腕の動きで膝の回転をチェックする
前回の話で、「左足を固定して左膝を外側に回す」動きが出ました。一瞬戸惑った人がいるかも知れませんが、これはバックのスタートで重要な動きです。マスターズの始祖ボビー・ジョーンズも、バックは左足からで、これが体の動きをスタートさせると書いています。
しかしこの動きを正確に捉えるのは難しいのです。これは左脚の外側回しで実現する動きですが、これを意識的に実行しようとすると、一瞬戸惑うのです。そこでこれを簡単に体得する方法を考えます。
アドレスの構えで両腕を自然に下げ、両脚と両膝に平等に体重を掛けます。この状態で右グリップを軽く内側に回してみます。この動きで上体が軽く右に回るように引かれ、これに逆らって左の膝と足に緊張が生まれます。この動きは体の右への動きに逆らいますから、これに引かれて左大腿が外側に捻られます。
この動きはごく自然ですから、左の膝と足に緩みが無ければ簡単に体感できます。このように詳しく見ると、ジョーンズの指摘したバックの動きは、動きの作り方としては、バックは左足からと言うより、バックは右腕の内側回しからと言い直した方が良さそうです。
これは以前の話「結論:手と腕での動きでスイングを作る」(06-06-09)の内容の具体化ですが、小さな動きで見ると実態が分かり易くなります。一方、言葉 の僅かな違いでも動きに誤解が発生することも分かります。スイングの話が全部数式で書けたらどんなに楽になることか、と一瞬思いますが、無数に沢山の式が出て来たらお手上げです。難しいことです。
しかしこの動きを正確に捉えるのは難しいのです。これは左脚の外側回しで実現する動きですが、これを意識的に実行しようとすると、一瞬戸惑うのです。そこでこれを簡単に体得する方法を考えます。
アドレスの構えで両腕を自然に下げ、両脚と両膝に平等に体重を掛けます。この状態で右グリップを軽く内側に回してみます。この動きで上体が軽く右に回るように引かれ、これに逆らって左の膝と足に緊張が生まれます。この動きは体の右への動きに逆らいますから、これに引かれて左大腿が外側に捻られます。
この動きはごく自然ですから、左の膝と足に緩みが無ければ簡単に体感できます。このように詳しく見ると、ジョーンズの指摘したバックの動きは、動きの作り方としては、バックは左足からと言うより、バックは右腕の内側回しからと言い直した方が良さそうです。
これは以前の話「結論:手と腕での動きでスイングを作る」(06-06-09)の内容の具体化ですが、小さな動きで見ると実態が分かり易くなります。一方、言葉 の僅かな違いでも動きに誤解が発生することも分かります。スイングの話が全部数式で書けたらどんなに楽になることか、と一瞬思いますが、無数に沢山の式が出て来たらお手上げです。難しいことです。
膝の回転をチェックする
スイングで背骨の動きが大切なことは分かりますが、実際にどのように動いているのかは捉え難いものです。背骨と脚を繋ぐ強力な筋群は当然大腿を動かしますから、両足を地面に固定した状態では、この動きは必ず膝の回転の動きを生みます。
そこで、この膝の動きの実態とその影響を、簡単に確認する方法を考えてみます。アドレスの構えで両腕を自然に下げ、両手の後三本の指を軽く手の平に引きつけた状態で、ごく小さな動きで膝を回してみます。
はじめに右脚で試します。肩と腕の力を抜いて右腕の動きを監視します。右膝をごく小さく内側に回すように右脚に力を入れてみて下さい。これで右腕に左回りの動きが現れます。次に、逆に右膝を外側に小さく回す動きをしてみると、腕に右回りの動きが現れます。膝の動きが見え難いようでしたら、少し膝を曲げて試せば見えやすくなります。
これで分かることは、右腕を一貫して内側に回す「魔法の動き」では、右足を固定して右膝を内側に回し続けなくてはならない、ということです。左脚と左腕で同じように試すと、左腕を一貫して外側に回す「魔法の動き」を実行するには、左足を固定して左膝を外側に回す動きが必要なことが分かります。
ここで右膝を外側に回し続けて右腕の動きを見ると、グリップが外から回って上がり、後から引き下ろされて前に振り出される動きになることが分かります。これに対して右膝を内側に回し続けると、足が踏ん張って右グリップが右から上、引き下ろされて左へ真っ直ぐという、「直線打法」の極小ミニチュア版の動きが見られます。
