今週は二泊三日の出張だった。

水曜の夕方、鈴鹿での仕事を終えて浜松へ向かう名古屋発のこだま号。

久しぶりにこだまに乗ったが、N700Supremeの車内は新車のように美しかった。

しかも人がほとんど乗っていない。。。

 

最近のインバウンド需要で、新幹線は外国人だらけだ。

MATTが社会人になった30数年前には想像もできなかった。

 

水曜の名古屋行のぞみ号の車内、MATTの座席の前後となりはすべて外国人だった。

もう珍しくもなんともない光景になってきている。

WOWOW「連続ドラマW」にて放映された、監督集団「5月」の平瀬謙太郎、関友太郎による意欲的なドラマ。

 

6話完結だが、ぼーっと見ていると、なんだ何も解決しないまま終わってしまったぞ?

この男は、犯人なのか?姿の見えない男を追う刑事は、真相を解明して男を逮捕できるのか?シーズン2に続くか?などと、頓珍漢な感想を持ってしまう。

 

違う。

このドラマは謎解きミステリーではない。

タイトルにある「災」の通り、これは平凡な日常の中に潜む不条理な出来事、それもなんの前触れもなく訪れるとびっきり不幸な瞬間をただただ描いた物語なのだ。

そこには事件がなぜ起こるのか、納得のいく理由も伏線回収もない。

「災」はいつ誰にでも訪れるもので、それを理路整然と説明できるものはこの世に存在しない。

香川演じる「男」は悪魔的な犯罪者なのか、はたまた疫病神のような象徴的存在なのか。

それらも闇の中のまま物語は6話で終わってしまう。

 

全編を通してBGMに使われるのは、シンプルながら耳障りで嫌な不協和音で構成されるピアノや女性のスキャットだ。この音がまた観る者の得体のしれない不安を否応なく掻き立てる。

アプローチは異なるが、ホラーサスペンスの名作「トリハダ」があえてBGMを遣わず、日常の音だけで恐怖を煽ったのと近い感覚だ。

この不安定なBGMと、全体的に澱がたまったような暗い画面とが相まって災厄がいつ訪れてもおかしくない、という雰囲気を高めている。

 

不審な死亡事件の起こるところに必ず現れる不気味な男を演じるのは香川照之。

行く先々で名前と職業を変え、別人になりすまし決して写真には写らず痕跡を残さない。

まさに変幻自在だが、香川だからこその役作りで見事に不気味な存在に仕上げている。

地上波ではまだTVに出られないのかもしれないが、ピエール瀧といい、問題を起こしたいい役者が復帰する場所があるというのは嬉しい限りである。

 

そして、堂本刑事を演じた中村アン。

どうしても「SUITS/スーツ」の秘書・玉井役が強すぎて、美人でかっこいい女性の筆頭というイメージだったが、最近は女優としての幅を広げていて、より魅力が増してきた。

「約束~16年目の真実~」での桐生刑事、「僕の手を売ります」でのかわいい女性など多彩で、「約束~」でも刑事役だったものの、今回の堂本とはキャラの作りこみをしっかり変えてきて、そこも見どころの一つだ。

 

共演の竹原ピストル、宮近海斗の両刑事も味が合ってとてもよい。

ゲストも有名俳優、多数の名バイプレイヤーが名を連ねる。

 

1話 中島セナ、安達祐実、安藤聖、池田良、坂本愛登

2話 松田龍平、諏訪太郎、芋生悠、後藤剛範、三河悠冴、蛍雪次朗、神野三鈴

3話 内田慈、藤原季節、宮崎吐夢、水澤伸吾

4話 じろう(シソンヌ)、奥野瑛太、早織、谷田歩、名村辰、本田博太郎

5話 山田真歩、重岡獏、中村育二

6話 テイ龍進、坂井真紀、井之脇海

 

名のある役者もちょい役だったりするので、そのせいで続編があるのか?と勘ぐってしまう。

井之脇海などは、最終話の最後に本当にちょっとだけしか出ないのだ。

何かの伏線かと勘違いしてもしかたない。

 

中島セナはとても良い雰囲気のある女優さん。

中島セナ。

出演作はまだ少ないが、このドラマで気になった。

ポカリスエットのCMに抜擢されていることから、やはり光るものを持っている。

 

また、芋生悠は「極悪女王」以来久しぶり。最近配信ドラマが多いが、地上波でももっと出てもらいたい。

内田慈、山田真歩、坂井真紀あたりが渋いキャストである。

 

どのエピソードでも、平凡な日常でもがき苦しみ生きる人たちが、ようやく長く暗いトンネルを抜けたと安堵した次の瞬間に、突然の災厄に巻き込まれる。

それは不条理な死であり、誰も疑わないような不慮の事故や自死だったりする。

その災の周辺に常に存在している謎の男は、どんな人のそばにもある偶然の象徴なのだろうか。だとすると、「人は理由もなく死なない」というポリシーで事件を追う堂本の存在が、とても虚しく感じられてしまう。

 

