亀井金融担当大臣の郵貯限度額2000万円、簡保限度額2500万円について、閣内から非難が出る中、亀井大臣は、「この案は、鳩山総理も了承している。」と述べた。当の鳩山総理は了承した覚えはないと言って混乱が続くかと思われた。しかし、亀井大臣の発言に「小沢幹事長も了承している」というものがあり、民主党は小沢幹事長に逆らえないから、鳩山総理一任のもと、亀井案で話が進むことになった。図らずも、小沢支配が依然続いていることを党内、党外に示した。
さて、郵貯の限度額を2000万円にすると、他の銀行のペイオフが1000万円であることから、安全を求めて郵貯に金が集まる。民営圧迫だという批判の中、亀井大臣は、信用金庫などは、ペイオフを2000万円にしても良いと、中小銀行を助けるような発言をしている。ペイオフは、銀行が保険金を払って預金を保護する制度で、2000万円にすれば、保険料は倍になり、中小の銀行を圧迫することになる。亀井大臣の案はなんら他の銀行を助けることにはならないのだ。
銀行というものは、市場で出回るマネーを増やす機能がある。それを信用創造と呼んでいる。たとえば、A氏が100万円を銀行に預けると銀行は、その資金の一部を除いて、誰かに貸し付ける。貸し付けるといっても、銀行内の口座に帳簿上は金が入ったことにするのだ。銀行がB社に99万円を貸し付けたとしよう。B社はC社に99万円を支払い、何かを購入した。C社に支払われた金も銀行口座だ。当然それは銀行に預金された状態になる。それをもとに銀行はさらにD社に貸し付ける。どんどん預金と貸付が増え続ける。これが信用創造だ。
つまり、A氏の100万円が、何倍もの預金になるのだ。これがマネーサプライを増やす効果になり、増えれば増えるほど、インフレーションになる。しかし、郵貯にはこの機能がない。と言うより、貸し付けるノウハウを持ち合わせていない。つまり、郵貯に金が集まれば、信用創造されず、マネーサプライが下がり、デフレが加速する。
