サウジアラビアに行くときは両替する場所に要注意!(サウジの両替事情、日本円の両替など)
先日、通訳の仕事で行ってきたサウジアラビア出張のお話しをしています。
一連の話は、こちらのテーマからも一覧でお読みいただけます。
通訳紀行~サウジアラビア編~|翻訳で食べていく方法★プロの翻訳者養成所 (ameblo.jp)
サウジアラビアの通貨は「リアル」です。
現地で現金を使おうとするときはこのお金が必要なわけですが、事前情報として、日本円からサウジアラビアリアルに両替するのは困難という話を聞いていました。
幸い、私は6月にアメリカに行った際に米ドルをかなり多く余らせてきたので、「その米ドルを両替すればいいや」と考えていました。
今日は、実際にその事前情報が正しかったか、そして実際にどこで両替ができたか、現地での両替事情、さらに現地でどれくらい現金を使ったかなどについてお話ししたいと思います。
2019年に観光客へ国を開いたサウジアラビア、これから旅行する人の参考になれば幸いです。
ただし、サウジアラビアは今、急速に変化しています。
特に観光客にとっては、どんどん便利になる方向に変わっていっていると思いますので、明日はさらによくなっていると思います。
ここでの情報はあくまでも参考として、現地で逐一確認するようにしてください。
実際に、私が行ったときも、事前にいろいろな人から仕入れていた情報とは変わっている部分もたくさんありました。
(もちろん、事前にお話しをうかがった人たちの情報は、大いに参考になり、とても助かりました)
今回、成田空港からアブダビ経由でサウジアラビア(ブライダ)に飛びました。
日本円からリアルへの両替は難しいと聞いていたのですが、成田空港の両替所でサウジアラビアリアルを扱っていました。
しかし、私は「もしかしたら現地で両替した方がレートがいいのかなぁ」と思い、日本では両替しないで行きました。
日本を飛び立ち約10時間、アブダビに到着。
アブダビのザイード国際空港にも、大きな両替所が数か所あり、もちろん(米ドルから)サウジリアルに両替することは可能でした。
しかし、やはりサウジ国内で両替するほうがレートが有利になるのではないかと思い、アブダビ(UAE)でも両替をせずにブライダへ飛びました。
これがちょっと失敗でした!
それはレートのことではありません。
今回、私たちはサウジアラビアの首都ではなく、地方都市のブライダへ(アブダビから)飛びました。
地方都市といっても人口は67万人で、かなり大きな都市です。
両替ができるだろうと思っていました。
確かに、ブライダの空港(ナーイフ・アブドゥルアズィーズ王子地方空港)に銀行の窓口があり、両替が可能でした。
しかし、両替をしようとしたところ、米ドルの100ドル札しか受け付けないとのことでした。
私は20ドル札しか持っていなかったので、両替ができませんでした。
さあ、困った…
市内に行けばどこかで両替できるだろう… と祈りながら、空港を後にしました。
翌日(サウジ滞在2日目)、ちょっと時間があったので、銀行に行くことにしました。
幸い、私たちにはお世話係の人(イベントの担当者)がいて、いろいろと教えてくれました。
まずは近くの銀行に行くことにしました。
ホテルのロビーで住所を聞き、Uberで車を呼んでいくことにしました。
(サウジアラビアはUberが便利!サウジのUber事情もまたいつかお話ししますね)
Alinma Bank
立派な銀行!
