『くるみ割り人形』K-BALLET
Bunkamuraオーチャードホール
オリジナル台本 マリウス・プティパ
音楽 ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
原振付 レフ・イワーノフ
演出・振付 熊川哲也
芸術監督 熊川哲也
クリスマスイヴ。少女クララ(塚田真夕)の家では友人知人を招いてのクリスマスパーティーが開かれている。人形芝居を見せる叔父のドロッセルマイヤー(杉野慧)は集まった子供たちにプレゼントを贈る。クララはちょっと変わったくるみ割り人形をもらうが、いたずらな弟フリッツ(本元光)に壊されてしまう。でもドロッセルマイヤーがちゃんと直してくれた。そうこうしてパーティーはお開きとなり、みんなが寝静まった後、クララはなんとなく気になったくるみ割り人形の様子を見にクリスマスツリーの飾られた広間に行く。そこではねずみ軍団とくるみ割り人形(栗山廉)率いる兵隊人形たちの戦いが繰り広げられていた。時は12時。人形たちが劣勢となった時、クララが援護しねずみ軍団を追い払うことに成功。そして気づくと、くるみ割り人形は王子様に変化していた。
実はくるみ割り人形は人形国の王子で、最愛のマリー姫(浅川紫織)と共にねずみ軍団に、王子はくるみ割り人形に、マリー姫は頭部をねずみに変えられていたのだった。
元の姿に戻れた王子は感謝を込めてクララを、人形の国へと招待する。雪の精が舞う森を抜けて…。
ねずみ軍団との戦いに勝ったため、マリー姫も元の姿に戻れた。そして人形たちの華やかな踊りが披露される…。
楽しい時間はあっという間終わり、クララはベッドで目を覚ます。枕元にはお人形のプレゼントが…それはくるみ割り人形ではなく、王子様とお姫様の対の人形だった…。
(以上ざっくりあらすじ)
舞台美術が素晴らしかった。特に、雪の女王(日高世菜)と王(石橋奨也)が現れ粉雪ら(コールド)と舞うシーンの雪の多さは幻想味もあり美しかった。
やはりバレエは舞台装置がゴージャス。カーテンコールでは銀テープが放たれ(写真w)、舞台上にはメリークリスマスの文字板。そういえば、ロビーにはピカピカのツリーが飾られていた。やはりこの時期ならではの演目。
見どころは花のワルツから始まる人形たちの踊りで、どれも楽しかった。特にロシアの踊り(岡庭伊吹、久保田青波)ではジャンプの対空時間の長さに感嘆した(確認できずだったが、右側で踊っていた方)。
(鑑賞日20231203)
東京:Bunkamuraオーチャードホール 1125、1126、1202、1203、1209、1210
愛知:愛知県芸術劇場大ホール 1213
香川:レクザムホール大ホール 1222
岡山:岡山芸術創造劇場ハレノワ大劇場 1224
2019年の動画公式より
余計な話だけど、私も昔、花のワルツとアラビアの踊りをやったことがある。もちろん生徒発表会のレベルで、振付もだいぶ簡略化されたもの。一番長く続いた習い事がバレエだった。
そして、習ってただけに、熊川哲也がローザンヌで取った時は衝撃だった。日本人でもこれだけ才能のある人が出てきたのかと。吉田都にも同じことを思った。二人とももう現役ではないので生で観ることはできないのが残念。まだ、彼らを超えるようなダンサーを見つけられてない。日本人で。