膝を回す脚の動きが捉え難かったら、逆に腕の動きの現れ方で確認してみて下さい。大きな動きで苦労するよりは、こうした小さな動きでそれぞれの部分の動きの効果を確認する方が、動きの仕組みの理解には有利のようです。
そこで、この膝の動きの実態とその影響を、簡単に確認する方法を考えてみます。アドレスの構えで両腕を自然に下げ、両手の後三本の指を軽く手の平に引きつけた状態で、ごく小さな動きで膝を回してみます。
はじめに右脚で試します。肩と腕の力を抜いて右腕の動きを監視します。右膝をごく小さく内側に回すように右脚に力を入れてみて下さい。これで右腕に左回りの動きが現れます。次に、逆に右膝を外側に小さく回す動きをしてみると、腕に右回りの動きが現れます。膝の動きが見え難いようでしたら、少し膝を曲げて試せば見えやすくなります。
これで分かることは、右腕を一貫して内側に回す「魔法の動き」では、右足を固定して右膝を内側に回し続けなくてはならない、ということです。左脚と左腕で同じように試すと、左腕を一貫して外側に回す「魔法の動き」を実行するには、左足を固定して左膝を外側に回す動きが必要なことが分かります。
ここで右膝を外側に回し続けて右腕の動きを見ると、グリップが外から回って上がり、後から引き下ろされて前に振り出される動きになることが分かります。これに対して右膝を内側に回し続けると、足が踏ん張って右グリップが右から上、引き下ろされて左へ真っ直ぐという、「直線打法」の極小ミニチュア版の動きが見られます。
膝を回す脚の動きが捉え難かったら、逆に腕の動きの現れ方で確認してみて下さい。大きな動きで苦労するよりは、こうした小さな動きでそれぞれの部分の動きの効果を確認する方が、動きの仕組みの理解には有利のようです。
潜在的なシャフト・プレーンのイメージの危険
「直線打法」の技術的な話はひとまず終わりにして、これから気楽にゴルフのあれこれの話を続けたいと思います。今回の話は無意識の中に引き込まれるシャフト・プレーンのイメージの危険です。これについては「和魂洋才とシャフト・プレーンの罠」(06-04-10)でも議論してありますが、今回はずっと簡単な話で問題の要点を捉えます。
シャフト・プレーンを難しく考えなくても、インパクトでグリップをほぼアドレスの位置に戻してボールを打つ意識は誰でもあります。ここに既に危険が潜んでいるのです。右利きの場合は、何と言っても右手の意識が強いので、右手でクラブをこの位置に振り込み、ボールを目標方向に打とうとします。
右手だけでクラブを握り、何気なくクラブを右に振り、そこからボールに向けてヘッドを振ると、右手が左脇下方向に振り込まれます。そこで当然、無意識の中でも目標線に沿って真っ直ぐ振ろうとします。ここでヘッドの左脇下方向への動きに対抗するために、無意識の中にリストを外側に回す動きが出ます。これが右手を下に引くアンコッキングの動きを生みます。
試してみて下さい。ごく自然にこの動きが出ます。これが良くない動きであることは、最近の話で繰り返し議論してあります。右利きの人は、この右手の意識でインパクトを振る場合の潜在的危険に注意を払いながら、自分のスイングの動きを検討してみて下さい。
これに対して左手で振る場合は、目標線方向のヘッドの動きを意識すると、自然に腕を左へ引く動きが出ます。これに右手を軽く添えてみると、右グリップの動きが全く変わることが分かります。
シャフト・プレーンを難しく考えなくても、インパクトでグリップをほぼアドレスの位置に戻してボールを打つ意識は誰でもあります。ここに既に危険が潜んでいるのです。右利きの場合は、何と言っても右手の意識が強いので、右手でクラブをこの位置に振り込み、ボールを目標方向に打とうとします。
右手だけでクラブを握り、何気なくクラブを右に振り、そこからボールに向けてヘッドを振ると、右手が左脇下方向に振り込まれます。そこで当然、無意識の中でも目標線に沿って真っ直ぐ振ろうとします。ここでヘッドの左脇下方向への動きに対抗するために、無意識の中にリストを外側に回す動きが出ます。これが右手を下に引くアンコッキングの動きを生みます。
試してみて下さい。ごく自然にこの動きが出ます。これが良くない動きであることは、最近の話で繰り返し議論してあります。右利きの人は、この右手の意識でインパクトを振る場合の潜在的危険に注意を払いながら、自分のスイングの動きを検討してみて下さい。