監督集団「5月」の才能が爆発したようなドラマ。

映像作品の表現の無限の可能性を感じられる、久々に手ごたえある作品だった。

こういったドラマ、また観たい。好きな人にはがっちりハマると思う。

昨年放映していたが、予約し忘れて観ることができず。

アマプラでupされていたので、早速観てみる。

NHKエンタープライズ制作で、佐々涼子の原作(ご本人は昨年没。残念です)、古沢良太の脚本、そして豪華な俳優陣で想像を超える名作だった。

 

全6話と短いが1話1話がとても濃密で、正直言うと精神が安定している時でないとがっぷり四つに組んで観ることができないだろう。

NHK「透明なゆりかご」以来、久しぶりに毎回涙するドラマに出会えた。

 

一般人はなかなか関わることのない、ご遺体を海外から運ぶというお仕事。

コロナ禍の2021年、北米駐在時代の話。

昔、一緒に仕事をした方が退職して娘の住むオハイオに遊びに来ていたが、コロナにり患してしまい帰らぬ人となった。その方は結局アメリカで火葬してもらい帰国したという。

残念な話だが、ご遺体で帰国するのはかなり大変なのだ。(しかもコロナ禍だったし)

 

国内だけでも葬儀、ご遺体の搬送は大変な作業だが、それが海を渡って行われるとなると、その大変さは想像の範囲を超えている。

 

名手、古沢良太の脚本はキレがあり、毎話ストーリーが練りに練られ、緊迫感とコミカルなシーンの織り交ぜも巧み。

またいくつかの回は2つのエピソードが並行に進んでいき、それぞれが感動を呼ぶというなかなか高度な脚本にもなっている。

 

主演の米倉涼子は最近時「ドクターX」が終了し、新たなドラマにチャレンジすることができるようになった。本作の伊沢那美役は、大門未知子のようにかっこいい役でもありながら、熱いハートを持った人情味あふれるキャラで好感が持てる。

また共演に遠藤憲一と、「ドクターX」ファンにはたまらないだろう。

 

高木凛子役の松本穂香は、もう一人の主人公として彼女らしい柔らかな雰囲気を保ちつつも、エリート崩れの気の強い女子を演じている。

最近の中では異色の役作りといえるかもしれない。

 

松本穂香。

若手の中でも独自ポジションを作れる才能を持っている。

 

彼らが所属する会社はエンジェルハースという会社は、実在する会社をモデルとしているらしい。同僚には城田優、野呂佳代、徳井優、矢本悠馬ら、個性あふれるメンバーが名を連ねる。

 

物語の開始時にその話の中心人物がすでに亡くなっている、という展開は「アンナチュラル」を思い出す。単に人の死を軸に話を進めるだけではなく、亡くなった人物の生前の人生にスポットライトを当てて、人の生きざまや人生を掘り下げている点も類似性がある。

ただ、本作はより人の生きた証であったり、残された遺族との交流に焦点を絞り、彼らにかかわる伊沢、高木ら主人公たちの個人の人生をも浮き彫りにしていく。

 

各話とも濃密な物語でうっかり気を抜いていると思わぬツボを突かれ、気が付いたら涙駄々洩れになってしまうので要注意だ。

どの回も珠玉のお話ではあるが、特にご遺体と対面して、故人とお別れをするクライマックスでの、ゲスト俳優たちの泣きの演技が圧巻である。

 

エピソード1の麻生祐未、エピソード2の筒井真理子、徳永えり、エピソード3の菅原大吉、エピソード4の松本若菜らの泣きの演技は本当に素晴らしい。

特に、筒井真理子、菅原大吉らは、必死に押し殺していた感情の爆発がナチュラルでたまらない。

これら、贅沢極まりないゲスト陣のみならず、多数の実力派が出演している。

 

松本若菜。

気の強い役も魅力的。

 

エピソード1 杉本哲太、葉山奨之、嶋田久作

エピソード2 平田満、浅利陽介、矢島健一、中村育二、中村久美、阪田マサノブ、マギー、水上京香

エピソード3 井上肇、余貴美子、吉田ウーロン太、大後寿々花、草村礼子、小林綾子

エピソード4 近藤芳正、 濱津隆之、高橋由美子

エピソード6 飯田基祐、野間口徹

 

ほかに警視庁の刑事・黒崎に谷田歩、伊沢那美の夫で、8年前に海外で行方不明になったままの足立幸人役に向井理、高木凛子の母・塔子に草刈民代。

こういったゲストキャストの豪華さは、NHKならではであろう。

 

伊沢那美は、再婚相手の足立幸人との幸せな生活を、彼の過去のある事実を知り、自ら関係に終止符を打つ。そのまま足立は行方不明となってしまい、心に大きな傷を負うことになる。

一方、高木凛子は娘を愛せない冷淡な母親との関係に悩みつつも、なんとか母親に寄り添おうと努力するが、病で先が長くない母親との溝は深まるばかり。

 

