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国産の木「杉」について

私が家づくりでいつも使っている木を紹介します。

木はすべて国産のものを使っています。

というのも、家づくりにとって、風土にあった木を使うことが、一番無垢板の効果を発揮するからなんです。


今回は杉についてお話します。

すぎ 花言葉「雄大」「堅固」

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戦後、焼けてしまった山や荒廃してしまった大地に、復興の時に役立つようにと、一番たくさん植えられたのが「杉」でした。


なぜ杉が一番たくさん植えられたかと言うと、「生長の早い木」だから。家づくりや物づくりに使える「資源」として、一番早く育てられる木だったから、戦後こぞって全国に植えられたのです。


九州や四国などの暖かい地域では、30~40年もたてば太い木に育ちます。今、戦後60年以上が経って、全国各地に、十分に家の柱や梁に使える杉がたくさんあるんです。


生長が早いだけでなく、杉はまっすぐに育つので、家の柱に使うのにとても使いやすい木でもあります。


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杉の名前の由来は、「直ぐ木」(すぐき)と言われている程、素直にまっすぐに育ちます。だから、山で伐採して、製材するだけで、そのまま柱や梁に使えるのです。


つまり、やがて日本の家づくりにや物づくりに使えるように…と、植えられたのが杉の木なのです。


この杉の木の特徴は何と言っても、「軽くて柔らかい」こと。細胞と細胞の間の隙間が他の木に比べて大きく、密度が小さいのでとても軽いのです。


大きな隙間に、たくさんの水分や温度を吸収することができるので、「調湿性」「保温性」といった木の良さを、一番に発揮してくれる木でもあります。


楽しんで木・自然素材・土壁の家づくりをするために 私はよく、30mmと15mmの厚みのある杉板を使っています。主に、寝室や子供部屋などの床や壁に使用することが多いのですが、特にフローリングに使うと、足触りが良く、暖かいです。


ただ、「柔らかい」という長所の裏返しで、「傷がつきやすい」のも特徴。衝撃を緩和して手足に優しい分、ちょっとしたことで傷ができてしまいます。


でも、時間と共に色艶がでて、傷の一つ一つも味わいになってくるのが無垢の木の良さなので、できればあまり傷を気にせずに、おおらかな気持ち

で住みこなして欲しいと思います。


これは私の好みですが、「杉の赤み」と言われる、木の中心に近い部分があるのですが、その部分は特に艶があって、夕陽のような真っ赤な赤がとても美しいです。

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被災者名簿共有

各地の避難所にいる方の避難者名簿です。

避難所にいる方によって撮影された名簿写真をPicasa ウェブアルバムを通じて共有しています。

まだ現地にいる方の安否確認ができていない方は確認を。


避難者名簿写真
http://picasaweb.google.com/tohoku.anpi

避難所名簿共有サービスの詳細説明
http://googlejapan.blogspot.com/2011/03/blog-post_14.html

Pray for Japan(各国から寄せられた応援メッセージ)
http://matome.naver.jp/odai/2129985372846288901


koji kuramoto さんより転載

無垢板のススメ

こんにちは、水谷です。


前回からの流れで、今回は「無垢板のススメ」についてお話します。


なぜ、合板フローリングが使われるようになったか?


きっと、今みなさんが木だと思っているものの多くが、実は合板が多いので、どれが無垢板か合板かわからない人がほとんどだと思います。


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写真のように断面をみればわかるのですが、表面からみるとわからないですよね。

表面は同じように見えても、木としての機能があるもの(無垢板)、ないもの(合板)とでは、まったく違うものなのです。


なぜ、こういった合板がたくさん使われるようになったかというと、合板は、無垢板のように湿度によって動いたりすることがなく、扱いやすいからです。


そのため、ものを造るのに、都合がよく、さらには安く、木の製品を造ることができるのです。


ただ、これらの製品には、木が本来もつ効果は期待できず、そういう意味でも、合板と無垢材とは全く違うもので、比較できるものではないのです。


また、無垢板が動くのは湿気を吸ったりはいたりしているためで、一本一本それぞれに個性があって、動き方も様々です。


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昔から、大工さんは、そういった木の個性を見ぬいて、加工し留めつけていたのです。

