家の庭におそらくデザインとして、枕木が埋まっているのだが、どうも腐っているようで、踏むとポコポコと軽い音がする。シロアリでも食っているのではないかと思う。


「その枕木を捨てたいんだ。」
そう職場で話していたら、工事現場に詳しい同僚が「俺が手伝ってもいい」と言ってくれる。
手伝ってくれると言っても、基本的に僕は何の能力もないので、取り外し方から始まって、取り外した枕木の処理まですべて彼任せだ。


枕木は9本もある。一応、事前に僕の家の庭を見てきてもらった。
「抜いたあと、穴だらけになってしまうから、砕石を軽トラいっぱいくらい積んでくる。」
「そういうものなのか。」


火曜日の休日に、砕石を積んだ軽トラで同僚が来てくれる。
2人で枕木を掘り出し、砕石で埋めていく。


僕は風邪を引いていて、喉が痛かった。前日の夜も、咳をする度に胸に激痛が走り、なかなか寝付けなかった。死んでしまうのだろうか?なんて思った。


作業をして汗をダラダラと流しているうちに、気分がよくなってきた。姉がコーヒーを買ってきてくれたので、庭に面したウッドデッキに座り、同僚と2人で飲んだ。


「昨日の夜は、死ぬかと思ったんだけど、結構、作業できるもんだな。」
「気分が晴れたんじゃない?」
「そうかも。」


作業が終わると、彼は枕木を積んで帰って行った。僕はホームセンターに行って、踏むと音が鳴る白いガラス繊維でできた砂利のようなものを100リットルほど買ってきて、庭に撒いた。


まだ全く風景になじんでいないが、そのうちになじむのだろう。


+++


木曜日には課の忘年会があり、泊まりだった。
仕事が終わったあと、バスで温泉に行き、翌朝、バスで温泉から出社する。


今年の忘年会の演し物は全て僕が企画した。シナリオも全部僕が書いた。


偉い人や部下の顔写真を総務からもらってきて、JIBJABを使って動画にした映像を流したり、「イケメン大賞表彰式」等を企画した。


「凝りすぎだ」という声もあった。でも、僕とチームを組んで司会をしてくれた部下もうまくやってくれたし、かなり盛り上がった。


チームを組んでくれた部下が「司会ってこんなに楽しいんですね」と言ってくれたことが、何よりも嬉しかった。


その後、カラオケも行ったけれど、12時前に強烈な睡魔に襲われて、そのまま爆睡してしまった。おかげで翌日の仕事にも全く支障がなかった。酒はこのように飲みたいものだ。


+++


土曜日は誕生日だった。でも、もう誕生日なんてあまり関係がない。


よく晴れていたので、他部署の部下をバイトで雇って、僕の家のウッドデッキに防腐塗料を塗る仕事を手伝ってもらった。午前中には終わってしまった。


素人がいい加減に塗るものだから、雑な完成になってしまったけれど、基本的には見た目よりも防腐重視だったので、まあいいやってことにした。


それから、クリーニング店に服を持ち込んだり、アクセスの勉強をしたり、診療情報管理士の勉強をしたりした。年賀状を書いたりもした。


誕生日だからと言って、もう祝うようなことは何もない。でも、いつもより、ましな1日を過ごせたような気がした。


+++


ダニエル・フリードマンの「もう年はとれない」(創元推理文庫)を読み終わった。


dontevergetold

主人公は87歳の元刑事(話の途中から、誕生日を経て88歳になる。)。戦友が臨終の際に彼を呼んでも、「すぐに葬式で会えるんだから」と行きたがらないような男だ。


後半になって、大人しそうだった孫のテキーラの意外な暴走に驚いたが、結末はさらなる驚きで「ほほお。」と思った。こういう国民がいる限り、アメリカが銃社会でなくなるなんてことはないな、と思った。


犯罪が先なのか、銃が先なのかわからない。殺人事件が日常的に起きるという環境が、僕にはよく理解ができない。アメリカでは個人が銃を所有せざるを得ないという現状があるんだろう。


加害者をでっち上げることに、刑事があまり抵抗を感じていないことにも違和感を感じた。作家は弁護士だから、それなりに真実もあるのだろう。刑事司法はかなりいい加減に感じた。


ただ、総じて面白かった。88歳の骨のあるじいさんの活躍を読んでいると、俺もまだまだ多くの可能性があるように感じる。


+++


ジェフリー・アーチャーの「死もまた我等なり(下巻)-クリフトン年代記 第2部-」も読み終わった。


thesinsofthefather

この本は勉強をし続けることに対して勇気がもらえる本だ。信じられないような幸運が続くことに「ありえないだろ」とは思うものの、読むのをやめようとは思わなかった。


未だにこれだけの魅力ある作品を書き続けることのできる、ジェフリー・アーチャーという作家の能力に驚くばかりだ。そして、おそらく、僕は第3部も読むのだと思う。第2部のあの終わり方で、第3部を読まずにいられる人は少ないだろう。


+++


出口治明の「仕事に効く教養としての「世界史」」(祥伝社)も読み終わった。


worldhistoryasculture

内容的には実に興味深い本だった。奈良の大仏の開眼供養をしたのはインド人だったとか、文書行政の起源、神の考え方、気候と人の流れ、アジアのGDPはどのようになるか、等々、歴史はそうやって眺めるものなのかと勉強になった。


アメリカの独立戦争の時、英国はフランスとも戦争をしていた。それで、フランスが、アメリカの独立戦争の後押しをした、という話は興味深かった。


アメリカは憲法を定め、社会契約説に沿った人工社会を作り上げる。フランスは、アメリカの独立戦争を後押ししているうちに、感化され、今度は自国でも革命を起こす。


今まで、断片的だった人権発展の歴史がつながったような気がした。
それから、日本に未だに憲法が馴染まないのも、人工国家であるアメリカほど憲法の必要性を感じないからではないかとも思った。


むしろ、英国のようなコモン・センスタイプの憲法の方が、しっくり来るような気がする。もっとも、アメリカ型の方が単純でわかりやすく、判断しやすい利点は相当あるとは思うけれど。


面白そうなことも平板に書いてあるので、ワクワク感はない。そういう面では、竹村公太郎の「日本史の謎は「地形」で解ける」(PHP文庫)の方が、謎解き感ががあって、相当に優れている。


これだけのネタがあるのだから、もう少し展開を工夫すれば、もっと多くの読者を獲得できるのに、と少し残念にも思った。

水曜日に部全体の忘年会があった。ところが、大雪注意報が出て、誰かが対応をしなければならない。少なくとも3人は必要だ。


それで僕が、当番の人と代わって対応することにした。
仕事も溜まっていたし、ちょうどよかった。
実はその前日に、かつての上司に無理矢理、飲まされるというリアリティあふれる夢を見て、忘年会に対して腰が引けていたこともあった。


この日、忘年会終了後、タクシーがつかまらず、また電車も遅れたのだという。
僕が行っていたら、きっとまた4次会くらいまでこなして、タクシーがなくて呆然としていただろう。行かなくて正解だった。
僕は、仕事を終えたあと自家用車で帰ることができた。


もちろん職場にも苦情の電話は来た。別の会社の初動の失敗が原因の苦情が多かった。事情を説明して、納得してもらうしかなかった。納得はできなかっただろうけれど、とにかく話すしかなかった。


原因を作った会社にも電話をする。翌朝、4時から対応すると聞いて、しぶしぶだったが了解した。


名古屋は深夜に大雪になったようだったが、こちらはそうでもなかった。名古屋ではいろんな方面から、いろんな方面に苦情が行き交っていることだろうと思っていた。雪の対処は金もかかり、人手もかかる。


今年は暖冬になるんじゃなかったのかよ、と気象庁に文句を言いたいような気分にもなる。実際に言っている人も多いんだろうなあ、と思う。


+++


会社の施設に落書きがされているという報告が上がってきた。
こんなところがあったんだ、と僕自身も知らなかった薄暗い、10メートルほどの歩行者用トンネルだ。


部下に確認をさせて、警察に被害届を出させた。翌日、現場検証に立ち会った。トンネル両側の壁一面に赤のスプレーで落書きがされている。一目で、中学生程度の子供の落書きだと思った。


「巨乳」と書きたかったのだろうが、残念ながら「臣乳」と書かれていた。乳の字も間違っていた。確かに、乳の字は難しい。「まんげ王国」なんて書かれているものもある。「危険」という字は2カ所に書かれていたが、どちらも「危検」と字が間違っていた。