この二人のそれぞれの親族との間に広がる溝を描きつつ、各エピソードで展開される大切な人の死に直面した家族の絆を対比させて、物語に深みを与えている。

エピソード6の凛子と母・塔子のお話は最終回にふさわしい感動の物語だ。

ついに生前はお互い心を通わせることができなかったが、それでも血のつながった母と娘の間には、他人にはわかりえない愛があった。

草刈民代の重厚な演技に対し、若い松本穂香はしっかり受け止めて演技していた。

彼女、いい作品に出て良い俳優と共演することで、どんどん成長していると思う。

 

国際霊柩送還士のプロ魂、ご遺体となった遺族を受け入れる家族の悲しみ、物言わぬ遺体が語る家族への愛、主人公たちの愛する人との葛藤の物語。

様々な要素を盛り込みながらも、ストレートに泣けるドラマを作ったスタッフに感謝したい。

 

シーズン2は、米倉涼子の体調などもあり連ドラではなく単発ドラマの可能性もあるとのことだが、どんな形でもぜひ、カムバックしてほしい作品。

こういうドラマがまだ観られるというのは幸せなことだ。

監督の白石和彌は、あの「極悪女王」を撮った監督さん。

 

主演の阿部サダヲは、現在WOWWOドラマの「災」で怪しい男を演じている香川照之と並んで、人の好さそうな人間が持つ邪悪な裏の顔を演じたら、天下一品の演技力を有している。

そして、本作は共演に将来有望な推し女優の宮崎優が出ていたので、ぜひ観たかった。

 

序盤から残虐シーンがかなりハイペースに投影されるので、そういった描写が苦手な人はおそらく15分で脱落するかもしれない。

MATTもちょっと辛かった。

だが、いわゆる秩序型のシリアルキラーの典型である主人公・榛村大和の、冷徹な残虐性と自己中心的な狡猾さを表現するには、必須の描写であるので仕方ない。

 

もう一人の主人公、連続殺人の容疑で服役中の榛村大和から手紙をもらって、彼からある依頼を受ける大学生・筧井雅也(岡田健史)が、拘置所での榛村大和との面談で導かれるように事件を追いかけていき、榛村の言う9件目に立件された事件の無実を証明しようとする過程が丁寧に描かれており、謎解きの面白さもあって2時間強の作品だが時間を忘れて楽しめる。

 

「鵜頭川村事件」などの櫛木理宇による原作の良さがあると思うが、連続殺人犯の自己中心的な思考、快楽を求めるためなら手段を選ばないメンタリティ、その人当たりの良さと巧みな話術で他者の精神をコントロールしていくサイコパス的な側面など、犯罪心理学に興味ある人間であれば納得の描写だ。

 

また犯人の異常性を阿部サダヲが実にサラリと演じているあたりが、リアリティあって怖い。

そもそもシリアルキラーに会ったことのある人はほとんどおらず(会ったことある人は、そもそも今、生きてないよな。。。)、たとえ会ったことがあっても、彼らの精神世界は彼らにしか理解できない。

そのため、その理解しがたいものを演じるというのは並大抵ではないはずだ。

阿部サダヲという役者の演じる力の凄みを感じた。

 

岡田健史の鬱屈した何かを抱え込んで生きる演技も、もう一人の主人公である筧井という重要なキャストを際立たせている。

榛村に取り込まれて行きそうな危うさを見事に演じていた。

 

そして宮崎優。

まだほとんど無名ながら最近は「ライオンの隠れ家」「正体」などで確実に女優として成長している。この作品当時はまだ22歳。

若いがとても奥行きのある演技ができるのは才能だろうか。

吉岡里帆、戸田恵梨香、白石聖などが移籍したフラーム所属。

いい事務所にいるので、次世代若手として期待の星。

 

宮崎優。

所属のフラームらしい透明感ある少女。次回出演作が待ち遠しいひとり。

 

共演は、岩田剛典(金山一樹役。ほとんど顔が出ず、イケメンが可哀そう)、中山美穂(亡くなったのがほんとに残念)、音尾琢真、ちょい役で、不破万作、岩谷健司、テイ龍進など。

佐藤玲(「架空OL日記」が最高)は、かなり可哀そうな役で出演。

 

岩田剛典。正直、わからんかったくらい、劇中で顔が出てこない。。。

 

物語は真実がどこにあるか、が最後までわからない作りとなっている。

怪しさ満点の金山一樹が出てきて、筋が読めたかと思いきやしっかりその予想を覆す伏線も用意されて、最後まで気が抜けない。

ラストの宮崎優の豹変ぶりも見事で、本当の怖さはここにあった、、、、と思わせる演出がなかなか憎い。

 

正直なところ万人にお勧めできる作品ではないが、良質のサイコサスペンス+ミステリーを楽しみたいのであれば満足できる一品だと思う。

これまで20年間ドライバーは苦手クラブだった。

しかし、2018年にテーラーメイド・M2を買った当たりから何となく打ち方がわかってきて、アメリカ駐在時代にかなりよくなってきたのだが、それでもいわゆる「これで安心して振れる」というポイントがまだわかっていなかった。

 

