情報収集の手段-その具体的手順を知る(その1) | 仕事力向上!スキルアップを目指すビジネスマンを応援|自立型ビジネスマン育成塾 塾長 金子誠志

仕事力向上!スキルアップを目指すビジネスマンを応援|自立型ビジネスマン育成塾 塾長 金子誠志

仕事力向上にお役に立てる内容を書いています。仕事力向上には『総合力』が重要です。この総合力こそが、仕事のスキルアップに繋がってくるのです。

情報は数多あれど、玉石混合ゆえに見極めが必要。
その方法として、前回、生データ活用の意義を記しました。

そうは言っても、具体的に
どのようにデータを見ていいか分からない、
ということもあるかもしれません。

そこで今回と次回に分け、その手法を説明したく思います。
今回は、生情報を活かした「各種調査結果の裏読み」についてです。

◎前回記載については、こちらをご覧ください。

国、あるいは自治体、更には各企業が
さまざまな調査やアンケートを行っています。

結果を公表しているものも多いですし、
特に公共調査の場合、その詳細が公表されていることも
少なくありません。

結果自体を利用するのはもちろんですが、その舞台裏まで知れば
一見しただけでは分からないような別の側面が見え始め、
更なる活用につながっていく可能性も高まります。

では、具体的にどういった点に留意すべきか。

調査(含アンケート)の場合、
以下をチェックしてみることをオススメします。

1)調査対象/回答者構成/回答率
「誰に調査したか」はもちろん重要ですが、
それ以上にチェックすべきが
「実際に答えたのが誰か」という点。

仮に「20~60歳の男女」が調査対象だとしても、
実際の回答者の性別や年齢は、偏りがあるかもしれません。

全体の半分を20~30歳が占めているなら、
その結果は20~60歳の平均的意見とは言いにくいでしょう。

年齢構成に偏りがなかったとしても、
特定の会に属するような人が母集団となっていれば、
結果に、なんらかのバイアス(偏り)が
生じていたとしても不思議はありません。

回答率も要チェックです。
回答率が高ければ、そこになんらかのインセンティブ(報奨)が
発生している可能性も否定できないから。

インセンティブがあれば、回答者の本心とは異なる回答
増えてくることも考えられます。

 どのような人が実際に答えたか。
「結果が示す意味」を知る上で重要な点かと。

2)調査方法
調査方法によっても、回答にバイアスが生ずる可能性があります。

最近はインターネット調査が主流ですが、
例えば高齢者が対象の場合、そもそもインターネットに
接している時点で、アクティブな高齢者という見方ができ、
一般的な高齢者とは異なった思考・行動特性を持つことも
考えられます。

3)質問項目
一番注意して見るべきが、質問項目。
結果というのは、質問の仕方次第で大きく変わることがあります。

 例えば、「現状に満足ですか?」と聞けば、
「No」の回答が多くなるでしょうが、
「現状におおむね満足していますか?」と聞けば、
「Yes」が多くなるはず。

質問の仕方によって、
正反対の結果になる可能性大なのです。

選択肢から回答を選ぶ場合、他に適当な答えがなく、
仕方なしに提示された選択肢の中から
選んでいることも考えられます。

 質問については、
“調査票”そのものを見るのが望ましいと言えましょう。

3つのポイントを挙げましたが、
こういったことを一つ一つ見ていくと、
その調査の全体像がつかめるようになります。

その過程で新たな気づき、あるいは疑問が生まれ、
更にそれを深掘りしていくことで、表面からは
見えなかった新たな真実に辿り着ける可能性が高まるのです。

調査に関する生情報チェック、
あなたもチャレンジしてみませんか。

調査結果の見方については、以下も参考になると思います。
併せてご一読ください。
◎「データ(情報)の見方・読み方」については、こちらもご覧ください。

生データを活用したアプローチ法については、
Q&Aサイトも利用価値が高いと言えます。
その方法については、以下に記しました。
◎「Q&Aサイト活用法」については、こちらをご覧ください。