「犯人が見つかって、親が見たら泣くだろうな。」と部下と話す。
警察の方が淡々と写真を撮られる。字の大きさ等を測るのには手も貸した。


その昔、職場の先輩が酔っぱらっていたときに、聞いた話があった。


中学の修学旅行に行ったとき、風呂が屋上にあったのだという。それで、女子風呂をのぞきに行こうという話になって、全裸で屋上の外壁をカニ歩きで伝い歩きしていたらしい。そのとき、一瞬、足を踏み外して、恐ろしくなって引き返したのだという。


「あのとき、もし、あのまま落下して全裸で死んでいたら、たぶん親に「もう一回死んでこい」って怒られていたと思う。」と先輩は笑いながら話していた。


中学生というのは、愚かなことをする時代でもある。それはいいけど、社会や人に迷惑をかけないようにしてもらいたい。特に親の立場をよく考えて、自制してもらいたい。


+++


部の忘年会は終わったが、課の忘年会が控えている。課の忘年会の司会進行、演し物等は僕が企画することになっている。


そのなかの1つに「イケメン大賞」表彰式、というのを組み込むことにした。僕の課は男ばかりだが、他の課には女性もいる。つながりのある課にも女性がいる。そこで、そういった女性達にアンケートを採り、課の「イケメン大賞」を決めてもらおうと思った。


イケメンだけでは面白くないので、「脱いだらすごそうな男」とか「キケンな香りがする男」なんかも選ばせるようにした。アンケート回収箱を用意して、無記名で入れてもらう。一応、選ばれそうな男を推定して、進行台本を作った。


アンケートの集計をしていたら、キケンな香りがする男の1位が俺だった。「ふざけるな!」と思った。「俺が進行するのに、なんで俺に入れるんだ。それに俺は超安全、超安心なのに。」。進行台本を書き直さなくてはならない。なんとか2位の人を表彰するように切り替えた。


+++


大雪が降った翌日から喉が痛くなった。扁桃腺が腫れているように思う。
同じ係でも休む人がいた。


土曜日は、庭の掃除をしてくれた方の家まで支払いに行ったあと、家に帰って夕方まで寝ていた。熱は上がらないが、とにかく喉が痛くてしかたがない。トローチをなめて、うがいをする。


身体がだるい。ときどき寝ながらダニエル・フリードマンの「もう年はとれない」(創元推理文庫)を読んでいた。88歳のよぼよぼで皮肉屋の元刑事の冒険が実にいい。半分くらい読み進んだ。


dontevergetold


どうして87歳で、歯が全部あるのかを医師に聞かれた主人公は「顔を殴られそうになったら避けることだ」と説明する。いい説明で滋味深い。


それでも土曜日の夜は、地元の忘年会があるので出かけていく。信じられないくらい寒く、雨が降っていた。


飲み始めたら、体調がよくなってきた。もちろん勘違いだ。職場からの電話を2本もスルーしてしまった。


帰ってきたのは2時を大きく過ぎていた。
そして、風邪はより重くなった。


日曜日はつらかったが、用事があって、出かけた。
風邪はなかなか治らない。

地上波のテレビ番組を見ていたら、7歳の小学校1年生が数学検定2級に合格した、と報道されていた。数学検定2級は高校2年生レベルだ。


その昔、大学の同じワンゲル部に数学科の先輩がいた。渋谷の近くに住んでいたので、酔っぱらったときにはよく泊めてもらっていた。


ある朝、目を覚ますと、僕には全く問題文の意味が理解できない数学の問題を解いていた。
「難しいの?」
「簡単。」
そう言いながら、理解のできない数式を書いていく。
「数学って、どうすればできるようになるの?高校数学になってから突然難しくなるじゃん。」
「そう?高校数学が難しいって感覚がわからない。」
「そういうもんなんだ。」


それから、いろんな本を読んだ。東京大学の数学科の学生は、大体、小学校6年生の時に高校3年レベルの数学を解いていて、中学校の数学の授業は「受けなくていい」なんて言われるそうだ。それはそうだろう。多くの場合、そんなにできたら教師よりもできてしまう。


それにしても小学校1年生が数学検定2級に合格とは。


番組では、その小学生に6つの数字を見せ、この数字で6桁の数字を作ったとき、3で割り切れる確率は?と聞かれ、計算して「1」(つまり100%)を導いていた。
「見通しはすぐに立ちました。」
そう小学生が言うのを見て、発言がおっさんだと思った。ずば抜けた能力は、人間自身をも大人にするかのようだった。


もっとも、「全ての桁数の数字を足して3で割れる整数は、必ず3で割り切れる」なんてことは知識として中学生くらいで学ぶ話しなので、僕も証明はできないが、見通しだけはすぐに立った(高校の頃、その証明方法を習ったが忘れた。)。普通の人はそんなもんだろう。


書店に行って、数学検定の本を見ていた。3級くらいなら、今すぐでも合格できそうだ。


ふと、小学生の算数の問題集も手にとって見てみた。なんだか、こっちの方が面白そうだった。それで「小学総合的研究わかる算数」(旺文社)を買ってきた。全部で500ページ以上もある。


wakarusansu

これを最後まで、僕は解くのだろうか。でもまあ、見てみるとなんとなく面白そうだ。


+++


先週の日曜日には、神社の本殿に飾るしめ縄を作った。しめ縄を作った後、神社に取り付けたのだが、僕自身は集会場待機を命じられて、宴会の準備をしていた。


予想していたことだが、宴会ではやっぱり飲み過ぎた。その後もたっぷりと飲んだ。宴会もあわせると5軒くらい行ったことになる。しめ縄を作って奉納するまでの作業時間は4時間程度だが、その後の飲み会に10時間くらい使った。


最後の店で女の子と何の話をしたのかなんて、もう何も覚えていなかった。
僕が覚えているのは、店に入ったところと、会計をしているところだけだ。もしかしたら、ずっと寝ていたのかもしれなかった(いや、それはない。)。


翌日は朝から普通に仕事をした。それでも朝食は食べられず、2日酔いが苦しかった。昼に職場近くのそば屋に行ったとき、胃に激痛が走った。ざる蕎麦を注文していたのだが、キャンセルしようかとまで思った。俺は意識を保っていられるんだろうか?カウンターに吐いたりしないだろうか?なんて心配までしていた。カウンターに昼どきに吐かれたら、お店はたまったものではないだろう。


蕎麦が出てきたときは不安だったが、実際に食べてみたら美味しかった。冷たい水で締まるせいなのか、蕎麦は冬の方が美味しい気がする。
蕎麦を食べてからは、一気に二日酔いも回復したように思った。
毎回、本当に学習しない自分自身に呆れるが、仕方がない。


+++


マイクロソフト「アクセス2010」のスペシャリストを取得する試験に申し込みをした。田舎なので、随分と遠くまで行かないと受験ができない。ただ、申し込みだけは、地元でできることになっていた。


世の中はもう「オフィス2013」の時代だ。今時、2010の資格を取っても、とは思うが、オフィス2013を持っていないから仕方がない。こんな試験でも、受験料は1万円を超える。ひどい話しだ。


試験日は来年の1月10日に決まった。その日までに勉強をしっかりとしたい。ただ、正直なところ、明日、試験だといわれてもかなり受かる可能性がある。この試験はそんなに難しい試験ではない。


ただ、試験日に大雪が降ったら仕事に呼び出され、試験どころではなくなってしまう。年始めの運試しという感もある。


今年は気象予報士に2度も落ちたせいもあって、何の資格も得られなかった。プライベートでも1mmも前進しなかったが、まあ、そんな年もあるってことなんだろう。


+++


20歳の頃と今を比較して、最も変化したことは、牛乳が全く飲めなくなったことだ。牛乳を飲むと下痢になってしまう。今ではカフェラテでさえ頼みづらい。大好きだったのに。


牛乳は牛が子牛を育てるために出すものだから、ちゃんとした固形物が食べられる大人は飲めなくていい、むしろ飲むべきではない、という説もあるが、飲めた方がいいに決まっている。風呂上がりには、コーヒー牛乳をがぶ飲みするものだ。


それで、土日は牛乳中心の生活をすることにした。どんなに激しく下痢をしても、体がそのうちに対応するだろうと思っていた。2日酔いで何度も苦しんでいる。お腹が痛いなんてことは、もう俺は平気だ。


