攻めの学び
平素よりお世話になっております。アルペン一年の近藤優太です。ただいま私は静岡県の富士宮市に滞在しており、富士山麓にてトレーニングしています。この夏は『新しい挑戦』をテーマに、7月末から今にかけて、初めての大洗までの200kmほどの自転車トレーニング、初めてのサーフィン、そして初めての富士山登頂を経験しました。トレーニングのいずれにおいても、周りの方々に支えていただきながら挑戦することができ、『大人』になった身でありながらも、自らの未熟さを痛感する場面が多々ありました。特に富士登山では、体も装備も万全で臨んだものの高山病にひどく苦しめられてしまったのですが、たまたま近くにいたグループの方達に助けていただき、無事に下山することができました。日本一であるだけに、自然の厳しさを改めて実感した経験でした。さて、前置きが長くなりましたが、今回は入学後初学期であった春学期について書かせていただきます。結論から申し上げますと、『なんとなくうまくいった』学期でした。しかし、これは非常に悔いの残るものでもありました。入学当初、『雪を資源として活用し雪国の産業構造を変える』というAO入試で掲げたテーマがありました。自分でもこのテーマに大きな可能性を感じ、その実現に向けての学びに胸を躍らせていました。しかし、学期が進むにつれて、大学での学びや新しい出会いを通じて、自分の興味や関心が広がり、多様な視点を持つことの重要性を実感しました。やりたいことが変化すること自体は、知識の深まりと共に自然なことであり、新たな洞察やアイデアを得ることは成長の一部だと理解しています。しかし、それと同時に、初志を貫くために自分のテーマを探り続けることを怠り、ただレールに沿って授業を受けるだけの日々が続いてしまったことに悔いが残りました。初めに抱いていた情熱や目標が薄れていくのを感じながら、目の前の課題に追われるばかりで、自らの探求心を深める機会を逃してしまったのです。 SFCという環境は、自分自身で進むべき道をデザインし、主体的に動くことが求められる場所です。この自由さは大きな魅力である一方、自ら動かなければ何も得られないという厳しさも伴います。SFC生全員がそれぞれ異なるステージで生きており、自分が何を優先するかによって、SFCという環境の意味が変わってきます。その中で私は、まだ自分の道を見つけられていないという不安と焦りを感じています。 部活と学業、探求のバランスを取ることは容易ではありません。特にトレーニングには時間と体力を要するため、体力があるだけでは1日の活動を生産的にこなすことはできませんし、時間があるだけでは成果を上げることはできません。優先度と時間の割り振りをしっかりと考え、また全体のキャパシティを上げる努力が必要であることを痛感しています。明日の100パーセントが今日の120パーセントになるように、場数を踏み、もがいていきたいと思います。 秋学期は雪上での活動と学習、探求の両立が非常に困難になることが自明です。しかしこれこそが私が挑戦すべき課題だとも感じています。先輩方の助言をいただきながら、自分の進むべき道を自分でデザインしていきたいと思います。あと二週間ほどで部活が再開し、日吉に活気が戻って参ります。今後とも応援のほどよろしくお願い致します。次は一年の田口煌太郎がニュージーランドよりお届けします。