これ観た

これ観た

基本アマプラ、ネトフリから観た映画やドラマの感想。9割邦画。作品より役者寄り。なるべくネタバレ避。演者名は認識できる人のみ、制作側名は気になる時のみ記載。★は5段階評価。たまに書籍音楽役者舞台についても。

2020年7月の下旬から10月までの3ヶ月で100本を超える作品を配信で観ていました。単純計算で1日3~4本。(今はさすがにそんなに観ません。)
こんなに観てると内容を忘れてしまうだろうと、当初覚え書き程度に都度都度Twitterに書いてたのですが、ツイートは他のことも書くので流れてしまってメモにもならない、そんなわけで10月17日スタートで、ブログにすることにしました。
ただ、観ていた本数が多いのと、観出したきっかけが三浦春馬の急逝だったので、一応流れを考えて調整し、8月26日が初投稿になってます。

以降、これまで観てツイートしてきたものを、観た順番ではないですが、毎日1本ずつ加筆してアップしてます。また、新たに観た作品はブログのみに書くことにしました。
本当は記憶を手繰るためにもネタバレまで書きたいのですが、そこはまあ人目に触れることへの配慮で、今のところ、たまにやってる程度です(タイトルに明記してます)。

※2023年11月より不定期更新になってます※
     ↓
※2024年2月より毎週月曜と金曜に更新に変更※
     ↓
※2025年1月より毎週月曜、水曜、金曜に更新に変更※

ー★評価基準ー

★★★★★ 面白かった。オススメ。
★★★★ 良かった。
★★★ ふつう。可もなく不可もなく。
★★ イマイチ。好みに分かれる。
★ つまらない。
(★)は0.5


なお、内容の解釈はあくまでも私が感じたものであって、作品が伝えたい事と合致してる可能性は低く、つまらないと思ったものも、1年後に再視聴したら面白いかも、その程度の感想になります。あと、小生意気なうんちくみたいなものをたまに垂れてますが、素人なので言えることとご理解ください。


【補足】

●たまに、音楽や書籍、舞台の感想、役者さんについて書いたものもあります。それらでは★評価はつけていません。

●各補足についてはWikipediaを参照してます。

●新たに補足するもの(キャストスタッフ名、リンク先など)が出た場合、遡り更新しています。

●監督、脚本家、その他スタッフの手がけた作品名は私自身が観たことがあるもの、または有名作新作だけ載せています。

●タイトルは基本作品名になってます。

●敬称は略しています。

●予告編などの動画はなるべく公式のものを貼っていますが、リンク切れあった場合はごめんなさい。(※大河ドラマ『青天を衝け』に関する投稿のリンクは公式サイト削除でほとんど切れていますが、記録のためそのままにしています。)



(コメント欄、いいね、ペタなど交流ツールは閉じています。すみません。)



基本的に演技にクセや節がなく、作品の中に溶け込める役者さんが好きです。

『(LOVE SONG)』(2025)

タイと日本の合作映画。

 

監督・脚本 ウィーラチット・トンジラー(チャンプ)

脚本 吉野主(よしのまもる)、阿久根知昭

音楽 近谷直之(『かしこい狗は、吠えずに笑う』他)

劇中曲(プロデュース) The TOYS

主題歌 Omoinotake「Gravity」

 

監督・脚本はタイのヒットドラマ『2gether』を手がけた人で、今作は初めてのオリジナル映画であり、日本デビュー作となる。とのことだが、オリジナルなら、カメラマンでありバンド活動もやってるという無茶設定だけじゃなく(ライブシーンのはしょりかた含)、タイのノリをもっと色濃く出したら良かったのに。タイフードの紹介なんかは良かったけど。

 

森崎ウィン、向井康二、及川光博、齊藤京子、水橋研二、宮本裕子、藤原大祐、チャローンラット・ノープサムローン(ファースト)、プレーワー・スタムポン(ミュージック)、ピーラウィット・アッタチットサターポーン(ミーン)、逢見亮太、筒井真理子、他。


 

化学メーカーの研究員として働くソウタこと廣木壮太(森崎ウィン)は、ある日、化粧品開発に関わることになり、タイはバンコクの化粧品メーカーとの共同開発のため上司のジンこと神勝彦(及川光博)と短期出張に向かう。化粧品開発には興味なく、飛行機の苦手なソウタは断るつもりだったが、大学から一緒のヒカリこと原島星(齊藤京子)の「カイは今タイにいる」という一言でバンコクへ行くことを決めた。

カイこと杉浦海(向井康二)は幼馴染みで大学まで一緒だった。将来はカメラマンになるのが夢なのと、ギターを弾きバンドも組んでいた。実はソウタはカイに想いを寄せていたのだが、カイはまだ完成していないラブソングを残してある日突然大学を辞め姿を消して連絡が取れなくなった。ずっとソウタの心にあったカイ。その大学時代はユキ(夏目透羽)とつきあっていたものと思っていた。その後どうなったのだろうか、あのラブソングはユキに贈ったのだろうか…。

