敗北に終わり、残るは6人チームの団体戦。しかし岡島は出場をやめ就活に専念するという…さらに桑本が怪我をしてしまう…。

 

話はまぁ、ちゃんと起承転結わかりやすい。河口の過去がちゃんと悪いことで良かった。だいたい誤解だったりそうせざるを得ない理由が付くものだけど、それがなかったから好感。桃田の恋のライバル桜庭が昇竜大学のボルタリング部員だというのもお約束。ボルダリングOBに永野宗典駒木根隆介も、説得力はないがまぁ和み系で適役。アイドル映画なので全体的に雑な感じは否めないが、まぁ、良かった。

 

桃田の元カノアケミがほぼ後ろ姿だけで終わる気遣いすごいなと思った。

 

ボルダリングの練習は3ヶ月で、撮影は10日間だったらしい。

塚田僚一、岩本照はSASUKE常連だし、うち、塚田僚一は体操もやっていただけあって安定感がある。

 

★★(★)

 

 

 

 

 

Snow Man スペシャルライブ『みんなで楽しむ大晦日』

2023年12月31日YouTube配信

 

年末はカウントダウンコンサートを期待していたのだけど、やらないとこのこと。でも、なんと贅沢なことにYouTubeライブをしてくれるというので、しっかりリアタイしました。

 

セットリストは以下の通り。

 

 

 

いやぁ、楽しめました。スタジオなのかホールなのか、機材組んで演出もしっかりやってくれてて。

生配信だけあって、「ブラザービート」渡辺翔太「ベストフレンド」向井康二にはヒヤッとしながらも笑わせてもらいました(向井康二は完全に歌詞飛びw)。

そしてユニットシャッフル、ネタ化してるのがさすがのエンタメ軍団だと感心。白組(深澤辰哉向井康二)の「Bass Bon」は当然ながら(これはもうパロディ)、赤組(佐久間大介ラウール)のラストを笑いに変えた「360m」ならぬ「360cm」、かわいさに振り切った青組(岩本照目黒蓮阿部亮平)の「ガラライキュ!」、黄組(宮舘涼太渡辺翔太)の幼馴染みゆり組の絆(?)を見せてくれた「Gotcha!」、面白かったです。ユニットシャッフルの締めは「party!party!party!」、その後に入る「Grandeur」以降は別撮りかな?時間的に次の曲に移れない気がする…。1曲だけかな。この企画は視聴者参加型で、生ならではでした。

セトリにないし、デビュー曲「D.D.」やらないのかぁと残念に思ってたら、その後のカウントダウントーク(12:45〜)で披露。そうか、あれで終わりではなかったのね、とその贅沢な企画に歓喜。ラストの曲は「あいことば」でした。

ほんと、めちゃめちゃ楽しめました。

 

その他、舘様カラコン、ひーくんライブではあんなに笑顔を振り撒くのかと発見がありました。さっくんの回転もやはり美しい。

1年を振り返っての各自のコメントも良かったです。オブラートをどこまでかけるか迷いも見えつつ、言葉つむぎが下手くそながらも、言いたいことを言えたと思う。特にめめ。辛かったね、と心中察するに余りあり、だからこそのこのスペシャルライブ生配信だったのだろうと推測してます。

 

当初は1月3日までの公開とのことだったけど、アーカイブは残ることになったようです。その3日間でも1000万回は優に超える再生数。ライブ同時視聴者数は120万を超えてました。すごい。

 

 

 

 

 


 

 

2023年1stドームツアーBlu-ray『i DO ME』初回盤(2023年12月31日発売)

 

東京ドーム最終日(0612)のライブ映像であります(ディスク1/158分)。

 

【セットリスト】

Overture

D.D.

KISSIN’ MY LIPS

Grandeur

Nine Snow Flash

ブラザービート

Hip bounce!!

POWEEEEER

イチバンボシ

Julietta

クラクラ

JUICY

Gotcha!

Vroom Vroom Vroom

DA BOMB

W

Crazy F-R-E-S-H Beat

(~MC入る~)

タペストリー

Secret Touch

オレンジKiss

僕という名のドラマ

ナミダの海を越えて行け

8月の青

Snow World

ファンターナモーレ

君の彼氏になりたい。

Two

Bass Bon

slow…

Super Deeper 

Party! Party! Party!

Cry out

あいことば

(↓アンコール↓)

Lock on!

