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私がお伝えしている話は「医療従事者以外でも理解のできる、日常で見られる精神医学の話」です。

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R4.6産業医の講演

こんにちは。
「なるほど&エンタメ&タメになる」精神医学を提供する、
なるタメ教育系精神科医の西井重超です。

 

産業医学が専門の精神科医として
今年の6月に産業医に関しての講演を行いました。
ご報告します。

 



 「なるタメ」精神科医の西井重超でした。
はたらく人・学生のメンタルクリニック→https://hagamen.jp/
 講演・研修の依頼→http://ws.formzu.net/fgen/S3061359/
Twitter→ http://twitter.com/nishiishigeki

ADHD適正流通管理システムによる登録~処方の流れ

こんにちは。
「なるほど&エンタメ&タメになる」精神医学を提供する、
なるタメ教育系精神科医の西井重超です。
 

今日はちょっとお堅い内容。
ADHD適正流通管理システムについてです。




ADHD治療薬のコンサータとビバンセの処方が
この度、2019年12月2日から厳格に管理されるようになりました。


どちらの薬も精神刺激薬で、
アンフェタミン類に分類される依存のリスクが高い薬剤になります。
シンプルに言うと横流しや乱用を防ぐために、
病院での処方が管理されるようになったというわけです。


非常にめんどくさくなったわけですがポジティブに言うと、
おかしなことをする人が出ないようにして
コンサータやビバンセを正しい使い方をしている本当に必要な人に届き
製造中止などに追い込まれないようにするシステムとも考えていいでしょう。


まずtwitterで速報でお伝えした内容ですが、
本日再度流通管理システム事務局に問い合わせたところ
最初にお伝えした内容より緩めの回答が得られました。
最初の情報でご不安になった方もおられたと思います。
心よりお詫び申し上げます。


*今は事務局もいろんな問い合わせが殺到しているようで、
細かい質問に関しては対応する人によって若干回答は違うこともあるようです。
(現時点で3回問い合わせしていますが、念のために同じ質問したら回答が違いました・・・。)


【患者さん向け】


①身分証明書について

2020.1.29に内容の変更通知が届きました。

【変更前】
成人の方は保険証のみでも可

【変更後】

1点の写真付きの身分証明書が必要(運転免許証、パスポート、障害者手帳など)
*もしくは写真のない身分証明書につきましては、
保険証を含めて2点以上の提示で可
学生証は、写真付きであれば1点で可(写真のないものは、2点以上の提示で可)

 

下記の修正前の記事をご覧になればわかると思いますが、

身分証明書の点については若干ゆるい基準となっておりました。

この度、しっかりしたものになったという認識でいいかと思います。

学生証でもよいということになったので、この点は明らかに改善・配慮されている感じです。

 

まぁ、ぶっちゃけ保険証を持ってる人が写真付きの身分証明書を出す場合は

2点以上提示になってしまうわけなので

写真付きでも写真付きじゃなくても同じと言われればそうなのですが・・・。

 

@@@(以下、修正前記事です)@@@
成人の場合は医療機関での提示は健康保険証のみでもいいとのことです。
もう少し詳しく言うと、健康保険証以外の身分証明書もあったら提示するのが望ましいとの回答で
「いや、どっちでもいいなら健康保険証のみでいいやん。」
とツッコミを入れたくなりますが、まぁ気にしないでください。
華麗にスルーして大人な対応をお願いします。
 

ちなみに調剤薬局では健康保険証のみでOKで、他の身分証明書は不要とのことです。
 

20歳未満の場合は健康保険証のみであれば代諾者の身分証明書が必要となっています。
つまり健康保険証以外の本人の身分証明書があればいいとのことです。
障害者手帳(身体・精神・療育)があれば大丈夫です。
ちなみに学生証にはこの場合の身分証明書にはならないとのことです。


まぁぶっちゃけ何の身分証明書で確認したかの記入欄(報告欄)はないのですが、
責任問題ですので確認を適当にやる医療機関はないかとは思います。

@@@(以上、修正前記事です)@@@

 

②代諾者とは?
保護者以外にも、保護者以外の親族、身寄りがない場合は入所している福祉施設の施設長も可能なようです。
大まかに、保護者のような立場の人というイメージで考えるようです。

 

上記①にも関わる話ですが、本人が健康保険証と障害者手帳を持っている場合に
代諾者が身分証明書を提示せず「母です」とか言ってきたら確認は難しいとのことです。


③第三者からの症状に関する情報とは
通知表、連絡帳、母子手帳以外のものとしては家族や会社の人からの情報提供でもいいようです。

マニュアル(?)には家族・友人・会社の上司・会社の同僚と書かれているようで、

問い合わせしたときには読み上げておられました。
第三者はグループホームの職員や、訪問看護など日常の介助者でもいいとのことです。
つまり日常生活を見ている人ということになります。
(ということは完全に身寄りのない人は訪問看護を利用し日常の状況を情報提供してもらうのがよさげでしょうか。)


