参議院選挙は何も景気対策を行わない民主党が大敗して終わった。世界各国は景気対策の出口戦略どころか、財政再建へと向かおうとしている。通常、景気回復過程では、政府の経済政策の終了により、景気は踊り場を向かえ、その後業績が伸び完全な景気回復を果たす。


 しかし、民主党政権下では何ら景気対策を行っていない。前政権から引きついたエコポイント、エコ減税ぐらいが日本で行われた景気対策だろう。日本経済は諸外国による景気対策の恩恵を受け、輸出で景気が回復したのだ。ところが、ヨーロッパでは金融引き締め、財政再建、増税へと向かい、中国では景気にかげりが出ると同時に、固定資産税の導入、労働者の賃金上昇の影響を受けている。外国頼みの景気回復だった日本は大打撃を受けるだろう。


 選挙では役人改革、上げ潮路線のみんなの党が躍進した。自民党にも民主党にも上げ潮派はいるが、それぞれの政党で実権を握っているのは緊縮財政派だ。みんなの党がキャステングボートを握れず、自民と民主が連立を組み、緊縮財政、増税を推し進め日本経済に引導を渡す可能性がある。

財務省は、毎週木曜日に先週分の証券売買の統計を公表している。

日本国内の投資家が外国の株式、債券をどのくらい買って、どのくらい売ったか。
逆に日本国外の投資家が日本の株式、債券をどのくらい買って、どのくらい売ったのか。


http://www.mof.go.jp/shoutou/week1023.htm


 今週は日本国内の投資家が外国の証券を8129億円の買い越し(買った証券から売った証券の額を引いたら8129億円)、逆に国外の投資家は日本の証券を1兆5778億円の売り越し(売った証券から買った証券の額を引いたら1兆5778億円)だった。



リベラル ゲート-市場


日本から多額の資金が流れ出したことが分かる。


日本人も、外国人も日本の日本市場に魅力を感じていないのだろう。



下図は、アメリカダウ指数(緑)、イギリスFT100指数(青)、日経225(赤)を表している。
 日本の株は1990年から落ち続けていることが分かる。失われた10年とか15年とか言われているが、20年たっても未だ回復できない状況だ。こんな日本株には、誰も魅力を感じないだろう。日本よりアメリカ、それ以上に中国、インドなどに投資した方が、有利と考えるだろう。



リベラル ゲート-バブル

国の体制は4つの主要な要素から成り立っている。



リベラル ゲート-要素




主権者  国の全ての権限の源は誰が持っているのか。立憲国家ではその権限は憲法の形で為政者への命令となるから、憲法の制定、改正権を持つ者が主権者となる。


元首   国の代表権者は誰なのか。人間の集団ならどんな団体でも代表者が居る。会社では代表取締役、町内会では町内会長。家族では世帯主。県では知事。国では元首と呼ばれる。


 勝手に1国民が国家間の条約を結べない。必ず国との契約では元首の名前で行われる。現在の日本は、条約は天皇の名前で行われ、国と国民の契約である憲法やその他の法律は天皇の名前によって交付される。 天皇が国を代表していて元首なのだ。



政治の目的 民主主義とは国民一人一人のために政治を行う制度だ。反対に全体主義は全体のために政治を行う。全体とは、国家であったり、民族であったり、宗教であったりするが、全体の為に個人が犠牲になることを強いる。たとえば、大日本帝国では「お国の為」と称して神風特攻隊や人間魚雷回転などの自爆攻撃をさせられた。また、現在イスラム原理主義組織が自爆攻撃を行っている。それも宗教のために個人を犠牲にする。


 第二次世界大戦の影響で、全体主義(イタリアファシスト党に代表される)、国家主義(国家社会主義ドイツ労働党に代表される)と言う言葉に対して嫌悪感を覚えるが、単に「お国の為に特攻した」といわれると尊敬の念が芽生える。しかし、それが全体主義の魔力だ。


経済   自由に経済活動を行える自由主義と、政府が経済を管理する社会主義がある。



リベラル ゲート-社会


自由主義では、他人の経済的自由を保障するため、市場の独占は許されない。自由主義では独占禁止法は経済の憲法といえる。しかし、社会主義では政府がコントロールしやすいと事もあり、市場の独占は容認される。


