ゴリラのココが
最初に断っておくけど
感動したい人は
すぐ ググって
YouTube 飛んだ方がいいよ
でもね
こういう 感動物語ほど
いや実際感動的なんだけど
気を付けた方がいい
ところもあるんだな
すぐ感動する
というのは
すぐ理解できた気になるのと同じくらい
危険なことがあるからだ
感動する力も理解する力も
ひとつの才能ではあるんだけどね
ともかくこの
ゴリラのココ
今後の人類を大きく左右する
おそらくそういう存在
オリジナル版の映画
『猿の惑星 』
最初に言語を
理解するようになったチンパンジーの話
そこから革命が起きて
猿が人類に反旗を翻す
実はその最初のケース
すでに起きているんですよ
生後3ヶ月で 病気になり
人間の手で育てられ
手話を教わります
そしてすぐ1000 以上の単語を覚え
文章を作って
人間と 手話で会話できるようになり
最終段階では
2000語以上の 単語を操る
ようになっていたと言われる
あちこちのサイト
ココが人間に
『地球を大事にしよう!』
というメッセージを送った話
載ってますよ
そもそもゴリラ
どういう生き物か?
ローランドゴリラのメス
ゴリラには2種類
山がちなところで暮らす
マウンテンゴリラと
低地で暮らす ローランドゴリラ
ココはローランドゴリラだった
ちなみにゴリラっての
まだ時々話題になる
アメリカのビッグフット
ヒマラヤのイエティ
みたいな
どっちも
未知の類人猿とされている
生き物だけど
19世紀半ばまで
そういう存在だった
探検家が見つけて 生け捕りにして
初めて実在が確認された
まだ知られるようになって
150年も経っていない
そういう生き物だ
学名はゴリラゴリラね
冗談みたいだけど本当
ゴリラのココ
人間以外の動物で初めて
人間の言語で
人間と会話ができた 生き物
名前と名指し
周りにある世界から
特定の部分を切り取り
それに名前をつける
指し示す
言語活動は
そこから始まると考えられている
赤ちゃん段階から始まっている
人間の赤ちゃん
言葉を覚える前から
周りを見ていて
指差すでしょ?
ああいう時に親も一緒に
指した方向を指差してあげた方が
いいらしいんだよね
赤ちゃんは
赤ちゃんなりに名前をつけている
と考えられている
世界を切り取る
作業しているんだね
これが言語活動の始まりなんだ
そういうことにされているね
おいおい
ちょっと触れるけど
『言葉』を覚えるとか
『言語活動』をしていたとか
『知能』があったとか
日本人ってこういうこと
簡単に言ってしまうんだよ
そこがはっきり言って
日本人の『ダメなところ』ね
いやこれ学者さんもそう
東大あたりの先生もそう
ネットであれこれ言っている
物知りさんもみんなそう
ちょっと立ち止まって考えてみよう
そもそも
知性とか知能って何?
人工知能って言うけど
そもそも『知能』というものの
厳密な定義付けができてるワケ?
例えば理解という言葉
『 理解』って何?
ときどき
心理学で言うところの
『A-HA!反応』ってのが
我々の脳内でも 起きるよね
何かがわかった瞬間
解ったと思われた瞬間
ちょっと興奮する
これをもって理解というのか?
もう わかるでしょ?
実はわかっているようで
厳密な定義付けは全然できていない
そこそこな共通認識しかないのが
こういう言葉なんだよ
日本人って
こういうことにとても鈍感ね
自殺した 文芸評論家で
江藤淳って人がいたけど
石原慎太郎さんの お友達だったね
一つ便利な言葉を作っていた
『言語空間』
『日本人』と言う 概念を
マジに説明しようとしていた だけ
江藤淳て人 まだマシだったと思うわ
言語空間
確かに『日本語』
日本人以外をほぼ使っていない 言語
この中で
『 日本語概念 』が作られ
その交換によって成り立っている
そういうスペースを
江藤さんは『言語空間』と言っていた
日本語そのものが
概念と分かちがたく結びつき
というより
日本語の中から
多言語を意識して
『 共通因数的 概念』を分離しよう
と 試みる動きすらない
そもそも
『他言語との交換』
つまり他国語への翻訳 を
意識していないということ
江藤さん
気づいていただけ鋭い
論理の世界でいうところの
tautology みたいなもの
日本語の中にある
同語反復
というより もっと言えば
概念にもなっていない
『コトバのキャッチボール』
こういうこと
日本人同士の間で
当たり前で
またあまりにも多い
江藤さん
『言語空間』という言葉
作るにあたり
日本語世界の中で
同語反復 で終わってしまう現象
これに着目していた
日本人同士で 同語反復 をやる
それができた時点で相互承認
仲間を 増やす
理解できたつもりになる
実は全然理解できていないのに
日本人は
『日本語』という言語の
外に踏み出すのが
