甘いものが好き!でも健康のために減糖したい。そんな時に役立つのが、砂糖の代わりに使える甘味料です。

甘味料には、天然に存在するものを抽出・精製したもの、天然に存在するけれど市販品は食品原料から製造されるもの、そして天然には存在しない人工甘味料などがあります。

今回は、その中でも最近よく見かけるようになったアルロースについてお話しし

 

アルロースは天然にも存在する「希少糖」
アルロースは、果糖(フルクトース)とよく似た構造を持つ単糖です。「D-プシコース(D-psicose)」とも呼ばれ、自然界ではイチジクやレーズン、小麦、黒糖や糖蜜などに少量存在します。人工甘味料ではありません。

ただし、食品から大量のアルロースを取り出すのは現実的ではありません。

そこで市販されているアルロースは、主に果糖を原料として、酵素を使ってアルロースに作られています。つまり、「天然にも存在する糖を、糖から製造している」と考えてください。

砂糖の約70%の甘さ
アルロースの甘さは、砂糖の約70%程度なので、砂糖の1.4倍使う必要があります。

味も砂糖とほぼ同じなので、スイーツでも料理でも、砂糖らしい甘さを楽しみながら減糖できる甘味料です。

 

ただし、砂糖よりもメイラード反応が起きやすいので、甘い卵焼きに使うと焦げやすくなります。

糖なのに、ほとんどエネルギーにならない
アルロースは厳密には「糖」に分類されますが、ブドウ糖や果糖のように体内で代謝されません。

摂取したアルロースの多くは小腸から吸収されますが、人間はアルロースをエネルギーに変換する酵素を持っていないため、ほぼそのまま尿中へ排泄されます。

アメリカでは、栄養表示上のエネルギー量を1 gあたり0.4 kcalとしています。砂糖は1 gあたり4 kcalなので、カロリーは砂糖の10分の1となります。

つまり、砂糖 10 g 使うと40 kcalですが、同じ甘さにするためアルロースを14 g 使ってもカロリーはたったの5.6 kcalだけです。

血糖値を上げない
普通の砂糖を食べると、ブドウ糖が血液中に入り、血糖値が上昇し、それに反応してインスリンが分泌されます。

一方、アルロースは血糖値を上げません。

アルロースは小腸から吸収されますが、ブドウ糖や果糖のようにエネルギー源としてほとんど代謝されないため、通常の糖のような血糖上昇を起こしません。

さらに興味深いことに、アルロースを砂糖やブドウ糖などの糖質と一緒に摂取すると、糖質だけを摂取した場合よりも食後血糖値の上昇が小さくなることが、複数の研究で報告されています。

つまりアルロースは、「それ自体が血糖値を上げないだけでなく、他の糖質による食後血糖値の上昇を抑える可能性がある糖」という、とても珍しい特徴を持っています。

食べすぎ注意
アルロースは吸収されてもほとんど代謝されませんが、一度に大量に摂ると、お腹の張りや下痢などの消化器症状が起こることがあります。

健康な成人を対象にした研究では、体重1 kgあたり0.4 gまでは重い下痢などはみられませんでしたが、0.5 g/kgになると下痢が増えました。

 

体重50kgの場合、20gという計算です。

甘味料だからといって大量に使うのではなく、特に初めて使う場合は少量から試すのがよいでしょう。

まとめ
アルロースは、

  • 自然界にも少量存在する希少糖
  • 市販品は主に果糖から酵素を使って製造される
  • 砂糖の約70%の甘さ
  • 米FDAの計算では約0.4 kcal/g
  • 砂糖のような血糖上昇を起こさない
  • 砂糖に近い量で料理やお菓子に使える

という特徴があります。

「甘いものは楽しみたい。でも砂糖とカロリーはできるだけ減らしたい」という時には、とても使いやすい選択肢の一つです。

 

甘いものが好き! でも、健康のために砂糖は減らしたい。そんなときに役立つのが、砂糖の代わりに使える「砂糖代替甘味料」です。

砂糖代替甘味料には、大きく分けて、①天然に存在する成分を抽出・精製したもの、②天然に存在するが、市販品は植物を原料に製造されるもの、③天然には存在せず、化学的に合成される人工甘味料があります。

