日々の気づきを記録する。 -6ページ目

フレームワークには癖があるそうです。【書評】よくわかるこれからのマーケティング 金森努

図解 よくわかるこれからのマーケティング (なるほど! これでわかった) (DO BOOKS)/金森 努

¥1,785
Amazon.co.jp


グロービスの講師も勤める著者。ぼくも授業を受け
ていましたが、スピード感があってすごく面白い。

著者はコールセンター、広告代理店のあと、独立し
マーケティングコンサルタントして、豊富な経験を
生かし、企業のマーケティング現場で指導していま
す。

その著者が書いた本。

マーケティングの基本となる考え方と用語、フレーム
ワークを中心に説明していきます。

SWOT、3Cなどマーケティングの知っているフレー
ムワークを使ってもなんかしっくりいかないことはな
いでしょうか。

著者曰く、実は各フレームワークには癖があるそうです。

例えば、有名なSWOT。これはもれが起こりやすいフ
レームワークだそうです。

ひとつの事実に対し、強い面と弱い面が共存しています。

「支店が多い」というのは強みだけを書きがちですが、高
コスト体質という面では弱みもあります。一方だけをあげ
ると、正しい評価ができなくなるのです。

また、フレームワークはそれぞれ作ることだけでなく、
(それ以上に)各フレームの整合性がとれているかを大事
です。

この本ではフレームワークの整合性取り方や各フレームワー
クの使い方のコツなど実践的な内容が記しています。

マーケティングを知りたい方、躓きがちな方にぜひ、
おススメです。


■目次
第1章 マーケティングの基礎
第2章 マーケティング環境分析
第3章 戦略オプション
第4章 STP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)
第5章 製品戦略
第6章 価格戦略
第7章 チャネル戦略
第8章 コミュニケーション戦略
第9章 B to B(生産財)マーケティング
第10章 これからのマーケティング

"真摯さ"って"integrity"だと知ってました?【書評】決定版ドラッカー名著集

[英和対訳]決定版 ドラッカー名言集/P.F.ドラッカー

¥1,575
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ドラッカー語録のひとつ、「真摯さ」。

原文は"integrity"って知ってしってました?

ぼくはずっと"sincerity"だと思ってました。


ドラッカーの本を何冊か読んでるうちに「これは原語は
何て言うんだろう?」と思うことがあります。

"経営管理者""経営者"って訳語は違うけど、原語も
違うの?

"企業"と"組織"の場合は、など。

原著を読む気力はないですが、ちょっと英語のニュ
アンスを知りたいときがあります。

そんなドラッカーフリークに嬉しい本がこれ。

ドラッカーの名言120本が厳選、見開きで右に
原文、左に和訳が書かれています。

さすが、40冊以上にわたるドラッカーの本は残したい
言葉が豊富で、編訳者の上田先生も絞りに絞って187
本だったそうです。

最後は、ドラッカーを敬愛する経営者たち(伊藤雅俊、
中村邦夫、柳井正など)やドラッカー好きの一般人
109人。

そう、ぼくも選者の一人。(これが言いたくて、ここに
書きました。www )

自分のその時点の状況で、気になるコトバは違いますが、
いまはこれ。とくに「何によって人に憶えられたいか」
はいつも、頭の片隅から離れられません。

◆何によって人に憶えられたいか
私が13歳のとき、宗教の生ん性が教室の中を歩きなが
ら、生徒一人ひとりに、「何によって憶えられたいかね」
と聞いた。誰も答えられなかった。先生は笑いながらこう
言った。「いま答えられるとは思わなかったよ。でも、
50歳になって答えられないと問題だよ。人生を無駄に過
ごしたことになるからね」

◆リーダーを信頼するということ
信頼するということは、リーダーを好きになることで
はない。常に同意できることでもない。リーダーの言
うことが真意であると確信をもてることである。それは
真摯さという真に古臭いものに対する確信である。

ドラッカーに興味がある人は一度、手にとってみてほしい
ですね。

【目次】

編訳者まえがき
1章 顧客の創造
2章 イノベーションと企業家精神
3章 利益と責任
4章 組織と人
5章 成果をあげる
6章 人としての成長
7章 ものの見方
付章 社会
編訳者あとがき
P.F.ドラッカー主要30作品
P.F.ドラッカー年譜
キーワード索引

増補リストを見ると世のビジネスの変化を感じますね。【書評】MBAマネジメント・ブック

グロービスMBAマネジメント・ブック【改訂3版】/グロービス経営大学院

¥2,940
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グロービス経営大学院が出版するMBAシリーズの
元祖となる本。初版は95年。

ぼくも十数年前に初版を読みました。(あの頃から
"えむびぃえ"というものに興味あったんですね。)

初版から増補された各章のリストを見るととくに面
白い。

ぼくは95年に社会人になったので増補リストを見
るとは世の中やそれを受けた自社の組織・ルール変
更が思い出されます。

"社会企業家、"CSR"、"内部統制"、"企業買収防衛策"、
"投資ファンド"、"レピュテーションマーケティング"、
"ワークライフバランス"、"メンタルヘルス"。

「内部統制が厳しくなって、書類作業が増えた。世の
中の流れへの適応とはいえ、会社が内向きになってい
ないか」「メンタル問題が顕在化。会社に来ない人間
が増えたなぁ」「ワークライフバランスの小室淑恵さ
んが会社に来た。あれって実はもっと気楽働こうでは
なく私的時間もきちんと自己啓発しろって話だった
なぁ」などなど。

本は戦略、マーケから、金・人の話とMBAを網羅的
に捉えられる構成になっています。その分各章は物足
りない部分があるかも。

各論を詳しく書いたシリーズがあるので、そちらを見
たほうがいいかもしれません。


"えむびぃえー"に興味がある方はぜひ。


【目次】

第1部 経営戦略
1…経営戦略の意義
2…全社戦略
3…事業戦略
4…経営戦略トピックス

第2部 マーケティング
1…マーケティングとは何か
2…マーケティング環境分析
3…市場戦略
4…マーケティング・ミックス
5…新しいマーケティング潮流

第3部 アカウンティング
1…企業経営とアカウンティング
2…アカウンティングの基礎
3…会計トピックス
4…指標分析
5…財務諸表分析の注意点
6…管理会計

第4部 ファイナンス
1…企業経営と企業財務
2…ファイナンスの基本概念
3…投資の意思決定
4…資金調達と資本政策
5…企業価値
6…今後の企業財務

第5部 人・組織
1…企業経営と人・組織のマネジメント
2…リーダーシップ
3…個人と集団の行動
4…組織と人事システム
5…これからの人・組織のマネジメント

第6部 IT
1…企業経営とIT
2…業務システムの革新
3…インターネット
4…ナレッジ・マネジメント

第7部 ゲーム理論・交渉術
1…企業経営とゲーム理論
2…ゲーム理論の基礎概念
3…ゲーム理論の応用
4…企業経営と交渉
5…交渉の基礎概念
6…効果的な交渉
7…心理バイアス
8…交渉の応用