レニングラード・カウボーイズ モーゼに会う | これ観た

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基本アマプラ、ネトフリから観た映画やドラマの感想。9割邦画。作品より役者寄り。なるべくネタバレ避。演者名は認識できる人のみ、制作側名は気になる時のみ記載。★は5段階評価。たまに書籍音楽役者舞台についても。

『レニングラード・カウボーイズ モーゼに会う』(1994)

フランス、イタリア、スウェーデン、フィンランド合作映画。

原題は『Leningrad Cowboys Meet Moses』

 

監督・脚本 アキ・カウリスマキ

 

前作からの続き。

メキシコに渡った「レニングラード・カウボーイズ」、故郷を発ってから5年が過ぎ、次々とメンバーがテキーラにヤられ、マネージャーウラジミール(マッティ・ペロンパー)も失踪したまま、現在メンバーは4人、マネージャー代わりのイゴール(カリ・イヴァーネナン)の5人所帯で、金も仕事もない再び落ちぶれたバンドと化していた。そんな彼らにニューヨークでの仕事が入る。なんとかコニーアイランドに到着すると、モーゼと名乗る男が現れる。実はウラジミールなのだが、モーゼだと言い張り、彼らを故郷に連れ帰る使命を担ってると言う。モーゼは説得力を増すために自由の女神の鼻を盗み御神体とするが、メンバーに対しては相変わらず独裁的で横暴だった。しかしメンバーも慣れたものでそう簡単に言いなりにはならず反撃もするのだった。

道々、自由の女神の鼻を盗んだ犯人を追うCIAジョンソン(アンドレ・ウィルムス)、もうひとつのレニングラード・カウボーイズの6人が加わり、西側諸国を違法に出入国しながらその土地土地で日銭を稼ぎ故郷を目指す…。

 

面白かったけど前作と比べると弱い。狙い過ぎたのかも。バカバカしさが色濃く、とぼけた感じが薄く、シニカルな笑いがほとんどなかった。

国間の往来は基本密入国だし、飛行機の比翼に捕まって移動とか、「鼻」をどうやって運んできたのかとか(あり得ないからこそのギャグだけど)、相変わらず玉ねぎを保存食にしてるなど(そのまま食べる)、可笑しさもあるのだけど。

 

モーゼである意味がよくわからなかった。その流れでの自由の女神の「鼻」とCIAの存在なのだろうけど。

 

ジョンソンが鼻を取り戻すことしか考えてないのが一番ウケた。CIAだという証拠がシガレットケースの印字なのも。

あと、お互い聞いてないのに言い合う聖書の文言と共産主義の骨子のバトルも。

 

★★★(★)