それで、金曜日の夜から、牛乳をガブガブと飲んだ。最初の一杯目はまるで毒を飲むような気分だったが、アルコールよりはマシだろうという思いが勝った。


ジムにときどき行っているせいなのだろうか?体調が変化したのだろうか?金曜日と土曜日の2日間で2リットルも牛乳を飲んだのに、下痢にならなかった。多少、おならが多くなった程度だった。でも曲を奏でられるほどではない。


もしかしたら、いっそうじじいになって、体が反応しなくなったのかもしれなかった。喜ぶべきか、悲しむべきか、よくわからなかった。


+++


阿部共実のマンガ「ちーちゃんはちょっと足りない」(秋田書店)を読んだ。


chichanhachottotarinai

ちーちゃんの足りなさはちょっとばかりではない。かなり足りない。つい先日、数学検定2級に受かった小学校1年生のテレビ番組を見たばかりなので、80÷10ができない中学2年生女子というのは、ひどいな、と思った。ちーちゃんは、子供のまま中学生生活を送っているようだ。


そんな勉強が全くできないちーちゃんが、だんだんと愛しく思えてくるからこのマンガは不思議だ(愛しいって、そういう変態的な意味ではない。)。ちーちゃんの友だちのナツについても「女の子っていろいろとめんどくさいこと考えるんだなあ」って思いながら読んだ。自分が中学生だった頃は、何も考えていなかった。毎日バカなことをしてお気楽だった。


ナツの悩みとちーちゃんのお気楽さ。喜びと悲しみ。社会の底辺(だとナツは思っている)での暮らし。確かに、中学校2年生の女の子が悩むことは多いんだろうなあ。


中学生だった頃、僕はこういう女の子に全く関心がなかった。今はようやく理解ができるようになってきた。いろいろと理解はできるが、でも何と声を掛けたらいいのかはわからない。


ただ、彼女たちも勉強ができるようになると、そういった悩んでも仕方がない悩みから脱出できるような気がする。ゲームよりも読書を、おしゃれよりも勉強を。そういう価値観を持てれば、彼女たちの「おこづかいが足りない」という悩みも薄らぐように思う。


そう考えると、親や先生がよく言っていた「勉強しろ!」という言葉には、ある程度の真実が含まれていたような気もする。

全国レベルで有名なアイドルオタクが職場の別の部署にいる。たまたま、彼と一緒の出張になった。


「1月までにボーナスを使い切ってしまうかも。」と彼が言う。
「アイドルのために?」
「気をつけないと。」
「そんなことで悩んでいるの、日本中で君だけだぜ。」


雪道を4輪駆動に切り替えて走りながら「明日はどこに行こう?やっぱり東京かな?」と言う。
彼の携帯には、次々とアイドルからメールが届くらしい。


「そんなにたくさん応援している人がいるの?」
「押し、ですか。いっぱいいますよ。ときどき「浮気禁止!」って怒られます。」
「へえ。」


俺が思っていたのは「本当にアイドルの話をしているときは幸せそうだなあ」ということ。
それから「こういう献身的なファンがいて、アイドルっていう職業も成り立つんだろうなあ」ということも思った。


アイドルを見て、幸せになるということが、僕には今ひとつ理解ができないが、それは単純に僕の経験不足なのかもしれない。俺も「どうしてキャバクラに行くんですか?」ってまともに聞かれたら、どうしてなんだかさっぱりわからない。翌日、2日酔いで苦しむことまで考えたら、俺の方がよっぽど理解できない行動をしているのかもしれなかった。


「明日、都会のどこかのライブハウスで振り付きで踊りながら応援している人がさあ、前日はこんな田舎の雪景色のなかで仕事しているなんて、アイドル達は知らないんだろうなあ。」と言うと、「謎にしてあるんです。謎にしていた方が、気を引きやすいじゃないですか。」なんてことを言う。
「おまえは小学生か?」と言っておいた。


「韓国のアイドルって本当に整形してる人いっぱいいるじゃん。元はどんな顔で、どういう思いで整形したのかな、とか考えながら見てると怖くなってくるんだよね。」と言ったら、「日本のアイドルでも、整形している人いっぱいいますよ」と言った後「俺も整形したら、かっこよくなるのかな?」なんてことを言うので笑った。


+++


週末の土曜日に、地元の神社の本殿にかける、しめ縄づくりが始まった。朝から集会場に60名ほどの人が集まった。3本の大縄を作ることが課題だった。前回も作ったので、大縄の作り方はなんとなくわかっていて、また人手も多かったので仕事は順調だった。


明日の日曜日は、3本の大縄をより合わせて、1本の大縄にする。それから神社に納めに行く。


当然、夜は宴会になって、その後は飲みに行くことになる。きっと俺は、明日も飲み過ぎるんだろうなあ、と思う。でも、まあ、なんていうか、仕方がない。


+++


思いっきりくだらない映画が見たくて、レスリー・ニールセンの「スパイ・ハード」という映画をDVDで見た。


spyhard

ランカーという将軍が、世界を破壊しようとする。ディック・スティール(ディックは、男性性器を、スティールはカチンカチンということを意味する)というスパイが、それを防ぐという映画だ。


spyhard1

期待通り、とてつもなくくだらなかった。


spyhard2

期待を裏切らないという点では、この映画は優れている。この映画にも脚本家がいて、監督がいるという事実にも、少し驚く。


でも、正直に言うと、何回か笑ってしまった。

月曜日の勤労感謝の日に、神社のしめ縄づくりをした。今回は戦没者の霊を慰める神社のために2本作った。12月になったら、また本殿用に1本作る。
ワラを縄に巻いて、それを細いヒモで縛っていく。気が遠くなるような作業だが、人数さえたくさんいればそんなに大変でもない。
そして、その縛った綱3本を1本により合わせる。
ベテランの方々の知恵と力がないと、このより合わせる作業はさっぱりわからない。


神社まで、できあがったしめ縄を運び、帰ってきたのはまだ午後2時前だった。
それから飲みに行った。


4次会を経て、帰ってきたのは、もう午後12時近かった。
最後は、お酒もつまみももう何も口にできないほど、腹がいっぱいになっていた。
その時点でもう、飲み過ぎた感じはしていた。


+++


火曜日は出張だった。


朝、特に気分は悪くなかったが、それはまだ酔っているから、という気がしていた。
会議会場までバスで2時間ほどかかるので、その間、ほとんど寝ていた。
会議は無事に終わった。
万全ではないが、そんなにひどく酔っているという感じはなかった。
それから職場に行き、家に帰ってきたのは夜、遅くなってからだった。


それでもその日の夜のうちに、シナリオを最後まで完成させた。
基本的にはコメディで、主人公は元OLの猟師だ。
印刷をしているときに、「こんな作品で賞が取れるわけないよな」と考え始めていた。


水曜日の朝、2時間ほど年休を取り、郵便局に原稿を持ち込んだ。書留を頼みながら、「俺は何をやってるんだろうなあ。」と思っていた。「賞なんて取れるわけないのに。」こんなムダな作業をさせてしまって、郵便局の皆さんにも申し訳ないなあ、という気もした。


でもまあ、何かの意味があるんだろう。もう僕には、自分が何のためにこんな作業をしているのか、よくわからなくなっている。


+++


水曜日の午後も木曜日も出張があった。どちらも会議だったが、「俺、必要?」って思うような会議だった。


特に木曜日の会議では「20周年のイベント」という議題だったのに、予算も期日も場所も主催者も内容も決まってないという有様で、資料も1枚もない。「どう思いますか?」なんて聞かれたので、もう少しで暴れ出すところだった。


+++


そして、木曜日の夜、若者2人と飲みに行き、12時過ぎまで飲んだ。
途中から、飲み過ぎだなあ、と思っていたけれど、「大丈夫だろう」と思って飲んだ。全然、大丈夫じゃないのに。


金曜日の翌朝は、車を職場に置いてきてしまったので、タクシーで職場に行った。そんなに気持ちが悪くなかったが、きっとまだ酔っているせいだと思っていた。


それでも、別の課の担当者と法務局に行き、かなりやっかいな登記事案について話し合いをした。めんどくさい事例だったので、今まで資料だけは丁寧に作っていた。


登記官の方は、一昔前なら考えられないほど親切だった。多くの人のミスが重なった案件で、最も真っ当な方法を取ると、関係者が拡大しすぎてしまう。なんとか最小の被害で食い止めたい。