よく無垢板を使うと、動いて不都合が起こるのではと心配される方がいらっしゃいますが、熟練された大工さんがしっかり仕事をしてくれるので、大丈夫なのです。

大工さんの仕事については後日書きたいと思いますのでこのあたりで。


あと、無垢板のフローリンは手入れがしずらいのではとご心配される方はいらっしゃいますが、そんなことはありません。

昔と同じで、固く絞った雑巾でたまに拭いてやれば充分です。


ワックスも自然系のものを一度塗るだけで大丈夫です。


こまめに手入れしたい方は、毎年大掃除のときにでも塗り直せばきれいにつやが出ます。


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あと、少し傷つきやすいのですが、多少の傷なら、水をつけてやると元にもどリます。


傷は生活していくとあまり気にならないようになりますが、どうしても気になる方は、サンドペーパーの細かいもので、少々削ってください。色が少し変わりますが、月日が経てば周りとなじんできます。


合板の場合はきずがつくとそのままだし、こまめに油性のワックスを塗る必要があるので、無垢板のほうが手入れは簡単だと思います。


次回は、私が実際に使っているフローリングの紹介をしますね。



◆いつも使っているフローリングの自然塗料◆
アウロ フロア-用ワックス 500ml (天然原料100%フローリングワックス) アウロ フロア-用ワックス 500ml (天然原料100%フローリングワックス)

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木にもイロイロ「無垢板と合板のちがい」

震災については、あまりにもショックな出来事ですので、、当分はコメントは差し控えようと思っています。

有益な情報を転載したり、募金をするなど「自分のできること」をできる限りやろうと思います。

今日から通常通り、仕事をします。ブログもいつものように書かせて頂こうと思います。ご了承ください。


今後も有益な情報があれば、その都度転載します。

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こんにちは、水谷です。


みなさんのお家でも木のものが身近にあると思うのですが、木と思っていても、見ためだけのものが意外と多いんですよね。


中でも、無垢板と合板の違いがわからないという事を耳にすることが多いので、今日はこのテーマで。

ちょっと長くなりそうなので、3回に分けて書きますね。


楽しんで木・自然素材・土壁の家づくりをするために 楽しんで木・自然素材・土壁の家づくりをするために

写真はフローリングですが、左側が「合板」で、右が「無垢板」です。


断面を見ると、無垢の木には「年輪」が見えるのに対し、合板は5枚の板が貼り合わせられているのが、わかると思います。

無垢板は山から伐採されて、家のフローリングになっても、「木」が本来もつ機能が失われないので、次のような効果を得ることができるんです。


▼調湿効果

無垢板のフローリングは、以前お話した土壁と同じく、湿気の多い時は水分を吸収して膨張し、乾燥している時には水分を放出して収縮します。

無垢の木が伸縮すると言われているのはこのためなんです。

膨張と収縮を繰り返すことによって、室内の湿度が調整され、快適な状態を保ってくれるのです。



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▼安心な素材

無垢のフローリングには合板フローリングに使われているような接着剤が使われていませんので、安心して使うことができます。特に幼いお子様がいるご家庭や、化学物質過敏症の方には安心です。


▼無垢材の断熱性

無垢のフローリングは、合板フローリングに比べ、木の繊維に多くの空気を含んでいるため、断熱性や保温性が高く、夏にはひんやり、冬には暖かく感じます。

そのためスリッパを履かなくても、素足で歩いても快適に過ごせるんです。

また、暖房器具を利用して、いったん室内が暖まると、無垢のフローリングは温かさが冷めにくいので、快適に過ごせます。

冷房を利用した場合は同じようにも快適に過ごせます。


楽しんで木・自然素材・土壁の家づくりをするために 楽しんで木・自然素材・土壁の家づくりをするために-ヒノキ経年変化 楽しんで木・自然素材・土壁の家づくりをするために

▼経年変化
前に お話しましたが、無垢フローリングは、月日が経てば経つほど艶がでて、味わい深い色に変化するめ、経年変化を楽しむことができます。


▼その他の効果

木の多い所へハイキングに行ったり、散策したりした時に爽快感を感じたことないですか?

