「どうしたら、もっと健康的なパンを作れるだろうか?」
ということを日々考えていた先に、やはり、ディンケル小麦に行きつきました。
ディンケル小麦は、栄養素が豊富というのは理解していました。
でも、「古代小麦?なんか体にいいんだろうな。」位の理解。
そこで、調べていくと、ディンケル小麦の良さは、小麦がたどってきた歴史に関わりがあることがわかりました。
読み進めていただけると嬉しいです♪
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いま日本を含め世界中の小麦の99%は、1946年からあのロックフェラー財団が品種改良に関わり、1960年から品種改良された小麦になっているとのことです。
この改良の目的は、
病害、殺虫剤、冷害や日照りなどに強い品種にして生産性を上げ、パンを加工(ベーキング)しやすくすることにありました。
この小麦の導入により、どんな環境下においても、高い収穫量を実現できる、小麦の安定生産が実現したそうです。
事実、品種改良前後の北米の小麦収穫量は10倍増えたようです。
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なるほど。
そうだったのか。
最初は少し衝撃を受けましたが、落ち着いて考えてみれば、
現代の小麦にこういう背景があることは、不思議ではなく、
また、こういうことは小麦に限ったことではないのかもしれないと思えてきました。
生産性を上げるため、大量収穫をしやすくするため、コストを下げるため、利便性を高めるため、私たちの現代の生活は、あらゆる面で、昔とはずいぶんと変わりました。
それによって、昔はなかったような病気も増えていますし、恩恵を受けていることももちろんあります。
良し悪しだけでは判断できないと思うのです。
確かなことは、小麦にもこういう歴史があったという事実です。
ディンケル小麦(古代小麦)は、この大規模な品種改良を受けていない小麦の原種にあたる古代穀物です。
品種改良をされていないので、ディンケル小麦には、小麦アレルギーを発症すると言われているたんぱく質がない(もしくは少ない)そうです。
現在、古代小麦(1960年以前の小麦)は、全世界の小麦生産量の2%以下しか作られていません。
生産性が悪いからです。
需要も少ないのかな。
ディンケル小麦は、固い殻に覆われていて、この殻を取り除くのに、とても労力がかかるそうです。
けれど、この殻のおかげで、ディンケルは、国産小麦よりふすま(外皮)などが薄い為、石臼で細かく挽く事が出来るので、栄養素が体内にスムーズに吸収されるわけなんです。