それがついこの間の練習で、ふとひらめいた。

よくいうインパクトの瞬間の左の壁と、左脇を締めてボディーターンというアレだが、そんなことは昔からわかっていて、そうなるように練習していたはずだったが、なぜか突然それが実践できるようになったわけで、、、、

そうしたら、それからドライバーが曲がらないし飛ぶ。。。。

ティグラウンドに立つのが憂鬱でなくなった。

 

松山英樹のスイング写真の一番右側の形がイメージ。

もちろんこんな格好はよくないが。

この左脇を締め、ハンドファーストで迎えるインパクトがなぜ、今までできなかったのか。

 

もうひとつ、やはり左手リードで右手のグリップ圧を強くし過ぎないのが良いということ。

右手はインパクトのあと、最後に押し込む時以外は仕事をさせないのが曲がらない秘訣なのだろうか。

 

またいつもの気のせいかもしれないが、一応今ゴルフ人生史上最高にドライバーが好調なので、書き留めておくことにする。。。笑

最近、本当にそういうゴルフ。。。

 

今日は久しぶりにE田さんとのラウンド。

いつものメンツ、おおだいらさん、ヨッちゃんももちろん参加。

 

朝7:00にヨッちゃんがミニクーパーでお迎え。やや肌寒い。

ウェアは半袖を用意したが、アンダーアーマーを用意しておいてよかった。

本日はヨッちゃんのお得予約で、7500円前払い+昼食代清算のプラン。TOTAL10,000円ちょいとかなりお得だ。

 

紫塚は昨年12月に9年ぶりにラウンドして以来。

午前中は曇りでやや肌寒かったが、午後は晴れて気温もあがった。

風は爽やかだったので、一昨日に続いて最高のゴルフ日和だった。

 

早乙女コース

 

1 ミドル 378y 4-1 ボギー

2 ミドル 365y 3-2 ボギー

3 ショート 132y 2-2 ボギー

4 ミドル 357y 4-2 ダボ

5 ロング 508y 3-2 パー

6 ショート 147y 2-2 ボギー

7 ミドル 286y 2-2 ボギー

8 ミドル 394y 4-1 ボギー

9 ロング 505y 5-2 ダボ

 

(ティショット)

1 △

2 〇

3 XPW左奥

4 △

5 〇

6 〇8I手前

7 X左

8 〇

9 〇

 

MATT 46 スコア以上にしんどいゴルフ。パーひとつ。。。。

E田さん 48 オリムピック絶好調

ヨッちゃん 45 まずまず

おおだいらさん 52 いつものペース

 

ティショットはずっと安定しているが、セカンド以降に活かしきれていない。

更に今日はアプローチもイマイチで、パットもグリーンが思ったより重いのでタッチが合わず苦戦した。

 

4番は2mのボギーパットを決めきれずダボ。

8番はフェアウェイど真ん中から5Iが珍しく大ダフリでボギー。。。

9番は4打目の30yアプローチがドが付くほどのノーカンで奥にこぼれ、返しも当然寄らず痛恨のダボ。

 

トホホな結果に。。。

 

紫塚はコースコンディションは可もなく不可もなく。

グリーンはもう少し速さを一定に保ってもらいたい。

 

お昼はかつ丼+名物の手打ちそば。そばはお代わり自由。

温泉のポンプが壊れているので、今日は沸かし湯だった。

これは昨今どこのコースもそうだが、風呂、トイレなどの水回りの老朽化が激しい。

みんなギリギリでやっているのがわかる。

将来的にはシャワーだけにしても良いのではと思う。

そうでないと、日本のゴルフ場はこの先どこも経営がどんどん厳しくなるだろう。

 

氏家コース

 

1 ロング 528y 4-2 ボギー

2 ミドル 364y 3-1 パー

3 ショート 161y 2-2 ボギー

4 ミドル 348y 3-1 パー

5 ミドル 389y 3-2 ボギー

6 ミドル 417y 4-2 ダボ

7 ショート 146y 3-2 ダボ WH

8 ロング 506y 5-2 ダボ

9 ミドル 410y 3-2 ボギー

 

(ティショット)

1 〇

2 〇

3 〇7I手前

4 〇

5 〇

6 〇

7 X6Iトップチョロ

8 〇

9 △右

 

MATT 46-46 92 連続ダボ病がまた発症

E田さん 48-46 94 オリンピック独り勝ち

ヨッちゃん 45-46 91 後半もナイスゴルフ

おおだいらさん 52-60 112 オリンピック頑張りました

 

後半もパー欠乏症が継続ところか、連続ダボ病が再発。

 

4番は2mのパットを外す。最後に右に変なキレ方して不信感が沸く。。。。笑

5番は打ち上げ184yを4UTでカラーまで運び、ほぼ乗ったも同然。パターでの寄せも〇だったが、2mの上りパットが寸止め。。。。ボギー。

6番で素ダボを叩いてしまい、続く7番は6Iでの打ち下ろしショットがなぜかトップチョロになり、池に。。。。ダボ。

8番、ティショット完璧でフェアウェイのいいところからの5Wがやや噛みで左ラフ。

つま先下がりのラフから5I打てず、飛ばず。。。

ラフから130y、9Iもダフってしまい万事休すのダボ。

 