どのような情報源によるものかはフリースペースへの自由記述になっているので、
「会社からの手紙」「家族による情報提供」などを書き込むことになるとのことです。


④同意取得時に患者及び家族に伝えるべき情報って家族への説明は必須?
患者さんが20歳未満の場合のみ家族への説明が必要です。
成人の場合は家族への説明は不要です。


ちなみにADHD適正流通管理システムで成人か未成年かの基準となる年齢は
20歳以上か20歳未満かになります。
(18歳は関係ありません。)


⑤同意書に署名について
12歳以上は患者の署名が必要です。
20歳未満は代諾者(②参照)の署名が必要です。


12歳未満→代諾者の署名のみ
12歳以上20歳未満→本人及び代諾者の署名
20歳以上→本人の署名


というわけですね。


⑥コンサータが処方できる医療機関の検索は?
流通管理システムに登録した医師のIDでログインしたら、登録医療機関が検索できるということです。
患者さんはコンサータが処方できる医療機関を調べるには、
直接医療機関のHPで処方可能な医療機関かを確認するしかなさそうです。


⑦引っ越しなどで患者カードをなくしてしまった(前のIDがわからない)
前の病院に聞いてIDを調べる必要があるようです。
医療機関は個人情報保護のために電話での問い合わせは本人確認が出来ないので応じないところも多いです。
患者さんの署名入りの文書のやり取りにて応じる医療機関もあるとは思いますが、
IDを記載した書類発行のための文書料を必要とする医療機関もあると思います。

遠方などの理由で前の病院に行けず詰むパターンがありますので、
患者カード(患者ID)はスマホで写真を撮るなどして決してなくさないようにするのが一番でしょう。


⑧前の病院がつぶれた、数年前に行ったきりなので前の病院の名前が分からない、子どもの頃に何かを飲んでいたが覚えてない
別の病院で処方してもらおうとしても、2か所3か所と複数の病院でもらおうとしたら
システム上で警告がかかるようになっています。
そういうシステムですので1人の人が複数のIDを持とうとしたら警告がかかるようになっています。


今後数年このシステムが継続した場合に、以前の治療状況を覚えていなかったり、前の病院がつぶれたりする可能性もあります。
その時は新規登録を病院で再度してもらい備考欄に「前の病院がつぶれて前IDが不明」「過去に処方歴があるが、かなり以前のため詳細が不明」など理由を書いて新規登録をすることになるとのことです。


⑨患者カードはどれくらいで届くの?
3週間程度らしいです。
初期段階ではかなり混雑すると思うのでもっとかかるかもしれません。
そこで初回処方までに患者カードの受け取りが間に合わない場合のみ、登録システムから初回処方時限定のID番号記載用紙を医療機関から発行されることになります。

となると初回に1週間分のみ処方された場合、患者カードは届かない場合が出てくると思います。
その場合は「初回処方時限定のID番号記載用紙」を2回目の処方時も発行するということになります。
それで患者カードがまだ届いていない場合のみ、処方対応ができるとのことです。

「初回処方時限定のID番号記載用紙」が2回目も利用できるというカオスが発生していますが、
ここでも華麗にスルーするという大人な対応が必要となります。

 

⑩患者カードをなくしてしまいそう

なくした場合は患者カードのIDを医療機関にお伝えください

つまり患者カード(患者ID)はもらったら即座にスマホで写真を撮る。

ただ、手続きが面倒なのでなくさないでください。

ADHDだというのはわかっていますが、マジ勘弁。ホント・・・。

(何度もなくす人は薬剤管理もリスキーなので何か月かは1週間毎での処方も検討中。)

 

⑪12月以降に他の病院に転院するには(~2020年6末までの措置)

他の病院で処方されていた証拠がある場合は、

今まで処方されていた人と同じ扱いで2020年6末まで処方が可能です。

 

他の病院で処方されていた証拠とは

おくすり手帳や他院からの紹介状

その他他院で処方していたと確認が取れた場合とのことです。

患者さんの自己申告では処方は認められないとのことで、

他の病院に変えたい人は上記の書類を必ず確保しておいてください。

特に転勤や進学の時期などは注意してください。

実際薬を持っているという事実だけでは本人が処方されたものかどうかわからないので

処方を行うことは出来ません。

 

その他他院で処方していたと確認が取れた場合とは、

例えば一部の地域は障害者手帳の診断書には内服を書く欄があるので

そういった障害者手帳の診断書もコピーも考えられます。

一方で、電話で問い合わせるという方法は本人確認ができないために

ほとんどすべての医療機関では受け付けてもらえない方法と思われますので注意してください。


【医師向け】
*キレて事務局に問い合わせする医師もいるようですが、落ち着いた対応をお願いします。(^-^;)
①論文は筆頭のみ?
筆頭のみです。
筆頭ではない方は症例報告してください。


②パスワードはなんでもいいの?
処方の時にも必要なパスワードになるので、
念のために勤務医療機関にも伝えて置くという方は
amazonとかのパスワードにはしないようにしましょう。(笑)
変更するにはログイン画面のところにある「パスワードを忘れた方へ」
みたいなところから変更を行ってください。


③医師登録は何日くらいで出来るの?
基本は3営業日くらいらしいです。
今は殺到しているから遅れるかも、と。

*新規申請はもっとかかる可能性があると他の先生からメッセージ頂きました。貴重な情報ありがとうございました。

 

④患者が患者カードやIDをなくした

上の⑦⑧をまず読んでください。


⑤患者カードが届いてないのに患者さんが来てしまった
上の⑨を読んでください。

 

⑥患者さんへの説明の冊子って?