サウジアラビアの銀行は、イスラーム金融と言って、我々の知っている銀行とはちょっと違う金融システムになっているのですが、銀行の様子は日本やアメリカと変わりませんでした(アドバイザー個別のガラス張りのオフィスも見え、日本の銀行の庶民が入るスペースよりは、かなり立派な様子でしたがw)。
入口すぐのスペースにはATMがあって、人々がお金をおろしていました。
中に入ると、日本と同じように、まずは目的に応じて番号札を取る仕組み。
警備員の方がいて案内をしてくれたのですが、その方は英語が話せず、番号札を取ってくれたものの、すぐに個室のオフィスに通され、銀行の方が話を聞いてくれました。
日本のような窓口もあるのですが、ウェルスアドバイザーのような人の個別のオフィスに通されました。
投資をするわけでもなし、あまりきれいな格好もしていないのに、立派なオフィスに通されてしまい、ちょっと緊張しました。
しかし、バンカーの方はとてもやさしく(もちろん、英語もばっちり)、「どこから来たの?」などと世間話で気さくに応対してくれました(ここでも「日本」ブランドが効きました)
そして、銀行に口座を持っている人でないと両替はできないとのこと(これも日本と同じですね)。
そこで、市内にある両替所を紹介してくれました。
またUberで車を呼ぶことにしたので住所を教えてもらったのですが、なんと、私たちのスマホのUberアプリにアラビア語で直接住所を入力して呼んでくれました。
やさしい!!
そして向かったのが、こんな市内の商店街。
こんなところに両替所がありました。
店内は窓口が2つあって、簡単な長椅子が置いてある質素なつくり。
ガラス張りで外から丸見えなのは、やはり防犯対策もあるのでしょうか(サウジアラビアは犯罪が少なく、かなり安全でしたが)。
窓口は日本の両替所とまったく同じ。女性の従業員の方が英語で対応してくれました。
ガラス張りになっていて、窓の隙間からお金やパスポート(本人確認書類)などをするっとやり取りするタイプ。
両替所はかなりすいていたのですが、私たちのあとに1人男性がいたので、何リアル札を何枚欲しいか少し考えたかったので、その男性に先にやってもらいました。
そして、考えている間にも、3~4人くらいお客さんが来ていたので、そこそこ忙しそうでした。
観光客以外でも、外貨との両替の需要がまあまああるんですね。
さすが、人口67万の都市です。
米ドルを持っていたので、両替はスムーズでした(やはり、ここでは日本円は両替できないようでした)。
しかし、私は個人的に額面の小さいお札を多めにもらいたかったので、ちょっとややこしいお願いをしてしまったようで、英語が難しかったのか、事務所かどこかに電話をして、英語で対応してくれる人と電話越しに話をさせてくれました。
自分が説明するのもちょっと難しかったのですが(だいたい何リアルのお札を持っていれば便利か?みたいな質問をたくさんしてしまったので)、とにかく希望通り、小さい額面(5リアル)札を多めにもらえ、無事に両替が完了しました。
ちなみに、サウジのお札はこんな感じ↓
بواسطة www.sama.gov.sa وFair use وhttps://ar.wikipedia.org/w/index.php?curid=176928
ريال سعودي - ويكيبيديا (wikipedia.org)
私は両替して5リアル札、10リアル札、50リアル札でもらいました。
ちなみに、サウジアラビアリアルのレートは1リアル=38円くらいで、現地では「だいたい40倍」(4倍して0をつける)という計算をしていました。
1リアル札はほとんど使わないようですね。
また、コインもあるようですが(両替所では端数のコインをもらいました)、市中ではほとんどコインは流通していないみたいです。
スーパーで現金で払ったところ、お札しかもらえませんでした(コインになる端数はもらえないww)。
そういう意味でも、カードやアップルペイなどを使った方がいいと思います。
カードやアップルペイは、だいたいどこでも使えるみたいで、スーパーなどでは必ず使えます。
日本より、そういう意味では便利だと思います。
Uberもカード決済ですし…
結局、現金を両替したものの、ほとんど使う場面はなさそうでした。
そして、実際に、現金を使う場面はありませんでした(せっかく両替したんで、空港などであえて現金払いをしましたが)
今日も最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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サウジ出張で参加したさまざまなアクティビティ。貴重な経験ができました!