代表的な甘味料については表にまとめていますが、今回は②に属するキシリトールについてお話しします。

キシリトールは天然に存在する甘味料
キシリトールは天然にも存在する糖アルコールの一種です。果物や野菜、きのこなどに少量含まれ、私たちの体内でも糖代謝の過程で微量につくられます。

ただし、市販のキシリトールを果物や野菜から直接抽出しているわけではありません。一般的には、トウモロコシの芯や広葉樹などに含まれるキシランを分解してキシロースを取り出し、それを水素添加してキシリトールを製造します。

砂糖とほぼ同じ甘さで、カロリーは約6割
キシリトールの甘味度は砂糖とほぼ同じです。そのため、砂糖と同じくらいの量で置き換えやすいのが大きなメリットです。

砂糖が約4 kcal/gなのに対して、キシリトールは約2.4 kcal/g。つまり、カロリーは砂糖の約6割です。

我が家ではスイーツだけでなく、寿司酢や甘酢などにも使っています。砂糖に比べて焼き色がつきにくいため、焦げを抑えたい甘い卵焼きなどにも使いやすい甘味料です。

摂取したキシリトールのうち、代表的な推定では約半分が小腸から吸収されます。吸収されたキシリトールは肝臓で代謝され、エネルギー源として利用されます。

スイーツや炭水化物過多の食後には血糖値スパイク(食後血糖値が急激に上昇し、それを下げるためにインスリンが大量に分泌されて急降下する、血糖値の激しい乱高下現象のこと)が起こりますが、キシリトールは血糖値スパイクを起こさないのが特徴です。

吸収されなかったキシリトールは大腸へ
小腸で吸収されなかったキシリトールは大腸へ届き、腸内細菌によって発酵されます。

その過程で、ガスと共に酢酸、プロピオン酸、酪酸などの短鎖脂肪酸が作られます。

特に酪酸は大腸上皮細胞の重要なエネルギー源です。また、短鎖脂肪酸は腸管から吸収され、腸内環境や代謝にさまざまな作用を持つことが知られています。

キシリトールによって腸内細菌の活動や短鎖脂肪酸産生が変化することから、プレバイオティクス様の作用が期待されています。ただし、イヌリンやフラクトオリゴ糖ほどヒトでの長期的な健康効果が確立しているわけではなく、現在も研究が続いています。

大腸でできた短鎖脂肪酸も体内に吸収され、エネルギーとして利用されます。こうした大腸でのエネルギー回収も含め、キシリトールのエネルギー量は約2.4 kcal/gとされています。

虫歯を起こしにくい
キシリトールの大きなメリットの一つが、虫歯を起こしにくいことです。

砂糖は口腔内の虫歯関連菌によって発酵され、酸がつくられます。その酸によって歯垢のpHが低下し、歯のエナメル質からミネラルが失われることが虫歯につながります。

一方、キシリトールは砂糖のようには虫歯関連菌に利用されにくいため、酸の産生が少なくなります。FDA(アメリカ食品医薬品局)も、キシリトールを含む糖アルコールについて、砂糖とは異なり虫歯を促進しにくい甘味料として扱っています。

また、キシリトール入りのガムを噛むと唾液の分泌が増えます。唾液には口の中の酸を中和し、食べかすを洗い流し、歯の再石灰化を助ける働きがあります。そのため、ガムを噛むこと自体も虫歯予防の方向に働きます。

注意点
キシリトールは、一度に大量に摂取するとガス、腹部膨満感、軟便、下痢などを起こすことがあります。

健康な成人を対象とした試験では、一度に摂取して下痢を起こさなかった量の目安として、男性で約0.37 g/kg体重、女性で約0.42 g/kg体重という結果が報告されています。

