俺様シネマ -5ページ目

キングダムオブヘブン

オーランド・ブルーム
リーアム・ニーソン
ジェレミー・アイアンズ
エドワード・ノートン
エヴァ・グリーンほか。
リドリー・スコット監督
12世紀、十字軍が遠征を繰り返していたヨーロッパ。
妻子を亡くし、罪を犯して失意のドン底にいるバリアンは、唐突に現れた父に導かれ、贖罪を求め、綱渡りの休戦協定下にあるエルサレムに向かう。
エルサレムでは、休戦協定を遵守したい国王ボードワンと、協定を破り、サラセン人の王サラディンを一戦を交えたい王女シビラの夫で、テンプル騎士団を統べるギーとの間で、水面下の綱引きが展開していた。
その、「天の王国」エルサレムで、バリアンが見たものは。
彼が護ると決めたものとは。

リドリー・スコットだけに映像も美しかったです。何度もデジャヴに襲われたりもしましたが、攻城戦なんて、そんなにバリエーションあると思えないから仕方がないですよね。
んでもって、とにかく二人の偉大な王が問答無用にカッコ良かったです。
イスラム教代表サラディンと、キリスト教代表ボードワン。
育った世界もアイデンティティも違うのだけど、多分世界で一番認めているのはきっとお互いで、だから休戦協定は、彼らの間でしか成立しない。今の時代にも必要だよね、こういう人たち。(エラそう)
ボードワンの中身はエドワード・ノートンなのですが、ハンセン病で全身を隠しているから、銀の仮面から覗く目を除けば全く素顔での登場はなくて、事前の予習がないとノートンだとは分からない、非常に贅沢なキャスティング。
だけど、その目がオッソロシク多弁で流石はノートンだと思った次第。

そしてその目から、バリアンは何を読み取ったのか。それも一つのテーマだと思う。
サラディンを除けば、バリアンは王の思いを一番理解した人間だと思う。
だけど、オーランド=バリアンには、まだ力強さみたいなものはないです。
サラディンみたく、この人について行けば間違いはない、みたいな、そういう圧倒的な強さを感じることはないです。
ボードワンみたく、普通の人間ぽくなくて、どこか神聖さみたいなのを感じることもないです。
でも、一緒に死んでやろうかな、って思わせる何かはあったと思う。
もう、全然頼りないんだけど、彼がしたいと思うことは、多分、きっと正しいんだと思う。
キリスト教もイスラム教もユダヤ教もよく分からない、完全無欠の第三者の目から見ると、今も昔もエルサレムの状況っていうのは、途方もなく馬鹿馬鹿しいわけですよ。
目を覚ませ、と、リドリー・スコットは言いたかったのかもしれない。『天』の王国はそもそも地上にあっちゃイカンのよ。よくよく考えれば根っこは同じなんだから仲良くしなさい!!って。

なのだけど、エルサレム攻防戦はまだまだ続く。「人間がもっと諦めることを知ってれば、戦争だって起きはしない」と、ネズミの言葉(確か「スチュワート・リトル」にこんな台詞あった)を思い出す。

そうそう、私I LOVE ニコライ・コスター・ワルドーで、観に行って来たんですよ。
名無しの役なんで、ある程度は覚悟をしてまして、でも5分くらいは出てるだろうと思ってたんですがが、まさか5秒とは。
たった5秒。

5秒!
…泣いちゃうぞ…
なのにエンドロールは5秒の出番でメインキャスト扱い。この扱いを喜ぶべきか否か悩むところ。
てゆーか、エルサレム(ロケ地は多分モロッコ)連れてってよ、リドリー!!
そんなワケで、彼目当てでこの作品を見ようかと迷っておられる方(…どれくらいいるんだろう…いらっしゃったら是非挙手を願います。)そういう意味では全然期待できません…
マイナー俳優ファンに愛の手を!
yahoo!デンマークとか行ったよ!何書いてあるか分からないよ!
…と、今日も今日とて愚痴ばかり。ちぇー。

歌え!ジョニス・ジョプリンのように


保険会社に勤めるパブロは、ちょっと魔が刺して、依頼人のお金をチョロまかし、それを誤魔化すために急遽50万フランが必要になる。
そんな時、ちょっと…かなりエキセントリックなイトコのレオンに、莫大な遺産が転がりこんだことを知り、彼から50万フランふんだくろうと画策。
レオンは熱烈なジョン・レノンとジャニス・ジョプリンのファンで、既にこの世にいない二人との再会を待っていると知り、妻のブリジットと売れない俳優をジャニス・ジョプリンとジョン・レノンに化けさせ、なんとか金をせしめようとする。
最初は嫌嫌だったブリジットだが、だんだんのめり込んで行く。