そんな話しをしてきた。登記官の方に内部で検討していただくことになった。


法務局から帰ってきた後、2日酔いのせいで、腹が痛くなってきた。でも、なんとか耐えた。金曜日の夜は午後8時過ぎには寝て、翌朝の土曜日も朝7時過ぎまで寝ていた。


+++


土曜日の午後、地元で交通安全の集いがあって参加した。


地域のリーダーに言われて仕方がなく参加した集会だった。「めんどくさいなあ」と思っていた。


でも、講師の先生が読む、交通事故に巻き込まれた家族の手紙の文章を聞いているうちに、涙が出てきた。「なんで泣いているんだろ、俺。」と思った。「俺も涙腺、緩いなあ。じじいだな。」なんて思った。


その後、交通安全の寸劇、というのも見た。
仲の悪い嫁と姑が、交通安全の講師をするというものだった。
「安全のために、私のプレゼントした蛍光のたすきを使ってくださいね。これを掛けると、車のドライバーからよく見えるんですよ。」
「おまえ、鴨居に蛍光のたすきを掛けていただろう。廊下でつまずいて、ちょうど首の所にたすきが引っかかった。危うく死ぬところだった。あれは、私を殺すワナだろ。」
演者が嫌みな姑を上手に演じていて、なかなか面白かった。


地元オリジナルの交通安全ビデオというのも、よかった。「この交差点で、交通事故が多い」と普段、通過している道路が映っているので、よりリアル感が増した。


泣いたり笑ったり、いい集会だったなあ、と思いながら帰ってきた。何もない田舎だと思っているが、地元の能力も侮れないなあ、と思った。


+++


マンガを買って読むことは少なくなってきたが、松下奈緒子の「重版出来」(ビッグコミックス)だけは、まだしぶとく読んでいる。「重版出来」は、「じゅうはんしゅったい」と読む。


juhansyuttai1

juhansyuttai2

juhansyuttai3

juhansyuttai4

このマンガの魅力は、主人公の女の子にある。柔道でオリンピックを目指していた小熊のような主人公の姿は、薄汚れたビジネスの世界でも眩しく映る。


火曜日の出張の際、会議をする場所の近くだったので、会社のなかでも1、2を争う忙しい職場に行った。かつては僕もそこで仕事をしていた。その頃は、昼間の街を僕は知らなかった。土日も毎日、仕事をしていたからだ。


今年からその部署に配属になった同僚は「もう、無理。」なんて弱音を吐いていた。「あと4か月だと思ってやるしかない。」なんて言うので「あと3年と4か月だろ。」と励ましてあげた。俺だって4年もいたのだ。1年で逃げられると思うなよ。


彼は「『頑張って』って言葉をもう聞きたくない」と言っていた。その気持ちは僕にはとてもよくわかる。頑張らざるを得ないのに、頑張ってって言葉を聞くと、ついむっとしてしまう。また「頑張って」と言った人が、なんだか気分が楽になったように見えるのも腹立たしい。


でも、このマンガの主人公は「頑張ってと言ってもらえると嬉しいです。そして、その人のためにももっと頑張ろうと思います。」と、前向きにとらえる。これが強さだよなあ、と思う。


このマンガは、ビジネスの世界で、真っ当に生きるというのはどういうことなのかを、主人公を通して教えてくれる。読んで、俺も素直に「頑張ろう」という気になる。この小熊のような主人公の女の子に教えられることは多い。そして、俺は間違った道を来ちゃったなあ、と過去を振り返って感じる。


でも、今からでも遅くない。一歩一歩頑張るだけだ。


+++


ジェフリー・アーチャーの「死もまた我等なり-クリフトン年代記 第2部-上巻」(新潮文庫)を読み終わった。


thesinsofthefather

ジェフリー・アーチャーの描く主人公は、いずれも勤勉で、遅刻をしない。そして、その妻は信じられないほど勇敢で優秀だ。


彼の物語を紡ぐ能力は、どうやったら身につくものだろうか。毎回、読むたびにすごいなあ、と感心する。


自身が刑務所に入っていたせいもあるだろう。主人公のハリーは、アメリカ上陸直後に弁護士に騙されて刑務所に入るが、仲間に恵まれ、また本来の勤勉さを武器に刑務所内でも頭角を現す。


そして、彼自身がそうだったように、刑務所内の出来事を本に書いて、そして出版する(今回、出版したのは、彼自身ではなく詐欺師だったが。)。


こういう逆境を自分の糧にする能力も、僕は見習う必要がある。僕はまだまだ身につけなければならない能力がたくさんある。


ところで、この本を日曜日の午後に寝ながら読んでいたら、そのままうたた寝をしてしまった。読書をしながら、うたた寝をするなんてことは久し振りで、最初は驚いたが、目覚めたとき、随分と気持ちがいいものだということがわかった。


俺、こういう感覚も忘れていたなあ、って思った。

今から20年も昔の話しだ。当時、アメリカに住んでいた姉に手紙を出した。
左上に、目立つように姉の住所を書き、右下に小さく自分の住所を書いた。


アメリカでは、相手方の住所を右下に書き、自分の住所を左上に書く。


書いてある場所が逆だったので、僕の手紙はアメリカと日本を何往復もして、なかなか到達しなかった。最終的には、僕の名前を日本の郵便局が消してくれたおかげで、なんとか到達させることができた。


その経験があったので、アメリカ宛の手紙を送ろうとしていた担当者に、僕と同じミスをしないように注意をした。担当者はそれでびびってしまったらしく、アメリカ宛の手紙の住所を僕に書いてくれるように頼みに来た。


「しょうがねえなあ。」


まず、自分の住所を左上に書き、相手方の住所を右下に書いた。これで、完璧だと思っていた。


だから担当者から「やっぱり戻ってきてしまいました」と報告を受けたときにはびっくりした。「なんで戻ってきたんだよ!」


封筒を見て「なるほど」と思った。封筒の右下に我が社の住所が印刷されていた。それも日本語と英語を併記して。「そういうことか。」


アメリカの郵便局は、右下に印刷されている会社の住所が最終目的地だと判断したのだろう。担当者は、右下の印刷されている住所を消して、もう一度出す、と言う。
「俺がついていながら悪かったな。」と謝った。


+++


先週末は、地域の祭り仲間と旅行に行った。男ばかり17名の団体旅行だ。リーダーの交渉努力で旅行用のバスは大型バスだった。ゆったりしていて快適だった。


朝6時40分に出発し、7時前にはもう乾杯をしていた。台風や大雪等の災害が想定されていれば、こんなに早い時間から飲むことはまずない。「そうか。俺は今日は飲めるんだな」と思ったら、いろいろなことから解放されたような気がして嬉しかった。


昼は横浜の中華街で食事をした。重慶飯店という店だった。随分と有名な店らしくて、予約を取るのも難しいらしい。生ビールや紹興酒を飲んだ。その昔、紹興酒は砂糖なしでは飲めなかったが、今は砂糖なしで普通に飲める。大人になったんだなあ、と思うのはこんなときだ。


それから、横須賀に行き、「横須賀軍港巡り」をした。
http://tryangle-web.co.jp/naval-port/

軍艦や潜水艦がいくつも停泊している。その間を、説明を聞きながら観光船で走る。


yokosukanavytour1

※この船に乗った。2階デッキの進行方向右側に座るといいという話しだった。



軍艦を見ながら、戦争の時、これだけ大きな船が沈没するっていうのは大変なことだよなあ、と思う。


yokosukanavytour2

船から下りて、バスに乗り込む間にヨコスカネービーバーガーを食べに行こうと思っていたが、時間が足りなくて諦めた。


この日の夜は、川崎に泊まった。夜の宴会場所は、店員の質が低く、飲み物もなければ食べ物もないという状況が長く続いた。「これで2時間飲み放題だなんてひどい店だ。」ってみんなで話していた。


それから、多くの人はさらに飲みに行った。僕もどこか行こうと思ったけれど、うどん屋に入ってうどんを食べたら、もうどこにも行きたくなくなって、ホテルに帰ってきてしまった。


男ばかりで川崎に泊まったのに、そんなはずはないだろうと思う人がいるかもしれないが、考えすぎだ。


翌朝、チェックアウトは9時40分だったので楽だった。ゆっくり風呂に入って、朝食を食べた。昨晩、飲み放題の店でそんなに飲めなかったので、二日酔いにはなっていなくて、体が楽だった。