まるでダメな一日で、オリンピックも一人負け。

E田さん、次回取り返しますのでしばらく貸しておきます。。。

 

オリンピック3階建てのかかった7番ショートだったが、結果はチョロ→池ポチャ。とほほ。

 

帰りのクラブハウスにて。ツバメのつがいが。巣作りが始まるのだろうか。

 

是枝裕和監督は、好きな監督の一人だ。

そして、やはり好きな俳優の一人、柳楽優弥が弱冠14歳の時に主演し、カンヌ国際映画祭で日本人として初めて最優秀主演男優賞を受賞した、というので前から観たかった作品だ。

柳楽優弥はこの後、しばらく苦難の時期を過ごすが見事カムバックして、今は役者として脂が乗り切っている。

 

wikipediaに色々と撮影秘話のようなものが書いてあり、興味深い。

柳楽優弥を含む4人の子役をオーディションで選ぶも、あまりに演技がヘタなので台本を渡さず口頭でセリフを伝えたら上手くいったのだとか。

ロングショットを多用して子供たちにカメラを意識させず、ドキュメンタリーっぽく撮るなど実験的な作風もこの作品の魅力となっている。

ゴンチチのストリングスもイタリア映画っぽい雰囲気でとてもマッチしている。

 

1988年に実際に起きた巣鴨子供置き去り事件にインスパイアされて撮ったという本作。

YOUが演じる母親は何人もの男と関係し、そのたびに子供をもうける。

父親の違う子供たち4人は、男と家を出ていってしまった母親不在の中、子供たちだけで懸命に生き抜こうとする。

 

明(柳楽優弥)、京子(北浦愛 ✳︎コタキ兄弟と四苦八苦に出演)、ゆき(清水萌々子)、茂(木村飛影)の腹違いの4人の子供たちが、本当の兄弟以上に固い結束で過酷な生活を生き抜いていく様を見ていると、是枝監督の「万引き家族」を思い出す。

あの作品も他人同士の疑似家族が、本当の家族以上の絆を持って社会を生き抜いていく様を描いていた。

 

是枝監督は子供が泣く芝居が嫌いなため、手を撮って心情を表現しようとしたという。

確かに、劇中では手や足のクローズアップで、その時々の子供たちの心情を的確に表現していた。

 

特に秀逸だったのはラストシーン。

 

明がたまたま誘われた野球に興じていた間に、ゆきが不慮の事故で亡くなってしまう。

友達の紗希(韓英恵)とともに、ゆきが好きだった飛行機が見える羽田空港のそばでひっそりと埋葬する。

その後のある日、明は紗希、京子、茂の4人と出かける。

ふと飛行機の音を聞き空を眩しそうに見上げる。

その時、小さな手が明のシャツの裾を握った。

観る側は、それだけでゆきの手がつかんだのではないか、という錯覚に陥る。

だが、実際は幼い茂の手であった。

このシーン、あまりに切なくて不覚にも涙してしまった。

子どもが泣かなくても、しっかりと観客の心をつかみ切ない心持にさせてくれる。

是枝監督の演出、編集の素晴らしさを感じるシーンだった。

 

このシーンは泣いた。。。

 

柳楽優弥はこの頃からあの「目力」を持っていて、オーディションで採用されたのもそのおかげだった。しかし最初から名役者ではなかったようで、その後の彼のたゆまぬ努力が今の柳楽優弥を形成しているのだろう。

数々の良い作品に出演しているが、お勧めは「アオイホノオ」「浅草キッド」「ガンニバル」「ライオンの隠れ家」あたりだろうか。ほかにもいい作品は多々あるが、まずはこの4作は柳楽優弥の才能を大いに感じることができると思う。

 

共演には木村祐一、遠藤憲一が子供たちの父親役で登場。

子どもたちがよく行くコンビニの店員に、平泉成、加瀬亮(髪が長いので違和感あり、、、笑)、タテタカコ。

ちょい役だが寺島進も出ている。

 

つくづく日本という国は子供に冷たい。

アメリカでは親が子供を置いて家を出たのが知れたら、最悪のケースは逮捕される。

学校付近の道路は通学時間帯でなくても、20マイル(30km前後)以下の速度制限があり違反すると捕まる。

やりすぎと思う部分もあったりするが、それでもネグレクトや通学道路での子供の交通事故のニュースを見るたび、日本では社会全体で子供を守るということをしない限り、子供たちは過酷な環境にさらされ続けるだろう。

「誰も知らない」の「誰」はほかならぬ、我々大人なのだと思う。

 

141分の大半が子供たちのサバイバルなシーンで構成されている。

特に大きな事件が起きるわけでもなく、淡々と子供たちの生活が描かれていく。

ただそれだけで、無責任な大人を静かに糾弾している。

こういう映画、好きだ。

ほんとに今日は最高のコンディションだった。

日中は気温があがったものの、湿度も低く風も爽やか。

アメリカでの初夏のゴルフを思い起こさせる一日だった。

 