これに対して左手で振る場合は、目標線方向のヘッドの動きを意識すると、自然に腕を左へ引く動きが出ます。これに右手を軽く添えてみると、右グリップの動きが全く変わることが分かります。
開眼:「上体を右に回す」ダウンの動きを捉える
このブログには、これまでに繰り返し「上体を右に回す」動きが登場しています。これは背骨が生み出す決定的に重要なダウンの動きです。背骨は体のバランス保持が主要な仕事ですが、強力な動きではバランスが崩れやすく、思い切りドライバーを振って飛ばそうとする時など、背骨がふらふらしやすいのです。
ふらつき癖が定着すると、「上体を右に回す」ダウンは不可解になります。そこで、椅子に腰を掛け足先を引き込んで床に固定し、スイングの動きを作ってみます。腰を止める体勢ができたら左手の親指を右手の平で握ってグリップを固め、「右は上、左は右」のグリップの動きで、トップの切り返しまでを実行します。
ここからゆっくり、右脇前にグリップを引き下ろします。「右は上、左は右」のグリップの動きが確保されていれば、この動きは強力な動きになり、「上体を右に回す」動きが現れます。注意して観察して下さい。「上体を右に回す」動きを保ってグリップを引き下ろし切ると、そこからグリップは左へ引かれます。
次に、ダウンの最初からこの「上体を右に回す」動きを意識的に作り、グリップの強力な引きを経験して下さい。「右は上、左は右」の形にグリップを固める動きが緩むと、「上体を右に回す」動きは消えてしまうので要注意です。この「上体を右に回す」動きが、ダウンの主要な背骨の動きです。問題は、実際のスイングでこの動きを安定に支える脚腰の動きです。
そこで、実際のアドレスの体勢から、膝と共に脚腰を固めて(正しいグリップの動きで)スイングの動きを実行し、ダウンの引き下ろしで「上体を右に回す」動きが現れることを確認します。この時の脚腰の踏ん張りの感覚を捉え、次はダウンの始めから、この脚腰の踏ん張りで意識的に「上体を右に回す」動きを作ります。これで強力なグリップの引き下ろしと、左への引き抜きが実現します。
上体を右に回して腕が左へ振れる筈がない、と頭が納得しないかも知れませんが、左への動きは腰(腰椎)の辺りの強力な動きが生んでいるのです。体を左へ回すイメージを振り払い、脚腰の踏ん張りで「上体を右に回す」ダウンを実行し、ボールを打ってみて下さい。驚くような飛距離と方向性の確保を経験するでしょう。これで「直線打法」は完成です。
ふらつき癖が定着すると、「上体を右に回す」ダウンは不可解になります。そこで、椅子に腰を掛け足先を引き込んで床に固定し、スイングの動きを作ってみます。腰を止める体勢ができたら左手の親指を右手の平で握ってグリップを固め、「右は上、左は右」のグリップの動きで、トップの切り返しまでを実行します。
ここからゆっくり、右脇前にグリップを引き下ろします。「右は上、左は右」のグリップの動きが確保されていれば、この動きは強力な動きになり、「上体を右に回す」動きが現れます。注意して観察して下さい。「上体を右に回す」動きを保ってグリップを引き下ろし切ると、そこからグリップは左へ引かれます。
次に、ダウンの最初からこの「上体を右に回す」動きを意識的に作り、グリップの強力な引きを経験して下さい。「右は上、左は右」の形にグリップを固める動きが緩むと、「上体を右に回す」動きは消えてしまうので要注意です。この「上体を右に回す」動きが、ダウンの主要な背骨の動きです。問題は、実際のスイングでこの動きを安定に支える脚腰の動きです。
そこで、実際のアドレスの体勢から、膝と共に脚腰を固めて(正しいグリップの動きで)スイングの動きを実行し、ダウンの引き下ろしで「上体を右に回す」動きが現れることを確認します。この時の脚腰の踏ん張りの感覚を捉え、次はダウンの始めから、この脚腰の踏ん張りで意識的に「上体を右に回す」動きを作ります。これで強力なグリップの引き下ろしと、左への引き抜きが実現します。
上体を右に回して腕が左へ振れる筈がない、と頭が納得しないかも知れませんが、左への動きは腰(腰椎)の辺りの強力な動きが生んでいるのです。体を左へ回すイメージを振り払い、脚腰の踏ん張りで「上体を右に回す」ダウンを実行し、ボールを打ってみて下さい。驚くような飛距離と方向性の確保を経験するでしょう。これで「直線打法」は完成です。
右グリップは上、左グリップは右へ引き続ける
