お正月休み中に、せっかく「今年こそ達成したいこと」を考えたにもかかわらず、
普通の生活に戻った今、もうすでに「せっかく掲げた目標を始める気力も時間もない!」なんて思っていませんか?
目標を持つことはとても大切です。どこから手をつけたら良いかわからない、挫折感を味わいたくないから最初の一歩に躊躇する、などと言い訳を考える自分を責めないでください。悪いのはあなたではなく、脳の習性にあります。
私の著書、『ビジネスエリートがやっている 最高の食習慣(略してビジ食)』らかの抜粋を中心に、脳の習性とその習性を打ち負かす方法を伝授しましょう。
脳はできるだけ楽をして、いざという時の為に余力を残す習性があります。
何度も繰り返して行う行動は、いくつもの「思考のショートカット」を作って、考えなくてもできるようにします。日常習慣は「思考のショートカットの集大成」ですから、多くの人は日常生活のほとんどを脳を使わないで過ごしているのです。
新年の抱負を達成するためには、日常習慣を変えなければならないので、怠け者の脳は色々と理由をつけて抵抗します。そんな脳の抵抗に打ち勝つためには、習慣ができるカラクリを知る必要があります。
習慣は、①きっかけ、②欲求、③行動、④満足の4つのパターンを繰り返すことで作られます。ほとんど自動的にしている歯磨きも、起床をきっかけに、スッキリ感を期待して洗面所へ行き歯を磨き、期待通りのスッキリ感を味わうことの繰り返しで習慣化しています。
新規に習慣を始めるには、この①〜④を利用して怠け者の脳を騙す必要があります。①できるだけわかりやすいきっかけ、②魅力的でポジティブな欲求、③簡単・短時間にできる行動、④高い達成感・満足、のどれか一つでも心がけるとうまくいきやすいのです。
例えば目標が、「運動量を増やす」なら、①駅に着くと、③階段を駆け上る、とすると、わざわざジムに行かなくても運動量が増えます。繰り返し続けているうちに、息切れしなくなるなどの変化期気づくことで④の満足感が生まれます。
逆に、止めたい習慣の場合は、①きっかけを隠す、②罪悪感を持つ、③ハードルを高くする、④満足度を低下させる、を心がけます。
毎日コンビニに寄る習慣をやめたいなら、コンビニのない道を歩くと、①のきっかけがなくなります。テレビを見ながらスナック菓子を食べる習慣をやめたいなら、テレビを見ない、またはスナック菓子を自宅から排除すると、きっかけがなくなり、スナック菓子を食べるハードルが上がります。
ところが、多くの場合、目標達成には、「よい習慣を作る」と「悪い習慣をやめる」の両方の努力が必要になるので、あれもこれもと初めから頑張りすぎると良い結果が生まれません。まずは習慣ができるカラクリを使って、一番やりやすいことからちょっとずつ始めましょう。
今年は始まったばかりです。あなたの目標に向かって、過程を楽しみながらゆっくりと進んでいきましょう。