ジョニス・ジョプリンがすきだ。
彼女が生きていた時のことは全然知らないのだけど、彼女は1970年代初頭のアイコンだと思う。
ついでに、ロックも英語も全然分からないのだけど、彼女の歌は、魂を削るようにして、全身から搾り出したような、そういう歌で、だから、絶対にBGMにはならない。きちんと正座して、静粛に、厳粛な気持ちで聴くべきである。(ヘッドバンキングは可…正座してヘッドバンキングはクレイジー過ぎるだろうか)
そんなワケで、この作品は見ないではいられないのだ。
歌え!ジャニス・ジョプリンのようにと言われてても、歌えるわけないワケではあるが。

とにかく、ブリジットが素敵でした。
地味で内気な、日々を退屈で無意味だと思い込んで暮らしていたのだけど、だんだん弾けていく様が、大変に気持ちがいい上に、何より、カッコいいのでございます。
髪のファーも、大きなサングラスも、なんて言うのか分からない帽子も。
バンドを引き連れて、マイクの前に颯爽と立つと、素直にカッコ良くて、早く歌え!歌ってくれーーー!と思う。
中々歌って見せてくれないところがミソですよね。
クライマックスで歌う彼女は、本当にカッコいいですよ~!
そして何より、この作品を作った人たちは、本当に心からジャニス・ジョプリンが好きなんだなあって、それが分かって、それが何より素敵だと思った。
こんな風に、リスペクト出来るなんて、なんてロックなんだろう。
こんな風に、リスペクトされるなんて、なんてロックなんだろう。
私は聴くだけで精一杯…「CHEAP THRILLS」いいよねえ。

んでもって、恐らく、この作品の監督なり、脚本なりをやった人の分身がレオンなんだろうな、と思う。
目の前で歌ってくれるなら、それが幽霊だろうと構うものか。
そして、結果的にレオンは、再びジョン・レノンとジャニス・ジョプリンを連れてきてしまったワケだ。
マテリアルではなくて、スピリチュアルな意味で。
んでもって、実はレオンって、分かってたんじゃないか?とか思ってもみたりする。
パブロ辺りはレオンの手の平の上で、くるくる踊らされていたのではないか?
だけど、きっと、パブロは踊ってよかったと思っている筈だ。
レオンの手の平の上で、伴奏はブリジットのジャニス・ジョプリンなんだから、踊らにゃソン、ソンなのだ。

マッハ!!!!!!!!

 

タイ式アクション
村の大切な仏像の頭が切り取られ、盗まれると言う、村始まっての大事件!
ムエタイの達人ティンは、それを取り返すために大都会バンコクに向かう!
ノーワイヤー、ノースタント、ノーCG、ノー早回し!
ムエタイの華麗なる技の数々を目にも見よ!!…という快(怪)作。

色々な意味で男らしい、痛快アクションでございます。
何がなんでもアクション。ちょっとくらいワイヤーで吊っても、私、全然怒ったりしないのに、愚直なまでに人体の脅威に挑む、実に男らしい作品でございます。
人間ってスゴイですよね。
あんなコトまで出来るんだ!と、素直に感心してしまいます。
人間の頭の上をヒョコヒョコ歩き、車の上を飛び越えたかと思ったら、今度は車の下をくぐり抜ける。
身軽でパワフル。テーブルで殴られても全然平気。サーカス系北斗の拳ってわけさ!
何も考えずに脅威のアクションを楽しめば良いこの作品、何も考えずに楽しませてくれるところが、これまた心憎いですね。

だもんだから、最初から、「ああ、早く仏像盗まれないかなあ」とか、大変罰当たりなことを考えながら見てしまう冒頭。
本当にワイヤーで吊ってないのかな、と、思わずワイヤーを探してしまう意地の悪い私と、ノリに乗って宙を飛び交うティン。
あまりに分かりやすく悪い悪役。
ティン役の人がムエタイのスペシャリストであると知っているけれど、だんだんパワーアップする敵どものプロファイルも気になってくる終盤。
ここまで来ると、一番の見所を色々な角度から、スローモーションを取り混ぜて、何度も何度も見せてくれるから、ちょっとよそ見をしていても大丈夫。
ああ、楽しい。