グリップについては、これまでもあれこれ書いて来ました(例えば「09/03/06」右手の親指に力が入るインパクトは厳禁)(06-09-03))。その実態はなかなか捉え難いものですが、腕の動きとグリップの握り方の繋がりを明らかにすれば、この問題は解決します。
固めた腕の体勢の中で、右グリップは、一貫してヘッドを引き上げる方向に働きます。これに対して、左グリップはヘッドを一貫して右に引き続けます。リスト(手首)を動かしてうまくインパクトを実行しようとすると、グリップが緩んで腕が伸び、ヘッドが円弧を描きます。この意識は厳禁です。
一貫して「右は上、左は右」にヘッドを引くと言うと、納得できない人が多いと思います。バックではこの動きに違和感はないでしょうが、ダウンが気になるわけです。実は、この動きに打ち勝って、体の動きがヘッドを引くのです。これで強力なダウンの動きが実現します。
ダウンで右グリップがヘッドを引き上げる動きを弱めれば、右腕が緩んで一気にヘッドが地面に突っ込み、ダフリが出ます。左グリップがヘッドを右に引く動きを弱めれば、一気に左腕が緩んで左へ流れ、トップの動きが出ます。グリップの緩みは厳禁なのです。
アドレスでは、バックのスタートでこのグリップの体勢に確実に入るよう、手の握り方を調整します。漫然とアドレスでヘッドを地面に下ろすと、リストが緩む危険があります。一旦、「右は上、左は右」の動きでグリップを固め、その体勢からヘッドを引き下ろせば、体全体が引き締まったアドレスの構えに入ります。
「右は上、左は右」のグリップの動きの感覚が掴めると、いよいよ「直線打法」の体の動きの確認の最終段階に入れます。次回は、誰でも間違いなく実行できる、体の動きの体感的確認手順を書きます。
固めた腕の体勢の中で、右グリップは、一貫してヘッドを引き上げる方向に働きます。これに対して、左グリップはヘッドを一貫して右に引き続けます。リスト(手首)を動かしてうまくインパクトを実行しようとすると、グリップが緩んで腕が伸び、ヘッドが円弧を描きます。この意識は厳禁です。
一貫して「右は上、左は右」にヘッドを引くと言うと、納得できない人が多いと思います。バックではこの動きに違和感はないでしょうが、ダウンが気になるわけです。実は、この動きに打ち勝って、体の動きがヘッドを引くのです。これで強力なダウンの動きが実現します。
ダウンで右グリップがヘッドを引き上げる動きを弱めれば、右腕が緩んで一気にヘッドが地面に突っ込み、ダフリが出ます。左グリップがヘッドを右に引く動きを弱めれば、一気に左腕が緩んで左へ流れ、トップの動きが出ます。グリップの緩みは厳禁なのです。
アドレスでは、バックのスタートでこのグリップの体勢に確実に入るよう、手の握り方を調整します。漫然とアドレスでヘッドを地面に下ろすと、リストが緩む危険があります。一旦、「右は上、左は右」の動きでグリップを固め、その体勢からヘッドを引き下ろせば、体全体が引き締まったアドレスの構えに入ります。
「右は上、左は右」のグリップの動きの感覚が掴めると、いよいよ「直線打法」の体の動きの確認の最終段階に入れます。次回は、誰でも間違いなく実行できる、体の動きの体感的確認手順を書きます。
腕の「魔法の動き」を膝に繋ぐ
バックとダウンの間には、様々な腕の動きの方向転換があります。膝がぐらぐらしていると、ここで体の動きの方向が決まらず、したがってボールを打つ力も十分出せません。
これを確認する実験をします。アドレスの構えで両腕を自然に下げ、左手で前から右上腕を軽く掴みます。左手を固定したまま、右上腕を内側に回します。右手のグリップが手前から右外側に引かれ、そこから前に引き出され、腕が内側に回り切ってグリップが左に引かれるまで回します。
両膝が緩んでいると、この動きで腰が右に回り、次いで左に回ります。両膝を内側に引いた位置から右上腕内旋を始めれば、両膝が内側に引き込まれながら両脚が踏ん張り続けて腰の回転を止め、両足内側が地面に食い込み、最後には地面を右に押し、これでグリップが左に引かれます
左腕の動きとの繋がりを確認するには、アドレスの構えから、右手を左上腕の外側に掛け、体の前で右に引きます。この時膝が緩んでいると、上体が右に引かれてしまいます。両膝を内側に引いておけば、両膝はこの動きに逆らって踏ん張ります。これで両膝の踏ん張りが発生します。
