なぜ断水になっているの?について解説します! | 佐世保市議会議員 橋之口裕太の熱血通信!!

佐世保市議会議員 橋之口裕太の熱血通信!!

元高校教師の新たなチャレンジをお伝えします!!

佐世保市内では、断水について先ほど復旧の見込みが発表されました。


昨日給水にいらっしゃる市民の皆さんは、「断水」「水不足」「節水」という言葉が飛び交う状況に「今何が起きているのか」状況を把握できないでいました。


すでに、昨晩からNHKや今朝の各新聞報道等で、九州各地で断水被害が続発し、復旧が難航していることについて、その原因について解説を交えて報道をしています。


今晩は、佐世保市水道局から提供していただいたイラストを加工したものを交え「なぜ断水になっているのか?」」について解説します。


まず、次の図をご覧ください。



ダムに貯めた水や川から取水した水(水源=水道水をつくるための原材料)を、家庭や業務用、工場用などの水道水として供給するために、浄水場(=水製造工場)できれいにします。


ここまでは、「皆さんも知ってるよ」かもしれません。


ここからが意外と多くの人が「知らなかった!!」かもしれませんが、きれいになった水(浄水)は浄水場から直接各家庭に送られているんではないんです。


佐世保市の場合、174カ所設置されている配水池という施設に一時的に浄水を貯めています。



この配水池は基本的には、高台などにあり、自然の落差を利用して、家庭に給水を行っています。


そして、配水池から、配水管(水道局が管理する水道管)で各家庭に配水をおこないますが、配水管は直接各家庭(敷地、家)の中には入り込んでいません。


「えっ!?でも蛇口をひねれば水でるじゃない何言ってるの??」


実は今回断水になった原因、そして復旧見通しが立たないほどの事態になったのは、給水管が大雪(寒さ)の影響で凍結、破損したことによる水漏れなんです。


「何いってんの!配水管も給水管も同じ水道管でしょ!!」


その通りで、同じ水道管なのですが、配水池から各家庭の敷地の外まで配水管で水を運びますが、各家庭に水を引き込むためには、配水管から給水管をつなぐ必要があります。


新しい家を建てているときに、道路をほって工事をしている様子をみたことはありませんか?


あれがは配水管と給水管をつないでいる工事なんです。


今回、断水になってしまったのは、各家庭の敷地内にある配水管が破損し、大量の水が勢いよく漏れ出したことで発生したようです。



浄水場から各配水池に浄水は供給され続けましたが、配水池に供給する水よりも、各家庭の配水管から漏れる水のほうが多いため、174カ所のうち、約40カ所の配水池の水位がほぼ0になったために、断水が発生してしまったということです。


また、高齢者世帯や空き屋からの水漏れは気づかれにくく、ひとつひとつ水漏れの原因を特定し、修理したり、止水栓を止める作業に時間を要しているようです。


現在、徐々に配水池の水位は好転しているようですが、約3,000世帯(28日20時現在)が今も断水をしており、明日も陸上自衛隊などによる給水作業が18カ所で実施されます。


今日は21時頃、1カ所給水所の様子を確認してきました。


今日は雨が降る中での給水支援活動でしたが、陸上自衛隊の隊員2名、市からは消防局の職員2名の計4名で対応していただいていました。


実は、天気予報で今日の雨が予想されていたので、給水に来られる方が雨に濡れずに給水できるようにと、昨晩のうちに、担当の消防職員が今日担当の職員に声をかけ消防署からテントを運び込んでいました。


「こうして、こうすれば濡れないで給水してもらえますね」「こうしたほうがわかりやすいですね」と自発的に行動される態度にすごいなぁと勇気づけられました。


また、灯りも少なく「暗いですよね」表示もないので「給水所って表示がないとわかりにくいですよね」と話をしたのですが、今日は投光器と給水所の表示もしっかりと準備されていました。


ただただ尊敬しました。



市内のスーパーを数カ所確認しましたが、飲料水も十分供給されているようでしたので、昨日380名程度給水があった給水所も、今日は朝から30名程度の給水という状況でした。


さて、断水の影響は、飲料だけでなく、調理、入浴、トイレ、洗濯などの生活全般に影響を与え、商売をされている人は休業による所得を失い生活基盤そのものに大きな影響を与えます。


そんな中、諫早市は市内温泉施設の無料開放を今日から断水が解除になる日まで始めました。


佐世保市にも、エコスパ佐世保(大塔)、鹿町温泉やすらぎ館(鹿町)、山暖簾(世知原)、老人・身体障がい者憩の家 いでゆ荘(広田)、老人福祉センター つくも荘(船越)、老人福祉センターすらぎ荘(花園)、老人福祉センターあたご荘(中里)、老人福祉センターよしい荘(吉井)など、市が所有(指定管理委託)、または一部関係する温泉や浴室のある施設があります。


ひとり約600円程度の入浴料も家族4人で入れば1回で2,400円です。


1月25日からの断水で、2月4日復旧見込の吉井、世知原地区では、11日間の断水になります。


何かをやれば「そこまでしなくても」と批判はつきものですが、やらないで批判されるよりもやって批判された方がいいと私は思っています。


「温泉無料」について諫早市の対応のスピードは見習いたいです。