映画を撮る側が、一体何を見せたいのか、それが分かりやすい作品というのは、とても楽しいと思う。
脅威のローテク、脅威のハイポテンシャル。
何がなんでも人力で。
タイ人以外に誰が出来る?出来はしまい!
ナマの、本物のアクションは、やはりワイヤーで吊ったものよりスピーディーでパワフルだ。
ほとんどそれだけを前面に、それだけで押し切ってしまう、脅威のタイ式アクション。
NG集というか、撮影風景取り混ぜたエンドロールが、人体の限界への挑戦が、いかに一大事業だったのかと多弁に語る。
額を切ったり足を捻ったり、ひっくり返る三輪タクシーを支え、足に引火した主演俳優の消火…
正しい体の張り方だと思ったよ。
アンタら男だよ!と、最大の敬意を持って、この、男たちを称えたい。

映画宣伝の在り方。

今日で自分が担当する仕事が終わって、先方さまにお渡しした帰り、映画館に寄って「キングダムオブヘブン」の前売りを買ったのですよ。
そしたら、窓口のおねえさんがオーリー通信などというちらしを、頼んでもないのにくれるわけですよ。
オーリー通信
しかも中には、オーリー情報満載で、オーリーの好きな食べ物vとか、そういう映画には関係ない情報満載なわけですよ。
オーリーはベジタリアンv
そんなこと言われても困るわけですよ。
オーリーはお寿司好きv
ベジタリアンで寿司好きって……かっぱしか食べられなんじゃ…(ものすごくどうでもいい疑問)
俳優さんの愛で方は迷惑にならない限りは、人それぞれだとは思うのですが、私は、俳優さんをこういう風には愛でたくないわけですよ。

テレビの宣伝もこんなですよね、これ。
監督は独特な映像美を誇るリドリー・スコットで、ジェレミー・アイアンズ、リーアム・ニーソン、エドワード・ノートンなど、その演技力に定評のある面々がずらりと脇を固める本格派(多分)
それが、可愛い女優さんが夢見る乙女ポーズで「I love オーリー」とかやってるわけですよ。
やめてくれえええ!
これじゃあ、男性のお客様はおすぎ(男?)でもない限り観に行けないではありませんか。
ニコライ・コスター・ワルドー目当てで見にいく私としては、いいえ、違います違います、わたしは「I love オーリー」ではありません!と、無駄なアピールをしなくてはならないではないですか。
オーランド・ブルームのファンだって、そんなミーハー(死語)ばっかじゃないと思うわけで、だから恥じている方もいると思うわけで、映画会社は明らかに宣伝方法を間違えていると思うのですよ、思いませんか?

映画会社製作のCMは、観に行きたくなくなるようなものばかりだと思いませんか?
映画館から出てきた客を捕まえて感想を言わせたようなヤツは最悪で、チョー泣けましただとか、ジョニー・デップかっこいいー!(複数で)だとか言ってるの見ると、なんか、腹立ってきませんか?
あれを見て、そりゃはよ見にゃ、と思う人っているんでしょうかね?いねえべ?

映画会社の人には、ちゃんと自分たちが配給する映画を観て、それにふさわしいCMを作ってほしいと思う。
主演俳優で押すのが間違いだとは言わないけれど、その押し方ってものがあると思う。
特に「キングダムオブヘブン」に関して言えば、あんな、アイドル映画みたいな押し方は絶対間違えていると思うし、そもそもオーランド・ブルームに対しても失礼だと思うんですけど。ってか、本人に見せられるんですか、あれ。
そんなこんなで、ちょっと愚痴ってみたりしました…
だってあんまりヒドイんだもの…

インファナル・アフェア2~無間序曲

 

前作で、トニー・レオンが演じた潜入捜査官ヤンと、アンディ・ラウが演じた警察に潜入するマフィア、ラウの過去にスポットを当てた第二作。
有力マフィアのボスが暗殺され、荒れるかと思われた香港黒社会だが、次男のハウが瞬く間に掌握、さらにその勢力を拡大する。
同じ頃、警察学校に通うヤンが、そのハウの腹違いの弟であることが分かり、退学処分になるが、それでも警官になりたいと熱望するヤンは、その血縁を利用し、潜入捜査官としてハウの傍近くに潜入する。
一方、そのファミリーの有力者で実力者のサムは、ラウを警察に送り込む。

複雑!複雑!!
分かっているつもりだったのだけど、粗筋を書いてみようと目論んでみたが、自分でも何書いてんだか分からない有様。
信じてくれなくてもよいのですが、人物相関図だったら書けます!
いやあ、お見せ出来なくて残念だなあ!