9月8日~15日まで、ユネスコ食文化創造都市の展示会(食文化創造都市エキスポ)に出展した鶴岡市の代表団に、通訳として参加してきました。
先日よりそのお話をしています。
一連の話は、こちらからまとめて読むことができます。まだお読みでなければ是非とも↓
通訳紀行~サウジアラビア編~|翻訳で食べていく方法★プロの翻訳者養成所 (ameblo.jp)
昨日は、今回のサウジアラビア訪問でエキスポ(展示会)での出展以外にも用意されていた、いろいろな活動についてお話ししました。
下の表は、今回予定されていたアクティビティの一覧です↓
参加したアクティビティはすべて興味深く楽しかったのですが、特に印象に残ったものをいくつかピックアップしてご紹介したいと思います。
昨日は、Welcome Dinnerについてお話ししましたが、食事に関係するアクティビティが中心となりました。
それもそのはずで、今回のサウジアラビア訪問は、ユネスコ食文化創造都市の加盟都市のイベントの一環として訪問したからです。
サウジアラビア王国のブライダ市も、2021年に食文化都市に指定され、伝統的な固有の食文化を大切にする市としての活動をこれから活性化させていこうという趣旨もあり、今回は「食べる」ことが中心の訪問となったのです。
今回、ブライダ市が用意してくださったアクティビティは上の表のとおりなのですが、そのうち、私たち鶴岡市が参加したのは(スケジュールの都合で14日朝に帰国したため)以下のとおりです。
【9月12日】
9:00 Qassim Chamber + breakfast(カシーム商工会議所表敬訪問+朝食)
10:00 COG closed meeting(ユネスコ食文化創造都市会議)
12:00 Show Enterprener Support Programs + Self-Made Young Person Award(起業家支援制度の説明会、若手成功者の表彰)
【9月13日】
5:30 Dates Auction (デーツ競り見学)
13:00 Lunch in Buraidah Water Tower(ブライダタワーでランチ)
以下に、写真と共にどんなアクティビティだったかご紹介します。
よろしければお付き合いください。
【9月12日】
9:00 Qassim Chamber + breakfast(カシーム商工会議所表敬訪問+朝食)
カシーム州商工会議所に表敬訪問
そこで、朝食をいただきました(がっつり!)
10:00 COG closed meeting(ユネスコ食文化創造都市会議)
商工会議所の別の部屋に移動し、ユネスコの会議が行われました。
いろいろな議題が話し合われましたが、次回の展示会の開催地などの決議も行われました。
12:00 Show Enterprener Support Programs + Self-Made Young Person Award(起業家支援制度の説明会、若手成功者の表彰)
そして、同じ会議室で、カシーム州の企業支援制度や受賞した若手成功者の紹介などがありました。
カシーム州としても起業家を後押しするような政策を打ち、地元経済の活性化に取り組んでいるようです。
ところで、会議室のテーブルにはそれぞれにこんな豪華な器が・・・
中身はデーツした。
デーツはどこでも出てきます。
そして、会議も終わろうとしているときに、入り口にたくさんの葛籠(つづら)が積み上げられているなぁと思ったら…
これでした。
手土産に1人1箱いただきました。
中身は・・・
デーツでした。
2段目・・・
3段目・・・
デーツのお土産は買う必要がなさそうですね
(1時ころにすべて終わり、ホテルに戻りました。夕方のブース運営に向けて休息と準備です)
【9月13日】
5:30 Dates Auction (デーツ競り見学)
これがとても面白かったです。
デーツシティ(Dates City)という、デーツの取引が行われる市場を中心に、博物館やコンベンションセンターなどが立地している施設です。
デーツの競りは、こうして外で行われます。
トラックや自家用車でデーツを夜のうちに運んできて、夜が明けると競りが行われるようです。
こんな風に、車のボンネットに載せたり、トラックに載せて売られています。
値段を叫ぶ声があちこちから聞こえてきます。
私たちはガイドさんに連れられて、市場の中をぐるぐる歩きました。
途中で休憩スペースのようなところがあり、コーヒーとデーツをいただきながら、説明を聞きました。
取引高は年間60億米ドルにのぼるそうです。
一大産業です。
そして、デーツにもさまざまな種類やグレードがあり、値段がだいぶ違うようです。
上の写真のデーツは少し黄色がかっていますが、完全に乾燥させる前の、ちょっとフレッシュなやつ。
カリカリして渋いのですが、甘味がしっかりあります。
このフレッシュなのを好む人もいるので、これはこれで売れるのだそうです。
デーツシティには「デーツ博物館」もあり、まずはここでデーツについて学びました。
ここでまたコーヒーをいただき、もちろんデーツもww
そして、手土産までいただきました。
(またデーツ!)