単純計算すると、

体重70 kgの男性:約26 g
体重50 kgの女性:約21 g

となります(参考文献)。

ただし、これには個人差があります。また、継続して摂取することで腸内細菌などが適応し、同じ量でも消化器症状が出にくくなることがあります。

そして、もう一つ非常に重要な注意点があります。

犬には絶対にキシリトールを与えないでください。

犬がキシリトールを摂取すると、急激なインスリン分泌によって重度の低血糖を起こすことがあります。けいれん、意識障害、肝障害・肝不全などにつながり、死亡することもあります。犬が誤ってキシリトールを食べた場合は、様子を見ずにすぐ獣医師や救急動物病院へ連絡する必要があります。

まとめ
キシリトールの特徴をまとめると、
「砂糖とほぼ同じ甘さで、カロリーは約4割少ない」
「砂糖より血糖への影響が小さい」
「虫歯を起こしにくい」
「大腸で発酵され、短鎖脂肪酸をつくる」
という点が挙げられます。

砂糖とほぼ同じ甘さなので、料理やお菓子で置き換えやすいのも大きなメリットです。

一方で、一度に大量に摂るとお腹が緩くなることがあるため、最初は少量から使うのがおすすめです。そして、犬を飼っている家庭では、保管場所に十分注意してください。

 

最後に主な甘味料のまとめを以下に添付しました。

 

 

甘いものが好き! でも、健康のために砂糖は減らしたい。そんなときに役立つのが、砂糖の代わりに使える「砂糖代替甘味料」です。

砂糖代替甘味料には、大きく分けて、①天然に存在する成分を抽出・精製したもの、②天然に存在するが、市販品は植物を原料に製造されるもの、③天然には存在せず、化学的に合成される人工甘味料があります。

今回は、②に属する糖アルコールの一つ、エリスリトールについてお話しします。

エリスリトールは天然に存在する甘味料
エリスリトールは、キシリトールと同じ糖アルコールの一種です。

天然では、ぶどう、梨、メロン、スイカなどの果物のほか、ワインや醤油などの発酵食品にも少量含まれています。

ただし、市販のエリスリトールを果物から直接抽出しているわけではありません。

一般的には、トウモロコシなどのでんぷんから得られるブドウ糖などの糖質を原料として、酵母などの微生物に発酵させて作ります。

甘さは砂糖の60~80%、カロリーはほぼゼロ
エリスリトールの甘味度は、砂糖を100とすると約60~80です。

目安は、砂糖10 gなら、エリスリトールは13~17 g程度です。

そしてエリスリトールの大きな特徴が、カロリーがほぼないことです。

約90%が小腸から吸収されるが、ほとんど利用されない
エリスリトールは摂取すると、約80~90%が小腸から吸収されますが、ほとんど代謝されずに尿として排泄されるため、ほぼゼロカロリーなのです。

エリスリトールは体内でほとんどエネルギー代謝されないため、血糖値にほとんど影響がなく、インスリン分泌への影響もほぼないとされています。

キシリトールと比較すると、キシリトールは血糖・インスリンへの影響は小さいがゼロではないのに対して、エリスリトールは、ほとんど代謝されず尿へ排泄されるため、血糖・インスリンへの影響は限りなくゼロに近いという違いがあります。

大腸ではほとんど発酵されない
ここもキシリトールとの大きな違いです。

キシリトールは小腸で吸収されなかったかなりの量が大腸へ行き、腸内細菌によって発酵されます。

一方、エリスリトールは大部分が小腸で吸収されるため、大腸まで届く量自体が少ないのが特徴です。

さらに、大腸に届いたエリスリトールも腸内細菌にはあまり利用されません。

そのためキシリトールと比べると、ガスが発生しにくい反面、酪酸やプロピオン酸などの短鎖脂肪酸も作らないので、プレバイオティクス的な作用はないと考えられます。

虫歯を起こしにくい
エリスリトールもキシリトールと同様に、虫歯を起こしにくい糖アルコールです。

砂糖は口腔内の虫歯関連菌に利用されて酸を作り、歯垢のpHを低下させますが、エリスリトールは虫歯関連菌に砂糖のようには利用されません。

料理では砂糖と少し使い方が違う
エリスリトールは血糖やカロリーの面では非常に使いやすい甘味料ですが、砂糖とまったく同じように料理できるわけではありません。

まず、甘味度が砂糖の60~80%なので、同じ重量では甘さが足りません。

キシリトールと同様にメイラード反応や焼き色形成が少ないため、焦がしたくない卵焼きには適しますが、焼き色をつけたいお菓子には不向きかもしれません。

注意点
エリスリトールは他の糖アルコールと比べると、お腹への影響が比較的少ない甘味料ですが、大量に摂取すると、吸収されなかったエリスリトールが腸管内に水を引き込み、腹部膨満感、軟便、下痢などを起こすことがあります。

