ディナーラッシュ | 俺様シネマ

ディナーラッシュ


ダニー・アイエロ
エドアルド・バレリーニ
NYで一番ホットなイタリアレストラン「ジジーノ」の、ある一夜を描く、乱暴に言ってしまえば料理版ER。
本来は家庭料理の店だったのに、息子がシェフになてしまって、オシャレイタリアンの店に変えてしまったことが不満なオーナー、流行店にした自分の手腕をイマイチ認めてくれないのが不満なシェフ、副シェフはギャンブル狂い、二人のシェフと関係を持つウエイトレス、物知りバーテン、厄介なお客さん、オーナーの裏稼業…
彼らが織り成す群像劇。

強く意識を持っていないと、何度でも借りてきてしまうDVD。
それがこれ、「ディナーラッシュ」なのであります。
軽やかな音楽に乗って、戦場のような厨房を舞う食材、食器、それを抱えて走り出すウエイトレスとウエイター、それを食べるアクの強い客たちが、CM出身のボブ・ジラルディ監督がテンポ良く見せ、ものすっごくか・い・か・ん(キショ)
それが緩急の「急」であるのなら、「緩」の部分で浅すぎず深すぎず、主役格のワガママな天才シェフウードを中心に、親子の確執、男の友情、職場恋愛という人間ドラマ、グルメ本の舞台裏などの小ネタをプラス。
もうだ~いすき!
何度も見て、お話の筋が分かったら、BGVとして流すのもオススメ。
とは言っても音楽PVのようにオシャレでキレのある映像で、ついつい目を奪われてしまうし、お話だってすっごく面白い。
いくつもの物語が絡み合っているんだけど、混乱せずにちゃんと見れるから不思議不思議。
登場人物それぞれが、このお店にこの夜来ているその理由を考えて見ると、きっと楽しい。

私がこの映画を何度となくリピートしてしまう理由に、この映画の持つライブ感があるのですが、もうひとつ、ワガママ天才シェフ・ウードのカッコ良さ!
料理の腕は天才なのだけど(だから?)、俺様王様、世界は俺のためにある、世界の中心で(俺への)愛を叫ぶ…って感じな上、女ったらし、行列の出来るお店にするために、女性料理評論家には色仕掛け、野望のためにはなんでもするぜ!っていう、大変素敵なキャラクター。
あまりにそれに迷いがないので、アンタはこれでいいんだわ…と、心の底から思うのです。
厨房では独裁者。
「シェフへの返事は、はい、いいえ、分かりませんの三つだけだ、他は許さん。」と言うニュアンスの、素敵にゴーマンな名言は、このウードだからこそ許される。てか、私は許す。
唯一彼の思うようにならないのがオーナーのパパ。
店のことなら大丈夫だろうが、自分の息子だったら心配かもだ(戸田奈津子風)
だけど、ウードは俺様なので、愛されるということは、野放しにしてくれること、心配ご無用だぜ!なのだ。惚れる…
なんだが、私の目には、あなたの料理あんまりおいしそうに見えなかったわ…

それぞれの物語のエンドマークも、巧くついていて、思わず「にやり」とすること請け合い。
たくさんの「にやり」を見つけてください。
そしたらきっと、その「にやり」を誰かに話したくなる。「ジジーノ」に行きたくなる。
抜群にセンスの良い映画で、だけど超メジャーってわけではないこの作品、カノジョをお家に招待した時なんか、一緒に見て、アナタのセンスを猛烈にアピール!
私だったら一生ついて行っちゃうな~(ついて来るな)