これはかなり高級なデーツのようです。
高級なものもいただきましたが、やはり格が違うという感じ。
かなりおいしいです。
日本では食べたことがありません。
そして、最後にはインタビューもありました。
كرنفال بريدة للتمور (@Buraydahcarnval) / X
この期間中に開催されていたBuraydah Carnivalの公式のインタビューのようです。
私も単独でインタビューを受けましたが、どこに載っているのか(カットされたのか)わかりませんでしたww
13:00 Lunch in Buraidah Water Tower(ブライダタワーでランチ)
ブライダタワーとは、ブライダのシンボルともいえる建築で、給水塔です。
サウジアラビアは基本的に砂漠なので、海水を浄化して水道水に利用しているそうです。
その水を市内全域に回すための施設です。
実は、初日にウーバーで買い物に出かけたときにここの横を通り、運転手さん(女性)にこの建物について尋ねたら、「何があるのかわかりません」という回答でした。
もしかしたら、地元の人はあまり市内の施設のことをよく知らないのかもしれませんし、女性だったのであまり知らなかったということも考えられます。
しかし、タワーに到着してみると、入り口に厳重な警備が敷かれていて、あらかじめ報告しておかないと入れないようでした。
もしかしたら、一般の人は入れない施設なので、運転手さんは知らなかったのかもしれません。
ここの上は展望台とレストランになっていました。
展望台からの眺めはこんな感じ。
展望台は、球体に2本入っている線のうちの上の線の部分。
王国の施設の方角は写真を撮影しないように言われました。
国家防衛のためなのでしょうね。
展望台から階段で階を一つ降りると、レストランでした。
偉い人(首長)が座るような椅子にも座らせてもらいました。
こちらでも豪華なランチをたっぷりいただきました
以上が今回鶴岡市が参加したオプションのアクティビティ(ツアー)でした。
それはそうと、ちょっと残念だったのが…
上のアクティビティの表には書いてないのですが、14日の早朝(4:30)に砂漠ツアーに行けることになったのです。
しかし、我々日本チームは朝7時にホテルを出発して11時の飛行機に乗らなければならなかったのです。
主催者がスケジュールの調整を試みてくれたのですが、飛行機に乗り遅れてしまう可能性がなくもないので、安全策を取って今回わ涙を飲んで砂漠ツアーはパスすることになってしまいました。
砂漠ツアーに参加したイタリアチームの人が、あとで写真を送ってくれました。
夜明けの砂漠に実際に立っていたら、さぞかし感動しただろうなぁと思う写真です。
ブライダは、いつかまた訪れてみたいと思う場所でした。
今日も最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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通訳に求められる海外での経験(今回のサウジ出張ではイベント通訳以外にも出番が多くありました)
9月8日~15日まで、ユネスコ食文化創造都市の展示会(食文化創造都市エキスポ)に出展した鶴岡市の代表団に、通訳として参加してきました。
先日よりそのお話をしています。
一連の話は、こちらからまとめて読むことができます。まだお読みでなければ是非とも↓
通訳紀行~サウジアラビア編~|翻訳で食べていく方法★プロの翻訳者養成所 (ameblo.jp)
さて、今回のサウジアラビア訪問では、このエキスポ(展示会)での出展以外にも、いろいろな活動が用意されていました。
これも、ブライダやサウジアラビアの理解を深めるために用意されていたのだと思います。