EFSA(欧州食品安全機関)は2023年の再評価で、エリスリトールの摂取量の目安として0.5 g/kg体重/日を設定しています。

単純計算すると、体重50 kgなら約25 g/日となります。

まとめ
エリスリトールの特徴をまとめると、

「砂糖の60~80%程度の甘さ」
「日本の栄養表示では0 kcal/g」
「血糖・インスリンへの影響が非常に小さい」
「約90%が小腸から吸収され、ほぼそのまま尿へ排泄される」
「大腸でほとんど発酵されないため、他の糖アルコールよりガスが出にくい」
「虫歯を起こしにくい」

という点が挙げられます。


 

健康や筋トレのためにプロテインを飲む人が増えています。でも、プロテインにはさまざまな種類があり、サプリの規制がない日飲んでは品質にばらつきがあり注意が必要です。

私のおすすめは、第三者認証のある無添加のホエイプロテインです。


ホエイプロテインとは?
ホエイプロテインは牛乳からチーズを作る過程でできる「乳清(ホエイ)」から作られるタンパク質です。

最大の特徴は、消化吸収が速く、必須アミノ酸、特に筋肉の合成を刺激するロイシンを豊富に含んでいることです。

筋肉の維持や増加を目的とする場合、ホエイプロテインが最も優れた選択肢と考えられています。

 

ホエイプロテインの種類
ホエイプロテインには主に3種類あります。

WPC(Whey Protein Concentrate:濃縮ホエイ)

  • タンパク質含有量:約70〜80%
  • 乳糖や脂質を数%含む(ただし乳糖の量は牛乳よりはるかに低い)
  • 価格が比較的安い
  • 味が良い製品が多い

例えば、30g摂取なら以下の通り。

  • タンパク質:約24g
  • 乳糖:約1.2~2.4g
  • 脂質:約1.2~2.4g

WPI(Whey Protein Isolate:分離ホエイ)

  • タンパク質含有量:約90%以上
  • 乳糖と脂質が低い
  • フレーバーなしだと味が劣る

乳糖不耐症の人や、余分な糖質や脂質を減らしたい人に向いていますが、ほとんどの製品には乳化剤(レシチン)、安定剤などの添加物が入っています。

 

例えば、レシチン入りのWPI30g摂取なら以下の通り。

  • タンパク質:26~28g
  • 乳糖:0.1~1g
  • 脂質:0.2~1g

WPH(Whey Protein Hydrolysate:加水分解ホエイ)

  • あらかじめ分解されているので吸収速度が速い
  • 苦味があり飲み辛い
  • 価格高め

運動量の多いアスリート向け製品です。

 

なぜホエイがおすすめなのか
ホエイプロテインは、必須アミノ酸をバランスよく含み、筋タンパク質合成を刺激するロイシンが豊富なため、筋肉をつけたい人だけでなく、高齢者の筋肉維持にも有効性が示されています。

 

植物性のプロテインはロイシン含有量が低いため、同じ量のタンパク質を摂取しても筋タンパク質合成を刺激する力は弱くなります。

日本のサプリメントは規制が緩い
日本ではサプリメントは食品として扱われているため、医薬品のような製造基準や成分検査、品質管理を法律で義務付けられているわけではありません。

もちろん真面目に製造しているメーカーも多数ありますが、市販されているサプリメントの品質には大きな差があります。

特に海外通販を含めると、表示されている成分量と実際の成分量が一致しない製品や、不純物が混入した製品が見つかることもあります。

「日本製だから安心」とは必ずしも言えません。

 

品質が気になるならNSF Certified for Sportがおすすめ
品質を重視するなら、米国の第三者認証である「NSF Certified for Sport」を取得した製品が安心です。