自由主義では価格の決定は競争により、妥当な価格まで下げられる。しかし社会主義では政府のお墨付きが必要だ。


社会主義では参入規制をおこない、既得権益を守るが、自由主義では自由に仕事をすることが出来る。自由主義は機会の平等が保障されている社会だ。




菅総理大臣が所信表明演説を行った。


 事業仕分けも密約もまるで手柄のような話しぶりだった。菅総理大臣は、副総理兼国家戦略室長の時に、自民党の案と全く同じ内容のものを出して、自民党は出来なかったじゃないか啖呵を切ったが、実際は、何もせず、自民党の案をそのまま出したのではないか。


 サブプライムから始まった恐慌では国家戦略が重要で、恐慌時に育てた政策が恐慌後に一変させる。前回の恐慌ではドイツがアウトバーンを作り自動車産業を育成したため、ドイツの自動車産業は世界に冠たるものになった。


今回の恐慌では、


 中国が、世界の資源の囲い込みを行い、産業を高付加価値化させている。


 アメリカは、スマートグリット、風力発電に多額の出資をし、またクラウドコンピューティングを進めている。


 韓国は、大統領自らのセールスで原子力発電所システムの売り込み、高速鉄道の売り込みと社会インフラへ力を入れている。


 日本だけが、恐慌前の国家戦略で良いがはずがない。しかし、菅元国家戦略相は自民党の内容をそのまま出した。菅総理には国家戦略が無いと言わざるを得ない。


 菅総理は、評価を受けた事業仕分けも沖縄返還密約も、自分がやったように言う。一方、問題があった普天間問題には自分が関わっていないとい言う。菅総理は、何もやっていないというのが真実だろう。


 他人の手柄を自分の手柄にしてしまうような人間は組織内で嫌われていく。菅総理の性格は菅政権は内部分裂する火種と成るだろう。



 鳩山元総理はできないことハッタリで言って自滅したが、菅総理はやってもいないことをハッタリで言って自滅する可能性がある。

 小泉元総理が退陣してから、安倍、福田、麻生、鳩山と一年前後で退陣に追い込まれる総理が続いている。総理大臣の資質が問題となっているが、実際は国のリーダーを決める上で独裁者や無能な者を選ばないように政治制度として工夫されている。


  たとえば、アメリカの大統領制では有権者は、大統領を直接選ばず大統領を選ぶ選挙人を選び、その人に大統領を選んでもらう間接選挙制度だ。



リベラル ゲート-関節



 日本でも、議員内閣制で有権者は内閣総理大臣を直接選ばず、有権者が選んだ議員に選んでもらうようにしている。




リベラル ゲート-議員




 国のリーダーを直接選ばないのは、国民一人一人がそのリーダーと面識も無く、どんな性格、資質を持っているのか全くわからないからだ。議員内閣制では、議員の中から議員が内閣総理大臣を選ぶ。その人と話しをしたり、態度、行動を見たりして性格を判断して、問題のない総理大臣を選べるはずである。


 しかし、メディアが発達した現代では、このことはうまく機能しない。何しろ、有権者はTVを見ていて、各党の党首を良く知っている気になってしまう。(ただ、TVに移る各党の党首は良いイメージを作ることに必死になっている。本当の性格や資質は隠されてしまっている。)


 その結果、選挙民にとっては、各党党首の方が自分の選挙区の候補者よりも良く知ってるつもりになってしまう。このことが、無能な総理大臣を選ばないシステムが逆に作用して、作られたイメージの党首を見て、その政党の候補者を選ぶと云う自体が起こるのだ。そして、どんな人物か分からない候補者がその選挙区の議員となってしまう。




リベラル ゲート-実際



 各党は「誰が総理大臣にふさわしいか」と言うマスコミの調査結果を重要なファクターとして党首を選ぶ。そこには資質など全く考慮されなくなっている。人気だけで資質が無ければ国民はすぐに支持しなくなる。安倍、福田、麻生、鳩山に共通しているのはその点だ。最初、支持率が高く、すぐに下がっていく。人気だけで資質で選ばれていないからだ。(人気が高い菅総理も双だろう)