この状態から左上腕を外側に回し続けると、両膝と足腰がこれに逆らって踏ん張り、ついには上腕の外旋が止まって左腕が左へ引かれます。この時も、両足の内側が地面に食い込んで腰の回転を止め、最後に地面を右に押して腕が左へ引かれます。この時、腰の左への回転を押し返す形の脚腰の踏ん張りが現れます。膝が緩んでいると、腰と共に上体が左に回ってしまいます。
この膝の締まりを確保するには、アドレスで右足を目標線と直角に構え、右足内側に圧力を掛けます。左足は僅かに足先を外向きに開きます。これは左膝が引き込まれた時に、左足内側が目標線と直角に踏ん張るための調整です。この両足で膝が締まれば、インパクトの腕の引きの方向性は確保できます。
この場合の動きのパワーの源泉は、背骨と脚腰を繋いで頭を安定に保つ筋群にあります。これを上手く使えば腕を強力に引くことができます。頭が動くとこれが使えません。ところが、腰が回れば頭は動きます。力を出したかったら、膝を固めて腰の回転を止めてみて下さい。
ここまで来ると、スイングの動きの完全解明は間近です。次の回の話がその第一歩で、その次の回に誰にも納得できる基本の動きの確認法を書きます。
これを確認する実験をします。アドレスの構えで両腕を自然に下げ、左手で前から右上腕を軽く掴みます。左手を固定したまま、右上腕を内側に回します。右手のグリップが手前から右外側に引かれ、そこから前に引き出され、腕が内側に回り切ってグリップが左に引かれるまで回します。
両膝が緩んでいると、この動きで腰が右に回り、次いで左に回ります。両膝を内側に引いた位置から右上腕内旋を始めれば、両膝が内側に引き込まれながら両脚が踏ん張り続けて腰の回転を止め、両足内側が地面に食い込み、最後には地面を右に押し、これでグリップが左に引かれます
左腕の動きとの繋がりを確認するには、アドレスの構えから、右手を左上腕の外側に掛け、体の前で右に引きます。この時膝が緩んでいると、上体が右に引かれてしまいます。両膝を内側に引いておけば、両膝はこの動きに逆らって踏ん張ります。これで両膝の踏ん張りが発生します。
この状態から左上腕を外側に回し続けると、両膝と足腰がこれに逆らって踏ん張り、ついには上腕の外旋が止まって左腕が左へ引かれます。この時も、両足の内側が地面に食い込んで腰の回転を止め、最後に地面を右に押して腕が左へ引かれます。この時、腰の左への回転を押し返す形の脚腰の踏ん張りが現れます。膝が緩んでいると、腰と共に上体が左に回ってしまいます。
この膝の締まりを確保するには、アドレスで右足を目標線と直角に構え、右足内側に圧力を掛けます。左足は僅かに足先を外向きに開きます。これは左膝が引き込まれた時に、左足内側が目標線と直角に踏ん張るための調整です。この両足で膝が締まれば、インパクトの腕の引きの方向性は確保できます。
この場合の動きのパワーの源泉は、背骨と脚腰を繋いで頭を安定に保つ筋群にあります。これを上手く使えば腕を強力に引くことができます。頭が動くとこれが使えません。ところが、腰が回れば頭は動きます。力を出したかったら、膝を固めて腰の回転を止めてみて下さい。
ここまで来ると、スイングの動きの完全解明は間近です。次の回の話がその第一歩で、その次の回に誰にも納得できる基本の動きの確認法を書きます。
「体で腕を引く」動きを体感する
これまでいろいろ「直線打法」の動きの話をして来ましたが、何のことやらさっぱり話が分からないという反応が聞こえて来ます。超えられない川で世界が二分されているような感じです。実際ゴルファーは二種類に分類できます。胸の後の背骨(胸椎部分)を左へ引いてボールを打つ人と、右に引いて打つ人の二種類です。
この違いを書いたのが、「インパクトでは「体が腕を引く」は不可、「体で腕を引く」が正解」(06-08-26)で、その後もこれを補足する話を書いて来ましたが、違う世界の感覚の理解には役に立たなかった気がします。それ程背骨の動きは分かり難いのです。
そこでもう一度、この違いを体感的に確認します。左手に物差し(のようなもの)を握り、柱(か机の脚)に面して立ち、柱の右側面が右脇前に来るように体の位置を調整します。ここで物差しを柱の右側面に当て、前を向いたまま(大切です!)、左腕で物差しが撓む程の強さで左へ引きます。この時の脚腰背骨の踏ん張り方を確認して下さい。これが「体で腕を引く」動きです。
この時、胸の後の背骨が左へ弓なりに張り出し、上体(胸)が右に回るのが感じられます。これに対して、物差しを柱の右側面に当てたまま、腰の背中(腰椎部分)を左に引いて腕を引いてみて下さい。すると、腰が左へ回って腕を引きますが、柱を強く左へ引く力は出ません。これが「体が腕を引く」動きです。この時は胸の後の背骨(胸椎部分)が右に引かれ、上体は左に回ります。