NSF認証では以下の検査が定期的に行われています。

  • ラベル表示どおりの成分が含まれている
  • 有害物質や重金属の検査
  • 禁止薬物の検査
  • 工場の品質管理監査

トップアスリートにも広く利用されており、品質面では世界最高レベルの認証の一つです。

タンパク質をしっかり摂るメリット

近年の研究では、健康な成人が筋肉量を維持するためには、体重1kgあたり1.6gのたんぱく質摂取が推奨されています。筋力トレーニングを行う人やアスリートでは、体重1kgあたり2.2g程度が目安とされています(参考文献)。

 

十分なタンパク質摂取には次のような利点があります。

  • 筋肉量の維持・増加
  • 加齢による筋力低下(サルコペニア)の予防
  • 骨の健康維持
  • 満腹感が得られやすく体重管理に役立つ

以前のブログにも書きましたが、食事で十分なタンパク質を摂るのが理想ですが、忙しい人には「飲むプロテイン」は便利だと思います。

 

しかしプロテインにもデメリットはあります。

ものによっては甘味料や香料、増粘剤など添加物が多く、品質の定かではない製品もあります。

必要以上に摂っても負荷をかけた運動が伴わなければ、筋肉増加効果は期待できません。
 

まとめ
プロテインを選ぶなら、科学的なエビデンスが最も豊富で吸収効率も高いホエイプロテインがおすすめです。

一般の人にはWPC、重度の乳糖不耐症の人にはWPIが良い選択となります。

また、日本のサプリメントには医薬品のような厳格な規制はないため、品質が気になる人は第三者認証であるNSF Certified for Sport取得製品を選ぶと安心です。

プロテインは筋トレをする人だけでなく、中高年の筋肉維持や健康寿命の延伸にも役立つ便利な栄養補助食品です。

 

ただし、基本は毎日のバランスの良い食事であり、プロテインはその不足分を補うものとして活用するのが最も賢い使い方と言えるでしょう。

 

夏場になると塩飴やスポーツドリンクが盛んに宣伝されますが、普通に生活しているなら塩飴やスポーツドリンクを必要としません。

 

その理由は大きく3つあります。

① 日本人はもともと塩分を摂り過ぎている
WHOの目標量は成人なら5g未満/日ですが、塩分とりすぎの日本では、男性が7.5g未満/日、女性が6.5g未満/日です。

 

ところが実際の平均摂取量はそれを上回っています。

 

最新の令和5年(2023年)国民健康・栄養調査では、日本人(20歳以上)の平均食塩摂取量は、男性が10.7 g/日、女性が9.1 g/日でした。

つまり、多くの人は普段の食事だけで必要量以上のナトリウムを摂っています。

味噌汁、漬物、醤油、パン、ハム、チーズなど、塩分は様々な食品に含まれているからです。

 

② 汗で失うのは水分の方が圧倒的に多い
汗の99%以上は水分です。

通常の生活なら、汗で失う塩分はごくわずか。失われるのは主に水分なので、まずは水分補給が必要です。

 

③ 汗腺と腎臓が塩分を調節している
人間の体は非常に優秀で、塩分が不足しそうになると汗腺と腎臓がナトリウム排泄を減らします。

そのため、毎食食べて、十分な水分補給ができていれば、塩分不足になることはほとんどありません。

 

塩飴が必要になるのはどんな時?
ダラダラと汗をかく場合です。

 

例えば、真夏に屋外で数時間以上の作業、マラソンや大量に汗をかくスポーツなどです。


こうした状況では、水だけを大量に飲むと血液中のナトリウム濃度が下がることがあり、塩分補給が有効です。

 

まとめ
普通に生活している人が夏場に優先すべきなのは「塩分補給」ではなく「水分補給」です。

日本人の多くは食事から必要以上の塩分を摂っており、塩飴が必要になるのは、
長時間、汗をダラダラかく場合に限られます。


むしろ、塩飴やスポーツドリンクを習慣的に摂ると、塩分や糖分の過剰摂取につながる可能性があります。水やお茶を基本に水分をしっかり摂って夏を乗り切ってください。

 