製薬会社からもらえます。

ADHD適正流通管理システム事務局では内容はノータッチのようで、
製薬会社が出す冊子の内容が正しいかどうかは事務局ではチェックされていないとのこと。
(まぁ、正しいと思いますが。)

で、製薬会社さんに連絡したところ
冊子の内容に基づいた内容であれば冊子をそのまま利用しなくてもいいとのこと。
まぁ冊子が大事というより内容が大事という回答は杓子定規ではない常識的な回答かと思いました。
 

⑦同意書ってデジタル化できるの?

現時点(R1.12.3)では認められていません。

同じ様式であっても、製薬会社から配布される複写式の同意書しかダメです。

災害などがあって同意書が一部の地域に枯渇した場合は、

その地域は新規処方が完全に止まる仕様です。(確認済み)

当院を含めADHDをよく診ている医療機関は同意書をストックしておく必要があるようです。


 「なるタメ」精神科医の西井重超でした。

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*本記事は新しい情報があり次第適宜更新をしています、

訂正箇所を1つ1つ明示することはしませんのでご了承ください。

人生の全体攻撃をうまく取得する

こんにちは。
 「なるほど&エンタメ&タメになる」精神医学を提供する、
なるタメ教育系精神科医の西井重超です。


今日も日記のようなものですいません。
好き勝手書いているので、討論好きの人とかは読まないでください。


私は資格をいくつか持っています。
医師免許以外に代表的なもので言うと、
・日本精神神経学会 専門医
・日本産業衛生学会 専門医
です。


あと、現在クリニックの院長をしています。


私は元々成績が良くなかった方なのと親が自営業なので、
資格がちょっと好きで、自営業になってしまいました。
(資格が有効かどうかの価値観を他人と論じるつもりはありません。)

祖父・父とずっと自営業を見てきた私は、
お客さんがいないと会社がつぶれるという
ごく当たり前のことをいつの間にか考えるようになっていました。


いきなりですがドラクエの攻撃魔法は次の3種類に分けることができます。
1.単体攻撃(メラなど)
2.グループ攻撃(ギラ、バキなど)
3.全体攻撃(イオなど)

私の頭の中では資格も3種類に分けて考えます。

ドラクエのように厳密に分けることは出来ないのと、
どこに属させるか若干ブレる場合がありますがこんな感じです。
1.単体攻撃(精神保健指定医など)
2.グループ攻撃(産業衛生学会専門医、医学博士など)
3.全体攻撃(医師免許、内科専門医、精神科専門医など)


資格のメジャーっぽさが分類の根拠の1つです。
単体攻撃より全体攻撃の方が一般の人に認知や理解がされやすいという考えです。
たくさんの患者さんに来院していただけるかどうかの目安になります。
これ言うと精神保健指定医の先生は気を良くされないと思いますが、
精神科専門医の方が一般の人にはおそらくわかりやすい資格であるということです。


あとは、これこそ専門医なんてなくてもいいと考えているの方と近い意見かもしれませんが
単体攻撃は職人芸というか技術的・業務的なことに直結するものを分類させています。
経験症例数1000例とか言う条件の専門医があるとしたら、単体攻撃に分類すると思います。
資格がなくても、累計何例の手術を経験したなどもこれに属します。
凄さが分かってもらいにくいものが多いです。


グループ攻撃は単体攻撃とグループ攻撃の中間です。
医学博士は全体攻撃に入れようか迷いましたが、独断で暫定的にここに入れています。
マニアックな分野の人であれば、ある程度深い理解を得られる資格です。
怒られるかもしれませんが、放射線や病理の専門医はここかなぁ。


あ、再度言いますが、勝手に私が考えているだけであって
これについて他の人からの意見や討論は一切求めていませんので。
好きにしておいてください。


単体攻撃ばかりを磨いてきた先生は。実力や技術力を何より大事にします。
一方で全体攻撃もわりと重視する先生は、職人気質の単体攻撃重視の先生からすると
手に職をつけずに何が医療だと批判を受けることもしばしばあります。
どっちが正しいというわけでなく生き方・考え方なので押し付けるものではありません。

私はクリニックの院長をする身ですので、
従業員の皆さんの明日の給与も私の手にかかっています。
全体攻撃を取得し、多くの患者様にわかっていただき
クリニックをうまくつぶれないようにしないといけません。


なので私は全体攻撃やグループ攻撃をうまく取得しつつ、
単体攻撃で病気にトドメをさせるよう腕を磨いています。


ただやみくもに毎日を過ごすのではなく、
数年後の自分のためになるように資格取得やスキルアップを取り組んではいかがでしょうか。


 「なるタメ」精神科医の西井重超でした。
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日本産業衛生学会専門医、受験体験記(なんとか?合格!)