バンコクに着き、街中を歩いていると言葉がわからないばかりにトラブルに見舞われる。それを助けたのがカイだった。懐かしさと嬉しさで再会を喜ぶソウタ。カイはカメラマンとして仕事をしていて、バンドを組んで音楽活動家も続けていた。そしてあのラブソングはまだ完成していなかった。実はカイもまたソウタを想い、その想いが遂げられない現実に直面し、好きな人を想い作った曲を、完成曲を、その好きな人に一番に聴いて欲しいという願いも叶えられぬままソウタの前を去ったのだった。

カイのバンドの活躍、ジンと化粧品メーカーの社長サン(ミーン)とのハプニング、カイのバンドのメンバーであり化粧品のモデルでもあるワタル(藤原大祐)のソウタへの積極的なアプローチなどありながら、ソウタとカイの恋の成就までが描かれる。

 

カイを遠ざけようとするソウタの母親筒井真理子。ソウタのその他の上司水橋研二宮本裕子。タイの通訳ルーク役に逢見亮太。この逢見亮太、あまりに自然なカタコト日本語なので日本人だとは思わなかった。見た目も。タイで活動中のようだ。

 

で。明るくちょっととぼけた愛嬌のあるソウタに、多くを語らない謎めくクールなカイ…。だが、

Snow Manでは向井康二が一番演技力があると思ってるだけに、役柄、反対の方が良かった気がして残念。森崎ウィンはどんな役でもそつなくこなせると思うけど(というか森崎ウィンは舞台向きだと思う)、向井康二はその良さが出るであろうソウタキャラの方がハマると思う。あと、森崎ウィンの方がたぶん歌が上手い(^^;;。

 

★★(★)

 

 

 

配給 KADOKAWA

 

 

 

 

 

『顔だけじゃ好きになりません』(2025)

原作は安斎かりんの漫画。

 

監督 耶雲哉治=やくもさいじ(『ライアー×ライアー』他)

脚本 三浦希紗

音楽 遠藤浩二(『でっちあげ』『KAPPEI カッペイ』『ジョジョの奇妙な冒険ダイヤモンドは砕けない』『トリガール!』『ラプラスの魔女』『土竜の唄』シリーズ、他)

主題歌 ILLIT「Almond Chocolate」

 

制作プロダクション アスミック・エースROBOT

配給 アスミック・エース

 

宮世琉弥、久間田琳加、中島颯太、米倉れいあ、他。

 

知見才南=ちけんさな(久間田琳加)はいわゆるイケメン、美男子、整った顔が大好きな美乃和総合高等学校(美乃総)の1年生。先輩の宇郷奏人(宮世琉弥)はまさにその理想形だった。奏人の顔が好き!と外から憧れて勝手に推してるだけだったが、ある日美乃総のSNSで奏人と偶然だったが、繋がった。奏人は学校をサボりまくってて退学の危機にあり、校長と話し、入学数の問題もあり美乃総のフォロワーが10万人を記録すれば大目に見るという話になっていた。ところが奏人はSNSを始めデジタル音痴。才南が美乃総、及びインフルエンサー奏人の「中の人」となり、極秘裏に共にフォロワー10万人を目指すことになる。

しかし秘密はバレるもの。クラスメイトで才南のことが気になっている土井垣凌(中島颯太)にバレ、なんやかや協力者となる。また、才南と同じ趣味を持つヲタ友のゆずこと能原柚里=のうはらゆずり(米倉れいあ)にもバレるが、勘が鋭く純粋なヲタなので、全て把握の上才南の味方につく。

どうせ顔でしか判断されないと意外と自己評価の低い奏人と、奏人の顔だけではない人柄にも惹かれていく才南の紆余曲折有りの恋愛成就までの物語。

 

かわいらしいまさに少女漫画のお話だった。

キャストもベスト。まず、宮世琉弥は文句無しにパーツ良しだし、この子のキスシーンは角度といい表情といい完璧な美しさ(相乗的に女の子がきれいに映る)。久間田琳加は表情豊かでどの顔をとぅてもかわいいし、米倉れいあもものすごく雰囲気が良くてかわいい。そして中島颯太も今まで気づかなかったが、整ってる。たぶん、土井垣は実はイケメンなのにそれを隠す目まで前髪が覆ってるキャラ設定なので、サラッと上げた時、よりきれいに見えたのだろう。ファンタで見てる時は可愛らしいとしか思えなかったけど、意外と男らしく美形。

 

かわいさで押し切られた。

 

★★★★

 

 

 

 

 


 

『喧嘩独学』(2026)Netflix 全6話

原作は、T.Jun(박태준 パク・テジュン)作、金正賢画の韓国のWeb漫画。原題は『싸움독학(サウムドカク)、英題は『How To Fight』

 

監督 武内英樹(『のだめカンタービレ』、『翔んで埼玉』『テルマエ・ロマエ』シリーズ、他)

脚本 徳永友一(『KAPPEI』、『翔んで埼玉』『かぐや様は告らせたい』シリーズ、他)

