大学病院にて②〜 続き | 片耳日記 〜 Acoustic neuroma 〜

片耳日記 〜 Acoustic neuroma 〜

2017年の11月に聴神経腫瘍が見つかり、2018年の5月に摘出手術を受けました。現在は年1回の経過観察通院中。手術により右耳の聴力を喪失。
そんな”片耳生活”のアレコレをブログにしたためています。
試しにgoogleで、「片耳日記」と検索してみてください(^^)

受付が始まると間もなく

自分の番号が呼ばれた。
あらかじめ記入していた診療申込書と一緒に
地元の病院でもらった紹介状と
検査データのディスクが入った封筒、
健康保険証と限度額適用認定証を渡す。
 
受付の女性はテキパキと
書類をチェックし、
パソコンに入力していく。
 
受付処理が終わると、
検査データの入力が済むまで
暫く待つように告げられた。
 
待合の椅子に戻って周りを見ると
一階のロビーはいつの間にか
人でいっぱいになっていた。
 
紹介状を手渡してくれた
地元の病院の看護師さんが
「ここの何倍も大きいところだよ」
と言っていた事をふと思い出した。
 
待っている間、
ここ10日あまりのことを
思い起こしていた。
 
MRIで脳腫瘍が見つかった時は
自分の身に起こった事とは思えなかった。
 
地元の総合病院の耳鼻咽喉科から
脳神経外科へコンサルということになり、
2人いる医師のうち、
たまたま希望した曜日の担当が
この大学病院から赴任したばかりの
医師だったこと。
 
そして、その医師から告げられたのは、
もう既に手術しか選択肢が無いこと
脳神経外科でも非常に難しい手術であり
執刀医は慎重に選ぶ必要があること。
 
あとで知ったことだが、
この「聴神経腫瘍」という病気、
診断が確定するまで数年かかることも
あると言う。
 
わずかの期間のうちに
この分野でも最高の執刀医の一人に
たどり着くことができた訳で、
そういう意味では
非常に幸運だったはずなのに
 
この時はまだ
自分に起きたことが
ちゃんと受け止められなくて、
とても幸運だったと思えるような
余裕が全然無かったのです。