住まいに使う木は何でもいいの? | 楽しんで木・自然素材・土壁の家づくりをするために

住まいに使う木は何でもいいの?

こんにちは、水谷です。

今日は木について書きますね。
なんかいつも、話題がとびとびなんですが(笑)、思いついた時に書いているので、かんべんしてくださいね。

$楽しんで「木・自然素材・土壁の家」づくりをするためにみなさん、自分の家がどんな木が使われているか、知ってますか?
たぶんよくわからない人がほとんどだと思います。

しかし、木の家の構造骨組みに使用する木は、家を支えるために、もっとも欠かせないものなのです

ですので、構造骨組みや耐久性にかかわる部分に使用する木くらいは、知っておいた方がいいですよ。

ローコスト住宅でよくつかわれている輸入材で「ホワイトウッド」という木があります。
「ホワイトウッド」というのは、樹種ではなくて、北欧で伐採されたトウヒやスプルスなど、色の白い木の総称なんです。

このホワイトウッドは、10年ほど前から、主に2×4住宅の建築に使用されてきましたが、最近では在来工法でも当り前のように使われています。

でも、実はこのホワイトウッドは、日本の住宅用材には向いていないと言われています。

なぜなら、乾燥している北欧の気候で育った「ホワイトウッド」は湿気の多い日本の気候では対応できないのです。

具体的にいえば、湿気に弱く、シロアリに弱いからです。つまり、耐久性がないのです。

でも、ホワイトウッドは「色が白く綺麗」、「加工しやすい」、「狂わない」などの利点をもっており、今でもたくさん使われています。

ここで勘違いしてはいけないのは、ホワイトウッドは使ってはいけないということではなくて、構造骨組みには使えないということ。

家具や雑貨、楽器など、ほとんど耐久性に関係がない所には、つかいやすい材なのです。

ただ、日本の住宅材の耐久性にかかわる部分にはホワイトウッドは少し不向きなのです。
つまり、「適材適所」ではないんですね。

現在、柱や梁だけでなく、土台や根太など床下廻りにもホワイトウッドの集成材が使われていることもあります。
家を建てるとき『自分の家の柱の材料は何なのか?』を知ることはかなり重要なのです。

遠くの国から連れてこられ、じめじめしたシロアリの多い異国の地で、性に合わない仕事をさせられ、あげくに悪者にされているホワイトウッド。

そう考えると、とてもかわいそうで、何となく同情してしまいます・・・

では、何の木だと安心できるかといえば、みなさんお気づきだと思いますが、やっぱり、日本で育った木なんですよね。

また、そのあたりは別の機会に書きます。
$楽しんで「木・自然素材・土壁の家」づくりをするために-ホワイトウッド
※写真は10か月間、土中に埋蔵されてシロアリ食害の実験に使われたホワイトウッド(左)と杉(右)。
ホワイトウッドの表層はボロボロ。内部も接着層以外はかなりの食害をうけている。