こんにちは。
 「なるほど&エンタメ&タメになる」精神医学を提供する、
なるタメ教育系精神科医の西井重超です。

 

九州にある産業医科大学から関西に戻って4年目、

ついに日本産業衛生学会専門医を取得できました。

令和元年(令和1年、2019年)度の日本産業衛生学会専門医試験合格です。

 

日本産業衛生学会専門医は産業医の専門医にあたる資格です。
現在、日本医師会認定専門医が10万人超いますが、
日本産業衛生学会専門医は約700人しかいません。

 

かなりレアな資格なので、合格体験記みたいなのを書いても意味があるかわかりませんが
こんな感じでしたよということを書いておきたいと思います。

 

専門医の研修制度が少しずつに変わっていっているのですが、しばらくは

 

専門医になるための研修

研修に基づいてのレポート(研修手帳)の作成

手帳の合格

専門医試験の合格

 

この流れは変わらないかと思います。

精神科専門医を取るときも同じ流れでしたし。

 

で、手帳に合格すると下記のような案内が来ます。

(白紙で出すなど暴挙に出ない限り、手帳で落ちる人はほぼいないと思います。)

 

僕は手帳で不合格にならなかった安心感から

宿泊の申し込みをしないといけないことを直前まで見落としていたのですが、

みなさんは忘れないようにしてください。

 

 

試験は1日で終わる精神科専門医より結構厳しい内容になっており、

2日間かかります。

 

1.筆記試験

2.グループ討議

3.個人面接

4.課題発表

 

の4つに分かれます。

上記画像の案内では少しわかりにくいかもしれませんが、

この4つ全てで60%以上の得点を取れば合格です。

 

1.筆記試験

2.グループ討議

3.個人面接

4.課題発表(プレゼンテーション)

 

それぞれに思ったことを書きます。

 

1.筆記試験

過去問5年分ほどの筆記試験を解けば大体傾向が見えてくると思います。

例えば労働基準法や男女雇用機会均等法の女性労働者に関わる内容とか。

最新年度分(去年分)が直前の8月初~中旬頃に発表されました。

お盆頃には出ていると思いますので、忘れずにチェックすることが大事です。

 

過去問で見てもらったらと思いますが、

○×10点、選択肢10点、穴埋め20点、記述15点×4題の合計100点満点です。

 

わからない問題が○×、選択肢、穴埋めでそれぞれ2~3割出ました。

試験が終わってから自分が分からなかった問題を他の人が知っていたら激しい劣等感にさいなまれますが、

全ての試験が終わるまでは終わったことは忘れたほうがいいです。

(私も試験が終わるまでは我慢して、すべての試験が終わってから劣等オーラを放ちました。)

 

記述は過去問と同じく「2問の内どちらか1問について、設問に記述せよ。」という問題が4つ出ました。

過去問を解いている時はこれまた劣等感にさいなまれますが、

どちらか片方だけでいいので本番ではわかる方だけを書けばいいと思えばおそらくそれなりに書けます。

 

記述の1問目は決まり的なものを知っているか。

今回は腰痛ガイドラインと労災二次健診どちらかの全容を書かせる的な問題でした。

 

記述の2問目は毎年おなじみの英語論文の図表を読むやつです。

明るさ?日照時間中の労働?かなんかの問題と、禁煙開始年齢と寿命的な問題でした。

読んでてお分かりだと思いますが、後者の方がシンプルだったのでそちらを選びました。

 

記述の3問目は記憶にございません。(汗)

化学物質系だったような気がするのですが、事例を見て対応する内容だった気がします。

実際に産業医としてどのような対応をするかを書かせる問題だった気がします。

 

記述の4問目も、事例を見て対応する内容です。

私が答えなかった方はどのような問題かは忘れましたが、

私が答えたのは不注意を主訴とした生活習慣病からの脳血管性認知症の職場支援でした。

問題文からは実はうつ病の不注意か、ADHDから来る不注意なのか鑑別がはっきりとわからない内容になっています。

身体的なfollowと手帳などの社会的支援、あと社内での両立支援の話をメインに書いた記憶があります。

 

2.グループ討議

OHASという専門医試験対策講座があります。

http://www.ihf.or.jp/index.html

受講は必須ではないのですが、受講しておくことでかなり楽になります。

4月初旬が申込日、毎年7月第1土曜・日曜が受講日です。

申込日がたった2週間で、定員もあるので忘れないように申し込まないといけません。

 

グループ6人前後の中から進行役、発表者、タイムキーパー、書記の役をして

4問程度の問題について討議していきます。

討議と言うよりみんなで力を合わせて問題解決のアイデアを出すという感じです。

 

時間の関係上で進行役、発表者、タイムキーパー、書記の中で2つの役は回ってくると思っておいてください。
なにも役に当たらない問題の時もありますが、グループ討議なのでみんなで意見を出し合います。

 

進行役:全員をまんべんなく発言させてスムーズに進行させる司会のようなもの。

発表者:出た意見をまとめて発表する。書記の書いた内容を見ながら発表。

タイムキーパー:あと何分ですとか言う。全体の時間をみつつ、話題が滞ってたら話を進めるように言ったり。

書記:言われたことをホワイトボードに箇条書きにしたりしてまとめていく。

 