HELLO HELLO

ブラザービート

 

 

 

いやぁ、すごい。しょっぱなから全力でノせていく。楽しそう、もうメンバーが。だから会場にいるファンは確実に楽しい。そしてラストの曲にいくほどにアドレナリン噴出が見て取れます。あの熱量、運動量、1ライブで3キロ〜は体重落ちますね、きっと。

ライブならではのトチりや振り飛びなんかもあって、それはそれでまた楽しい。

 

このBlu-ray(DVD版は4枚組)には初回盤ならではのオマケがついていて、ディスク2(143分)は0526大阪に始まり、0610東京〜0617福岡〜0702愛知までの10Days 4大ドームツアー各日MCコーナーのダイジェスト。ライブオープニング構想含むこだわりの演出、ダンス練習シーン、セトリ選び、衣装など真剣に取り組むメンバーの姿を撮ったライブ裏側のドキュメンタリー

ディスク3(134分)は愛知ラスト、エンディングで「1st DOME TOUR 完走おめでとう」の文字をバックモニターにSnow Man初のオリジナル曲「ZIG ZAG LOVE」を披露。いいとこセレクションではグループ編と個人編があり、グループ編では「POWEEEEER」のダンスバトルシーン、「君の彼女になりたい。」のセリフ集、アンコール曲「ブラザービート」でのボーカルシャッフル。そして後日メンバーが集まり映像を流しながらあれこれ、ビジュアルコメンタリーが入ってます。

本編ではニタニタがおさまらず、オマケの2ディスクでは自然と笑いが吹き出ました。

あ、あとしょぼいペラッペラの12ページのブックレットが付いてました笑。

 

ドームコンサートは誰のであれ未経験。あの広いドームで実際観客はどれだけ楽しめるんだろうと思ってましたが、演者がぶち上がってれば問題ないなと思いました。ステージングも素晴らしいしセトリも流れが良い。アリーナに張り巡らせた花道やムービングステージ、フロートなど、ファンの近くに行ける方法も考えられている。あの広い空間をSnow Manとファンの熱気、相乗効果で最高の時間に置き換えるのだなと感じました。

MC時以外はスタンディングスタイルなので私はとても行けそうにないけれど、一度は体験したいものです。

FC入ってないのでチケット取れないけど。

 

Snow Man公式X

 

 


 

 

さて最後に。

元旦を迎えた瞬間に配信されたNumber_i のファーストデジタルシングル「GOAT」、ものすごくかっこいいMVでした。ダンスも曲も歌詞もかっこよく、メンバーの各表情、衣装の組み合わせ等、演出、とにかく出来がいい。コレオグラファーはRIEHATA。こちらも再生数が3日で1000万回超えてました。

Number_i の公式Xを見るとお知らせは英語表記なので、これは完全に世界を見据えてますね。音楽ジャンルはヒップホップになると思うのだけど、日本のアイドルのラインを入れてる柔らかさがあり、変わったヒップホップになってますね。日本発信であることを意識してると思われます。それを裏付けるかのように、8日にダンスバージョンが配信されましたが、なんと臨江閣でのロケです。Number_i は日本のボーカルダンスグループ、「GOAT」はジャパニーズヒップホップ、日本発信であるというプライドが感じられます。それに屋内、靴履きだったけど床面は畳ではなく板間、カーペット敷きになってます。ギリ許せます。

 

それにしても、失礼ながら、神宮寺勇太があそこまでの表現力を持っていたとは驚きでした。ダンスも上手くなって。個人的には髙橋海人のダンスもこれで見たかったです。

一発目は歌詞にポリシーを乗せ、「Number_i とは、」という紹介を兼ねた表現に終始した感じです。次に出す曲でしっかりとした方向性が見える感じですかね。楽しみです。

 

 

 

 

 

 

 


 

 

あ、あと、SixTONES「アンセム」「こっから」最高ですね!

SixTONESはこれまでの旧ジャニタレから外れた方向性が見え、それに伴った衣装が粋で良いです。歌番組に出た時など半世紀前くらいの不良(その頃はヒッピーとかナントカ族とか)風味があり(当時を知るわけではありませんが、イメージで)、面白いです。

 

 

 

 

 

 

『レニングラード・カウボーイズ モーゼに会う』(1994)

フランス、イタリア、スウェーデン、フィンランド合作映画。

原題は『Leningrad Cowboys Meet Moses』

 

監督・脚本 アキ・カウリスマキ

 