なぜ体重1kgあたり0.8gでは足りないのか?
厚生労働省が示すたんぱく質の推奨量は体重1kgあたり0.8g/日ですが、この量は筋肉量を積極的に維持・増加させるための目安ではありません。

その理由を説明しましょう。

タンパク質推奨量(RDA)の起源
タンパク質の推奨摂取量(RDA:Recommended Dietary Allowance)の考え方は、19世紀末から20世紀初頭にまでさかのぼります。

当時はアミノ酸の存在は知られていましたが、その役割は十分に理解されておらず、研究者は窒素出納(窒素バランス)法を用いて必要量を推定しました。

タンパク質は三大栄養素の中で唯一窒素を含むため、

  • 食事から取り込まれる窒素量
  • 尿などから排泄される窒素量


が釣り合う状態を維持するために必要な摂取量を「必要量」と考えたのです。

現在採用されている体重1kgあたり0.8g/日という値も、この窒素出納法によって算出された必要量に安全域を加えて設定されたものです。

 

なぜ0.8gでは筋肉維持に十分ではないのか
近年の研究では、この量では筋肉量の維持や加齢による筋肉減少の予防には十分でない可能性が示されています。

その理由の一つが、食品によって必須アミノ酸のバランスや消化吸収率が異なることです。

タンパク質は20種類のアミノ酸から構成され、そのうち9種類は体内で合成できない必須アミノ酸です。

筋肉を作るには、この9種類すべてが十分に供給される必要があります。

1種類でも不足すると、その不足したアミノ酸が制限因子となり、筋肉タンパク質の合成効率は低下します。

そのため、食品中のタンパク質はアミノ酸スコア(PDCAAS)やDIAASといった指標によって品質が評価されています。

一般に、卵、乳製品、肉、魚などの動物性食品は、必須アミノ酸をバランスよく含む「完全たんぱく質」とされています。

 

 

食品によって利用効率は異なる
以下の表は、卵を基準としたアミノ酸品質と、20gの完全たんぱく質を摂取するために必要な食品量を示したものです。

 

食品別、筋肉維持に使える完全たんぱく質の量

注1:WPI=ホエイプロテインアイソレート

注2:BCAA=分岐鎖アミノ酸

 

表から分かるように、同じ「20gのたんぱく質」と表示されていても、食品によって必須アミノ酸のバランスや利用効率は異なります。
 

特「ふりかけご飯だけの朝食」「菓子パンだけの昼食」「コーンバターだけのおやつ」といった食べ方だと、栄養計算で算出されたたんぱく質量の何割かは使えないため、カロリーばかりでたんぱく質不足になってしまいます。


近年の研究では、健康な成人が筋肉量を維持するためには、体重1kgあたり1.6gのたんぱく質摂取が推奨されています。筋力トレーニングを行う人やアスリートでは、体重1kgあたり2.2g程度が目安とされています(参考文献)。

 

体重50kgなら80g、アスリートの場合110gとなります。

 

まとめ
筋肉を維持しながら健康的に年齢を重ねるためには、単に「たんぱく質の量」を満たすだけではなく、質の良いタンパク質を毎食バランスよく摂ることが重要です。

前回のブログも参考にしながら、卵、肉、魚、乳製品、大豆製品などアミノ酸バランスに優れた食品を毎日の食事に取り入れ、筋肉をしっかり維持していきましょう。

 

 

カロリーだけを減らして痩せようとすると、リバウンドでかえって太りやすくなる、さまざまな栄養素が不足しやすくなるリスクが高まります。

特にたんぱく質が不足すると、筋肉量が減って疲れやすくなるだけでなく、免疫機能の低下や基礎代謝の低下を招きます。さらに長期的には、筋肉が少なく脂肪が多い「サルコペニア肥満」のリスクも高まります。

今回は、美しく健康的に痩せたい方のために、1日に必要なたんぱく質量と、その量を食事だけでどのように摂ればよいのかをご紹介します。

1日に必要なたんぱく質量
近年の研究では、健康な成人が筋肉量を維持するためには、体重1kgあたり1.6gのたんぱく質摂取が推奨されています。筋力トレーニングを行う人やアスリートでは、体重1kgあたり2.2g程度が目安とされています(参考文献)。

一方、厚生労働省が示す推奨量は体重1kgあたり約0.8gですが、これは欠乏を防ぐための最低限の目安です。健康な人であれば、体重1kgあたり1.6g程度まで摂取しても安全性に問題はないとされています(参考文献)。

何をどれだけ食べればよい?