主題歌 「怒りをくれよ (re EQ 4 喧嘩独学)」 GLIM SPANKY

 

鈴鹿央士、菅生新樹、見上愛、生見愛瑠、濱尾ノリタカ、浅川梨奈、前田拳太郎、長田拓郎、原田美枝子、片岡鶴太郎、オラキオ、大鶴義丹、佐野岳、坂口涼太郎、前田公輝、関口メンディ、伊勢谷友介、他。

 

入院中の母親(原田美枝子)と二人暮らしの貧困層に属する高校2年生の志村光太(鈴鹿央士)は、スクールカースト最底辺で、人気ライバー(動画配信者/ここではニューチューブというサイト)ハマケン(長田拓郎)らに暴力有りのいじめを受けている。ある日、ハマケンにカメラマンとしてこき使われてるカネゴンこと金子享(菅生新樹)と喧嘩になり、それが誤ってライブ配信されていて一躍バズって有名になってしまう。最初はこれはおいしいと思ったハマケンに使われる身だったが、バイト先で好きになった朝宮夏帆(生見愛瑠)がハマケンにちょっかい出されてるのを見て、朝宮を守りたいと思ったことがきっかけとなり、ライブ配信のチャット欄で見かけた「闘鶏」の格闘技サイトで学習し、ハマケンとの喧嘩で勝つという目標をかかげ、「喧嘩独学」ニューチューブサイトを立ち上げる。さらにカメラマンには仲間から外されたカネゴンが担当し、帰国子女で学校に馴染めない半不登校の1年生八潮秋(見上愛)を動画編集に迎える。そして配信の収益を母親の治療費にあてるため積極的にバトルを企画する。八潮の父親(片岡鶴太郎)が格闘家だったこと、格闘技プロモーター(伊勢谷友介)にチャンネルを狙われるなど、ハマケンと仲間だったインフルエンサー目黒ルミ(浅川梨奈)がはまっていくSNSの闇なども描かれる。

また驚いたことに、その母親の入院している病院は、朝宮の父親(大鶴義丹)が院長を務める病院だった。そして、朝宮と継母(水野美紀)との冷ややかな関係、家庭環境も描かれ、光太との出会いの秘密も明かされていく。

 

 

面白かった。

鈴鹿央士ハマり役。

 

今はそんなに差はないけど、一時期、ちょうど韓国ドラマがウケ出してちょっとした頃、本当に日本のドラマはつまらなかった。俳優頼みのところがあって、内容ではなく、その俳優がかっこよく、かわいく映ってればいいみたいなものが多くてひどかった。韓国ドラマの評価が上がってようやく日本のドラマも昔のように良くなってきた印象。

このドラマは原作が韓国の漫画ということと、すでに韓国でドラマ化もしているようで、それがどのような感じなのか見てないのでわからないけど、今作だけで言ってもさすがだなぁと思った。もちろん、無理矛盾やっつけ的な展開はある、あるけど、それを許せちゃうノリと展開の早さがある。

頑張ってくれ、日本発のドラマ!

 

ルミが入る芸能事務所オーナー佐野岳、元テコンドー選手の不良新庄玲央前田拳太郎、迷惑系ライバーピングリ坂口涼太郎前田公輝(この二人のキャラクターはけっこう良くて、もっと見たかった)、ケンカの強いケンちゃん関口メンディ(これもハマり役なのか、これまで見てきた演技の中で一番良かった)、光太と当たることになる総合格闘技の選手扇達也濱尾ノリタカ

伊勢谷友介、老けたなぁ。

 

★★★★(★)

 

 

 

 

 

 

『WIND BREAKER / ウィンドブレイカー(2025)

原作はにいさとるの漫画。

 

監督 萩原健太郎(『サヨナラまでの30分』『ブルーピリオド』他)

脚本 政池洋佑(『ハケンアニメ!』他)

音楽 Yaffle(『キャラクター』『爆弾』他)、桜木力丸

劇中歌 Yaffle feat. 了「dynamo」

主題歌 BE:FIRST「Stay Strong」

 

制作プロダクション WOWOW日活

配給 ワーナー・ブラザース映画

 

水上恒司、木戸大聖、八木莉可子、綱啓永(つなけいと)、JUNON、中沢元紀、曽田陵介、萩原護、髙橋里恩、山下幸輝、濱尾ノリタカ、上杉柊平、眞栄田郷敦、やす、大島蓉子、村松利史、畠山明子、矢崎まなぶ、当山彰一、他。

 

腕っぷしが強く一匹狼を貫く桜遥=さくらはるか(水上恒司)は、偏差値は最底だが喧嘩が最強のヤンキー高校、風鈴高校で誰にも頼らずたった一人自分だけの力でてっぺんを取ることを目的に入学した。しかし意外にも風鈴高校のある街の人たちはとても親切で優しく、風鈴高校の生徒たちに感謝心も持っていた。なぜかといえば、風鈴高校の面々が街を荒らす不良やヤクザ、ならずものから街の平和を守っているからなのだった。その名も「防風鈴」=ウィンドブレイカー