これは得手不得手ありますので、どれが点数を稼ぎやすいかは一概には言えないと思います。

落としあう試験ではなく、協調性も見られていますので、誰かを攻撃するような言動は絶対に避けましょう。

一人だけ喋りすぎて他の人の発言の機会を奪うのもNGです。

1つのアイデアを出したら次の人に意見を回すという協力して合格する姿勢をみせましょう。

 

3.個人面接

研修手帳をもとに面接が行われます。

課題発表のプレゼン内容を練っている途中で呼び出されますので、

もしかしたら最初に個人面接に行く人の方が楽かもしれません。

(個人面接のことを気にせずに残りの時間を課題に集中できるため。)

 

「ここはこう書かれていますが、どのようなことをしましたか。」

という内容がほとんどでした。

健康教育とOSHMSと研究内容(学会発表の内容)と長時間労働の話は聞かれたような・・・。

 

あとは「事業所では有害業務があまりないようですが、どのような方法で有害業務を研修しましたか。」などです。

産業衛生学会では事業所の見学ツアーも行われています。

私は運よく見学ツアーに参加して他の業種・事業所での有害業務を勉強していましたので、その見学した内容について話をしました。

 

産業医を目指した理由なども聞かれましたが、

そこは専門医を目指す志高いみなさんですので特に問題なく言えると思います。

 

少なくとも圧迫面接みたいな感じではなかったです。

 

研修手帳のコピーが手元にあると思います。

知り合いの先生がいたら、(OHASで知り合った先生がいたら)

1日目の夕食後に十分に時間がありますので

2人で手帳のコピーを交換して交互にでも質問しあうのがいいと思います。

 

4.課題発表(プレゼンテーション)

課題に対して、どのように提案するかプレゼンテーションする能力を見られます。

A3くらいの画用紙に何色かのマジックで書きこんでスライドを作っていきます。

パワーポイントのスライドをアナログで作ると思ってもらったらいいでしょう。

 

2日目の朝に用意された封筒を1つずつ取ります。

その封筒の中に課題が入っており、9時になったら一斉に開封します。

 

資料持ち込みが可能なので安心してスライド作りができました。

割とマイペースにスライド作りができますが、

試験官の先生がいるので私語ができるような環境ではありません。

 

持ち込まれている資料は様々で、ガイドライン系をたくさんコピーしてきている人もいました。

8月1日あたりに労働衛生のしおりの最新版が出ますので、中災防から購入しておきましょう。

https://www.jisha.or.jp/order/index.php

ガイドラインを持ってきたい人は、最新版のしおりを読んでいくと

それぞれのページに重要なガイドラインの紹介がしてありますので

それを持っていかれたらいいと思います。(私はそこまでしませんでした。)

私が使ったのは「産業医の職務Q&A」と「労働衛生のしおり令和元年」の王道2冊のみでした。

知識がアップデートされていない病気や忘れかけている病気についての

両立支援を尋ねられたときのリスクを考えて

趣味で買ったイヤーノート2018も買っていきましたが使いませんでした。

 

スライド作り2時間30分が終わった後は発表まで途中で昼休みをはさみますが、

受験者同士は会話を行うことができます。

課題について話をすることも自由です。

緊張が緩和するのか、試験についての内容であるものの

雑談的な会話をしている人が多かったように思いました。

(私も途中まで普通に雑談していました。)

スライド作りをした部屋には試験官の先生が待機していますので、

その部屋で雑談をしたりくつろぐのは可能なものの

昼休みにスライドの手直しをしている人はいなかったように思います。

 

ここで1つ注意してほしいのは、

プレゼンに自信がない人こそ昼休みの時間を使って1-2回は小声で練習をしてください

プレゼンスライドは4-5枚になると思います。

そのまま書いたことを読んでいけば5分で終わってしまいます。

 

私は昼休みが練習するチャンスであることに気づくのが遅く、

(他の人は練習していたかどうかはわかりませんが)

なんとか1回だけ練習ができました。

おかげで練習では6-7分で終わってしまったのですが、

本番では少し小話を交えつつ10分程度に長引かせることができました。

 

本番では前日のグループ討議と同じグループメンバーに10分のプレゼンをします。

グループメンバーはプレゼンに対して8分程度質問をします。

 

課題番号が若い順番から発表させられます。

私は課題2だったので、2番目の発表でした。

 

内容は下記のような感じです。

あなたは化学物質を扱う研究所(従業員450人)の産業医です。

近年、発がん性分類に基づく化学物質の管理が強化されているので、

研究所全員に対して、その動向を踏まえた安全衛生管理について

要点を整理してプレゼンしてほしいと言われました。

 

得意ではない化学物質を引き当ててしまい少し悩んだものの、

5枚のスライドを作成しました。

20分ほどで方針を練って、残り2時間10分で

1枚15分ほどで下書きをし10分ほどでマジックで清書する感じです。

マジックは5種類ほど用意されていますが、黒・赤・青の3種類で十分です。

というか、色々色付けしすぎると見づらいスライドになるので3色をお勧めします。

 

まぁ、プレゼンはおそらく得意な方なので私なりの方法を書いておきます。

この手の発表は

「今こんなことが起こっています」

「なぜならこうなのです」

「だからこうしないといけないのです」

このフォーマットが思い浮かべば楽かなと思います。

 