例えば、体重50kg前後の人が筋肉を維持しながらダイエットする場合、1日約80gのたんぱく質を目標にするとよいでしょう。

朝食(約23g)
納豆 1パック(約8g)
卵 2個(約12g)
豆腐入り味噌汁(約3g)
昼食(約20g)
焼き魚 100g(約20g)
ご飯
野菜
夕食(約38g)
鶏むね肉 120g(約28g)
冷奴 150g(約10g)
野菜
ご飯

合計すると、約81gのたんぱく質を摂取できます。

参考までに、毎日約80gのたんぱく質が摂れる1週間分の献立も作成しました。

 

 

このように、市販のプロテインを利用しなくても、

  • 肉
  • 魚
  • 卵
  • 大豆製品
  • 乳製品

を毎食バランスよく取り入れることで、自然に1日80g前後のたんぱく質を摂ることができます。

 

 

もう6月!

半袖やノースリーブを着る季節を前に、「とにかく食べる量を減らして早く痩せよう」と思っていませんか?

しかし、その方法だけではリバウンドしやすく、健康的な減量につながりません。

その理由は、私たちの体にはエネルギー不足に適応する仕組みが備わっているからです。

カロリー摂取を大きく減らすと、体はまず「省エネモード」に入り、エネルギー消費を抑えようとします。

体の中で最も多くのエネルギーを消費する組織が筋肉です。そのため、食事制限だけのダイエットでは、脂肪だけでなく筋肉も失われます。

例えば、体重50kgの人が食事制限だけで5kg減量した場合、そのうちの約1~2kgは筋肉を含む除脂肪組織です。

筋肉が減ると基礎代謝が低下し、以前と同じように食事を減らしても体重が落ちにくくなるため、さらに厳しい食事制限を繰り返す悪循環に陥りやすくなります。

このようなダイエットを何度も繰り返すと、筋肉量が徐々に減り、見た目は細くても筋力や体力が低下した「サルコペニア肥満」になってしまいます。

筋肉量が不足したまま高齢になると、活動量が低下し、転倒や要介護のリスクが高まるフレイルにつながります。

健康的に痩せたいなら、減らすべきは糖分や余分な塩分、増やしたいのは良質なたんぱく質と十分な睡眠、そして適度な筋力トレーニングや運動です。

「どのくらい食べればいいの?」「どんな運動をすればいいの?」

その具体的な方法については、次回のブログでご紹介します。

 

こんにゃくと寒天はどちらも低カロリー食の代表選手ですが、成分と働きはかなり違います。

 

こんにゃく
こんにゃくの主成分は、グルコマンナンという水溶性食物繊維です。

グルコマンナンは水を吸うと強い粘性を持つゲル状になり、小腸で消化されることなく大腸へ届きます。

私たちはグルコマンナンを消化できませんが、大腸では腸内細菌によって発酵され、短鎖脂肪酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸など) が作られます。

短鎖脂肪酸には主に次のような働きがあります。

① 腸の動きを整える

短鎖脂肪酸は腸と脳をつなぐ「腸脳相関」に関与し、自律神経や腸の働きに影響を与えます。

その結果、腸の蠕動運動が促され、便通改善に役立つと考えられています。

② 腸の粘膜を守る

短鎖脂肪酸、特に酪酸は大腸粘膜の重要なエネルギー源です。

腸のバリア機能を維持し、炎症の抑制や腸内環境の改善に役立つことが知られています。

③ 食欲や血糖値の調節を助ける

短鎖脂肪酸は消化管ホルモンの分泌を促し、以下の働きが期待されています。

  • 満腹感を高める
  • 食欲を抑える
  • 血糖値の急上昇を抑える

このように、こんにゃくはダイエットだけでなく、腸内環境の改善や便秘対策にも役立つ食品です。

 