調子の狂う桜だったが、早速、クラスで腕試しをし、何かと親しみを持って接してくる情報通のクラスメイト楡井秋彦=にれいあきひこ(木戸大聖)、常に冷静沈着な頭脳派蘇枋隼飛(綱啓永)、現在の風鈴のトップ梅宮一(上杉柊平)の熱狂的崇拝者杉下京太郎(JUNON)らと知り合い、防風鈴の四天王の一人柊登馬(中沢元紀)、そして梅宮一に行き着く。その梅宮はこれまた穏やかな柔らかいイメージで桜は楽勝とばかり俄然やる気が出るが、だんだんと防風鈴のマインドに侵食されていく。そして梅宮にこだわり続ける兎耳山丁子=とみやまちょうじ(山下幸輝)をトップに立てた敵対勢力獅子頭連(=ししとうれん)のとの抗争が始まる…。

 

それぞれ恵まれない環境に育った者同士だったり、かつて仲間だったがすれ違いが起こり離れる結果となった者とか、桜の背景なども描かれている。

学園ヤンキーものは単純明快で義理人情の世界だし分かりやすくて面白い。そして俳優陣を見れば、目を見張る子が多い。ハイローにしてもクローズにしても。この作品では獅子頭連で兎耳山を支える十亀条=とがめじょう役濱尾ノリタカは雰囲気がある(よくよく思い出してみれば、大河「べらぼう」にも出てたし、その他見ていたドラマにも名前があった。ただ、今回ほど目を引かなかった。)。

 

アクションは見応えあるし、水上恒司もこれまでの作品の中で一番良かった。


それにしてもちょっとチャラいヤンキーのキャラクターがIWGTのキングを彷彿とさせるのは、窪塚洋介の勝利って感じだ。

 

あと、街の人々に名バイプレイヤー大島蓉子村松利史畠山明子らを使っていて、安心感があった。

その他、喫茶店ではたらく梅宮と同じ施設で育った橘ことは役に八木莉可子。楡井の恩人であり憧れの存在伝説の風鈴生眞栄田郷敦。獅子頭連で兎耳山の下につく佐狐浩太役に曽田陵介鹿沼稔役に萩原護有馬雪成役に髙橋里恩

 

それにしてもいくら殴っても歯の一本も折れないし骨も折れなければ瀕死にさえならない。そこが漫画だなぁ(原作未読)だと思うのだけど、漫画じゃないアニメでもない、この実写を見て、このくらい人を殴っても死にはしないんだな、警察沙汰にならないんだな、と子供たちは思わないだろうかと心配になる。どこまでどうやれば人は死ぬのかわかってない気がしてならない。んだが、思い過ごしかな(^^;;。。。

 

★★★★

 

 

 

 

 

 

『殺人の追憶』(2003)

原作はキム・グァンリムの著書。

原題は『살인의 추억』(同意)。英題は『Memories of Murder』

 

監督 ボン・ジュノ

脚本 ボン・ジュノシム・ソンボ

 




1986年10月、韓国の農村の用水路で女性の拘束遺体が発見される。地元警察のパク・トゥマン(ソン・ガンホ)チョ・ヨング(キム・レハ)が捜査にあたるが何も進展のないまま同じ手口の次の遺体が発見される。赤い服、パンツを頭に被せられ、ブラジャーで首を絞められ、石を入れたストッキングで口を塞がれ、バッグの紐で手足を縛られている。行き詰まりが続く中、パクは恋人のカク・ソリョン(チョン・ミソン)から焼肉屋の息子で知的障害のあるケロイドを持つペク・クァンホ(パク・ノシク)がつきまとっていたと聞き、取り調べを始める。その頃ちょうどソウルから若手の刑事ソ・テユン(キム・サンギョン)が赴任してくる。基本捏造ありきかつ目を見ればわかると豪語する感性で動くパク刑事、すぐに暴力で自白を強要するチョ刑事に呆れるソ刑事は論理的に事件を見る慎重派だった。またここ数年の行き過ぎた取り調べが問題となり、それまでの課長が飛ばされて、新しくついたシン課長(ソン・ジェホ)も騒動になるのを嫌うタイプで、ソ刑事の進言通りクァンホではあり得ないと判断し釈放する。

そしてまたしても遺体が見つかり、同僚の女性刑事ギオク(コ・ソヒ)の指摘から殺害の起こる日の特徴に気づく。雨の降る日であること、ラジオ番組で視聴者からのリクエストの「憂鬱な手紙」という曲がかかること。その他捜査の過程で新たな容疑者大人しそうできれいな顔、女性みたいな柔らかい手をしたパク・ヒョンギュ(パク・ヘイル)が浮かび上がる。しかし女性の遺体の発見は続き、その性犯罪をも含む残忍な殺害法、なかなか解決まで至らない事件にソ刑事も荒くなっていった。しかし結局ヒョンギュの容疑も固まらず釈放となる。そうこうして事件は迷宮入りとなる…。