腰が大きく左へ回ると、背骨が右に傾いて体が左に回り右足に体重が残る、いわゆる「明治の大砲」の動きになります。昔から嫌われて来た動きです。物差し一本で、背骨(胸椎)を左へ引いて打っているか、腰椎を左へ引き背骨(胸椎)を右に引いて打っているか、確認して下さい。明治の大砲型に近い人は、これであちらの世界からこちらの世界に飛び移る可能性が開けます。
この違いを生む決定要因は、膝と足の使い方にあります。膝と足は、腰の回転を止めて、脚腰の動きを腕に動きを伝えなくてはなりません。これについては次回に書きます。
この違いを書いたのが、「インパクトでは「体が腕を引く」は不可、「体で腕を引く」が正解」(06-08-26)で、その後もこれを補足する話を書いて来ましたが、違う世界の感覚の理解には役に立たなかった気がします。それ程背骨の動きは分かり難いのです。
そこでもう一度、この違いを体感的に確認します。左手に物差し(のようなもの)を握り、柱(か机の脚)に面して立ち、柱の右側面が右脇前に来るように体の位置を調整します。ここで物差しを柱の右側面に当て、前を向いたまま(大切です!)、左腕で物差しが撓む程の強さで左へ引きます。この時の脚腰背骨の踏ん張り方を確認して下さい。これが「体で腕を引く」動きです。
この時、胸の後の背骨が左へ弓なりに張り出し、上体(胸)が右に回るのが感じられます。これに対して、物差しを柱の右側面に当てたまま、腰の背中(腰椎部分)を左に引いて腕を引いてみて下さい。すると、腰が左へ回って腕を引きますが、柱を強く左へ引く力は出ません。これが「体が腕を引く」動きです。この時は胸の後の背骨(胸椎部分)が右に引かれ、上体は左に回ります。
腰が大きく左へ回ると、背骨が右に傾いて体が左に回り右足に体重が残る、いわゆる「明治の大砲」の動きになります。昔から嫌われて来た動きです。物差し一本で、背骨(胸椎)を左へ引いて打っているか、腰椎を左へ引き背骨(胸椎)を右に引いて打っているか、確認して下さい。明治の大砲型に近い人は、これであちらの世界からこちらの世界に飛び移る可能性が開けます。
この違いを生む決定要因は、膝と足の使い方にあります。膝と足は、腰の回転を止めて、脚腰の動きを腕に動きを伝えなくてはなりません。これについては次回に書きます。
「直線打法」の原型で転がす
「直線打法」の原型になる転がしがあります。これで、大きな動きでは実行し難い、腕を固定して体で振る動きの効果が簡単に理解できます。
グリーン周りに近づくと、パターで転がして羨ましい程上手く寄せる人がいます。しかし、グリーンのエッヂを超える所まで空中を運ぶ必要がある場合は、これは使えません。そこで、可能な限りロフトの少ないアイアンで転がすことになります。ロフトが少ないと、ボールの回転などの難しい問題が減るからです。
この場合、「パットでも背骨の動きは同じ」(06-08-28)に書いた要領で、左手をクラブのグリップの下から当て、右手を横から当てる形で握ります。左手が上、その下に右手が来ます。これで長さが丁度良くなるように両手の位置を下げます、クラブの長さによっては、右手の親指と人差し指がシャフトに掛かる形になり、垂直に近くシャフトが立ちます。
この体勢で両腕の仕組みを固めると、ヘッドがほぼ左脚内側の線にきますから、ボールを左足先近くに置いて打つことになります。もちろんこれは状況に応じて調整が必要です。この両腕と体の体勢では、腕だけを振る動きは不可能ですから、必然的に肩で右に引き、背骨(胸椎)で左へ引いて打つことになります。完全な「直線打法」の動きになります。
注意すべき点は、両足を目標方向と直角に構えて膝を固めることです。足先が外側に開くと、ヘッドが円弧を描き、真っ直ぐ打てなくなります。
この打ち方ではボールが真っ直ぐ飛びますから、着地点を決めてそこを目指して打つだけの、全く簡単な打ち方になります。後は転がりの距離感ですが、動きが安定していますからこれも掴みやすくなります。この打ち方はショート・ゲ-ムの名手ポール・ラニアンの「完全なるショート・ゲ-ム」(水谷準訳 ベースボール・マガジン社)のチップ・ショットの説明にほぼ一致します。
全く駆け出しのゴルファーだった頃、この打ち方でチップ・インした経験が懐かしく思い出されます。