実は大変難しい
語学ベタとかいうこと以上に
そのこと
江藤さんが言っていた
実はこのこと
言語空間の外に踏み出す 困難
認知心理学や
実はそこからも派生している
人工知能屋さん
ここに当てはまっちゃうんだよな
定義付けが
できていなければいけないのに
完全に できていない
あるいはほとんどできていない 言葉を 使う
これは
テクニカルタームじゃなく
ジャーゴン にすぎない
そういう人があまりにも多い
人工知能 理論とされるもの
現在のフレーム理論まで含めてね
MIT の Marvin Minsky
という学者が言い出したこと
現在 急速に発展しつつある
あるいは発展しつつあるように見える
新世代型人工知能
というよりその新機能
Deep Learning 機能
基礎になっているのはミンスキーの理論
フレーム理論自体
認知心理学や
言語学から来たもの
この人
『心の社会』という
有名な本を書いていて
今でも現役だと思うけど
これ 絶賛する人とそうでない人
学者であっても
『知性の 踏み絵』が できそうな感じ
私は個人的にしてます
このあたりで
ほとんどのコンピューター学者はアウト
あれは結局
よく勉強している技術屋
に過ぎない人たちね
前にも紹介したと思うけど
この事に関し
現在 宇宙物理学 にも
大きな影響を与えている
ROGER penrose という数学者
同じく邦訳みすず書房から
Minsky をコケにした本
出してるよね
原題が面白い
日本語に直訳すると
『 皇帝の新しい心』
皇帝の新しい服
これ あの有名な童話
『裸の王様』 の原題なんで
Minsky とミンスキーの人工知能理論
アンタラ『 裸の王様』だと
言ってのけたんです
人工知能コケにしている
と言ったでしょ?
竹内薫さんて人
時々テレビに出てくるけど
こっちの分野の人
ミンスキーが ペンローズに
激怒していた話どこかで していた
ちょっと数学が
人より できるからって
人の仕事を馬鹿にしやがって !
人工知能にできないことなんかない!
そう言って怒り狂っていたと
Minsky がだよ
MIT の偉い先生がね
確かにアメリカすごい国
これは私も認めるさ
ただね
早く発達した国
日本もそうだけど
こういう国特有の欠点も抱えている
Minsky は
典型的にそういう人だと思う
原理原則に立ち返って考えること
少しおろそかにするんだよね
疎かにしたまま暴走する
ペンローズは若い
少なくともミンスキーよりは若い
それでも 西欧文明の
中心地に近いところにいるぶん
原理原則から考える能力がある
そんな感じ
人工知能がすごいのは
というより人間に近づいている
ように見えるのは
当たり前なんだよ
なぜなら人間に似せた機械だから
厳密に言えば
人間の脳の働きを真似ている機械だから
ダヴィンチが作ったロボットより
現在 展示会なんかで
人間と会話しているロボットの方が
人間らしく見える
当たり前の話だよ
じゃあこのロボット
半分人間だとか
人間のプロトタイプだとか
我々普通人でも考えないよね
もっと言えばさ
人間の腕を真似してできた
パワーショベルが
人間より馬鹿力が出るからと言って
パワーショベルは 人間を超えた
パワーショベルができたから
もう人間に腕はいらない
そんなことにはならないでしょ?
人工知能だって同じこと
人間に近いことを
『真似してみせる』
この場合は
人間の『思考の手順』を
迅速かつ鮮やかに『真似してみせる』
というだけで
それが人間である
ということにはならないんだよ
『類似度が上がった』
ということに過ぎない
そもそも人間の知性が
どういうものであるか?
まだきちんと定義づけすら
されていないんだからね
ネット上で人工知能の
エバンジェリストみたいな人
結構いますけど
ちょっと考えるべきじゃないかね?
前置きだけ長くなってしまいました
ともかくゴリラのココ
ここであれこれ申すのは
やめておきましょう
YouTube でご覧になって
色々な ネット上の記事を見る
その上で考えるべきこと
皆さん お一人お一人が
考えてみるべきことじゃないかと
最後に ゴリラのココ
1971年7月4日
サンフランシスコ動物園で
生まれているんですが
その時につけられた名前はハナビコ
独立記念日 に打ち上げられる
日本製の花火にちなんだものだそう
可愛がっていた子猫が死んで
悲しむ映像
編集されているとか
批判があるみたいですが
私はココが
『猫が死んじゃった!
死んじゃった!!』
『 悲しい!悲しい !』
と手話で訴え
泣いてしまう 映像
アレ見てちょっと感動したけど
それは残念ながら 置いてありません
ゴリラのココ
プログラミングされた 人工知能ではなく
しかし人間に育てられた
知能のあるゴリラ
あれこれ見た感じ 人間に近い
そんな感じはたしかに