香港映画とは思えない(私の香港映画のイメージは、ほぼジャッキー・チェンによって作られています)ローテンションと、緻密な人物描写と複雑な人間関係、それによって起こる様々な人間ドラマで、ぐいぐいと引き込まれてしまいます。
男の人が憧れる男の世界ってやつではないでしょうか?
女の子としましては、ちょっと近寄りがたい、傍観するしか出来ない、そういう世界だなあって思いました。チャンドラーの小説みたいな。強くなければ男じゃない、優しくなければ生きている価値がない…だっけ?(ウロ)
こういう男に惚れると大変だ。
「勝手だよね…」と、それでも笑顔で背中を見送ること以外、出来ることなどなさそうだからだ。
その勝手さに惚れちまってるから始末に負えない。だめんずウォーカーというやつだ。

恋しちゃいそうにイイ男たちが、俺に惚れると怪我するぜ、とばかりに、男の世界で生死を分ける境界線で綱渡り、それが硬派でまたまたカッコいい。
泣くことになってもついていきたいのは、ウォン刑事。
彼のためなら泣いてやろう。ああ、いくらでも泣いてやろうともさ!(ストーカーか?)
いい人間になりたいと、マフィアの血に抗って警官になりたいと願う、そういうヤンに家族を裏切らせる張本人なんだけど、どこかそれを悔やんでいるような、それでも非情であろうとするような、だけど肝心なところで非情に徹しきれない弱さのような、そういうものに惚れるのです。
前作で、ふと、思い出したようにヤンに誕生日プレゼントを手渡す、あのシーンが大好きで、この人に何かある度に、あのシーンを思い出す。
そんなウォンに対して、自分の態度を決めかねているヤンも良いですね。
色々あったから、憎んだらいいのか、慕ったらいいのか、友人に近い距離をとるのか、あくまでビジネスライクな関係に止めておくのか。
トニー・レオンより青臭い、若いヤンがちょっとかわいい。

もう一人の主人公ラウ。
こっちは、もうちょっとまっすぐで、いわゆる「若者」っぽい。
所属する警察を裏切って、その機構の中で出世していくことを、むしろ楽しんでいるようで、年上のカッコいいおねえさんに恋をしたりもする。
けっこうズルイとこなんかもあったりして、ヤンに比べると、精神的にプレッシャーは小さいですよね。
彼の直接の上司に当たる(この表現なんだか違和感)サムがまた、大変なクセモノぶりで、知性派マフィアなハウと相対すると、なかなか凄みがありました。
それにウォンを加えた三人の命のやりとりが、この作品の見せ場だと思いました。

とても面白いのですが、無理矢理難を挙げるとしたら、あれですよ。
若い時代のヤンとラウを演じる役者さんが、確かにカッコいいんだけど、トニー・レオン、あるいはアンディ・ラウにあまりにも似てなさ過ぎる点。
初めのころなんか、どっちがどっちなんだか分からなかったです…
本当にそれだけ…

交渉人

 

サミュエル・L・ジャクソン
ケビン・スペイシー
シカゴ警察で、腕利きのネゴシエーターとして活躍するダニー・ローワンだが、障害保険金横領にかかわる殺人事件の犯人という濡れ衣を着せられてしまう。
無実を訴えて、人質をとって警察の入っているビルに立てこもる。
その交渉に招聘されたのは、FBIで活躍する腕利きネゴシエーター、クリス・セイビアン。
事件の真相の解明を求めるローワンに、セイビアンはどうする!?

痺れる…!
テレビでやってたやつなので、どっかカットされてんのかなあ、もしそうなら損した気分なのだけど(無料だっつの)それでも、緊迫感と緊張感に息がつまり、CM入ってなかったら窒息していたなあ、と思うのです。
日本ではあんまり馴染みのないスペシャリストの、その仕事ぶり、その道の超一流がその道の事件を起こす厄介さのコラボレーション!
矢張り、スペシャリストものはいいですね。
それを、サミュエル・L・ジャクソンとケビン・スペイシーという、演技のスペシャリストがガチンコ勝負をするわけですよ!たまんねー!

