睡眠は心の作用
睡眠とはなんでしょう。人間はなぜ睡眠が必要なのでしょうか。この疑問に現代科学はまだ答えを出せない段階にあります。 人は睡眠状態に入ると、五感で感じる一切の感覚がなくなり、記憶もありません。睡眠は肉体、特に脳が疲れをとるために休息している状態だと説明する学者がいます。ならば、五感に刺激を全く与えないような環境、暗闇で、無音でゆったりとくつろげるような場所にいれば、五感からの刺激がないために脳細胞は疲れないはずです。そのような場所にいれば睡眠はとらなくても済むでしょうか。残念ながらどんなにリラックスできる場所にいても、なにも疲れることをしなくても、一定時間起きていれば眠くなり、睡眠は必ず取るようになるのです。 また、朝の通勤電車の中で眠る人もかなりいます。電車の中は明るいし、やかましいし、けっして寝心地はよくない場所なのに眠っている方が多いです。2時間ほど前に目覚めたばかりだというのに、もう脳細胞が睡眠を要求しているのでしょうか。脳細胞が休息のため睡眠をとるという説は、このように矛盾が多く、まったく見当違いです。脳細胞はもちろん、人体のあらゆる細胞は睡眠中も活動しています。そのため睡眠中であっても、酸素も栄養も必要となるため、呼吸もし、心臓も動いているのです。 実は、睡眠とは肉体の作用ではなく、心の作用なのです。肉体ではなく、心にとって睡眠が必要だから睡眠をとるのです。 肉体(ハードウエア)と心(ソフトウエア)をつなぐ回路が脳という装置なのです。 脳は五感というセンサーから送られる情報を処理して心に送ります。心は思ったことを脳に指令を出し、肉体を動かします。脳は心との通信がなくても生命(肉体)を維持するために働いています。呼吸したり,心臓を動かしたり、食べ物を消化吸収したり、老廃物を排出したりする機能です。 心は目覚めているときにはフル活動しています。そしてエネルギーをたくさん使います。 そのため一定時間が経過すると心は疲れてエネルギーの補充が必要になるのです。 心は効率よくエネルギーを補充するために、脳との通信を一切しないようにします。脳と通信すればエネルギーを消耗するからです。 睡眠とは心が脳との通信を遮断して、エネルギーを補充する現象だったのです。 そのために、眠っている間は、痛むところがあっても感じず、耳元で悪口を言われても聞こえないのです。 一切の記憶もされないので、時間的経過の感覚もありません。時計を見てはじめて何時間寝たか知るのです。睡眠時間は心がエネルギーを充電している時間です。 健康体の方は、朝目覚めたときが一番元気が良いのはこのためです。 睡眠と似ている事象に「麻酔」と「意識不明」があります。 睡眠との違いは、睡眠は心の側から脳との通信を遮断するのに対して、麻酔・意識不明は脳の側から心との通信を遮断することです。 麻酔薬や睡眠薬は脳細胞の働きを極端に弱めるため心との通信が出来なくなるのです。薬は肝臓で解毒されるまで効果を発揮し眠った状態になります。 うつ病や自律神経失調症の方は、眠れなくなり、心にエネルギー補充できないため元気が出なくなります。たとえ、睡眠薬を飲んで睡眠時間を十分に取ったとしても元気が出ません。どうしてでしょうか。 睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠とあります。レム睡眠は浅い眠り、ノンレム睡眠は深い眠りです。心がエネルギーをたくさん補充しているのはノンレム睡眠の時で、レム睡眠の時はわずかしか補充できないのではないかと思われます。 おそらく睡眠薬ではノンレム睡眠の時間があまり得られないのではないかと思われます。うつ病や自律神経失調症の方は深い眠りが出来ないためになかなか治らないのではないでしょうか。深い眠りが健康維持に必要な理由はここにあったのです。 意識不明は、過剰な刺激が脳に入ってきた時に、その刺激をそのまま心に送ったのでは心が損傷を受ける恐れがあるので、脳の側で自動的に通信を遮断する機能です。 過電流が流れたときに安全装置ブレーカーが働くようなものです。 過激な痛み、過激な恐怖、このようなものを心に送りつづけていれば、心は耐えられず、気が狂ってしまうでしょう。そうならないように意識不明という生命維持機能が働くのです。 睡眠は心の作用であることをお話しました。ここに書かれたことは仮説ですが、人間の構造が、肉体(ハードウエア)心(ソフトウエア)生命エネルギーから成り立っていることが証明できれば、容易に理解できることだと思います。。