木がもつ、本来木が外敵から身を守るために作り出す、フィトンチッドという物質がリフレッシュや消臭、殺菌に効果を発揮するんです。


以上をみると、やはり無垢板を使う方がいいですよね。


しかし、昔は当たり前のように使われていた無垢板よりも現在では,合板フローリングの方がよく使われています。


それは、なぜか次回お話したいと思いますね。




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現地が必要としているもの

被害の規模が大きすぎて状況を把握するどころか、まだ情報は錯綜しています。

私にも色々な方からメールが送られてくるのですが、これから必要になってくる情報を抜粋しました。



「被災時に必要だと思われる救援物資」

・食料の缶詰(缶切りなしで開けられるもの)

・米(真空パックされているものか、水を入れて戻せるアルファー化米)

・水(ペットボトル)

・乳児用ミルク

・日持ちのする調味料

・飲料水用バケツ、ポリタンク

・防寒具(毛布、使い捨てカイロ)

・衛生用品(女性の生理用品、子供のおむつ、大人用のおむつ)

・防塵マスク、防災頭巾、軍手、ゴミ袋

・ラップ

・厚手生地のクッションや敷物

・靴(足下が悪い地域を歩くので底がしっかりしたもの)

・スリッパ(余震で避難所の窓が割れた時のため)

・ウエットティッシュ、ティッシュペーパー、タオル

・懐中電灯、電池、手動発電機能付きの充電端末



支援は各自治体、都道府県の災害対策本部で確認し、何が必要かを確認してから行って下さい。

また現地やその周辺で、必要な物を必要なだけ購入できる現金が有効な場合も多くありますので、何が必要かを確認し、救援物資を送るのか、現金を送るのか決定して下さい。



「ボランティアで現地に入れる方」

今のところ、現地での受け入れ態勢ができていません。

すぐにでも現地入りし、何かをしたいという気持ちはわかりますが、今勝手な判断で現地入りしたところで、何もできないどころか現地に迷惑をかけてしまいます。今は待機し、救援要請窓口が開くまで待って下さい。

救援要請が始まったら、入れる方は現地滞在期間中の食料・水を各自用意し、細心の注意を払って現地入りして下さい。

家を失ったり、家族と連絡がつかない方が多数います。生き死にを目の当たりにし、これからどうしたらいいのか、どうなっていくかという不安が大きく、全ての時間は止まっています。

近くに被災者や、その家族がいる場合は、声をかけたり、手を握ってあげたりするだけで、多少でも気持ちが落ち着くと思いますので、躊躇なく救いの手を差し伸べて下さい。


koji kuramotoさんのブログ から転載

地震の際の注意点

地震の際の注意点として、教えてもらいました。

何か皆さんの役に立てばと思いますので、コピーします。

参考にしてください。


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緊急地震速報、出ない恐れも
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1531981&media_id=4


これを読んだかた、可能な限りコピーペーストで広めて下さい


・これから夜になるとき。
阪神大震災で最後に最大に悲惨に襲った災害は、「治安悪化」による「人災」です。
大切な人を守ってください。
一人でいる人は、最寄りの知り合いと小さくても良いのでコミュニティを作りましょう。

・避難した女性の方。
絶対に一人で公衆トイレに行かないで。
便乗する性犯罪者がいます。
常に誰かと行動して、トイレも二人以上でいくようにしてください。

・赤ちゃんがいる方。
赤ちゃんの頭にタオルでも何でもいいので、クッションになるようなものを置いてください。
阪神大震災で、テレビが飛んできて死亡した乳児がいました。
彼の死を無駄にしないで。

・電話の使用は極力避けてください! 
非常の為の119番や110番がかかりづらくなっています。 
・地震が起こったら、必ず窓を開けてください。
そして、家にいる人は、水道が止まる前に、お風呂に水をためてください。
まだ、電気が通じる人は、ご飯を炊いてください。
阪神淡路大震災の経験から、皆さんに伝えます。

・停電をした地域は、必ずブレーカーを全て落としてください。
また避難する際も絶対にブレーカー落としてください。
送電時に火災になって家が燃えてしまいます。
停電から復旧した瞬間ショートして火災というケースも多いようですので、停電してても落としてください。
通電されたら小さなブレーカーを一つづつ入れて下さい。
漏電ブレーカーが落ちるようでしたら、無理に入れず、電気事業者等に連絡をとって下さい。