ローワンの、ものすごく簡単に犯罪者に仕立てられてしまう様が、とても怖い。
おかしいくらいみんな、彼が犯人だと思い込んでしまうのが不思議だと思ったのは、もしかしたら私だけなのでしょうか…
なんでみんなで一斉に敵になってしまうの?
だからこそ、彼は立てこもって、ネゴシエーターとしてのプロ技を思う存分ふるわなくてはならないわけだが、それにしたって、シカゴ警察の皆さん、ちょっと簡単に操られスギじゃないですか?
頭を使え、頭を!…と思ったのは、矢張り私だけなのでしょうか…

そんなこんなで、あっさり窮地に追い込まれてしまう、そういう中で、ローワンがたった一人の戦いを始めるわけですが、その状態を理解してくれるのが、きっとセイビアンくらいしかいなかったんだなあ、と思う。
話を聞くにも頭がいるんですね…
そうして、だんだん二人の間に信頼関係が築かれていく様子が、見ていて引き込まれるポイントだ。
武装警官にぐるっと包囲された中、ローワンとセイビアンは頭と、言葉を武器に戦うわけです。
そうやって次々を繰り出すネゴシエーターアタック(他に言い様なかったのか…)で、警察軍団を翻弄、まったくもって目が離せないのです。
特に私の脳みその容量は、ちょっと標準より足りないので、その頭脳戦を追うのが精一杯で、殺人事件の真犯人は誰かと言う、そもそも最初の目的のことなどすっかり忘れてしまうのでした…
時々、思い出すんですけどね…時々…

様々な、ネゴシエーションのテクニックを見られるのも、面白いところですよね。
「踊る大捜査線」の映画で、コレをそのまんま真似てみたのか?というような場面があったのですが、流石に本家の緊迫感とその効果までは真似出来なかったようです(当然)
嘘を見抜く方法、交渉術、その他諸々、普段の生活ではあんまり役に立たないと思うのだけど、いざっていう時には実際に活用してみたいなあ、って思いました。どうやって使おうかなあ。

それにしても、これの後に「交渉人真下正義(で良かったでしょうか?)」の予告を入れるのは、一体どういう了見か。営業妨害?
これを見たあと、同じジャンルの映画を見るのはキビシイのでは?
「交渉人」最高傑作であって、ネゴシエーションもののスタンダードではあるけれど、交渉人ものの標準レベルではないのですよ、と、お断りすべきだったのでは。
ユースケ・サンタマリア可哀想…
いや、もしもこの作品を超える出来栄えの作品だったらごめんなさい(無理だろうなあ…)

ディナーラッシュ


ダニー・アイエロ
エドアルド・バレリーニ
NYで一番ホットなイタリアレストラン「ジジーノ」の、ある一夜を描く、乱暴に言ってしまえば料理版ER。
本来は家庭料理の店だったのに、息子がシェフになてしまって、オシャレイタリアンの店に変えてしまったことが不満なオーナー、流行店にした自分の手腕をイマイチ認めてくれないのが不満なシェフ、副シェフはギャンブル狂い、二人のシェフと関係を持つウエイトレス、物知りバーテン、厄介なお客さん、オーナーの裏稼業…
彼らが織り成す群像劇。

強く意識を持っていないと、何度でも借りてきてしまうDVD。
それがこれ、「ディナーラッシュ」なのであります。
軽やかな音楽に乗って、戦場のような厨房を舞う食材、食器、それを抱えて走り出すウエイトレスとウエイター、それを食べるアクの強い客たちが、CM出身のボブ・ジラルディ監督がテンポ良く見せ、ものすっごくか・い・か・ん(キショ)
それが緩急の「急」であるのなら、「緩」の部分で浅すぎず深すぎず、主役格のワガママな天才シェフウードを中心に、親子の確執、男の友情、職場恋愛という人間ドラマ、グルメ本の舞台裏などの小ネタをプラス。
もうだ~いすき!
何度も見て、お話の筋が分かったら、BGVとして流すのもオススメ。
とは言っても音楽PVのようにオシャレでキレのある映像で、ついつい目を奪われてしまうし、お話だってすっごく面白い。
いくつもの物語が絡み合っているんだけど、混乱せずにちゃんと見れるから不思議不思議。
登場人物それぞれが、このお店にこの夜来ているその理由を考えて見ると、きっと楽しい。