前作からの続き。

メキシコに渡った「レニングラード・カウボーイズ」、故郷を発ってから5年が過ぎ、次々とメンバーがテキーラにヤられ、マネージャーウラジミール(マッティ・ペロンパー)も失踪したまま、現在メンバーは4人、マネージャー代わりのイゴール(カリ・イヴァーネナン)の5人所帯で、金も仕事もない再び落ちぶれたバンドと化していた。そんな彼らにニューヨークでの仕事が入る。なんとかコニーアイランドに到着すると、モーゼと名乗る男が現れる。実はウラジミールなのだが、モーゼだと言い張り、彼らを故郷に連れ帰る使命を担ってると言う。モーゼは説得力を増すために自由の女神の鼻を盗み御神体とするが、メンバーに対しては相変わらず独裁的で横暴だった。しかしメンバーも慣れたものでそう簡単に言いなりにはならず反撃もするのだった。

道々、自由の女神の鼻を盗んだ犯人を追うCIAジョンソン(アンドレ・ウィルムス)、もうひとつのレニングラード・カウボーイズの6人が加わり、西側諸国を違法に出入国しながらその土地土地で日銭を稼ぎ故郷を目指す…。

 

面白かったけど前作と比べると弱い。狙い過ぎたのかも。バカバカしさが色濃く、とぼけた感じが薄く、シニカルな笑いがほとんどなかった。

国間の往来は基本密入国だし、飛行機の比翼に捕まって移動とか、「鼻」をどうやって運んできたのかとか(あり得ないからこそのギャグだけど)、相変わらず玉ねぎを保存食にしてるなど(そのまま食べる)、可笑しさもあるのだけど。

 

モーゼである意味がよくわからなかった。その流れでの自由の女神の「鼻」とCIAの存在なのだろうけど。

 

ジョンソンが鼻を取り戻すことしか考えてないのが一番ウケた。CIAだという証拠がシガレットケースの印字なのも。

あと、お互い聞いてないのに言い合う聖書の文言と共産主義の骨子のバトルも。

 

★★★(★)

 

 

 

 

『レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ』(1989/日本公開1990)

フィンランド、スウェーデン合作映画。

原題は『Leningrad Cowboys Go America』。

 

監督 アキ・カウリスマキ

脚本 サッケ・ヤルヴェンパー、マト・ヴァルトネン、アキ・カウリスマキ

 

トンガリ靴にトンガリリーゼント、黒のスーツとサングラスという独特なスタイルのバンド「レニングラードカウボーイズ」は、ロシアは極寒の農地で活動していたが、いいかげんここでは売れないとマネージャーウラジミール(マッティ・ペロンパー)は知り合いを頼って、バンドメンバー9人とアメリカはニューヨークへ赴く。その際、振り払ってもめげない熱狂的なファンイゴール(カリ・ヴァーネナン)もこっそり着いて行く。

しかしいざ演奏してみればその型の古さにまったくウケない。エージェントにはせいぜいが「いとこの結婚式なら…」とメキシコ行きを勧められる。そして時代はロックンロールだと教わり、なけなしの金で車を手に入れ、メキシコへ向かう。途中ライブで稼ぎながら、ウラジミールの独裁やトラブルに見舞われながら、また、バンドに同郷の者を受け入れたり、イゴールとの合流もあり、なんだかんだバンドは腕を磨いて「いとこの結婚式」へ…。

ロードムービー。

 

声を出して笑ってしまった。面白かった。

これまでアキ・カウリスマキ作品は三本見たけど、根には同じようなふわっとくる笑いがあり、というか、ようやくジャンルがコメディに入るということを理解した。台詞まわしといい独特の間合いがあって、そこに哀愁と笑いがある。シニカル寄りな笑い。音楽のセンスも面白い。余計な台詞は全部歌詞に乗せて、映像に全力を注いでる感じだ。語彙力がなくて何と言い表せばいいかわからないのが情けない限り。m(__)m

 

練習中に凍ってしまったメンバーを、ずっと凍ったままで棺代わりの木箱に寝かせて連れてる、これをどう回収するんだろうと思ってた。最後の最後に生存が確認されるんだけど、そりゃやっぱり(人情的にも笑い要素的にも)生きてるよね、と思ったものの、そのネタをラストまで持ってきたことがすごい。素人考えでは途中で回収してストーリーに絡めたくなる。潔い。

ウラジミールのわかりやすい悪徳さと、バンドメンバーの自分の目で見るまで疑わない素直さの対比が「嘘だろ!?」というくらいおかしい。イゴールは頭が足りない男だと思うのだけど、それがまた一層愛おしさとおかしみを誘う。

 

楽曲もお馴染みのものなので、フルで聴いてても退屈しない。

二件目のディーラーがジム・ジャームッシュ。

 

★★★★(★)