・ガスの元栓をしめてください。
ガスが充満すると静電気だけで大爆発が起こります。
・断水の可能性がありますので、お風呂に水をためてください。
飲料水の確保もお忘れなく。
ネットが使えるうちに自分の住んでる地区の避難場所を確認してください。

・足元数十センチの津波でも足をすくわれ一気に沖合まで流されます。
絶対に見物などには行かないようにしてください。

・車のトランクにタイヤ交換用のジャッキがついているはずです。
瓦礫の下敷きになっている人を救助する場合、かなり重要になってきますので、提供をお願いします。


・室内に居る時も、履物の確保をしてください。
ガラスの破片で足を怪我すると、命取りです。

・室内に居る時も、履物の確保をしてください。
ガラスの破片で足を怪我すると、命取りです。

・避難する時は、雑誌を頭に載せてタオルやシャツで包むだけでも
簡易ヘルメットになります。
おなじように足に巻けば、履物になります。

なべさんのブログから転用

「機能美」

こんにちは、水谷です。

前回 からの流れで、今回は家の「機能美」についてお話します。


楽しんで木・自然素材・土壁の家づくりをするために 楽しんで木・自然素材・土壁の家づくりをするために

日本の季節は「四季」と言われように、「春夏秋冬」がはっきりしていて、それぞれの季節毎に気候が全く違います。だから、日本の家はそれぞれの季節に対応できるように、考えて造られているんです。


例えば、三角の屋根「切妻(きりづま)深い「軒(のき)」。

梅雨や台風などの激しい雨はもちろんですが、年間を通じて降水量が多いので、降った雨がスムーズに家の外に流れるように・・・ということで、屋根の形状は「切妻」が多いのです。



また、叩きつけるような強い雨が降っても、室内に雨が入り込まないように、そして外壁を守るために、軒が深くなったのです。


雨から家を守るだけでなく、夏の強い日射しを遮るためにも、深い軒はとても有効で、以前にもお話した 「庇」「障子」なども、同じように、強すぎる日射を緩和するために造られました。


雨だけでなく、雪が積もる寒い地方では、屋根に積もったは雪をできるだけ自然に下に落ちるように、屋根の傾斜が強くなっているんです。


蒸せるような暑さの夏には、前にもお話させて頂いた 「土壁」がひんやりと湿気を緩和してくれます。身近な素材だったと言うこともありますが、何より「調湿性に優れている」からこそ、土は家づくりに好んで使われてきたのです。


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さらに、日本は地震や台風も比較的多いので、万が一に備え、頑丈な柱や梁で、形の整った、揺れには負けない骨組みを必要です。


・・・と、ほんの少しの例ですが、移りゆく季節に順応し、厳しい自然から住む人を守るためにと考えられ、いつでも快適に過ごせるように家は造られてきたのです。

すべての形には理由があるわけなんですが、ただ単に役割を与えるだけでなく、そこに「美」や「粋」を求めて進化してきたのが、日本の家の佇まいだと思うのです。



そんな日本の家の佇まいに、「機能美」を感じるのです。




普段の生活する場

こんにちは、水谷です。

建物の話をしていると、よく、「昔の物や和風好き」と思われがちなんですが、実はそうでもないんです。

北欧の建物も好きですし、フランスにあるような白壁のカフェとかにもよく行きます。

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みなさんも、おしゃれな飲食店やカフェに行くことがあると思うのですが、

普段は口にすることができないような料理を味わえるだけでなく、センスのいいインテリアや洗練された店内の雰囲気を楽しめますよね。

「こんな空間で暮らしてみたい」と思うこともあると思うのですが、

あらためて考えみると、毎日の「生活の場」として、イメージしにくくないですか?