 アメリカでも、そのような状態に陥っているが、とんでもない無能な政治家は選ばれない。それは、予備選を含めると1年と云う長い選挙戦が影響している。その間、大統領候補は演説を続け、各地を遊説し、ディベートを続ける。候補者は選挙選の中で本音や性格を少しづつさらけ出し、無能な候補者は脱落していくのだ。


 無能な総理大臣を出さないためには、

  ①本来の議員内閣制に戻り、政党党首ではなく、議員候補者を見て議員候補をしっかり選ぶ。

  ②アメリカと同じように、選挙を一年近く行い、党首を丸裸にする

のいずれかだろう。

 ギリシャのソブリン債(国債)のデフォルト(国債を持っている人に金を返さない)懸念と中国の引き締め政策懸念で日本株が暴落している。


 下のグラフはアメリカのダウ30種平均(緑)、ドイツDAX指数(青)、そして日経平均(赤)のここ一年間の値動きを示したものである。日経平均のパフォーマンスが悪いのは、今回の恐慌でGDPの落ち込みが大きいのが日本で、しかも回復が遅れると予想されるからである。


リベラル ゲート-各国比較

 日本は今回の恐慌を甘く見すぎ、麻生内閣で経済対策が送れた。また日銀も金利引き下げや量的緩和などの政策を渋り、日本の景気が悪化したのだ。鳩山内閣は、公共事業を切って内需拡大で経済対策を打つと言っていたが、何もやっていない。



 その結果、外需頼みの日本は、ギリシャのソブリンリスクに伴うユーロ安の影響をもろに受けることになった。


 本日、日経平均は9500円を割り込んだ。割り込むときには加速的に下げ幅を伸ばした。その原因は日経平均リンク債がロックインしたことによるものだといわれている。


 日経平均リンク債とは、たとえば日経平均が9500円を割り込まなければ年利7%とするというような債権である。(ただし、9500円割り込むと日経平均の株価に応じて元本割れもありうる。)


 債権の仕組みは通常の債権とプットオプションを売って、その売却代金を金利に上乗せするものだ。プットオプションとは、株価の保険のようなもので、たとえば、売り手は「株価が下がっても9500円で日経平均を買い取ります。その代わり掛け金を払ってください」というものである。


 日経平均リンク債がロックインする(9500円を割る)と損失を回避するために日経平均を売る動きが出て日経平均を押し下げることになるのだ。


 日本はずっと低金利政策を行っているため、証券会社は株などのリスク商品を嫌う金持ち高齢者などに高利回りの債権として、日経平均リンク債をたくさん売っている。日経平均リンク債が市場に出回っているのは、日本の低金利政策によるものだといえる。これは、あまりにも不健全の政策だ。


 低金利政策を続ける以上、日経平均リンク債は売れ。 これからも、株価が落ちると、ロックインに伴う下げで他の国よりも株価を大きく下げることになる。



 これを回避するには金利を上げなければならないが、上げると日本経済は崩壊するかも知れない。それなら、政府紙幣を大量発行して、ジャブジャブにしながら、その現金を金利を上昇させて吸収する方法がある。これなら、政府紙幣の量をコントロールしながらインフレーションに持っていくと同時に金利も上げれる。

 ギリシャ国債のデフォルト懸念から、世界同時株安となっている。ギリシャは社会主義勢力が政権を握り、公務員比率が非常に高い国だ。国民が全員公務員である共産主義国が崩壊した理由が、公務員の勤労意欲が全く無いことにある。公務員の多さは国力にとってマイナスだ。



 一方、自由主義国では公務員は民間に養われている。公務員が多ければ多いほど、民間が支えなければ成らない不労者が多くなる。民間は公務員を養う重荷を背負いながら、世界と競争しなければならないから大変だ。公務員が少なければ少ないほど、競争力が出る。



 今、日本でも役人の高給与、天下り、仕事サボりの問題が大きく成っている。民主党は公務員改革をするといいながら、消極的だ。それは民主党の支持母体が公務員の労働団体である自治労であるからだ。さらに、日本には公務員の他に、NHKや郵政など政府に保護される準公務員と呼べる多くの被養人がいる。日本もギリシャと同じ様に、多くの不労公務員を養いながら世界の競争にさらされている。



