『おいしい給食season3』(2023)
TOKYO-MX他 1013~全10話
監督・脚本 綾部真弥(『ゼニガタ』『おいしい給食』シリーズ、他)、田口桂(『おいしい給食』シリーズ、他)、永森裕二(『おいしい給食』シリーズ、他)
企画・脚本 永森裕二
市原隼人、いとうまい子、大原優乃、田澤泰粋(たざわたいき)、栄信、六平直政、高畑淳子、やす、小堺一機、榎本桜、他。
映画版『おいしい給食 卒業』の続編で、函館の忍川中学校(校訓は「無我夢中」)へと転勤になった甘利田幸男(市原隼人)。相変わらず生徒指導には厳しく目を光らせるが給食には目がない。そしてなんと、担任となった1年1組には神野ゴウ(佐藤大志)に匹敵する給食好き粒来(つぶらい)ケン(田澤泰粋)がいて、必然的に甘利田はライバル視するように…。お馴染み給食のおばちゃん牧野文枝(いとうまい子)もまた転勤してきていて、早々に粒来と神野ゴウとの類似点に気づく。
新米の英語教師、帰国子女の比留川愛(大原優乃)は甘利田を尊敬し、慕っていて、やがて副担を任せられ、甘利田の給食愛の深さにも気づく。その父親トーマス(モーリー・ロバートソン)は忍川中学校長の坂爪勲(小堺一幾)とは旧知で自身も校長を務める厳格な教育者。甘利田の熱心な指導に感動を覚えるが、給食の時間を共にして見方が変わり、教育理念の相違から甘利田はあわやまたしても転勤かの窮地に立たされる。また、家庭科教師の鍵窪恵(円井わん)が甘利田の異常な食への執着に気づき、白日のもとに晒したいと狙うが、生徒で甘利田の給食時のハイテンションぶりに気づいているのは粒来ともう一人の女子生徒丸本米子(藤戸野絵)だけ…。
粒来の自由奔放なアレンジ、子供だからこその視点もあり、それがまるで人生のなんたるかを知ってるかのような行動に見える大人の甘利田を開眼させる…という、毎度やられるパターン。
懐かしいアイテムは缶ぽっくり、手作り雑巾、フラワーロック、「ケーキ屋ケンちゃん」、だった。知らなかったのは肝油ドロップ、鯨汁、ちらし寿司。記憶が混在する。
リアクションが全体的に派手になってるが、市原隼人の濃さが難なくハマっていてより面白さを増幅させてる。だいたい毎度ながら給食前の校歌斉唱からテンション爆上げしてる甘利田に生徒(粒来、丸本以外)がまったく気づいてないのがもう可笑しい。気づいてるのは大人組では坂爪校長、鍵窪、牧野、比留川愛、トーマス。そういえば、常連になってる駄菓子屋のおばあさんサキ(高畑淳子)も尋常ならざる食へのこだわりには気づいてる。
良かったのは、小さい演出だけどヤンキーの子の学生服の袖のボタンがとれそうだったところ、相変わらず人の話を聞いてないようでしっかり聞いている甘利田。粒来の給食アレンジもクラスメイトの眼中に入らずというのも変わらずで、無駄に広げないのがいい。やはり物語の構成がみごと。きれい。台詞も必ずなるほどと唸るような良いものがある。
そうそう、逆上がりが出来ない粒来はクラスメイトに逆上がりが出来ると世界が変わると言われるのだけど、これ、本当で、私もなかなか出来なくて、練習してやっと出来た時、地球がひっくり返った感覚になり、なんとも不思議な気持ちになった。具体的に世界が変わるわけではないけど、知らなかった感覚を得られたという感動と経験になった。
ドラマはこれから平成が始まらんとする1989年で終わっている。次は映画のようだけど、平成の給食になっていくのかな。
★★★★★