店はあくまで「特別な時間を楽しむ場」で、家は「普段の生活をする場」

$楽しんで木・自然素材・土壁の家づくりをするために-akariその役割はまったく違ったものなのです。

「特別な時間を楽しむ場」に必要なのは、「目で見て楽しめる空間」で、「普段の生活をする場」には、「落ち着く空間」が必要なんです。

「落ち着く空間」を考える時、どうしても「風土にあったもの」を意識してしまうので、「和」に関する話題が多くなってしまうのだと思います。

「落ち着く空間」にとってとても大切なことは、「機能美」だと思っているのですが、これについては、次回お話しますね。



家の天敵「シロアリなんて怖くない」木編

こんにちは、水谷です。

今回は、みなさんが日頃気になっている「シロアリ」の話です。

シロアリは湿気ている浴室や洗面などによく発生します。

シロアリの発生を防ぐためには、よく換気をして乾燥させることが必要なのですが、

それ以前に、シロアリが発生しやすい床下廻りの「土台」などの木材にシロアリが嫌う木を使う必要があります。

木は樹種によって違う性質をもっていて、主にヒノキやヒバがシロアリが嫌いな木なのです。(なぜ、嫌うかはまた後日お話しますね。)昔からヒノキは浴槽や桶に使われていたので、なんとなく想像はつきまよね?
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また木の性質は樹種だけでなく、同じ木でも部分によって違うのです。

写真は丸太の断面のものですが、色の白い部分と、赤い部分がありますよね。(写真は杉です)

この赤い部分を「心材(しんざい)」、白い部分を「辺材(へんざい)」というのです。

色の白い外側の部分「辺材」は、建物を支えるために必要な強度「木の強さ」があり

中心部分の色の赤い部分「心材」は水やシロアリなどに強いのです。

まとめると、湿気が多く、シロアリの被害が出やすい床下廻りにヒノキやヒバの中心部分「心材」を使えばシロアリなんて怖くないんです。

シロアリ予防のために、床下の木の部分に薬剤を注入しているケースもありますが、それは以前お話した、日本の気候に合っていない木材を使っているからかもしれません。
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薬剤処理した木は本来の木のもつ成分も失ってしまいます。

そもそも、薬剤使用したものの上で、食事はちょっと抵抗ありますよね。

小さなお子さんがいる方はなおさらですね。

木の選定は建物を支える強さだけでなくて、こういったシロアリ防止などに対しても考えてなければいけないのです。

木の家づくりは「適材適所」が大切です。

家は自然に素直なのがいいです


先人の知恵「障子」

こんにちは、水谷です。

今日ご紹介するのは先人の知恵「障子」。

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以前、「壁の断熱・気密をしっかりすることで、室内環境が快適になり、結露も防げる」というお話をしたと思うのですが、いくらそこをしっかりしても、壁以外の部分、つまりの対策も、しっかりしなければいけません。

当然ですが、窓には断熱材は入れられないし、ガラスは熱を伝えやすいので、室内は冬は寒くなり、夏は暑くなってしまいます。

けれど、窓は、通風や日射など、周囲の自然環境を取り入れるには欠かすことができないものなので、なくしたり、小さくしたりできないですよね。

それに、やっぱり外に向けてある程度、開放的な家がいいですよね。

そこで、ガラスが二重になった「ペアガラス」やそれ以上の性能をもつものを使うことも、断熱性能をあげる有効な手段なのですが、実は、昔からある「障子」がけっこう使えるのです。

例えば、冬の場合、外部の冷たい風が窓から室内に入るのを遮ったり、暖房した温かい空気を逃さない役割をしてくれるのです。

夏でいえば、強い日射を緩和してくれるのです。


今は冬なので、少しピンとこないと思うので、また夏に改めて書きますが、夏の暑さの原因となる「日射し」を断つことは、とても重要で、障子以外にも「軒」(のき)や「庇」(ひさし)、「簾」(すだれ)などがその役目を果たしてくれます。

そういうと、昔のように和風にしなければいけないの?と思うかもしれませんが、そういう訳ではなく、そこは現代のものを使ってデザインすれば良いのです。障子がカーテンに変わっても有効です。
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ものがなく、さらに家にデザインなどという余裕がなかった時代の住むための知恵から学ぶことはたくさんあります。

ちなみに私は「雪見障子」と言って、障子が上下に開くようになっていて、開いたところにガラスが入っていてるタイプの障子が障子が好きです。

炬燵に入りながら、外の庭の雪を見られるので「雪見障子」と呼ぶのです。

夕日越しの障子の風合いもいいですよね。


下の写真はshun_sさんからお借りしたものなのですが、情緒あふれるいい写真ですよね。
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