つまり、

1.発がん性分類に基づく化学物質の管理が強化が色々されています(法、規則の改正)→しおり見る
2.なぜなら実際にこんな事故が起こったからです→Q&Aで過去事例見る

3.だからこういう安全対策が必要なのです→自分で考える(Q&Aで対策方法見る)

という流れでスライドを作りました。

 

正直言って資料で調べる時間はほとんどありません。

規則など事実確認だけして、あとは下書きを書いていくような感じになります。

もっと重要な規則改正があったとしても調べられなかったら手元にあるデータだけでの勝負になります。

 

最後に、課題発表だけではなく筆記試験など全体の試験勉強で使ったテキスト・教科書を書いておきます。

正直言ってメインは

1.産業医の職務 Q&A

2.労働衛生のしおり(最新版)

この2つです。

それにOHASでもらったテキストを少し使った程度です。

色んな本があって自分が持っていない本を他の人が持っていたら焦る気持ちはわかりますが、

そうそうたくさんの本を読むのは無理ですし王道の本2冊をほどほどにしっかり使ってください。

 

来年以降、専門医を取られる方は是非頑張ってください。

心身ともにしんどかったので私は二度と受けたくないです・・・。

 

「なるタメ」精神科医の西井重超でした。

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スプラトゥーンや地上戦がうまくなるADHDの治療薬?

こんにちは。
 「なるほど&エンタメ&タメになる」精神医学を提供する、
なるタメ教育系精神科医の西井重超です。
 

「ADHDの薬でスプラトゥーンうまくなるって本当ですか?」


患者さんに質問された内容です。

一瞬なんのことやらと思ったのですが、
よくよく聞いていくと覚せい剤に似ているADHDの薬があるという話に。


私は診察の場面ではコンサータの話をしましたが、調べてみたら
adderallというアンフェタミン系の薬剤がeスポーツで使用されていたとのこと。
https://www.theguardian.com/technology/2015/jul/23/anti-doping-in-e-sports-worlds-largest-gaming-organization-will-test-for-peds

結構昔の記事なのですが、今知りました。


アンフェタミン系の薬剤としては日本ではコンサータとリタリンが有名ですが、
中枢刺激薬と言われ脳のドーパミンとノルアドレナリンに作用します。
覚せい剤と同様のメカニズムで身体に作用を及ぼすので依存性などの問題で日本では規制がかかっており
申請し承認が下りた医師でしか使用ができません。


ADHDは不注意・多動衝動(多動・衝動)の大きく2つ(もしくは3つ)の症状が特徴の疾患です。
ケアレスミスが多い、忘れ物が多い、片づけられないといった不注意症状
そわそわしてしまう、すぐ席を立ってしまうといった多動症状
順番が待てない、人の質問の途中で口をはさんでしまうという衝動症状
に分けられます。


私はスプラトゥーン自体はやったことがない(youtubeで見たことがある程度)なので
どのような効果でスプラトゥーンが強くなるのかははっきりと言えませんが、
おそらく衝動性の改善及び不注意症状の改善が主な効果だとまず考えました。


そもそも成長してくると多動症状は見られなくなっていき、
成人期のADHDのほとんどは不注意症状が主体となります。
診断基準の都合で多動衝動とひとくくりにされることが多いですが、
衝動性は大人になってもある程度残る人がいます。
ADHDの衝動買いであったり、我慢できずにイライラしたりするのがそれです。


正常な方に投与したらどうなるかというデータはおそらくないので予想の範囲ですが、
即効性があり効果がはっきりしやすいコンサータは特に顕著に効果が出そうです。
ストラテラは未知数ですがもしかしたら若干効果が出るかもしれませんという程度です。
コンサータは当日に効果が得られるとは思いますが、
ストラテラは数週間かけて徐々に内服量を増やしていって効果が出てくる薬ですので
根気よく飲めるかどうかも問題になってきます。


スプラトゥーンはわからないので、ここらへんからは格闘ゲームの例えで話をさせてください。
プロゲーマーと一般人とは効果の出方というか、期待される効果が異なると考えます。


一般人の問題は沢山あって、その中には衝動性の問題が多く含まれます。
不用意な飛込み、ぶっ放し(一か八かで必殺技を出すこと)などです。
 ①丁寧な試合が出来るようになる
 ②しっかり地上戦が出来るようになる
おそらくこれができるだけでもある程度は強くなるはずです。
衝動性の問題が解消されるだけで強くなれるということです。


一方でプロゲーマーの方はおそらく極度の集中力を要すると考えます。
丁寧な動きは基本動作として出来ると思いますので、得られる恩恵としては
 ①研ぎ澄まされる集中力
目の前のことに吸い込まれて、槍のように鋭い感覚になる。
なんか怪しいこと言ってますが、こんな感覚かなと。


いや、ダメですよ。使っちゃ。
ってかADHD治療薬はADHDじゃない人には処方できないし、
さらにコンサータは規制薬なので手に入らないですから大丈夫とは思うのですが。