2003年、パクは刑事を辞めてソリョンと家庭を持ち別の職に就いていた。たまたまあの事件の第一発見場となった用水路の近くを通り、寄り道をする。すると通りかかった少女からついこないだも同じように用水路を覗き込む男がいたと言う。何してるのか聞くと、昔自分がここでしたことを思い出して来てみたと言ったという。パクがどんな男だったか聞くと、「普通の顔」と答えられた。普通…(なんとも言えない目線をカメラを通して観客に送るパク)。

 

ネタバレだけども、映画ではもちろん犯人はわからないまま終わる。だからラストの犯人を見抜く目を持ってると豪語していたパクの眼光が効く。少女が特徴は見当たらない「普通」と言った犯人像は、まだこの世のどこかで犯罪を繰り返しているか、のほほんと過ごしているかもしれない、それはもしかしてあなた?と言っているようなラストカットだ。ゾワッとするしもどかしい。それがとてもいい。

 

実際にあった未解決事件をもとにしてるとのことだけど、この映画が公開されたのが2003年、だけど2019年に別件で服役中の男が真犯人と特定されたらしい(詳細はネット検索で)。なぜ時間がかかったかといえば、DNA鑑定の精密度の問題。この事件当初の1987年は、韓国ではDNA鑑定は出来ず、アメリカへ発注していた。ちなみに日本でも始まったのは1988年らしい。

そして真犯人が判明したことで、この映画のラストの捉え方が変わったという、二度楽しめる結果となったっぽい。そんなことを知らない者にはこのラストが全てであり、そのラストは上記にあるようこれ以上いい終わり方があるかというくらい素晴らしいものだった。

 

それと、作中、機動隊も手配出来ない状態があったのだけど、理由が国内の政治的暴動があったことと描かれている。韓国の国内政治はまったく知らないので、そうだったかぁと思うばかり。日本だって安保闘争の時は荒れていた。実際の事件をモチーフにするということは、時代性も描かなくてはならないなと思った。

 

キム・サンギョンが伊原剛志に見える。

 

コミカルな部分も多く、テンポも良い。犯行の異常性はもちろん、学校のトイレの噂話、クァンホのフィーチャーの仕方、チョ刑事が幾人もの容疑者を蹴りつけてきたその脚を断脚しなければならなくなるなどドラマ性もあって、本当に面白かった。

 

★★★★★

 

 

英語版

 

 

 

『逆火』(2025)

 

監督・原案 内田英治(『下衆の愛』『獣道』『ミッドナイトスワン』『タイトル、拒絶』『異動辞令は音楽隊!』『マッチング』『ナイトフラワー』『スペシャルズ』『雨に叫べば』他)

脚本 まなべゆきこ(『オオカミ少女と黒王子』『心が叫びたがってるんだ。』他)

音楽 小林洋平(『異動辞令は音楽隊!』『マッチング』『ナイトフラワー』『スペシャルズ』『52ヘルツのクジラたち』『雨に叫べば』他)

 

配給 KADOKAWA

 

北村有起哉、円井わん、岩崎う大、大山真絵子、中心愛、片岡礼子、岡谷瞳、辻凪子、小松遼太、金野美穂、島田桃依、他。

 

家庭がありながら勤めを辞めてまでも夢である映画監督を目指す野島浩介(北村有起哉)の助監督としての現場は、貧困に喘ぎながらも中学時代は父親の介護に明け暮れ、父亡き後ついには成功をもつかみ取った元ヤングケアラーARISAこと小原有紗(円井わん)の自伝小説の映画化だった。少ない予算ながらも真摯な作品を作る大沢祥平(岩崎う大)監督のところに集まったスタッフはそれぞれ自分の夢や志を持ち、社会問題を提起させるこの「ラスト・ラブレター」に勢力を注いでいた。

そんな中、良い作品にするためにももっと詳しく事実確認をしてまわっていた野島は、ある疑惑を持ち始める。母親が働きに出て家計を支えてる分、献身的に父親の介護をしていた有紗だが、ある日父親はアパートの階段から転落死してしまう。そして父親は面倒をかけた妻子のために2千万もの死亡保険金をかけていたことがわかる。そのお金のおかげで有紗は高校にもいけたし、母親も良い生活ができるようになったし、何より、有紗はヤングケアラーの経験を作文にして注目をあび、小説化までこぎつけ、ARISAとして成功をおさめた。その話に嘘が入っているのだとすれば、大沢監督の名や作品に傷がつく。調べれば調べるほど疑惑から真実が見え隠れしてくるし、ARISAと直接話すことができて、確信へと変わる。

野島は撮影は中止すべきだと思うのだが、でも、準備は着々と進んでおり、スタッフの事情も、大沢監督の見解にも一理ある。大勢の人間が関わって作られる映画にジレンマが起こる。

また、同時に野島は、高校生になる娘光(中心愛)との関係がうまくいっておらず、学校で友達のいない光は連日トー横通いやメンズコンカフェにハマって金のためのバイトも始めようとしている。家計を支える妻幸(大山真絵子)はどちらにも強く出られない。そんな家庭不和も解決になかなか向かわない。しかしあることがきっかけで野島は光と真正面からぶつかる。幸はフォローにまわり一件落着に見えたかに思ったが…。