日曜日はまず川崎大師に行った。車の厄除けをするというすごい建物が建っている駐車場にバスを止めて、そこから歩く。


kawasakitaishi1

※駐車場にあった建物。これが川崎大師なのかと最初は驚いた。



そこから川崎大師までは結構、距離があった。でも、川崎の街は住みやすそうないい街だった。


川崎大師は思ったよりもこじんまりとしていた。名物だという飴を買った。なめてみたが、飴ってこういうもんだよね、という味がした。


kawasakitaishi2
※これが本当の川崎大師。


それから築地へ行った。駐車場から築地を見ると、アメ横のように人がいっぱいいて、あのなかに入っていくのかと少し腰が引けた。


築地で有名な「寿司ざんまい」という店に8人で行って、寿司を食べ、ビールを飲んだ。寿司は美味しかった。


その後、築地の街を歩いて、中トロの柵を買ってきた。多くの人はアニー伊藤の店で卵焼きを買っていたが、僕は買わなかった。


築地の駐車場から首都高はすぐだった。首都高に乗ってしまうと、もう帰るのかという思いになった。この旅ではいろんな思い出ができた。


+++


家には6時前に着いた。それから、服を着替えるとタクシーに乗って再び街に出た。


10年ぶりくらいに友だちに会う。彼は、僕の関係する職場に講師として来た。彼を講師として呼んだ担当者と、その関係部署の人と飲んだ。


ずっと飲み続けだったので、あっという間に酔ってしまい、途中から記憶がおぼろげだ。名物だという、イナゴやら蜂の子やらざざ虫を食べた。それから、僕が築地で買ってきた中トロの柵も切って出してもらった。でも、何を話したのか今ひとつ記憶がない。


友だちとは2次会で別れた。その段階でもう11時を過ぎていた。よせばいいのに、もう1軒ハシゴして、帰ってきたのはもう1時くらいだったと思う。


+++


翌日の月曜日は出張で、しかもかなり重要な会議があった。


10年ぶりくらいに会った友だちの講義は聴けなかった。朝、短い挨拶をしただけだった。次はいつ会えるだろう?


出張先の会議では、本部の偉そうな人から「全体的な話しは俺が回答するから、個別具体的な話しは君が回答してほしい」なんて言われていたのに、結局、どんな質問も全部、俺が回答をさせられた。


本部主催の会議なのに、会議終了後には「じゃあ、議事録もそちらが作ってください」なんてどこまでも自分勝手な話しだった。あんまり頭にきたので、最後は挨拶も適当にすませてさっさと帰ってきた。


+++


コンテストに出すシナリオがほぼ仕上がったので、シナリオを読める友だちに送って、感想を聞くつもりだった。


僕はいつも40字×40字の横書きでシナリオを作り、提出時に縦書きの20字×20字に切り替える。


今回のシナリオ予定枚数は20字×20字で50枚から60枚ということなので、40字×40字の原稿なら12ページから15ページは書く必要があった。


ところが、9ページくらいで一応、できあがってしまい、それを試しにと20字×20字の原稿用紙にしてみたら、予定枚数の60枚を超えてしまっていた。


まだ増やさなくては、と思っていたのに「削るのか!」と驚いた。


削った後、20字×20字の書式を行間隔や字送りなども含めて、もう一度きれいに作り直した。そうしたら、今度は、枚数が全く足りない。ざっと10枚から15枚は足りない。


「なんでこんなことになるんだ?」


しばらく考えて、ようやく理解した。20字×20字の原稿用紙の書式を使うと、右半分の10字×20字分だけで、1ページとワープロがカウントしてしまうのが原因だった。


「ってことは、やっぱり全然、足りないじゃん。」

土曜日と日曜日は、その足りなくなった部分の付け足しに追われた。いろいろと考えてみると、確かに必要な部分が描かれていなかったり、論理が飛躍しているところがあったりしたので、修正した。

あと、原稿用紙で3枚程度足りない。でも、まあその程度なら、何を書くかさえ決まれば、あっという間に埋まるだろう。


残された日数はもうわずか。何とか間に合わせたい。


+++


土曜日の夜、地震があった。かなり揺れて、気持ちが悪かった。


地震後、部下が連絡してきて「いつでも呼んでください」と言ってきてくれたのが嬉しかった。また、多くの方々が心配のメールをくれて、それもありがたかった。


幸い、僕の管内では大きな損害は発生していなかった。
これからの余震が恐ろしいが、今はただ経過を見守るしかない。


+++


DVDでスパイク・リー監督の『インサイド・マン』を見た。


insideman

この映画の核は、人質全員に自分たちと同じ格好をさせ、犯人と人質の区別を不明にする点にある。なるほど、その手があったか。


insideman1

でもなぜ、この銀行強盗が行われたのかという根本的なことが、最後まで見てもよくわからなかった。大した被害もなかったんだし、闇から闇に葬ってしまえ、という上司の命令にも「すごいなあ、アメリカ。」としか思えなかった。


insideman2

一番疑問だったのは、捜査員は一度、主犯と接触したはずだった。その主犯の特徴を覚えていれば、人質といっしょに逃げ出した犯人グループのなかに、その主犯が含まれていないことに気づくはずだ。そうなれば、その主犯はまだ銀行のなかに潜んでいるはずだ。


どうして、そのことに気がつかないのか不思議だった。


+++


ケーブルテレビで「ピンポン」という窪塚洋介の映画を見た。


pingpong

僕はその昔、この映画を新宿の映画館で見た。そのときは、夏木マリや竹中直人の演技が今ひとつな気がして感心しなかった。


pingpon1

久し振りに見て、でも胸を打つものがあった。相変わらず夏木マリの演技はどうかと思ったし、所構わずタバコを吸う姿はますます時代から置いていかれるような気もしたけれど、そんなことは映画全体から見ればどうってことはない話しだった。


pingpong2

才能がない人間が報われないのに努力しているのだから、才能がある人間はそれ以上に努力をして高見を目指すべきだ、というストレートな主張が、今の僕の心を打った。


俺もサボる理由ばかり考えずに、動かなければと思った。


この映画のために、窪塚洋介も体を絞っているのがよくわかる。そういった努力が、以前見たときにはよくわからなかった。


俺も頑張ろうと、この映画を見終わったときに、素直に感じた。

仕事で、アメリカの個人と契約を結ぶ必要があるからと言って、別の部署の部下が契約書を持ってきた。「こんな感じで送れば、いいですか?」と言う。


契約者の住所や氏名を記入する欄が鉛筆で丸く囲ってあり、手書きで「Please sign here.(ここにサインしてください)」と書くつもりだったのだろう。実際にはPlease sing here.(ここで歌ってください)」と書いてあったので、笑った。歌ってどうするんだよ。でも、まあ、楽しい指示だ。


+++


考えてみたら、今年は気象予報士の試験に2度も落ち、診療情報管理士の試験は受験資格までは得たものの、最終試験は来年になる。


そういうわけで、今年は何も資格を得ることのない年だった。資格とは関係がないが、プライベートでも特に何事もなかった。


それでは、あまりにつまらないし残念なので、11月のうちにシナリオを1本仕上げたい。それから、年内にアクセスのスペシャリスト資格も取りたいと思う。


シナリオについては、心のどこかで「こんなの本気になればすぐに書ける」と思っているところがあって、なかなか前進しないが、もう少し真剣に取り組みたいと思う。ちょうどテレビ朝日が脚本募集をしているので、それに間に合うようにしたい。


http://www.tv-asahi.co.jp/21shinjin/next.html


アクセスについては、今の仕事はエクセルさえあれば必要を感じないが、将来、診療情報管理士の資格を使うようになったときに、大量データを処理できるよう、この際、マスターしておきたいと思う。


そして、一般の合格資格を流してしまうことになるが、次の気象予報士の試験は休んで、診療情報管理士の試験に集中したい。気象予報士試験が1月後半、診療情報管理士が2月上旬で、決して無理ではないけれど、一応、万全を期す、ということにしたい。


ただ、そこまで準備しても、試験当日に大雪が降れば全てを投げ出して仕事に行かなければならない。試験の日に雪が降らないことを祈るばかりだ。


+++


来週末は、地元の団体の1泊2日の旅行がある。この旅行の間は、朝からずっと飲み続けだ。帰ってきた日曜日の夜は10年以上ぶりに会う友達と飲む約束があ。翌日の月曜日には、午前中にその友人の講演会があり、午後にはシビアな評価を受ける会議が待っている。