私がこの映画を何度となくリピートしてしまう理由に、この映画の持つライブ感があるのですが、もうひとつ、ワガママ天才シェフ・ウードのカッコ良さ!
料理の腕は天才なのだけど(だから?)、俺様王様、世界は俺のためにある、世界の中心で(俺への)愛を叫ぶ…って感じな上、女ったらし、行列の出来るお店にするために、女性料理評論家には色仕掛け、野望のためにはなんでもするぜ!っていう、大変素敵なキャラクター。
あまりにそれに迷いがないので、アンタはこれでいいんだわ…と、心の底から思うのです。
厨房では独裁者。
「シェフへの返事は、はい、いいえ、分かりませんの三つだけだ、他は許さん。」と言うニュアンスの、素敵にゴーマンな名言は、このウードだからこそ許される。てか、私は許す。
唯一彼の思うようにならないのがオーナーのパパ。
店のことなら大丈夫だろうが、自分の息子だったら心配かもだ(戸田奈津子風)
だけど、ウードは俺様なので、愛されるということは、野放しにしてくれること、心配ご無用だぜ!なのだ。惚れる…
なんだが、私の目には、あなたの料理あんまりおいしそうに見えなかったわ…

それぞれの物語のエンドマークも、巧くついていて、思わず「にやり」とすること請け合い。
たくさんの「にやり」を見つけてください。
そしたらきっと、その「にやり」を誰かに話したくなる。「ジジーノ」に行きたくなる。
抜群にセンスの良い映画で、だけど超メジャーってわけではないこの作品、カノジョをお家に招待した時なんか、一緒に見て、アナタのセンスを猛烈にアピール!
私だったら一生ついて行っちゃうな~(ついて来るな)

ロード・オブ・ザ・リング「二つの塔」

イライジャ・ウッド
ヴィゴ・モーテンセン
イアン・マッケラン
ショーン・アスティン
ビリー・ボイド
ドミニク・モナハン
ジョン・リス・デービス
オーランド・ブルーム
ピーター・ジャクソン監督
「指輪物語」の映画化の二作目。
前作で、それぞれがそれぞれの任務を果たすため、バラバラに分かれた「旅の仲間」
フロド&サムはモルドールを目指し、アラゴルン&レゴラス&ギムリはウルク=ハイに浚われた、メリー&ピピンの救出のため走る!
それぞれの前に立ちはだかるのは、益々その力を増していく闇の勢力。
彼らは「中つ国」を救えるのか!?

DVD持ってるんですけどねー、BSでやってたものですから。
DVD持ってるんですけどねー、何録画してるんだろうねえ、自分…
好きな映画がTVでやると、どうにも録画せずにはいられない私です。テレビ東京でやった「ブラックホークダウン」なんて、録画して、テープの爪折っちゃった。だってエリック・バナの吹替えが山路さんなんだもの。山路声すき。

そんなことはどうでもよく。
もしかしたら、三部作で一番好きかもしれない、この第二部。
何故ならば、私はローハン好き。特にこの作品最大の見せ場、ヘルム峡谷の戦いは血湧き肉踊り、自転車にまたがり下り坂にさしかかると、「For the KING」と叫んだものだ、心の中で。
ローハンのセオデン王が、少しずつ、偉大な王になってゆくのが好きです。
闇に飲まれ、迷い、時に絶望しながら王として立ち、終に敵と相まみれるその過程が、私はとても好きです。
随分エオメルのオイシイ台詞をとっちゃってくれちゃってるんですが、それだけ価値のあることだと思う。
シリーズの中で、誰よりも王様らしい王だと、私は思う。
彼に付き従う騎士たちが、三部「王の帰還」で玉砕必至の進軍をする、その理由がここにある。
こういう、素朴な主従関係が、私はとても好きなのです。
素朴で、洗練はされていないけれど、これからまっすぐ育っていくであろう、そういう少年期の終わり。それがローハンだ。

その反対?の、これから、絶滅していくのであろう、木の精霊エントも愛しています。
多少、トールキンふざけてたのでしょうか…と思うような部分もあるのだけど、ブラウン管越しに見る戦争を、自分のものとして戦う決意をする、あのくだりが好きで、相手は木なのに、うっかり恋に堕ちそうになる。
なんて罪作りな木…(何言ってんだ)
この、エントの木の髭とメリーとピピンのやりとりが、これまた大好きで、ゆったりと、のんびりとしたエントのペースにイライラじりじりするメリーが可愛くて仕方がない。
そして、メリーとピピンの小ささが、可愛くも切ない。