結局、映画は完成し、1年後その出来栄えに賞までもらう。野島もまた兼ねてから「ラスト・ラブレター」のプロデューサー橘(片岡礼子)に持ちかけていた老老介護がテーマの作品で、初の監督作品に取り掛かることができた。

けれど…

 

 

ネタバレだけど、ラストシーンで光は飛び降り自殺をする。その死に顔が幸せそうだった。その表情を見て、ああ、どうにもできない、ならないことってあるんだなと心が重くなった。

 

とても言葉では説明できない感情が湧いてくる作品で、それは人間が二人集まれば生じる齟齬から、じゃあ数えきれない人間の集合体であったら対立となるのか譲歩ができるのかどうなるのか、とか、メディアやエンターテイメントの本質とは何なのか、社会を動かす政治までも考えさられたし、カテゴリー分けは容易だけど、細かく見れば人は一人として同じ人間などいないと再認識させられ、なんと言えばいいか…社会の複雑さと人間の多様さをただ、ただ見せられる。答えのない作品。だからこそとても良かった。

逆火とはよく付けたなと、まさにタイトル通りだった。

 

★★★★★

 

 

 

 

 

 

 

『シンデレラクロゼット』(2025)TBS系列全12話

原作は柳井わかなの漫画。

 

脚本 加藤綾子折戸咲月

演出 府川亮介鳥居加奈岡野宏信

 

主題歌 フレデリック『悪魔』

 

尾碕真花(おさきいちか)、松本怜生、水戸由菜、八村倫太郎、カルマ、山﨑ケイ、相島一之、床嶋佳子、他。

 

オシャレでキラキラした大学生活に憧れて上京してきた福永春香(尾碕真花)だったが、現実は厳しく、居酒屋でのバイトに追われすっぴんでテキトーなラクな服を着る毎日。バイト先には客からも人気の大学の先輩黒滝圭佑(八村倫太郎)がいて、実は春香も憧れていた。ちょうど彼女と別れたという話のあと、流れで二十歳の誕生日の日に飲みに行こうと誘われる。有頂天になる春香だったが、そんな席に着ていく服もなければメイク道具だって持ってない。さっそく買いに行くも何をどう買えばいいのかわからない。なにしろメイクしたことがないのだから。

そんな状況下、先日出会いがしらふつかったメイクもファッションもバッチリの絶世の美女神山光(松本怜生)を偶然見かける。これはチャンスとばかり、理由を話して無理矢理メイクを教えてもらうことに。

いざ、当日、黒滝はそんな約束など忘れていた。でも悪気はない。相手を思いやる手法が伝わりにくいだけなのだ。がっかりした春香は光を深酒につきあわせ、翌朝自分のアパートで半裸の光を目撃し驚愕する。光はファッションからヘアメイク、デザイン、映像まで網羅する美容系専門学校の学生であり、女装の好きな男性だったのだ。その時は慌てふためいたものの、次第に光の存在が心地よくなり、春香は大好きな一番の友達として光と会うことが多くなる。天真爛漫、感情表現が豊かで嘘がつけない春香に、黒滝も心寄せていく。

現在彼女フリーの黒滝、黒滝との恋愛成就を夢見て少しずつ行動に起こしていく春香、そんな春香と友達関係の光。物語はここに黒滝の元カノで今や美容インフルエンサーとして活躍するミオリンこと鈴木美央(水戸由菜)、光の友人であり仕事仲間でもある桐谷周(カルマ)が絡み、春香は想いが叶い黒滝と交際関係に発展したものの、光の存在、光は春香の存在の大きさを感じ、互いが互いを必要としていることに気づき…。

 

ハッピーエンドだけども、将来の夢、やりたいことが明確にわからない春香の悩みも描かれる。学生を卒業して5年、光はバリバリにヘアメイクアーティストとして活躍していて、春香も化粧品メーカーに勤め、充実した毎日を過ごしている中、二人に結婚の決断の時がやってくる。

 

女装する光をすんなり受け入れた自然体の春香、それは春香の母親も同じで、光の心がほどかれていくのがなかなかいい。光の家族(父:相島一之/母:床嶋佳子)、特に父親は認めていなかったから。そんな背景も描かれている。

春香のメイクがだんだんと様になっていくところとか丁寧。残念だなと思ったのは、光がプロに転じてからは女装をしてなかったこと。おそらく春香の存在が心の穴を埋めたのだろうけど、松本怜生の女装した光がとてもきれいで良かったからもったいないなと思ってしまった。


内心をけっこう細かく描いていたし、少女漫画の鉄則もわかりやすく、時代性なのか嫌な人間がいないのも安心だし、主演の二人に黒滝役の八村倫太郎、脇となる親役がしっかりしてたので良かった。面白かった。

 

春香のバイト先の先輩山﨑ケイ


尾碕真花は剛力彩芽に似ている。甲高い声とかまで。


光の通う専門学校がバンタンだった。昔はファッション一本じゃなかったっけか?