そんなわけで、来週はブログを書けないので、その分、またいつか別の日に書くことになると思う。


+++


ロン・ハワード監督、ラッセル・クロウ主演の「ビューティフル・マインド」をDVDで見た。


beautiful mind

http://youtu.be/aS_d0Ayjw4o


この映画を見て、僕はかなりの衝撃を受けた。自分には人を見る目がないことにも気がついた。僕は、映画の途中で、ナッシュを見放していた。


beautiful mind1

僕が映画をよく見るようになったのは、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」からだと思う。壁ののぞき穴から、ジェニファーの着替えを覗き見するシーンで、世の中にこんなに美しい人がいるのかと思った。だから、ナッシュのためとは言え、ジェニファーが苦労しているのを見ると悲しくなった。


beautiful mind2

でも、ナッシュの頭脳は、それだけのことをする価値がある頭脳だった。ナッシュが認められた「ゲーム理論」は僕は直感的に人事に使えると思ったが、実際に労務管理にも使われているとのことで、「そうだろうな」と思った。汎用性があり、実践的だ。僕はモノポリーの勝率がかなり高い方だと思うけれど、よく考えてみたら無意識のうちに、この手法を取り入れている。モノポリーは、俺だけが勝とう、という考えを捨てることが勝利につながる。


この映画を見ながら、僕は早々に自分から数学の才能に見切りをつけたことや、乏しい英語の能力などを振り返って悲しくなった。


この映画は、人を見くびってはいけないことを教えてくれる。そして見捨ててはいけないということも。特異な能力がある人間は、特に気をつけなければいけない。


特別な盛り上がりはない、平板な映画だけど、いい映画だと思った。少なくとも僕にとっては、見るべき映画だった。

今週は月曜から木曜日まで毎日、日帰りで出張があった。
なかなか決裁をする時間がないので、朝はなるべく早く家を出て、職場に行った。


そんななか火曜日に突然、飲み会が入って、飲みに行った。
「明日も出張があるから。」とセーブして飲んでいたのだが、2次会に行ってしまった。


2次会はつまらなかった。俺、どうしてこんな高い店で、つまらない会話をしていなければいけないんだろう?と思った。早く時間が経たないかな?なんて考えていた。それで、気分を変えようと3次会まで行ってしまい、飲み過ぎた。帰ってきたのは1時頃だった。帰りのタクシー代をキープするために、クレジットカードを使ったが、クレジットカードなど使わなくても、手持ちの現金で足りる程度だった。


翌朝、6時頃に起きて、シャワーを浴びた。それから職場までタクシーを使った。もったいないが、仕方がなかった。溜まっていた決裁を終えた後、少し眠たかったが、寝ている時間はなかった。すぐに、朝の会議が始まった。


気持ち悪くて、何も食べることができなかった。でも、廊下をふらふら歩いていたら、職場にいる女性が柿をむいていたので、もらって食べた。柿は2日酔いにいいということになっている。


昼には回復したと思って、インスタントラーメンを食べた。食べながら、もう大丈夫、なんて思っていたけれど、その後、また気持ちが悪くなった。昼休みの間は吐き気を押さえるのが大変だった。


午後の出張は、部下の運転する車に乗っていった。車に乗っている間にだいぶ回復し、話し合いはまあまあだった。


出張から帰ってきた後、そういえば、昨日クレジットカードを使った際に領収書を受け取らなかったことに気がついた。もし、何十倍も請求されていたらどうしよう、と思った。


それで、クレジットカードの会社に電話をした。「昨日、飲んだ店で領収書を受け取らなかったので、いくら使ったのか教えてほしい。」と言ったが、「該当がありません。」という話だった。「そんなはずはないんだけど。」


よくよく考えてみたら、支払いをしたのは「昨日」ではなく「今日の未明」だった。カードでの請求料金は割り増しもなく、僕が聞いていたとおりの額だった。田舎の飲み屋は良心的でいい。


3次会には、初めて一緒に飲む他部署の人と行った。後から聞いたら、一緒に飲みに行くと、日本酒のお銚子が10本以上も空くような酒豪だという。翌朝も元気なわけだ。


毎回、飲み始めると後先を考えずに飲み過ぎてしまうが、いい加減、ほどほどにしたい。それが無理なら、せめて酒に強くなりたい。くだらないが、結構、切実な中年男の願いでもある。


+++


先日、トム・クルーズ主演の「オブリビオン」を見たときに、銀行はこの映画を作ると聞いて、よく資金提供のOKを出したな、と思った。SF映画は作り上げたものを見てみないとイメージが湧かない。


そう考えていくと「インセプション」に資金提供した銀行は勇敢だよなあ。


そんなことを考えながら寝ていた。そして、ふと、自分が構想を練っていた脚本のことに思いが至った。


前回、SFの脚本を書いた。今考えている脚本はサスペンスで、何重ものトリックが仕掛けてある。オープニングこそ都会だが、郊外に話が飛び、最終的な舞台は海だ。ヨットとヘリコプターが不可欠で、車も1台、爆破する。


脚本のコンテストに出したときに、例えばスターウォーズみたいな脚本が認められることがあるだろうか?もし、自分が資金提供者で、ど新人がこんな脚本書いてきたらお金をつぎ込むだろうか?答えは「絶対にそんなことはしない」。当然の判断だ。


いい脚本というのは、必ずしもお金がかかる脚本のことをいうわけじゃないだろう、と言われれば確かにその通りだ。俺はアクション映画を見過ぎなんだと思う。


そして冷静な頭で客観的に自分を見たとき、僕はこの脚本が仮に認められても、次のSFやサスペンスを生み出せない。量産ができない。
コナン・ドイルやアガサ・クリスティーのすごいところは、質の高いサスペンスを量産できることだ。僕はそんなに思いつかない。


そう考えていくと、俺が脚本を書こうと思ったとき、サスペンスやSFなんか無理だ、ということがわかる。何とか書けるとしたら、ホームドラマだよなあ。
自分にはそういうものしか書けないんだと自分で認めるのに少し時間がかかった。


+++


そんなわけで3連休は、2時間もののホームドラマの脚本を全く何もないところから1本書き上げるつもりだった。


情熱というのは、持続しなければ意味がない。
3分の1程度書いたところで、動きが止まってしまい、途方に暮れてしまった。


そして、貴重な3連休をムダに使ってしまった。溜息しか出てこない。
何にもしなくても時は経つんだなあ、って思った。


したことと言えば、姉とお墓の掃除をしたことと、ジムに2時間くらい行ったことだけだった。3日もかけてやるようなことじゃない。こんなことなら、診療情報管理士の勉強でも真剣にしておけばよかった。


本当の3連休で、今回は職場からも呼び出しはなかった。もっとも日曜日の夜中の12時過ぎに部下から緊急電話が入ったけれど、簡単な指示でクリアできた。


SFやサスペンスだと、骨組みは決まっているので(少なくとも頭のなかでは)、そこに肉付けをしていくだけだが、ホームドラマは何もないところに波風を起こさなければならない。ゴールもあるのかないのか微妙だ。


サザエさんみたいなドラマも書くとなると意外と難しいんだなあ、と改めて感じた。


+++


竹村公太郎の「日本史の謎は「地形」で解ける【環境・民族編】」(PHP文庫)を読み終わった。


thesecretsofjapanesehistory

これで、彼の3部作は全部読み終わった。


信濃川河口はなぜ2つあるのか?そんな謎に作者が迫る。迫る先に必ず唸るような回答が待っているのが、この3部作だった(新潟では水はけが悪く、昭和になっても胸まで水に浸かって田植えをしていたのだという。もう1つの河口は水はけをよくするための水抜き水路だった。)。


今回もとても面白く最後まで読んだ。少子化問題について、22世紀初頭に7千万人になると言うけれど、それはもともと第2次世界大戦突入前の日本の人口だ、という作者の意見に「そんなに気にしなくてもいいのかも」という感想を持った。


この3部作は、元建設省のお役人が書いているだけに、平易で説得力のある文章になっている。こういう本にまた出会えるといいなあ、と思った。


+++


「アモーレス・ペロス」というメキシコ映画を見た。


amoresperros

見ながら何度も「もう勘弁してくれ」とつぶやいた。見続けるのがつらくて、何度も映画を見るのをやめようと思った。


映画がこんなに現実感を持った悩みをぶつけてくるとは驚きだった。映画を見ながらとても苦しかった。役者に、こんなリアルな演技ができるのだろうか。俺は神になったような視点で映画を見た。


カメラワークに遊びがなく、必要なものを全て映している。俺はその全てを見なければならない。愚かな人間の行動を。


amoresperros1

貧しさがいけないのか、教育がいけないのか、愛が悪いのか。同じ時間帯を3つのストーリーが進んでいく。複雑に、そして微妙に絡み合う。1つの事故が、何人もの人生を全て台無しにし、生き方を変えさせていく。


amoresperros2

計画を立てると神が笑う、という。人生は計画通りには進まない。人間の弱さも強さも感じる映画だ。俺が神だったら、このなかの誰を救うだろう?