本日はタツアキ君とのラウンドだったが、朝、LINEを見るとまさかのメッセージが。

「MATTさん、もうコースに着いています」

9:17スタートなのに、なんと7:45にもう着いているというではないか。。。

いったいどうしたんだ、タツアキ。

お寝坊征夷大将軍あらため、お寝坊大魔王タツアキ君に昇格して進ぜよう。

 

8時過ぎに家を出て、のんびりFD2を走らせ30分ちょいで到着。

ここ鶴CCは2019年以来6年ぶり。

 

ブルーティで回ろうとしたら西コーススタートにはブルーティがなかった。

仕方なく、レギュラーティで回ったが、3番以降はブルーティが。なんだ回っとけばよかった。

レギュラーティはやはり短い。2打目以降は急な打ち上げも多いので、まあいいかとなったが。

レギュラーティで6,000yちょいしかない。

 

西コース

 

1 ミドル 401y 3-2 ボギー

2 ショート 131y 2-1 パー

3 ミドル 355y 3-2 ボギー

4 ミドル 337y 3-2 ボギー

5 ロング 468y 5-2 ダボ

6 ミドル 370y 4-1 ボギー 

7 ショート 167y 2-1 パー

8 ロング 466y 4-2 ボギー

9 ミドル 349y 2-2 パー

 

(ティショット)

 

1 〇

2 〇

3 △PW左奥

4 〇

5 △右

6 〇

7 〇6I手前

8 ○

9 〇

 

MATT 43 最近の中ではまあまあ

タツアキ君 50 石垣島旅行でお花畑モードが継続中か

 

距離が短くても、決していいスコアで回れるとは限らない。

ティショットは相変わらず絶好調。しかしそのアドバンテージを活かせていない。

 

1番、3mのパットを外しボギー。

2番、アプローチが決まりOKパー。

4番は1.5mパットを外しボギー。

5番、ティショットが右に出てつま先あがりのラフに、5Iをミス、4打目の50yもミスしダボ。

6番は2打目がGBにつかまるも、出したあとアプローチが決まりボギーセーブ。

7番もアプローチが決まりパー。

9番もやっとパーオンできたが、ロングパットが残る。しかしこれを2パットで納めパー。

 

常にフェアウェイにボールがあるのにパーオンできない。

アイアンの調子が戻らないことには話にならない。

 

タツアキ君のお寝坊しないショット。

 

お昼はスンドゥブチゲ定食。

なかなか美味しかった。

コースメンテもまずまず、11,000円というのはリーズナブル。

 

東コース

 

1 ロング 415y 4-2 ボギー

2 ミドル 335y 4-2 ダボ

3 ショート 146y 2-1 パー

4 ミドル 330y  2-2 パー

5 ミドル 381y 4-2 ダボ

6 ショート 155y 2-1 パー 

7 ミドル 363y 3-2 ボギー

8 ミドル 291y 3-3 ダボ

9 ロング 491y 5-2 ダボ 1P

 

(ティショット)

 

1 〇

2 Xワンタッチ

3 〇6Iナイスオン後奥のカラーに

4 〇

5 X左斜面

6 〇4UTピン奥カラー

7 〇

8 Xワンタッチ

9 X右 1P

 

MATT 43-46 89 モヤモヤが残る

タツアキ君 50-51 101 調子戻らず。。。

 

1番は4mのパットが決まらずボギー。

2番は素ダボ、5番は3打目の56度がダフリでダボに。

8番、1mのパットを引っかけてしまいダボ。

9番はティショットが珍しく右にスライスして1Pゾーンに。鳴かず飛ばずのダボ。

 

もうちょっとなんとかならなかったろうか。

今日の調子なら80台半ばくらいで終わりたかった。

まあ、でもよいか。

ショート4つでパーをGETという珍しい記録もできたし。

PAR3は最近好調だが、フェアウェイから打つアイアンの調子はイマイチなのね。

不思議である。

 

爽やかな風景。

 

東コース1番のフェアウェイ途中から。アメリカのリンクスっぽい風景。

 

高いところにあるので、宇都宮の街が一望できる。

 

一日通して良いお天気に恵まれた。

i-Phone16eに代えてから写真がキレイだ。

 

タツアキ君、またよろしくお願いしますね。

おそらくだが、NHKでしか放映できないドラマだろう。

万人に理解を求めるものではなく、じっくり自分の中で咀嚼して楽しむ作品。こういうドラマは好きだ。むしろ4話オムニバスの映画でもよいくらいだ。

 

原作者の村上春樹の小説というと、「ノルウェーの森」くらいしか読んだことが無いので、彼の世界観を知るほど作品に触れているとはいいがたい。

脚本は「ドライブ・マイ・カー」などの大江崇充、演出は「あまちゃん」などの井上剛。

 

45分の中で原作の世界観をすべて表現しきれないのは致し方ないので、小説をしっかり読み込んでから見ると、より深く作品を楽しめるであろう。

 