 日本がギリシャにならないためには、養われている公務員を、養っている民間人にして活力を発揮してもらうべきだろう。


 民主党は郵政改悪で都会で高密度で存在する特定郵便局を優遇することになった。それは、現在アメリカの2倍である郵便料金をさらに引き上げることになる。企業が郵便を使って事業活動を進める上でコスト高になる。その結果、民間の競争力は失われるのだ。



 さて、ギリシャがデフォルトするかどうかだが、公務員が政府の給与、ボーナスカットを受け入れるどうかだが、火炎瓶を投げて人を殺すなど激しい抵抗がある。公務員が国民の事を考えて給与削減を受け入れれば良いが、自分の既得権益を守っているのだ。しかし、最後には政府案を受け入れてデフォルトを避けてくれるのではないだろうか。(単なる期待だが)


 ギリシャがデフォルトしたら、まず野村ホールディングなどギリシャ国債を大量に買っている企業や、EU諸国がバランスシートを悪化させる。さらにギリシャ国債のCDSを売っている金融機関のバランスシートを悪化し、倒産する金融機関もでるだろう。既に下落が始まっているユーロもさらに下がる。その結果、ユーロで外貨準備していた国々にも悪影響を与える。


 ただ、ギリシャのデフォルトはユーロ圏内の経済力から言って、アメリカのサブプライムから始まった(日本の量的緩和が原因)大恐慌より被害は軽い。投資家は絶好の買い場とみなして、買いに走るだろう。すなわち、株式の暴落はあっても、すぐにリバウンドするはずだ。

 鳩山総理大臣は、普天間問題と小沢問題で限界に達している。しかし、鳩山氏は「首相退任後、政界に残ってはいけない」と自民党の森元総理らを批判していたから、自身が退陣すると議員まで辞めなければならなく成っている。

 自分の発言によって、鳩山総理はギリギリまで総理大臣の椅子にしがみ付いるのだ。しかし、鳩山氏は辞めざるを得ないだろう。第一のタイミングは選挙に勝てないと判断した民主党党員による鳩山降ろし。第二のタイミングは参議院選挙で大負けして、政界再編が起こった時だ。


 ポスト鳩山は誰だろうか?


 ①菅副総理

   一番可能性があるのは菅副総理だ。菅副総理は内閣で何も仕事をしていない。国家戦略室長として、日本の戦略を練らなければならなかった立場にありながら、自民党時代の戦略をそのまま出しただけだった。

 主要国はこの大恐慌をチャンスと見ている。アメリカがスマートグリッドに多額の予算を付け、クラウドコンピューティングに政府が関与ている。韓国では、国家をあげて原発受注(軍事協力も含む形で)、高速鉄道売り込みをしている。中国は資源の囲い込みめざし世界中の利権を買い漁るとともに、労働集約型産業から高付加価値産業の誘致へと動いている。

 主要国がこのように動いている中、何もしないことで内閣と距離を置き、内閣の失敗の責任を自分に降りかからないようにしているのだ。民主党最大派閥を持つ小沢氏とも親しく総理に一番近いだろう。

 日本経済にとっては経済も知らず、戦略も持たない菅総理誕生は最悪のシナリオだろう。


 ②小沢幹事長

   小沢幹事長は民主党最大派閥を持つ。検察審査会から起訴相当と断じられた小沢氏が自身の保身のために最高権力者である総理大臣に立候補する可能性がある。その場合、最大派閥をバックに簡単に総理大臣になれるだろう。


 ③原口総務大臣

   小沢氏の操り人形として、総理に担がれる可能性があるが、幾ら「担ぐ神輿は軽い方が良い」とは言っても軽すぎる。党が分裂する可能性すらある。


 ④前原大臣、岡田大臣

   反小沢の総理大臣が選出された場合、小沢派および、社会主義派の離脱の可能性がある。



 日本経済に最も良いのは、政界再編だが、自民党を離脱した与謝野氏、舛添氏が野合を組んだことが最悪だ。自民党も、これらの新党も分裂させ、民主党も分裂させ、政界全体をきれいに再編させなければならない。