長い映画で、2時間30分以上もある。
見ているのがつらいが飽きはこない。ただ、ポール・ボキューズのリヨン本店のフルコースと同じで、満足しすぎてぐったりする。


何回見てもいい映画だと思う。でも、正直なところ、本格的過ぎる。俺はこういう人間の業といったものを見せつけられるのが耐えられない。


今はただ、くだらない映画が見たい。

職場の昼休みに歯を磨いていた。他部署の部下が来たので、「元気?」と声をかけた。
「最近、風邪を引いたみたいなんです。」と彼は言う。
「どうした?」
「なんだか、最近寒くて。」
「君は、あんまり日本のことを知らないかもしれないけれど、夏が過ぎて寒くなってくることを、俺たち日本人は『秋が来た』って言うんだ。」
「そうだったのかあ。」と彼は言う。「秋って寒いんですね。」
「まあな。」
互いに苦笑をして別れた。どうやら本当に風邪を引いたのではなさそうで、何よりだった。


+++


今週は会議が多く、忙しかった。ある会議では、課長の代わりに出席をして、全く異業種の会議で説明をしなければならなかった。


眼光の鋭い人も多かったが、説明後、「ようやく終わったのか」といった趣旨の拍手が聞こえた。それでも、拍手をしてもらったことが少し意外で、嬉しかった。


席に着くときに、まわりの席から「わかりづらい説明だ」という声が聞こえた。確かに、わかりやすい説明ではなかった。通り一遍の説明で、つまらない内容だった。「俺もいろいろ言いたいこともあるけど、仕方がないんだよ」と言いたかったが、何も言わなかった。


会議の後、偉い人と挨拶を交わすと、逃げるように職場に帰った。偉くなると、こうした逃げたくなるような会議が増えるのだろうか?と思った。そうなのかもしれないが、わからない。


+++


今週は、日曜日と水曜日にしかジムに行かなかった。


木曜日もジムに行く予定だったが、同僚に誘われて午前1時過ぎまで麻雀を打っていた。


大きく勝つことも負けることもなく、ほぼ収支は0だった。いつもよりもレートも低く、チップもない麻雀で、痴呆症予防のための麻雀のようだった。


仕事が終わった後、数時間、仕事よりも集中力を使って麻雀をするなんて、馬鹿げているけれど、こういった集中力訓練もたまにするとなんとなくいいような気もする。


単に言い訳のようにも聞こえるけれど、俺は別に言い訳を言わなくちゃいけない相手もいないので、どうだっていいと言えば、どうだっていいことだ。


+++


土曜日は、知り合いの看護師さんに頼まれて、ポスターセッション用のポスターを作っていた。どうしてこんな面倒なことを引き受けちゃうんだろう?疑問に思う人も多いだろうが、いろいろあって仕方がない。俺くらいしか頼めそうな人もいないだろうからなあ。


元ネタはパワーポイントで看護師さんが作成している。これを体裁よく、90cm×180cmのポスターに仕上げればいい。始めは、編集ソフトを使えば楽勝だと思っていた(俺はCREOの「パーソナル編集長Ver8」というのを昔から使っている。とても便利だ。現在はVer10が出ているらしい。)。


personaleditor

ところが、この編集ソフトでは、ポスターのサイズには対応ができないことがわかった。長尺印刷を使えば、高さは十分にとれるが90cmの幅では作れない。朝4時に作り始めたときは、アテが外れたことがショックで、朝10時くらいまでフテ寝をしていた。


結局、パワーポイントで作ることにした。パワーポイントでは高さ142cmまで対応ができる。70cm×140cmでレイアウトをして、1.28倍すればポスターの大きさになるはずだ。


それがわかってから、パワーポイントを2重起動して、元ネタをコピーし、もう1つのパワーポイントに貼り付けていくことにした。


元ネタのパワーポイントは、まず「背景を非表示」にしてから、コピーをする。貼り付けるときには、形式を選択して「図(windowsメタファイル)」という形にするとうまく貼れることがわかった。


それでも全体を調整しながらの作業だったので、それだけで5時間近くかかった。終わったときには疲れ果ててしまい、もうジムにもどこにも行きたくなかった。


できあがったポスターのデータをUSBに入れて、郵便局の本局まで行き、ポストに投函すると、なんだか一仕事終えたような気がした。


帰り道、車を運転していると、飲み屋街をバットマンとジョーカーのコスプレ&メイクをした2人組が歩いているのを見かけた。なかなか凝っていた。嬉しいような気分になった。


+++


日曜日に、姉と墓参りに行った。


姉はもうお墓に骨壺を入れるスペースがないから、骨壺を出して、骨を木綿などの袋に入れ直して、またお墓に入れた方がいいという。


「どうするんだよ。骨壺は?」


檀家の和尚さんの話では、骨壺は埋め立てゴミにでも出せばいいらしい。ある檀家の人が「そんなのもったいない。」と言うと、和尚さんは「じゃあ、漬け物でもつければいいんじゃないか?」と言ったらしい。


俺の考えでは、次に実家の墓に入るのは俺しかいない。そして俺は当分、墓に入るつもりはないから、骨壺がいっぱいでも全く困らない。どうだっていい。


「あなたの葬式の時に、みんな困るじゃない。」そう姉は言う。
勝手に困ればいいと思ったが、口には出さなかった。いつかはそういうこともしなくてはいけないんだろう、なんて話しながらお墓に行った。姉は準備よく、もう木綿の袋を用意していた。


法事があったらしく、お墓の近くに人がいた。どんどんと増えてくる様子だった。誰もいなければ、今日、暗い墓のなかから骨壺を取り出して、木綿の袋に移すなんてことをしなければならなかった。人がいたのでやめにして、お花を飾って、墓に水をかけて、線香をあげて帰ってきた。


それから、姉と一緒に家のまわりの草刈りをした。秋だというのに、草はよく生えてくるものだ。やらなくてはならないことが多くて、本当に面倒くさい。


+++


夜はジムに行った。週に2回以上はジムに行くことをノルマにしているので、土日のうち1日は、どうしてもジムに行きたい。


ジムに着いたのが6時だった。ジムは7時に閉まることになっていたので、ほとんど何もできなかった。


ジムに行くと、それでもう休みの1日が終わってしまった。明日から始まる平日は、出張が2回あって、いろいろとややこしい話しになりそうだ。まあ、何を言っても仕方がないことなので、まあ、頑張りたい。

日曜日の運動会は、台風19号の影響を恐れていたものの、無事に終わった。


僕は「むかでリレー」に出た。第一走者だった。
4人1組になって走る。僕は組のなかでは3番目だった。スタートしてから50メートルほどで、4番目の仲間が「ヒモが外れた」と言いだし止まってしまった。レースはどんどん進んでいく。
そのうちに、先頭のリーダーも「俺もヒモが外れた。」と言いだし、ヒモを縛り直した。最終的には周回遅れにまでなった。第一走者がこれでは勝てるわけがない。


ただ、変な話しだけれど、リーダーがヒモを縛り直している間、グランドの砂埃や、応援の声が印象深く、まるで夢のなかにいるようで、なんだか楽しかった。


運動会は地区対抗という形式を取っている。得点の高いレースなので、地区にとっては重要な競技だった。失敗したので責められても言い訳のしようがない。レース後、すこしびくびくしながら地区のテントに向かうと、応援をしてくれた皆さんが温かい拍手で迎えてくれた。


試合後、慰労会が地区の集会場で行われた。大会の実行委員長が「成績を発表します」と言うので、一応みんな聞いていた。


「豚汁、完食!」
「おお!」という声とともに拍手の音が響く。
「その他、旗や賞状等、この地区だけは何もありませんでした!」
「おお!」
さっきよりも大きなどよめきがわき、拍手の音がさらに大きくなった。


みんな幸せそうにビールを酌み交わしていた。どこか誇らしげでもあった。別の地区では、運動会の後、本気の反省会をやって、糾弾大会になるという。俺はそんな地区の住民でなくて本当によかったと思った。