原作は1995年の地下鉄サリン事件、阪神淡路大震災にインスパイアされた作品だが、ドラマはそれに加えて2011年の東日本大震災がフィーチャーされている。

そして1995年からのいわゆる「失われた30年」も素材として演出されているので、原作とはまた違ったテイストになっているのかもしれない。

 

いずれにしても、個人的には興味深く4話一気に楽しむことができた。

それぞれのドラマは独立したエピソードでありながら、テーマ性においてつながりを持っている。

様々なレビューを見てみたが、それぞれの考察はなるほどと納得いくものばかりであるし、どれもが正しいのであろう。

全ての解を求めることに意味はなく、村上春樹が考える大きな災害に遭遇した時の人の感情、振る舞い、その後の人生の生き方や、当事者と傍観者それぞれの関係性や感じ方などを頭の片隅に置いて、登場人物の心境にシンクロしながら見ると面白い。

 

ちなみに各話の感想はほとんどストーリーに触れないかもしれない。。。w

 

第1話『UFOが釧路に降りる』

 

 

 

岡田将生、橋本愛、泉澤祐樹、北香那、唐田えりか

 

人間って突然予想だにしない出来事に直面したら、どういった反応をするのだろうか。

母が急死した時、正直なところ何が起こったのか受け入れるまで時間がかかった。

突然に妻(橋本)が失踪したことに対し、まるで他人事のように振る舞う夫の小村(岡田)の心情はよくわかる。

 

北海道に小旅行に出かけた小村は、そこで会った二人の不思議な女(北、唐田)からUFOの話を聞く。

北海道、UFO、というと「北の国から」で、原田美枝子演じる教師がUFOと交信できるという噂が教え子の間で流布されるという話があった。

ドラマの流れからは異端の話であり、今でも心に残っているエピソード。

 

唐田えりかはこの作品でも独特のエロスを感じさせる演技で、印象付けた。

色々あった人だが、女優としては再生の道を順調に歩んでいるように見える。

 

1995年という時代設定なので車も古い。

初代レガシーツーリングワゴンではなく、レオーネエステートというところが渋い。

 

第2話『アイロンのある風景』

 

堤真一、鳴海唯、 黒崎煌代

 

堤真一、鳴海唯という好きな俳優さんが出ており、お話自体も二人の間に流れる優しい空気が心地よい好きな話だった。

 

何を演じても、らしさを残しつつ魅力的に役を演じる堤真一は、本当にすごい役者だと思う。

この話では阪神淡路大震災を経験した、という設定なので神戸出身ということで関西弁を駆使。西宮市出身だが、実は鳴海唯も同郷。彼女の関西弁も聞きたかった・・・

 

大きな災害で大切なすべてを失った喪失感をまとう中年の画家と、居場所を失って先の見えない不安を抱え込む少女が心通わせるまでの過程が、たき火の前で描かれる。

たき火の火にぼんやりと映し出される、順子(鳴海)のからっぽのような、何も見ていないかのような目が印象的。

 

鳴海唯。いい女優さんなので早く主演作を。。。

 

鳴海唯は20代半ばのまだ世間的に有名ではない女優としては、小野花梨、藤野涼子、今回も出演している北香那などと並び朝ドラに抜擢してもらいたい、実力ある若手の一人だ。

高石あかりはまだいいとして、橋本環奈、今田美桜、見上愛など、個人的には最近のNHKのヒロイン選定には疑問を感じる。無名だった能年玲奈のような才能に手を差し伸べるドラマであってほしい。

 

第3話『神の子どもたちはみな踊る』

 

渡辺大知、渋川清彦、木竜麻生、井川遥

 

4話の中で、一番なにか心に刺さるものが薄かった作品。

渡辺大知や木竜麻生が好きなので観てみたが。

木竜麻生は、だんだん魅力度が増してきた気がする。彼女の魅力を最大限に引き出せる作品、監督に早く巡り合ってほしい。

 

木竜麻生。30歳になって魅力度up。

「まどろみバーメイド」以来の主演作に期待。

 

第4話『続・かえるくん、東京を救う』

 

佐藤浩市、のん(声のみ)、津田寛治、錦戸亮、奥野瑛太

 

おそらく一番難解だったこのお話。でも色々な情報をかき集めてあらためて思い返すと、様々な暗喩がちりばめられていて、示唆に富んだお話だと理解できる。

 

佐藤浩市は本当に父・三国廉太郎に似て来た。歩く背中など父親の面影を色濃く感じる。

バリっと固い役から今回のようなしょぼくれた役まで、芝居の完成度の高さはさすが。

 

主人公の片桐(佐藤)と、やたら背の高い不気味なかえるくんのみでストーリーが展開される。

脇の役者はみな一流なのに、贅沢だ。(さすがNHK)

のんに至っては声だけだし。。。

そういえば、のんとともに1話には橋本愛が。「あまちゃん」つながりになっている。

 