グリーン周りに近づくと、パターで転がして羨ましい程上手く寄せる人がいます。しかし、グリーンのエッヂを超える所まで空中を運ぶ必要がある場合は、これは使えません。そこで、可能な限りロフトの少ないアイアンで転がすことになります。ロフトが少ないと、ボールの回転などの難しい問題が減るからです。
この場合、「パットでも背骨の動きは同じ」(06-08-28)に書いた要領で、左手をクラブのグリップの下から当て、右手を横から当てる形で握ります。左手が上、その下に右手が来ます。これで長さが丁度良くなるように両手の位置を下げます、クラブの長さによっては、右手の親指と人差し指がシャフトに掛かる形になり、垂直に近くシャフトが立ちます。
この体勢で両腕の仕組みを固めると、ヘッドがほぼ左脚内側の線にきますから、ボールを左足先近くに置いて打つことになります。もちろんこれは状況に応じて調整が必要です。この両腕と体の体勢では、腕だけを振る動きは不可能ですから、必然的に肩で右に引き、背骨(胸椎)で左へ引いて打つことになります。完全な「直線打法」の動きになります。
注意すべき点は、両足を目標方向と直角に構えて膝を固めることです。足先が外側に開くと、ヘッドが円弧を描き、真っ直ぐ打てなくなります。
この打ち方ではボールが真っ直ぐ飛びますから、着地点を決めてそこを目指して打つだけの、全く簡単な打ち方になります。後は転がりの距離感ですが、動きが安定していますからこれも掴みやすくなります。この打ち方はショート・ゲ-ムの名手ポール・ラニアンの「完全なるショート・ゲ-ム」(水谷準訳 ベースボール・マガジン社)のチップ・ショットの説明にほぼ一致します。
全く駆け出しのゴルファーだった頃、この打ち方でチップ・インした経験が懐かしく思い出されます。
右の壁を打つ
「左の壁に向かって打つ」という表現を聞いたことがあると思います。どうやらその真意は、左サイドの踏ん張りを確保して腕を振る、ということのようです。確かにこれは体の左への回転を止める効果があるかもしれません。もちろん、この見方に反対で、左の壁など意識するなという人もいます。
そこで提案したいのが、「右の壁を打つ」というイメージです。これは以前から考えていたものですが、上腕回旋を起動力にするダウンが、このイメージに一致する動きになります。体感的に捉えるには、右腕一本でアプローチ・ウェッヂを握り、右上腕内旋の動きでクラブを振ってみます。右上腕上腕を内側に回して小さくバック、そこから更に内旋の動きでダウンです。
この動きでは、右腕が右脇前にグリップを引き下ろし、そこからグリップは強力に左へ引かれます。体の右サイドに腕を引き下ろし、そこにある壁にヘッドを横から打ち込む形の動きになります。この一本腕でのスイングでチップ・ショットを打ってみれば、上腕を回して肘を固めながら腕を伸ばす、上腕回旋動作の威力を実感できます。
次に左腕一本で、左上腕外旋で振る動きを試します。この場合は腕が伸びて右に引かれて上がり、右脇前にグリップが引き下ろされて、そこから左脇前まで直線的に引かれます。此の動きを実行すると、バックで左の肩が前に引き出され、そのままの体勢で踏ん張ってダウンを実行することが分かります。これで右の壁が打てます。ダウンで左肩を引き戻す動きは“厳禁”です。
実は、肩の周りで腕の振りに関係する筋群の動きは、極めて複雑で、見事に協調しながら、回す動きと、前後に振る動き、左右に振る動きが次々に繋がり、バック、切り返し、ダウンが実現します。更に、ダウンでの右腕と左の脚腰、左腕と右の脚腰の繋がりもあります。少し詳しく動きを追いたいところですが、今回はとにかく動きを体感して下さい。
優れたゴルファーは、ダウンの最初の引き下ろしの動きが極度に速いのです。機会があったら確認してみて下さい。「右の壁を打つ」イメージは、この急速なダウンの呼吸(要領)の会得に役立つと思います。
そこで提案したいのが、「右の壁を打つ」というイメージです。これは以前から考えていたものですが、上腕回旋を起動力にするダウンが、このイメージに一致する動きになります。体感的に捉えるには、右腕一本でアプローチ・ウェッヂを握り、右上腕内旋の動きでクラブを振ってみます。右上腕上腕を内側に回して小さくバック、そこから更に内旋の動きでダウンです。