+++


診療情報管理士の試験では、当然のことながら身体の基本的な構造を理解している必要がある。ちょうど雑誌のNewtonが400号記念で人体の特集をしていたので、コンビニで買ってきて、暇なときにダラダラと読んでいる。


newton400

潰瘍性大腸炎については、写真も載っている。症状を抑える薬があるらしいが、今の医学では完治はしないらしい。


気になったのは「喫煙者に潰瘍性大腸炎患者が少ない」ということだった。そして、最近、潰瘍性大腸炎患者が増えているという事実にも考えさせられる。もしかしたら、喫煙にもいいことがあるのかもしれない。


運動会の間も、仲間達がずっとタバコを吸っているのを見て、「そんなに必要なのかなあ」なんて思っていたのだけれど、「俺、こうやってタバコを吸って潰瘍性大腸炎を予防しているんですよ」って主張しているのだと思えば、なるほどなあ、なんて思ったりもしてしまう。


俺自身はタバコはあってもなくてもいい。めったに吸わないが、たまに吸うと衣服や携帯していたもの全てが臭くなるので、臭いがつかなくなるタバコを希望したい。


+++


10月13日は体育の日だったので、午前中にジムに行った。筋トレをしたあとランニングマシンで30分ほど歩いた。いつも思うのだけれど、ジムに行くと体調がいい。


何よりメニューがほどほどなので、長続きできそうだ。スタッフは若いが、ジムに通っている人は年配の人が多く、そこのところもほっとする。


+++


13日の夜、台風19号の接近で職場に呼び出された。そして、そのまま徹夜になった。注意報が解除になって、家に帰れたのは朝の5時近かった。疲れ果てていたので、そのまま寝たら、10分も経たないうちに電話があり、さらに50分ほど経ったところで電話があった。なかなか寝かせてもらえない。まあ、仕方がない。災害なんだから。


翌朝9時30分に出社した。眠たくて仕方がなかったが、コーヒーを過剰摂取して目を覚ました。思いのほか懸案が多く、眠ってなんていられない状況だった。


夕方、帰る前に苦情の電話が来た。まともにとり合えないような内容だったが、謝って電話を切った。腹が立って仕方がなかった。寝不足のせいもあるのかもしれなかった。


昔ラジオで誰かが「悩み事は友人に話すことで半分なくなり、スポーツをすることでもう半分がなくなる」というなんとなくいい加減な助言をしていたのを思い出した。それで無理なのは承知でスポーツジムに行った。


一通りのメニューをこなした。でも最後のウォーキングは20分くらいしか続かなかった。


このスポーツジムに、知り合いの息子さんがトレーナーとして勤めている。体を振動させる機械を使って休んでいたら、その息子さんが来て「これから筋トレのスタジオをするので参加してください。」というので参加した。


以前、長野市にあるスポーツジムに入っていたとき、客層は20代から30代が中心だったが、今度のジムは40代から60代が中心だ。スタジオでも、みんな気軽にトレーナーに声をかけている。場所によってこんなに雰囲気が違うものかと思う。


1時間ほど筋トレをして、ストレッチをしたら、もう腹が立ったことも、ほとんどどうでもよくなっていた。「客観的に見て、俺は全く誤っていないんだから。悩むのもばかげている。」と思った。


家に帰ったら診療情報管理士の専門過程の科目試験結果が届いていた。心配だった分類法も含めて合格していた。過去の自分が少し救ってくれたような気がした。


+++


木曜日の夜に飲み会があった。金曜日にはとても重要な会議があるので深酒は厳禁だった。俺がいないと会議が進まなくなってしまう。


それで1次会の時には気をつけていた。「絶対に2次会には行かないぞ」と思っていた。
ところが、ちょっと偉い人に誘われて2次会に行き、自分から誘って3次会まで行ってしまった。3次会では、スコッチをストレートで飲んでいた記憶がある。


翌朝、起きたとき、体がすごく重いことに気がついた。鏡を見たとき、そこに映っていたのは酔っ払いの顔だった。


電車にも乗れないほど酔っていたので、タクシーで職場に行った。決裁を済ませた後、1時間休みを取って仮眠室で寝た。昼休みもすぐに仮眠室に行って寝た。コーヒーを飲んだら、吐きそうになったので、それからは水も喉を通さなかった。


会議は午後1時30分から4時過ぎまであった。3時からは僕がしゃべり続ける必要があった。会議の参加者は納得はしなかっただろうが、とりあえず説得ができた。最後はみんな笑顔で話ができてよかった。


その段階でも、実はまだ気持ち悪かった。夜はカレーを食べたが、全部食べきることができなかった。


土曜日の朝、10時間近く寝た後に起きた。胃がまだ荒れている感じがした。土曜日は天気もよかったが、家の中でダラダラとムダに過ごした。


+++


仕事上で登記の問題が出てきたときに、法的な助言を依頼する司法書士がいる。大学の同級生ということもあって、いつも無料で助言をしてもらう。


法的な助言をしてもらった後、彼女が「ところで、エル・スールっていう映画を知ってる?」と聞いてきた。「エル・マリアッチっていう低予算の映画なら知ってるけど。アクション映画だよ。」どうもそれではないらしかった。

elmariachi

http://youtu.be/wGzJYcsQdas


アマゾンで探してみたら、「エル・スール」のDVDは中古が8千円を超える値段で取引されている。なかにはは3万円を超える値段をつけている人もいるらしい。


「なんでこんな希少な映画を見たいなんて思っちゃったんですか?」「原作がよかったから。いい映画らしいし。」「やっかいなものを好きになりますねえ。」「私が好きになるものはみんなやっかいなものばかりなの。」「ふーん。アナ雪にしとけばいいのに。」


「でも3万円でしょ。高給取りの先生なら夕食1食分じゃないですか?買ったら?」と言ったら怒られた。「もう相談にも乗らない」なんて子供みたいなこともおっしゃる。電話も切られてしまった。


「エル・スール」はスペイン映画で、スペインの内戦が生んだ悲劇を描いている。


elsur

http://youtu.be/1_TnvX0QF18


いろいろ見ているうちにほしくなったので、買ってしまった。8千円以上した。DVDとしては破格の値段だ。


この映画は哀しくて美しい。エル・スールは「南へ」という意味らしいが、主人公が南へ行くのは、映画のあとの物語だ。


elsur2

優しい父親は、孤独で哀しい父親でもあった。スペインの内戦が、彼をそうさせたらしいが、そのあたりの描写はない。一人娘の成長の記録に、いくばくかの影を落としているだけだ。


この映画は、映像の光と影のバランスが絶妙で美しい。ストーリーそのものは大したことはないのだが、歴史や背景を知った人が見れば、こんな哀しい映画もないのだろう。僕にはそのあたりはわからない。


elsur1

見終わった後、僕は孤独を身に沁みて感じた。僕の親族はどういうわけなのか、皆、孤独に対する耐性が強いように思うけれど、この映画を観たあと、寂しさといったものを感じた。


そのうちに、このエル・スールのDVDも司法書士の先生に送ることになるのだと思う。彼女は愛知県に住んでいる。俺が住んでいる長野県よりは南だ。だから一応、「南へ」ってことになるのかなあ、なんて思ったりする。


+++


SF映画が見たかったので、トム・クルーズ主演の「オブリビオン」をDVDで見た。


oblivion

http://youtu.be/TgH_Kf3wpBw


実は全く期待していなかったのだが、始めから最後まで楽しく見ることができた。これだけの映画を、どうやって脚本を作り、役作りをし、設定を考えるのか、あまりに膨大な作業過ぎて圧倒された。


oblivion1

そもそもどうやってスタッフ全員にこういう映画を作るのだとコンセンサスを得られるのだろう。あまりに圧倒的すぎて、そしてまた日本ではあり得ない映画過ぎて、ハリウッドってすごいんだなあ、と思った。



oblivion2
ただ、この映画は楽しく観られるけれど、この映画を観て人生観が変わるとかそういう映画ではない。


僕はトム・クルーズが、婚約相手に言った言葉「これからの人生、一緒に年を取って太ろう。そしてケンカをして、酒を飲んだときは度を超そう。」ってのが気に入った。このセリフは「やがて死を迎えて、湖畔に埋められる。そして忘れられる。でも僕らの愛は永遠だ」って続くんだけど、後半は俺には関係ないからどうでもいいや。