寒天

寒天の主成分はアガロースという水溶性食物繊維ですが、不溶性食物繊維のように働きます。

 

アガロースは、グルコマンナンのようなドロドロのゲルではなく、水分を抱えてしっかりと固まった状態で小腸を素通りして大腸に届きます。

 

グルコマンナンとの大きな違いは、腸内微生物のエサにはならず、ほぼそのまま便として排出されることです。

 

つまり、寒天は、腸内環境改善には役に立ちません。

 

また、水分を抱えてしっかりと固まるので、水分不足だと便秘の原因にもなります。また、痩せたいからと大量摂取すると何日も便秘に苦しむことになります。

 

寒天の上手な食べ方

ダイエットや便通改善のためには、「少量を毎食こまめに摂る」ことがおすすめです。

基本の割合は以下の通り。
 

粉寒天 2g
水 250mL

粉寒天を水に加え、沸騰後1~2分しっかり煮溶かしてから固めます。

まずは1日2g程度を目安に、味噌汁やスープに煮溶かして、サラダや酢の物に刻んで、
少しずつ加えてみましょう。

 

まとめ

  • こんにゃくの主成分であるグルコマンナンは、腸内細菌によって発酵され、短鎖脂肪酸を作ることで腸内環境の改善に役立つ。
  • 寒天は腸内細菌のエサにはなりにくいが、水分を保持して便のかさを増やし、便通をサポートする。
  • こんにゃくは「腸内細菌を育てる食物繊維」、寒天は「便の量を増やす食物繊維」と考えると分かりやすい。
  • どちらも低カロリーでダイエットに役立つが、寒天は十分な水分と一緒に、少量ずつ継続して摂ることが大切。


腸活を重視するならこんにゃく、便のかさ増しや満腹感を得たいなら寒天。目的に応じて上手に使い分けるのがおすすめです。

 


 

 

植物は動くことができませんが、動物は動くことができます。特に、泳ぎ続ける回遊魚や空を飛ぶ鳥、さらには私たちの体内で休むことなく働き続ける心臓や脳には、大量のエネルギーを消費しながら機能を維持するための仕組みがあります。

 

その仕組みを支える成分の一つが、イミダゾールジペプチド類です。食品に含まれる代表的なものには、カルノシンとアンセリンがあります。

 

これらは運動や活動によって生じる酸化ストレスを軽減する働きがあると考えられており、動物の筋肉や脳などに多く含まれています。一方、動かない植物にはほとんど含まれていません。

 

以下の表に示すように、食品によってイミダゾールジペプチドの種類や含有量は異なりますが、一般的な食事(100g)で十分な量を摂取することが可能です。

 

 

アンチエイジング

カルノシンにはアンセリンより強い抗糖化作用があります。

 

抗糖化作用とは、糖がタンパク質や脂質と化合してできる老化物質、AGEs(Advanced Glycation End Products;終末糖化産物)の生成を防ぐ働きのことです。

 

AGEs蓄積は、皮膚のシワやたるみ、血管硬化による高血圧、白内障、認知症の原因にになるので、カルノシンを多く含む肉類は、タンパク質補給だけではなく、疲労回復とアンチエイジングの効果も期待できるので、毎日食べたい食品です。

 

神経疲労回復

アンセリンは鶏胸肉や魚類、特にマグロやカツオなどの回遊魚に多く含まれる成分です。

抗酸化作用や抗糖化作用、神経保護作用が報告されており、脳の疲労軽減や神経機能の維持に役立つ可能性が研究されています。

また、魚にはアンセリン以外にも、

  • 神経機能を調節するタウリン
  • 脳の主要な構成成分であるDHA
  • 抗炎症作用を持つEPA
  • 神経代謝に欠かせないビタミンB群

が、良質なタンパク質とともに豊富に含まれています。

 

まとめ
イミダゾールジペプチド類は、疲労軽減や抗酸化、抗糖化作用などが期待されている機能性成分です。

肉や魚など、私たちに身近な食品から手軽に摂取できるため、健康維持や加齢対策を意識した食生活に取り入れたい栄養成分の一つといえるでしょう。