★★★★

 



 

 

 

予告(公式YouTube)

 

 


『ブルーボーイ事件』(2025)

性転換手術(正確には性別適合手術)が違法だった1960年代に実際に起きた事件をもとに創作された作品。とのこと。主演はもちろん、トランスジェンダー役のキャストは当事者。とのこと。

 

監督 飯塚花笑=いいづかかしょう

脚本 三浦毎生=みうらつねお、加藤結子(『ジャンクション29』他)、飯塚花笑(『ジャンクション29』『僕らの食卓』他)

音楽 池永正二(『味園ユニバース』他)

 

制作プロダクション オフィス・シロウズ

配給 日活KDDI

 

中川未悠、前原滉、中村中、山中崇、安井順平、渋川清彦、錦戸亮、イズミ・セクシー、真田怜臣、六川裕史、泰平、中村シユン、他。

 

1965年、優生保護法違反と麻薬取締法違反の罪で産婦人科医の赤城昌雄(山中崇)が逮捕された。赤城はブルーボーイと呼ばれる性同一性障害の人々に性転換手術を行っていた。そのブルーボーイの存在が買春の温床となり風紀的にも悪影響を及ぼすとして、赤城医師が目をつけられたのだ。

裁判が始まることになり、赤城の弁護を引き受けることになった狩野卓(錦戸亮)弁護士は、赤城によって手術を受けたブルーボーイたちに証人として出廷して欲しいと依頼に回る。そのうちの一人、最後の女性器を形成する手術を赤城医師によって受ける予定だった喫茶店でウェイトレスとして働くサチ(中川未悠)を訪ねる。

サチは何もかも受け止めて愛してくれる若村篤彦(前原滉)のプロポーズを受け、女性としての幸せを手に入れる直前であり、赤城医師の代わりに手術をしてくれる医者を探しているところだった。そのため、一度は断ったが、昔同じ店で働いていた同じブルーボーイのアー子(イズミ・セクシー)が証人台に立つとわかり傍聴には行く。そこにはやはり昔一緒に店に出てたブルーボーイのリーダー的存在のメイ(中村中)もいた。

その裁判で明らかになったことは、自分らのことなど誰もわかってくれてないのだということ、弁護士の無理解、だった。そしてアー子がその後喧嘩によって事件死する。サチは証人台に立つことを決めるが、世間は冷たく、働き先の喫茶店から解雇され、若村にも肩身の狭い思いを強いることになる。そして若村のためにも別れを決め、再度裁判で証人台へ立ち自分の思いを訴える決心をする…。

 

3年後の判決では、麻薬取締法違反のみが有罪とされるに終わる。しかしその後、国内で性別適合手術は30年間タブーとされた。とのこと。

 

今で言うトランスジェンダーの人たちの心のうちが丁寧に描かれている。サチの証言台での言葉は切なく重い。日本人はLGBTに理解がある国民だと言われてるし、そうかもななんて思ってたけど、わかってるつもりでわかってないなと思った。所詮、他人のことなど分かりようもない。とか言っちゃうとおしまいだが(^^;;。ただ、容認はできる。

 

面白いなと思ったのは、弁護士のむりくり世間に迎合させようとする弁舌の軽さと、検事(安井順平)の自分の経験から形成された使命感の重み。そこへサチの感情が発露される。他にメイ、アー子の言葉など、法廷で述べられる言葉すべてになんとも言えない気持ちになり胸が詰まる。そして、トランスジェンダーというくくりなしに、人間なんて何かしらの難を抱え、それは他人からしたら小さなことかもしれないしとてつもなく大きなことかもしれなくて、ただ、本人にとっては明日の生き方に影響する事柄なのだということだ。

 

まあ、考えるには年をとりすぎたかもしれなくて、おおらかに行こうや、と思ってしまった。

 

予告では中村中が戸田恵子に見え、声もそう聞こえ、へぇ〜、オカマの役?! と思ってたら違った。

フィルムのせいなのか、美術がいいのか、時代色がきっちり出てて、画がとても良かった。

 

★★★★★

 

 

 

 

 

 

『か「」く「」し「」ご「」と「』(2025)

原作は住野よるの小説。

 

監督・脚本 中川駿(『カランコエの花』他)

音楽 蓮沼執太増田義基犬養奏藤井心

主題歌 ちゃんみな「I hate this love song」

 

制作プロダクション ダブ

配給 松竹

 

奥平大兼、出口夏希、佐野晶哉、菊池日菜子、早瀬憩(はやせいこい)、ヒコロヒー、他。

 

高校生の大塚京/呼名:京(奥平大兼)三木直子/呼名:ミッキー(出口夏希)高崎博文/呼名:ヅカ(佐野晶哉)黒田文/呼名:パラ(菊池日菜子)宮里望愛/呼名:エル(早瀬憩)にはそれぞれ他人の気持ち、感情が読める能力がある。読めるといっても、それは自分の都合の良いように解釈したものに過ぎないのだが。というのも、はっきりも読めるわけではなく、曖昧な記号が見えるだけなのだ。