そんなことが出来るだろうか。

 平沼氏を代表とし、与謝野氏を共同代表とする新党「たちあがれ日本」が旗揚げされた。党の綱領は



1.自主憲法
2.信頼される行政
3.社会保障制度、雇用の創造
4.資源戦略の確立
5.環境型先進国
6.教育の振興
7.選挙のための政治から、政策の実現へ


の7項目だ。


 第一番目に自主憲法が掲げられて独自性が認められるが、他の項目は、内容はさて置き、どんな政党も否定しない項目だ。この「たちあがれ日本」が他の政党と異なる点は第一項の自主憲法制定だけだろう。



 この自主憲法とは、「日本国憲法は連合国に押し付けられた憲法だから、日本が独自に憲法を作るべきだ」という主張の表れだ。


 日本国憲法は主権者が国民であると規定されている。つまり、憲法改正権者は国民だと言う意味だ。それを憲法改正でなく、自主憲法制定ということになると、主権者は国民ではないことになる。平沼氏の家系は人口の1%に過ぎなかった武士の家系であり、妻は徳川家、天皇家と関係する人だ。国民を蔑視した感情を持っていることは伺いしれる。平沼氏は、国民主権より、以前の天皇主権や、天皇を中心とする華族主権の政治制度により、国民を導く方が良いと考えいるのではないだろうか。


 保守と云うのは、長い歴史の中で生き残ってきた制度は淘汰に耐えて良いものが生き残ってきたはずだから、その制度を大きく変えることなく、少しずつ良い方向に変更した方が良いという考え方だ。生物の自然淘汰に近い考え方だろう。


 それに対して革新とは、良いと考えられるのもは今まで培われた伝統、制度は全く無視して、変革した方が良いという考え方だ。生物を遺伝子操作することに近いだろう。


 反動とは昔の制度の方が良い。昔に戻せという主張だ。



 国民主権による憲法改正でなく、自主憲法制定を目指す「たちあがれ日本」は反動政党ではないだろうか。

 亀井金融担当大臣の郵貯限度額2000万円、簡保限度額2500万円について、閣内から非難が出る中、亀井大臣は、「この案は、鳩山総理も了承している。」と述べた。当の鳩山総理は了承した覚えはないと言って混乱が続くかと思われた。しかし、亀井大臣の発言に「小沢幹事長も了承している」というものがあり、民主党は小沢幹事長に逆らえないから、鳩山総理一任のもと、亀井案で話が進むことになった。図らずも、小沢支配が依然続いていることを党内、党外に示した。



 さて、郵貯の限度額を2000万円にすると、他の銀行のペイオフが1000万円であることから、安全を求めて郵貯に金が集まる。民営圧迫だという批判の中、亀井大臣は、信用金庫などは、ペイオフを2000万円にしても良いと、中小銀行を助けるような発言をしている。ペイオフは、銀行が保険金を払って預金を保護する制度で、2000万円にすれば、保険料は倍になり、中小の銀行を圧迫することになる。亀井大臣の案はなんら他の銀行を助けることにはならないのだ。



 銀行というものは、市場で出回るマネーを増やす機能がある。それを信用創造と呼んでいる。たとえば、A氏が100万円を銀行に預けると銀行は、その資金の一部を除いて、誰かに貸し付ける。貸し付けるといっても、銀行内の口座に帳簿上は金が入ったことにするのだ。銀行がB社に99万円を貸し付けたとしよう。B社はC社に99万円を支払い、何かを購入した。C社に支払われた金も銀行口座だ。当然それは銀行に預金された状態になる。それをもとに銀行はさらにD社に貸し付ける。どんどん預金と貸付が増え続ける。これが信用創造だ。


リベラル ゲート-信用創造

 つまり、A氏の100万円が、何倍もの預金になるのだ。これがマネーサプライを増やす効果になり、増えれば増えるほど、インフレーションになる。しかし、郵貯にはこの機能がない。と言うより、貸し付けるノウハウを持ち合わせていない。つまり、郵貯に金が集まれば、信用創造されず、マネーサプライが下がり、デフレが加速する。