衝撃的な事件で終わらせないために(2) | 佐世保市議会議員 橋之口裕太の熱血通信!!

佐世保市議会議員 橋之口裕太の熱血通信!!

元高校教師の新たなチャレンジをお伝えします!!

障がい者福祉について考える。

 

まずは私が住んでいる佐世保市の現状についてふれることにする。

 

そこで、佐世保市が公表している統計資料から障がい者福祉について考えを始めたい。(紹介する各データは、平成27年3月31日現在の数字を使用)

 

一言に「障がい」といっても、身体障がい、知的障がい、精神障がいに大きく分類される。

 

身体障がいには、視覚障がい、聴覚障がい、言語障がいなど、まさに身体のあらゆる機能の障がいが含まれる、あまり知られていないが、HIV感染者も、「免疫機能障害」として、病気の状況に応じて身体障害者手帳が1級~4級までの等級で取得することができる。

 

ちなみに、「身体障害者障害程度等級表」には、身体の状況に対して、1級から7級(1級から手障がいの程度は重い)まで定めてあるが、手帳が交付されるのは1級から6級までとなっおり、佐世保市における身体障害者手帳の交付は、14,384人となっている。

 

次に、知的障がい者については、障がいの程度により、最重度「A1」、重度「A2」、中度「B1」、軽度「B2」と程度が分類され、佐世保市における療育手帳の交付は、2,463人となっている。

 

ちなみに、身体障害者手帳は「身体障害者福祉法」、精神障害者保健福祉手帳は「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」に基づいているのに対し、療育手帳は「知的障害者福祉法」ではなく、1973年に現在の厚生労働省が出した通知「療育手帳制度の実施について」に基づいて行われている。

 

そして、精神障害者保健福祉手帳は、障がいの程度により、1級から3級に程度が分類され、佐世保市における精神障害者保健福祉手帳の交付は、1,949人となっている。

 

つまり、人口254,012人の佐世保市に、18,796人(※注1)も障がい者手帳を交付された方がいるという事実である。

 

実に、佐世保市民のうち、身体、知的、精神のうち、何らかの障がいを理由に手帳を交付さている方が約7.4%にもなる。

 

佐世保市の小中学生数が、20,434人(※注2)であることからも、想像以上の障がい者の多さに驚くのではなだろうか。

 

相模原市で発生した障がい者を狙った凶悪な事件。

 

「障がい者なんかいなくなればいい」と口にしたとされる容疑者。

 

「障がい者」の存在を否定するということの意味。

 

まずは18,796人と、その家族の痛みや苦しみを想像し、共有したい。

 

 

※私は基本的に「障がい」、「障がい者」という表記を使いますが、法律等により「障害」と表記されているものは、そのまま「障害」という表記を使用しています。

 

(※注1)もちろん、身体と精神、または身体と知的など重複して手帳を取得されている方もいらっしゃるので、単純に身体+知的+精神で合わせて、18,796人とはならないが把握できないのでわかりやすく単純に手帳交付人数を合算した人数を使用した。

 

(※注2)佐世保市立の小中学校に在籍する平成27年5月1日現在の児童、生徒数。