ちなみに手が震える人は書痙(描くときに出が震える)に代表されるように
緊張で振戦が出る症状をお持ちの人です。
多くはベンゾジアゼピン系薬剤やβブロッカーが効くことが多いので、
これはお医者さんに治療してもらってください。
メタルギアソリッドでスネークもジアゼパムを使ってますが、
あれは射撃時の手振れを少なくする作用でしたよね。
私の経験では書くときに手が震える以外に、
バイオリニストの方がコンサートで手が震えるからと治療に来られていました。


 「なるタメ」精神科医の西井重超でした。
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【学生向け】依存ってなんぞや

こんにちは。
 「なるほど&エンタメ&タメになる」精神医学を提供する、
なるタメ教育系精神科医の西井重超です。

 

ピエール瀧さんのニュースを受けて

コカインの情報が沢山世の中で紹介されています。

 

コカイン依存の細かい内容は基本的に国家試験に出ないので

今日は依存の話をしたいと思います。

 

依存は

・精神依存

・身体依存

の2つにわかれます。

 

精神依存「欲しい」「したい」「ないと不安」という感情的なものだと思ってください。

薬物でなくても生じます。

例えばインターネットゲーム依存が薬物以外の例です。

 

身体依存は薬物がなかったら体の症状が出現するというものです。

薬物がなくなると手が震えたり動悸がするなど、体が離脱症状いわゆる禁断症状を起こします。

感情的なものは関与しません。

いつもの薬がないので体が混乱して異常反応を起こすと思ってください。

 

ちなみにコカインは身体依存はない(ほぼない)と言われており、

国家試験的には精神依存のみ認めると覚えます。

 

依存症は精神依存があることを依存症と言います。

単に依存性物質というと精神依存を引き起こす物質のことを言います。

 

こんな感じで精神医学の事をほわっと書いてますので、

またよかったら手に取ってみてください。

 

 

ちなみに「いぞん」なのか「いそん」なのかとかこだわる人がいますが

そんなんどっちでも伝わればいいじゃんって思っています。

少なくともこれを読んでいるあなたの人生にはまず影響はないでしょうし。

 

教養の時間とは関係のない日常会話で

じゅうふくなのかちょうふくなのかとか言ってきたり

アボガドをアボカドと訂正してきたり

ビビンバをピビンパ訂正してくるような

めんどくさい人とは付き合えないなと

ブログを書いていて再認識しました。(そっち笑)

 

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【人生をゲームに例えると】「スキル」も「資格」も無計画な掛け合わせは意味がない

こんにちは。
 「なるほど&エンタメ&タメになる」精神医学を提供する、
なるタメ教育系精神科医の西井重超です。

 

本日は資格の話を話そうと思います。

 

「資格を掛け合わせて自分だけに出来ることを仕事にする。」
こんなことは何度も聞いたことがあるかもしれませんが、
それをゲームに例えたいと思います。

 

RPGでよく見かけるシステムなのですが、
「スキル」というものがあります。
ドラゴンクエストの過去の作品でも採用されているシステムです。

 

全てのスキルが取得できるわけではなく限られたスキルの中から
どれを取得するか考える必要があります。

資格と非常によく似ていると思います。
資格マニアで年に何十個も資格を取る方が稀にいますが
ほとんどの人は限られた時間の中でいくつかの資格に絞って取得する選択をしなければならないでしょう。

 

例えば戦士で強くなりたい人が「魔力アップ」のスキルや「魔法を唱える速さアップ」のスキルが必要でしょうか。
例えば魔法使いで強くなりたい人が「筋力アップ」や「百烈パンチ」のスキルが必要になるでしょうか。

 

多くの人が、多分違うだろうと思っていただけると思います。
そうなのです。
何をしたいかが全く見えていなければ無駄な時間をかけることになります。

 

料理を作るときに、どんな料理を作りたいかを考えずに
しょうゆ・しお・にんじん・ほうれんそう・・・適当に混ぜ合わせたらどんな料理になるでしょうか。
奇跡的においしいものが作れるかもしれませんが、
ほとんどが料理と言えないものに終わるでしょう。


 

昔習った知識がたまたま役に立ったということはあるかもしれませんが、
それで飯を食っていける程度までにたまたま持っていた過去の知識が役立つことはまずないでしょう。

 

資格もどういうことをしたいかを考えてとっていかないと

ほとんどが無駄足に終わります。

 

ただ、これだけは安心してください。
何を掛け合わせたらどうなるかは予想がつかない部分はかなり大きいので、
ほとんどの人はいくつかの資格やスキルを無駄に取っています。

その中で、世の中の情勢に合わせてスキルを発動したり、
他の人のアドバイスを聞いて上手な組み合わせを導き出したりしていきます。

 

自分だけで考えて行き詰っていたら、
ゲーム上級者(成功している人)の意見を是非聞いてみてください。

 

余談ですが、私がパーティープレイがあるゲームをする場合は回復役か補助役をすると決めています。
ドラゴンクエストXでも最初から僧侶でした。
ラグナロクオンラインは数週間でやめてしまいましたが、アコライトやってました。

 

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【人生をゲームに例えると】攻略本のゴールはALLABOUTを買うこと

