2014年5月7日、任天堂が「3月期・連結決算」を発表しました。
本業のもうけを示す営業損益は、なんと464億円の赤字。
これにより、2012年3月期以降、3期連続となる営業赤字が確定。
900万台の販売を見込んでいた据置型ゲーム機『Wii U』が、
272万台と予定の3割しか売れなかったのが主因とのこと。
期初(2013年4月)には、
1000億円の営業黒字を目標に掲げていましたから、
その落差たるや半端ではありません。
岩田聡社長は、「娯楽産業に浮き沈みの波があるのは宿命」と発言
しておりますから、同社にとっては想定内かもしれませんが・・・。
任天堂と言えば、過去には「マリオ」など
多数のヒット作を出し続け、栄華を極めるとともに
従業員の給与水準の高さでも常に話題をさらってきた会社です。
その任天堂が、今や3期連続の赤字という状態。
『Wii U』の不振とは、
家庭用ゲーム機の不振と言い換えることもできましょう。
実際にオンラインゲームは着実にシェアを伸ばしており、
今やその規模はゲーム市場の半分に迫る勢いです。
一方、任天堂は、ゲームそのものにも陰りが見られます。
ゲームソフトの年間販売本数を見ると、
2008年はベスト10の内、1~5位までを任天堂が独占。
上位10作品中8本を任天堂が占めました。
ところが2013年を見ると、
任天堂の最高位は3位(ポケットモンスターX/Y)、
ベスト10に顔を出す作品も、3本に過ぎません。
任天堂のソフト開発力が相対的に落ちている、
という事実は否めないでしょう。
この状況に、進化論を唱えた「チャールズ・ダーウィン」が
残したとされる言葉を浮かべる人も多いと思います。
「強いものが生き残るのではない、
賢いものが生き延びるのでもない。
変化に対応したものが生き残ったのだ」
人は安定を好み、変化を嫌います。
一方で環境は日々変化。
自分は“安定”と思っている環境も
いつ不安定化するか分かりません。
大企業といえども、つぶれる時代ですから・・・。
だからこそ、常に自分を磨き、どのような変化が訪れても、
それになんとか対応していく。
そういった“覚悟”の必要性を改めて感じさせてくれた
任天堂の決算であったように思います。
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