インファナル・アフェア2~無間序曲
前作で、トニー・レオンが演じた潜入捜査官ヤンと、アンディ・ラウが演じた警察に潜入するマフィア、ラウの過去にスポットを当てた第二作。
有力マフィアのボスが暗殺され、荒れるかと思われた香港黒社会だが、次男のハウが瞬く間に掌握、さらにその勢力を拡大する。
同じ頃、警察学校に通うヤンが、そのハウの腹違いの弟であることが分かり、退学処分になるが、それでも警官になりたいと熱望するヤンは、その血縁を利用し、潜入捜査官としてハウの傍近くに潜入する。
一方、そのファミリーの有力者で実力者のサムは、ラウを警察に送り込む。
複雑!複雑!!
分かっているつもりだったのだけど、粗筋を書いてみようと目論んでみたが、自分でも何書いてんだか分からない有様。
信じてくれなくてもよいのですが、人物相関図だったら書けます!
いやあ、お見せ出来なくて残念だなあ!
香港映画とは思えない(私の香港映画のイメージは、ほぼジャッキー・チェンによって作られています)ローテンションと、緻密な人物描写と複雑な人間関係、それによって起こる様々な人間ドラマで、ぐいぐいと引き込まれてしまいます。
男の人が憧れる男の世界ってやつではないでしょうか?
女の子としましては、ちょっと近寄りがたい、傍観するしか出来ない、そういう世界だなあって思いました。チャンドラーの小説みたいな。強くなければ男じゃない、優しくなければ生きている価値がない…だっけ?(ウロ)
こういう男に惚れると大変だ。
「勝手だよね…」と、それでも笑顔で背中を見送ること以外、出来ることなどなさそうだからだ。
その勝手さに惚れちまってるから始末に負えない。だめんずウォーカーというやつだ。
恋しちゃいそうにイイ男たちが、俺に惚れると怪我するぜ、とばかりに、男の世界で生死を分ける境界線で綱渡り、それが硬派でまたまたカッコいい。
泣くことになってもついていきたいのは、ウォン刑事。
彼のためなら泣いてやろう。ああ、いくらでも泣いてやろうともさ!(ストーカーか?)
いい人間になりたいと、マフィアの血に抗って警官になりたいと願う、そういうヤンに家族を裏切らせる張本人なんだけど、どこかそれを悔やんでいるような、それでも非情であろうとするような、だけど肝心なところで非情に徹しきれない弱さのような、そういうものに惚れるのです。
前作で、ふと、思い出したようにヤンに誕生日プレゼントを手渡す、あのシーンが大好きで、この人に何かある度に、あのシーンを思い出す。
そんなウォンに対して、自分の態度を決めかねているヤンも良いですね。
色々あったから、憎んだらいいのか、慕ったらいいのか、友人に近い距離をとるのか、あくまでビジネスライクな関係に止めておくのか。
トニー・レオンより青臭い、若いヤンがちょっとかわいい。
もう一人の主人公ラウ。
こっちは、もうちょっとまっすぐで、いわゆる「若者」っぽい。
所属する警察を裏切って、その機構の中で出世していくことを、むしろ楽しんでいるようで、年上のカッコいいおねえさんに恋をしたりもする。
けっこうズルイとこなんかもあったりして、ヤンに比べると、精神的にプレッシャーは小さいですよね。
彼の直接の上司に当たる(この表現なんだか違和感)サムがまた、大変なクセモノぶりで、知性派マフィアなハウと相対すると、なかなか凄みがありました。
それにウォンを加えた三人の命のやりとりが、この作品の見せ場だと思いました。
とても面白いのですが、無理矢理難を挙げるとしたら、あれですよ。
若い時代のヤンとラウを演じる役者さんが、確かにカッコいいんだけど、トニー・レオン、あるいはアンディ・ラウにあまりにも似てなさ過ぎる点。
初めのころなんか、どっちがどっちなんだか分からなかったです…
本当にそれだけ…