こんにちは。
 「なるほど&エンタメ&タメになる」精神医学を提供する、
なるタメ教育系精神科医の西井重超です。


昨日の日記で攻略法を知ることをお勧めしました。

その中でビジネス書など書籍をお勧めしましたが、

書籍を読むときに注意点があります。

それは本にも良し悪しがあり、ダメな本が世の中には存在するということです。

全くダメな本もあれば、今のあなたにはダメな本も存在します。

 

全くダメな本は大概は初版で年単位で止まっています。

専門書であってもいいものは重版がかかります。

例えば「波動拳で 敵を ぶっ飛ばせ!」みたいな解説しか書いてない本とか・・・。

幼児向けのゲーム紹介のような本ならそれはそれで幼児が喜ぶので意味はあるのですが、

実用的価値のない本は今のみなさんには不必要でしょう。

 

今のあなたにはダメな本は、レベルに見合っていない本です。

初めてやる人は入門書からがいいでしょう。

複雑なことが書いてある本は理解ができないと思います。

ピアノならバイエルから、英語検定なら5級など優しい級から始めましょう。

ポケモンのタイプ別相性表や各技を覚えるよりまず、他に理解すべきことがあるはずです。

最近のゲームはチュートリアルが良くできているので、

ゲームが進んでいく頃には体が慣れるようになっていますが

人生はチュートリアルがないまま進んでいく場合も多いです。

難しすぎて子供が泣くと言うクレームが出た大乱闘スマッシュブラザーズSPECIALのように

いきなり大海原に放り込まれるのです。

 

 

最後はALLABOUTが活用できるようになっていれば大概のことは乗り切れるはずです。

ALLABOUTシリーズはアーケードゲーマーを育てたバイブルです。

これ一冊あればほとんどのことが書いてあるという本です。

パンチだと60分の何秒で手が伸び切って、60分の何秒で手が戻って次の技を出せるとか書いてあります。

たった60分の1秒の差で何が違うかは理解できないと思います。

このようにある一定の知識がないと理解ができないため、ある程度の予備知識を入門書などで入れておく必要があります。

 

例えば医学でも、いきなり専門医の本を読むよりは介護士や看護師レベルの本から読んだ方が分かりやすいことも多いです。

あなたにあった人生の攻略本選びをしっかりしてください。

 

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【人生をゲームに例えると】攻略法を知りたいかどうか

こんにちは。
 「なるほど&エンタメ&タメになる」精神医学を提供する、
なるタメ教育系精神科医の西井重超です。

 

正月に親戚の方からフツーに

「そんなに仕事をしていて大変じゃないのか」

と聞かれたのでその時考えた話です。

 

医師はやりがいのある仕事です。

ADHDの方や会社でうつになった方が、

治療によりうまく社会適応できるようになった時は心底嬉しく感じます。

 

一方で「仕事」自体、面白いとも感じます。

クリニックの経営なんかはシミュレーションゲームに似ています。

かの有名な街づくりゲーム、シムシティに似ているかもしれません。

財政が安定したら大きな設備をさらに設置しよう、みたいな。

 

どのタイミングで、何をすればいいかなどの攻略法は

知っていた方が明らかに有利です。

100%そうなるわけではなく不確定要素もありますが、

勝率や成功率は上がります。

 

 

攻略サイトや攻略本を読んでいる人は、

是非人生の攻略法をビジネス書などから学んでみてはいかがでしょうか。

恋愛なら恋愛指南本をオススメします。

 

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30代で開業しようとしている同級生を見てから10年前に出た本を読んで気づいたこと

こんにちは。
 「なるほど&エンタメ&タメになる」精神医学を提供する、
なるタメ教育系精神科医の西井重超です。
 

昨日イタリアンに行ったのですが、そこで同級生に10年ぶりに会いました。
「俺、来年開業するんだ。」
同級生は30代後半、そろそろ開業する同級生が増える時期かと思うようになりました。
昔は医者の開業と言えば40代~50代のイメージ、
私も早くに開業しているものの開業の早期化が進んでいると思いました。


帰宅し年始で家でゆっくり過ごす時間があり本棚の整理をしていました。
一冊懐かしい本が出てきました。
兵庫県、奈良県、福岡県、大阪府と何度も引越しをしてきたのですが、
まだ手元に残っていた本です。
 


さすがに10年以上前の本なので情報が古くなっており、
手放そうと思い少しペラペラとめくってお別れをすることにしました。

ある一節を見て、開業が早期化している理由の1つが分かった気がしました。
「バブル期であれば、都内で開業するのに五億円もかかり、金利が七%くらいしたので、利息だけで年三五〇〇万円がふっ飛ぶ計算になる。しかし、これが三億円になり利息が二・五%という時代なら金利は七五〇万円で済み、これならそれなりに所得も残る。」
(和田秀樹「医者になろうとしている君たちへ」PHP研究所、2006)
 
ちなみに私もクリニックの開業で銀行からお金を借りていますが、固定金利(借りている間はずっと同じ借り方)で1.1%です。
変動金利(日本経済の状況が変わるなどで金利が上昇する可能性のある借り方)だと0.8%と言われました。
年利0.8%とは1000万円を借りて年間利息が8万円ということです。

昔に比べて明らかに開業のコストがかからない。
自己資金がほとんどなくても、開業ができる時代になったんだと思いました。

 

プチ開業が流行る理由もわからなくない気がします。


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