この動きでは、右腕が右脇前にグリップを引き下ろし、そこからグリップは強力に左へ引かれます。体の右サイドに腕を引き下ろし、そこにある壁にヘッドを横から打ち込む形の動きになります。この一本腕でのスイングでチップ・ショットを打ってみれば、上腕を回して肘を固めながら腕を伸ばす、上腕回旋動作の威力を実感できます。
次に左腕一本で、左上腕外旋で振る動きを試します。この場合は腕が伸びて右に引かれて上がり、右脇前にグリップが引き下ろされて、そこから左脇前まで直線的に引かれます。此の動きを実行すると、バックで左の肩が前に引き出され、そのままの体勢で踏ん張ってダウンを実行することが分かります。これで右の壁が打てます。ダウンで左肩を引き戻す動きは“厳禁”です。
実は、肩の周りで腕の振りに関係する筋群の動きは、極めて複雑で、見事に協調しながら、回す動きと、前後に振る動き、左右に振る動きが次々に繋がり、バック、切り返し、ダウンが実現します。更に、ダウンでの右腕と左の脚腰、左腕と右の脚腰の繋がりもあります。少し詳しく動きを追いたいところですが、今回はとにかく動きを体感して下さい。
優れたゴルファーは、ダウンの最初の引き下ろしの動きが極度に速いのです。機会があったら確認してみて下さい。「右の壁を打つ」イメージは、この急速なダウンの呼吸(要領)の会得に役立つと思います。
ダウンの起動力:脇を開けない上腕回旋
女子バレーの試合のテレビ放映が目に入ります。強力に打ち込む選手の動きの特徴は、右腕を縦に体側に沿って振る動きです。脇が空くと前腕の動きが主となり力が入らないのだと思われます。ゴルフのスイングでは、これがダウンの振り下ろしに現れます。
左腕の動きは右左(みぎひだり)、右腕の動きは後前(うしろまえ)、というのが「魔法の動き」の生みの親「革命的イメージ」です。このイメージに従って最大限に腕を振ると「魔法の動き」が現れます。腕をこの形で振ると、右上腕には内旋(内側回り)、左上腕には外旋(外側回り)の動きが現れます。当然前腕は、右前腕回内、左前腕回外です。
トップの切り返しの動きで、上腕にこの動きの準備動作が現れ、ダウンの体勢に入ります。ここから一気にダウンですが、この動作を右上腕内旋、左上腕外旋で実行します。これでグリップが右脇前に向けて振り下ろされます。両肘が固まって伸び、その限界で広背筋が腕を強力に横に振り、グリップが左脇前まで直線的に引かれます。インパクトの実現です。
筋が力を出すには、関節をまたがって捻る動きが必要です。上腕のこの動きで、腕が強力に伸びてクラブを前に振り出します。これがダウンの爆発的な動きを生む起動力になることは、既に「腕を振って脚腰に踏ん張らせる」(06-08-27)で見た通りです。
「思い切り肘を伸ばしてダウン」と言うと、脱力して腕が伸びる動きに誘われます。「右上腕内旋、左上腕内旋で一気に腕を回してダウン」と考えれば、腕の固まる正確な動きになります。右脇が空いたら絶望的です。説明は面倒ですが、二三回動きを実行してみれば、すぐ正しい動きが体感できます。
上腕が細い自分の腕を考えると、残念な気がします。
左腕の動きは右左(みぎひだり)、右腕の動きは後前(うしろまえ)、というのが「魔法の動き」の生みの親「革命的イメージ」です。このイメージに従って最大限に腕を振ると「魔法の動き」が現れます。腕をこの形で振ると、右上腕には内旋(内側回り)、左上腕には外旋(外側回り)の動きが現れます。当然前腕は、右前腕回内、左前腕回外です。
トップの切り返しの動きで、上腕にこの動きの準備動作が現れ、ダウンの体勢に入ります。ここから一気にダウンですが、この動作を右上腕内旋、左上腕外旋で実行します。これでグリップが右脇前に向けて振り下ろされます。両肘が固まって伸び、その限界で広背筋が腕を強力に横に振り、グリップが左脇前まで直線的に引かれます。インパクトの実現です。
筋が力を出すには、関節をまたがって捻る動きが必要です。上腕のこの動きで、腕が強力に伸びてクラブを前に振り出します。これがダウンの爆発的な動きを生む起動力になることは、既に「腕を振って脚腰に踏ん張らせる」(06-08-27)で見た通りです。
「思い切り肘を伸ばしてダウン」と言うと、脱力して腕が伸びる動きに誘われます。「右上腕内旋、左上腕内旋で一気に腕を回してダウン」と考えれば、腕の固まる正確な動きになります。右脇が空いたら絶望的です。説明は面倒ですが、二三回動きを実行してみれば、すぐ正しい動きが体感できます。
上腕が細い自分の腕を考えると、残念な気がします。