ちなみにこの背の高いかえるくん、もしかしてと思ったら、中の人は「ガンニバル」で「あの人」を演じた澤井一希。お笑い芸人でマリ人と日本人のハーフ。身長195cmと役は限定されるが、今後も様々な現場で重宝されるかもしれない。

 

人は大きな災厄に遭遇してストレスを感じた時、本来の自分とその自分を客観的に見ようとする自分とに分離するという。

強度のストレスから身を護るための防衛本能だとか。

片桐はずっとそのストレスから逃れるために、本来の自分とは別の存在=かえるくんを作り出していたのかもしれない。

かえるくんと別れたのちの片桐の、何か吹っ切れたような表情は大きな災厄から立ち直った男の顔だった。

 

NHKはこういったドラマを提示することにより、その存在意義を提示していると思う。

ハッピーになれたり、感動したり、考察したりするドラマももちろん良いけど、こういうテイストのドラマも継続して見せてほしい。

石川慶監督の作品は過去に「Arc アーク」、「イノセント・デイズ」などを鑑賞し、好きな画を撮る監督さんとして心に残っていた。

 

今回の「愚行録」も期待通りの重厚さで、各カットがとても繊細かつ丁寧に撮られており、複数のストーリーを複雑にし過ぎず、平板にもならないちょうどいい頃合いで紡いでいる。

観る側が迷子にならず、少し余韻を持たせるように見せてくれる。

 

そしてなんといっても主演の妻夫木聡と満島ひかりの演技の質が高いことから、冒頭からエンドロールまでぐっと物語に没入できる。

衝撃的なラストに至るまで、兄妹である二人の間に流れる一種異様な親密さというか、他者を寄せ付けない空気は、二人の実力派俳優の芝居があってこそ。

 

また本作は2017年の作品だが、今は売れっ子の俳優が多数出ておりそこも見どころだ。

 

冒頭では酒向芳が役名無しで出演。

小出恵介はこの映画を撮影後に問題を起こし、表舞台から去ってしまったが、役者としては実に味のある俳優だっただけに残念である。

 

その小出恵介演じる田向に酷い目に合わされる女性役に、松本まりか。

少しの出演だが、いい演技をしていると感じた。

物語の軸となる田向一家惨殺事件において、その田向の妻となる女性・夏原に松本若菜。

臼田あさ美、中村倫也なども出演している。皆、現在は一線で活躍している俳優さんたちだ。そのほかにも眞島秀和、市川由衣、山下容莉枝、平田満、濱田マリ、梅舟惟永らが出演。無名時代の前田公輝も学生役で出ていた。

 

主人公の二人以外では、短い出演ながら松本まりかの演技が光っていた。

特に渡辺(眞島秀和)から酷い言葉を投げつけられた時の表情などは、自然な表情で印象に残った。

 

また松本若菜は当時33歳だったが、今の方が若々しく可愛らしい。

当時の彼女はアルバイトなどしながら俳優業を続けていたそうで、だからやや疲れた感じがするのだろうか。

演技もこの作品ではやはり脇役感が強く、現在の彼女が、当時と比べて役者として大きく成長しているのがよくわかる。

 

雑誌記者の田中武志(妻夫木聡)は、一家惨殺事件を取材するために田向夫妻の友人・知人に会い、田向夫妻についてインタビューを進めていく。

その過程で皆がそれぞれの視点で田向夫妻を語るうちに、夫妻の本当の姿が見えてくる。

 

決して善行のみで生きている人間などはいない。

キリスト教における「原罪」ではないが、生きるということは自らが安全かつ幸せに生きていくために、利己的になり他者にとっては迷惑になるようなことも、知らず知らずのうちにやってしまっているのかもしれない。

 

だが、それを意図して行うとなるとそれは話が違う。

そしてそれこそが社会における愚行であり、この映画の登場人物は皆、何かしらそんな愚行の数々を行ってきた人々だ。

 

けれどそれらのエピソードは、最後の最後に田中とその妹の光子(満島ひかり)の二人が犯した罪に比べると、可愛いものに見えてしまう。

あまりに過酷な運命を背負わされた兄妹だが、だからといって犯して良い罪などない。

 

物語の冒頭で、酒向芳演じる初老の男が田中に対し老婆に席を譲れと叱責するシーンがある。ある人の正義はある人にとっては、愚行に見えてしまうこともあるかもしれない。

またそれは勘違いや思い込みだったり、被害妄想による場合もある。

 

そう考えると、その後のインタビューで各登場人物が行った数々の行為も、その延長線上にあったのかも、ともとれる。

ただそれらの行為は決して正義のうえに成り立ってはいなかった。

悪意にまみれたものばかりだった。

では、人生のあらゆる局面において悪意にさらされ続けてきた田中兄妹に同情してよいのだろうか。

それは難しい。そこがこの物語の実に胸糞悪いところというか、カタルシスの無いやるせなさ、である。

 

石川慶監督の作品を観ると、じっくりと自分と向き合うような感覚になる。

正直、疲れている時に観る作品ではない。

しっかりと睡眠をとって心に余裕があるとき限定であれば、お勧めの作品である。