主人公のフロドの道行は、どんどん深刻になってきて、見ているのがキツくなっていく。
途中合流するファラミアの描き方は、何度見ても疑問を覚える。
SEE版では、回想シーンでかわいそうなところや、知的な部分を追加して、ちょっとだけ救済を試みているのだが、全然足りず、私はどうしてもこの点を容認することが出来ず、中国人のように執念深くうらみつらみを言わずにはいられないのである…
ゴラムはキモ可愛い…のかのう…
「スパイダーマン」のウィレム・デフォーを彷彿とさせる熱演を見せてくれるのだが、ここまで出来るのに、何ゆえファラミアは…と、矢張り中国人のように執念深くうらみつらみを言うのをやめられない。
原作の父との関係と似てるよな。PJはもうちょっとファラミアを評価すべきじゃよ…って、もうとっくに手遅れだってば。

映画の出来としては、実は一番「旅の仲間」がよく出来ていると思います。
これは好みの問題なのだけど、二部、三部と進む間に、PJ色が濃厚になっていくわけで、それが、私はイマイチ好みではないのだな。
だけど、この人の描く戦闘シーンは大好きで、この二部は、ちょっと遠慮勝ちのPJ色で、これくらいが私的には丁度よくバランスがとれているのです。
そんなワケで、私は「二つの塔」が一番好きです。

好きな俳優について~ベニシオ・デル・トロ編

好きな俳優語り、第二回。
なんと言うか、デル・トロのことを語れるってのは、ちょっと映画通っぽくて良いと思う。
私はこの人の、動物的勘で演技してそうなところが、もう辛抱たまらなく好きだ。「野生化したブラピ」とか、「森からのっそり現れた、映画の救世主」(BYショーン・ペン)という、素敵な評価が大好きだ。
あと、よれよれの私服とか、ほわほわしたインタビューの受け答えとか、来日の際東急ハンズで鍋買ったとか、ブラピが弟のように可愛がってる(こう見えてブラピより3つくらい年下だ)とか、漏れ聞く、真実かどうかよく分からない(私服はともかく)噂だとかが、いちいち私を喜ばせる。
つーかどこが映画通なのか。

この人の演技の巧さは、実は当代一だと思い込んでいます。
何と言いますか、この人の名演技にはわざとらしさがないのです。
一見小汚い(言っちゃった…)のですが、イメージカラーは多分白。あなた色に染まります…というやつです(本気)
なので、見ていてとてもナチュラルですよね。
本当に映画の中で生きている、そういう、異世界の生物っぽい。んでね、私生活の方が架空なの(意味不明)
この人の主演は見たことないのだけど、助演のはずが実質的には主演と言うか、さりげに主役を食ってることが多い気がする…
この人が助演やってると、主演はお客様みたいになるのだ。

「トラフィック」
アカデミー賞受賞作。
ゲロシブ。「アカデミー賞助演俳優賞」であることを知るまで、てっきり主役だと思っていた。
麻薬捜査をするメキシコの警察官役。
中盤、プールで夢を語る、あのなんとも言えない表情を世界中に見せたいと思った(余計なお世話だ)

「ラスベガスをやっつけろ」
ヤクチュー弁護士ゴンゾ。通称デブ・トロ。好きなものは好き…
カッコいいとは口が裂けても言えないが、このデル・トロは文句なくすごい。
とは言え、女の子的には踏み絵とも言える。これが好きだと言うことは、正しいデル・トロファンである…という感じ。そこまで悟るとこれはまごうことなく「動くトロ様写真集」である。

「スナッチ」
泣きたくなるくらいちょっとしか出てこない。嘘、これで終わり?と思う。
ギャンブル中毒のチンピラだが、テラテラスーツでふらふらと、一切信用のおけないチンピラぶりが、駄目な子ほど可愛いというやつ。
ビジュアルだけ見れば中々男前だと思うのは、ファンの欲目でしょうかね?駄目?

