子供の食欲に一喜一憂していませんか?あなたが勇者である限りストレスは減りません。偏食は勇者ではなく賢者の知恵が必要です。
食べられるものが少ない子供にとって食卓は戦場です。主導権を取って、食べる・食べないを自分が決めるか、外交官と交渉して別の欲しいもの(お菓子、チップスなど)を手に入れるか、同盟国(多くは父親)に敵国(多くは母親)の勢力を弱体化させて逃げ切るかを狙ってきます。征服者となって弱体化した敵国(食事提供者)が白旗を振って好きなものだけを出すことを目標にしています。
子供を打ち負かして無理やり食べさせても、嫌な体験を嫌いな風味に追加して食べられないものを増やすだけです。嫌な体験をする食卓は嫌な場所となり、食事が楽しめなくなります。
「ニンジンを食べたらプリンをあげる」といった交渉は一度するとそれが普通になります。ではどうすればいいのでしょうか?
賢者となって策略を練るのです。そのためには食べない理由を知る必要があります。
発達障害やアレルギーなどの場合はこの作戦は通用しないのですが、味、匂い、食感が作る偏食、過去の体験、テレビやユーチューバーの影響、一時的なブームなど、頭で作られる偏食、虫歯、胃腸障害などの症状で作られる偏食などには対策があります。
味、匂い、食感を隠す
例えばスパゲッティトマトソースが好きな子供には、嫌いな野菜のピューレをわからない程度トマトソースに忍ばせます。食べ終わった後に「すごいね!にんじん入ってたのに食べれたね!」と褒めて、子供に美味しかった体験と達成感を味わってもらい、少々なら食べられるという自信をつけます。この方法はピザ、カレーにも使えます。
約束させる
にんじんだけが残ったお皿とにらめっこしてるなら、「一口食べたら後は残していいよ」と声がけして、どんなものも一口は食べると言う「食卓のお約束」を作ります。
体験を塗り替える
脳が作る偏食では、プチトマトが口の中ではじけて、その時のショックでトマトが食べられなくなったと言う例があります。その場合はシャーベットが効果的です。湯むきしたトマトを小さく切って砂糖を少々降って凍らせるだけです。凍ったトマトは匂いもなく、嫌な食感もなくなります。成功体験作りです。
辛抱強くなる
幼稚園児の場合、新しい食品を受け入れるまでに15回ぐらい強制されずに試す必要があると言われています。飲み込まなくても口に入れる、指で潰して硬さを味わうなど、その食材を知る機会を与えるうちに食べられるかもしれません。
見本になる
賢者は子供の見本でなくてはなりません。あなたが袋菓子をバリバリ食べながら、子供に野菜スティックを勧めても子供は不条理だと思うだけです。まずは自分の食生活を見直して良い見本を見せましょう。