ズバッと直球で人の痛いトコロをついておいて
それが「本当の優しさ」だとか
言う人がいます。
人の弱点とかできていないところを
今の時点で（早い段階で）気づかせてあげるのが
優しさなんだ、という意見ですよね。
これね・・
うまい隠れ蓑だなーと思います。
人を傷つけておいて
「相手のために言ったんだから悪くない」って
言いたいわけですよね。
ハッキリ言いますが
本当の優しさは、どんなときも人を傷つけないように
最大限の配慮をすることです。
傷つけるとわかっていて
でもどうしても今
それを伝えなければならないなら
せめて傷が最小限になるように工夫するのが優しさだし、
その後、心の傷がパックリ開いて流血した状態で
「向き合う時間が必要だ」とかなんとか言って
放置するなんてもってのほか。
正しいことを言ったから
相手のためになることを言ったから
許されると思ったら大間違いです。
その「正しい」も「相手のため」も
言葉を発する側の価値観。
本当に「正しく」て、「相手のため」に
なっているのか怪しいものです。
・どんなふうに伝えれば
相手が受け取りやすい形になるのか
・どんな場面なら伝わりやすいのか
・今なのか、もう少し違うタイミングなのか
それを考えるのが優しさです。
間違えても直球で
相手が今置かれている状況を考慮せずに
相手に投げかけて
泣かせて傷つかせて
「自分のは本当の優しさなんだ」
「ごまかさないんだ」
なんて思わないようにしたいですね。
相手の状況を考えずに
自分のタイミングで
言葉を伝えているのであれば
それはただの怠慢。
支援者としては失格です。
本当のことを言えばいいってもんじゃないんです。
気付かせればいいってもんでもない。
人の痛いトコロや突っ込んでほしくないところを
深堀りして泣かせて
それを「カウンセリング」だとか「コンサル」だとか
言っていたりしますが
人の心は簡単にこわれますので
自己満足の支援はやめてほしい。まじで。
本当に支援ができる人は
泣かせなくても、深堀りなんかしなくても
粘り強く慎重に会話を紡ぐことで
クライアントさんが自ら、何かを得るような時間を
提供できるのです。
でもそれって、
「会話をする」という行為に対して
想像を絶するほど果てしない訓練を積み
日常会話でも自分の言葉を毎回振り返り
「あの場面で会話の可能性としては
他に何があっただろうか」と
常に自分を高める努力をしています。
私自身もそうだし、
私の周りにはそういう方がたくさんいます。
「今、自分が誰かに発する一言」が
その人の人生を壊すリスクは常にあって
そのリスクを引き受けた上で
対人支援に携わらなければならない。
誰かの人生を壊すリスクを「本当の優しさ」みたいな
寝ぼけたワードでごまかしてはいけないんです。
一言の重み。
ちゃんとわかって発していますか？
言葉は凶器。
至近距離じゃないと致命傷にならないナイフなんかよりも
よっぽどこわいんですよ。
遠くからでも簡単に人を傷つけ、心を壊し、
殺すことだってできますから。
私のカウンセリングは言葉を厳選し、
クライアント様の状況に最大限に配慮して
会話を進めます。
心の安全をなによりも重視しています。
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