…辺りが大好きです。
なんて言いつつ、まだ「21g」見てなかったりするんですけどね…
すごくヘヴィそうなんで、尻込みして一年経ってしまいました、という感じなんですよね…
見たい…見たいけれど、トレイラーの暗い表情で椅子に背中を預け、貧乏揺すりしているあの画だけで、これはイカン!と思った。
巧い人の絶望の演技を正視する自信がない。救いのあるラストなのでしょうか?見ると落ち込むとか聞くんですが…

今楽しみなのは「SIN CITY」かなあ。楽に見れそうで。出番少なそうだけど。

ホーンブロワー

 
タイトル: ホーンブロワー 海の勇者 DVD-BOX1
 
タイトル: ホーンブロワー 海の勇者 DVD-BOX2

ヨアン・グリフィスの出世作。
グリフィスは「ブラックホークダウン」に、ちらっと出ているわけですが、最初はほとんどエキストラ役だった。
なんだけど、監督リドリー・スコットがこれ、「ホーンブロワー」の大ファンで、「きゃ、ホーンブロワーがいるわ!大変!」と、大喜びで、急遽台詞も名前もある役にキャスティングされた…という逸話がある18世紀末の英国海軍モノ。
17歳で仕官候補生になった、ホレイショ・ホーンブロワーの戦いと青春の日々を描く、C・S・フォスター原作の海洋モノの映像化。

英国人になりたい。
このレベルのドラマを、ゴールデンタイムに普通に茶の間で、しかも無料で見られるなんて、なんて羨ましい!
日本人に生まれたばっかりに、レンタル屋三軒回ってなんとか見つけ、唯一あったレンタル屋ってのがチャリで片道一時間、それがそれぞれ一本しかないものだから、順番通りに見られなかったり、飛び飛びにしか見られなかったり、新作から旧作になるのを待たなきゃいけなかったり、それでキーってなってたら、正月BSの深夜にやってたよ、とか言われてしまったりするのだ、キー!
それを買おうと思えば三万円もかかってしまう。さんまんえん。全八巻で三万円は安いだろうか。レンタルでは特典映像は見られない。
買うべきか、買わざるべきか、それが問題だ。

そんなこんなで、ちょっとだけ、わたしたち、出会わなければ良かったね、とか思う。
まっすぐでチョー正義感が強く、少々無鉄砲で、大変マジメなホレイショくんが、17歳(…には見えないんだけどね)の少年らしく、いじめっこと戦ったり、受験に苦しんだり、恋したりと、17歳の青春を送りつつ、国家のために戦って、どんどんエラくなってゆく。
このホレイショくんが、男の子の魅力をぎゅっと凝縮したような、そういうキャラクターなので、見ていて素直に応援してしまいます。
男の子らしい無鉄砲さで、時に軽く暴走してみたりもするのですが、そのエネルギーがものすごくまっとうな男の子らしい正義感だったりして、好きなようにやらせたくなる。
…の割りに、時々自信をなくしてよろよろしてみたりするところも可愛いところだ。馬に乗るのが下手くそだったり(笑)

そんなホレイショくんをサポートする面々もすてき。
理想のおとうさんを体現したような、ホレイショくん二番目の乗艦インディ号のペリュー艦長が、私は大変好きです(聞いてません)
このままホレイショえらくなって、自分の艦なんか持ってしまったら、ペリューさん出番なくなっちゃうじゃん!と、ヒヤヒヤした程愛している(聞いてないってば)
おともだちでは、繊細でちょっと頼りないけれど、一番の理解者でもあるアーチーくんは大変可愛いのですが、ちょっと年上のお友達ブッシュさんが好き。
男の子的無鉄砲を止めてくれそう。君になら任せられる、という感じで。

全八巻で、一応、4巻までは独立して見られる、一話完結モノ。
どの話も大変な面白さで、こんなの無料でテレビで流すなんて、太っ腹にも程がある出来栄えで、重ね重ね英国人に嫉妬せずにはいられないのだが、中では二巻の受験戦争話が大好きだ!
ホレイショくんがものっすごい末っ子で、受験に慌てて飛び出す際、シャツを貸してくれたり、アイロンかけてくれたり、帽子を整えたりしてくれたり、万歳三唱で送り出してくれたり、そういうのがたまらなく可愛い。
海戦は私には経験ない(当然だ)のだが、受験は経験あるからねえ。なんか思い出す。
初恋編なんかは、見ていて照れる。
歴史モノで海洋モノという、非現実的題材のドラマなんだけど、そんなに遠い存在じゃないキャラクターたちが、とても愛しくなりますね。

そんなワケで、NHKの方にもう一度お願い申し上げたい。
ホーンブロワー全話もう一回放送してください。
受信料、一回も休まず払ってます。未払いにしたことただの一度もありません。だからどうかお願いします。