京には相手の頭上に「?」「!」が見え、ミッキーには心臓の位置にプラスマイナスに動くバランスバーが見え、パラには1〜4までの数字が動く心拍数が見え、ヅカにはトランプのマークで「スペード(喜)」「ダイヤ(怒)」「クローバー(哀)」「ハート(楽)」が見え、エルにはその人の心がどこに向いているか矢印が見える。

この5人はそれぞれの思いがあってつるんでいて、京がミッキーに想いを寄せていることを軸に、それぞれ、進学だったり性格上のことだったり、叶わぬ恋だったり、思い込みやイメージに苦しんだり、その年代ならではの悩みが交錯しつつやんわり解決へ向かうお話となっている。

 

誰もが通ってきた道であり、結局自分の価値観と経験上の想像でしか相手を計れないということで、面白かった。

 

また、おそらくこの5人の誰かに自分が似てる、自分のキャラにハマるようできてるんだろう。だから全員の行動が理解できるし、イラッともするし懐かしく愛おしくも感じるんだろう。

 

原作者の小説はひとつも読んだことないけど、映画化されたものはまぁまぁ観ていて、やはりカラーってあるんだなと思った。

 

奥平大兼も佐野晶哉もハマり役だし、いや、全員キャラクターがぴったりだった。担任の先生役のヒコロヒーも丁度いい。監督がいいんだろうなぁ。と、監督の作品を見てみたら、『カランコエの花』も良かったと思い出した。

 

★★★★(★)

 

 

 

 

 

 

 

『ドールハウス』(2025)

 

原案・監督・脚本 矢口史靖=やぐちしのぶ(『サバイバルファミリー』『ウォーターボーイズ』他)

主題歌 ずっと真夜中でいいのに。「形」

 

制作プロダクション TOHOスタジオジャンゴフィルム

配給 東宝

 

長澤まさみ、瀬戸康史、池村碧彩(いけむらあおい)、本田都々花(ほんだととか)、田中哲司、安田顕、風吹ジュン、今野浩喜、西田尚美、品川徹、星野卓誠(ほしのたかのぶ)、他。

 

専業主婦鈴木佳恵(長澤まさみ)と看護師鈴木忠彦(瀬戸康史)夫婦に授かった5歳の娘芽依(本田都々花)が、佳恵がちょっと留守にしてる間に事故で亡くなってしまう。佳恵は病院に通い服薬するほどの状態が続いていたが、ある日、骨董市で見つけた日本人形に目が止まる。芽依に似ていた。さっそく購入し、芽依の身代わりのように、まるで生きている子供のように扱い可愛がった。忠彦もそれを受け入れていたが、二人の間に第二子真衣(池村碧彩)が誕生する。と同時にだんだんと人形への執着が薄れていき、ぞんざいな扱いになってついにはクローゼットにしまわれる。ところが、5歳になった真衣がその人形を発見する。驚くことに人形の髪や爪が伸びていた。真衣はアヤと名付けいたく気にいり、一緒に寝てお話しもして…そんな中、人形が絡んだ不可解な事が立て続けに起こる。気味悪くなった佳恵は何度か人形を捨てようとするが、なんやかや戻ってくる。さすがに専門家に任せようとお焚き上げをお願いしたりルーツを探ったり、その中で、人形の作者とその裏事情が判明し、呪禁師に頼ることとなるのだが…。

 

 

サスペンスとあったけど、ホラーだった。超ド級のホラー。

 

病んでる様が痛々しく、それをどこまでも見守り支える夫が看護師なだけに説得力がある。ドキドキヒヤリとさせて、間もいいし、話に無駄がないし展開も早く面白かった。


キャストが贅沢で、安田顕をそんな役(刑事だが、もはや使い捨て)で使う!? を筆頭に、たいして個性のいらない心療内科医役に西田尚美とか、キャラクター的に違和感のある呪禁師田中哲司とか、忠彦の母親役に風吹ジュン、お焚き上げを担当する寺の僧侶役に今野浩喜、人形作家安本浩吉星野卓誠、元警官で現在は人形収集家の池谷役に品川徹。ほんと贅沢だなと思う。でもそれが間違っているんじゃなくて、そのことによって作品に厚みが出てる気がする。ので正解。


事故が子供同士でかくれんぼ遊びをしてて洗濯機に隠れた芽依は、そのドアが開かなくて亡くなっていた。しかも一緒に遊んでた子供の親も協力して探したのに、洗濯機の中に気づくのが最後という、残酷さから始まる。そして時間制限のある組み立てが焦燥を煽り、一件落着に見せかけての見落とし穴発覚。幻影と現の混同、名前の由来や真衣と仲良くなった理由、真衣の描く絵、洗濯機など、伏線回収もきっちり。ホラーは苦手であまり見ないけど、これがホラーの基本なんだろうな。


ホラーなのでネタバレ無し。

 

★★★★