どのような活動(アクティビティ)が用意されていたか、そして私が参加してきたアクティビティについてお話したいと思います。
下の表は、今回予定されていたアクティビティの一覧です↓
メインイベントであるエキスポ(展示会)は午後6時からスタートとなっていてゆっくりだったので、午前中の時間にこういったアクティビティが用意されていました。
これらのアクティビティは参加必須のものもありますが、任意参加のものもありました。
メインイベントでは、鶴岡市の伝統料理の(サンプル)提供やライブクッキングのパフォーマンスもあったので、もちろんそれに向けた仕込みもしなければなりません。
それぞれの都市が用意する料理やスケジュールに応じて、アクティビティに参加している時間がない場合もあります。
ですので、ウェルカムディナーなどの大事なイベント以外は、基本的に参加自由になっていました。
自分たちで参加できるアクティビティを選んで参加するという方式でした。
私たち鶴岡市も、展示会の初日である11日の18時半からライブクッキングのステージがあり、提供サンプルと共に仕込みが必要でしたので、11日のアクティビティはどれにも参加しませんでした。
アクティビティ一覧を見ていただくと、農場や工場の見学、商工会議所の訪問などといった予定が入っていて、いかにも「市を代表した訪問団」の活動といった感じがします。
実際に、今回の訪問は市レベルでの公式訪問的な側面があり、鶴岡市もブライダ市に招待されたという形でした。
そのため、現地では至れり尽くせりで、空港の送迎はもちろん、当日の会場の往復の足やアクティビティのガイドなど、すべてがそろえられていました。
かなりきちんと用意されていた感じがします。
しかし、それがわかるまでは、少し苦労がありました。
というのも、このような日々の活動がどのように展開されてるのか、毎日どのようなアクティビティがあるのかを、現地に到着するまで知らされていなかったからです。
なんなら、上のアクティビティの表は、現地に到着して3日目にいただいたものです
おそらく運営委員会の方もバタバタで、いろいろと準備がぎりぎりになっていたのだと思います。
(多分、ブライダ市としても、民間レベルでこんな風に外国人を招待して開催する大イベントは初めてのことだったと思います)
事前にメールである程度の情報はもらっていたのですが、時間を追うごとに少しずつアクティビティが追加されていくという感じで…
会場がどこなのか、ホテルがどこなのかといった情報すら、出発の数日前まで確認が取れていませんでした。
もちろん、運営員会側ではすべて決まっていたのでしょうが、市役所の担当者が質問をしても、なかなか思うように返事が返ってこなかったということだったようです。
中東の事情に詳しい人たちに尋ねたところ、これは「中東あるある」だとか。
まあ、情報がなかなかもらえないとか、ぎりぎりまで予定が決まらないといったことは、他の地域でもよくあることなので、事前に細かい情報まで欲しがるのは日本人の特性なのかもしれません。
ともかく、何がいつどのように行われて、誰に物事を尋ねたらいいのかは、現地に入って徐々にわかっていったという感じです。
そういう意味でも、通訳の出番はかなり多かったです(イベント当日以外の場面でも)
海外に同行する(通訳の)仕事では、このような現地対応もかなりの部分を占めてきます。
そういう意味でも、現地(海外)での経験がかなり活かせる仕事かと思います。
逆に、海外のこういう大雑把な対応に慣れていない人がいきなり現地に行って対応することは、(プロの通訳だとしても)とても大変なのではないかと思いました。
私は中東の訪問は今回が初めてでしたが、日本以外の人々がどんな感じで仕事をするかある程度わかっていたので、かなり覚悟ができていて、今回のサウジアラビアでの状況は特に驚くことはありませんでした。
むしろ、全体的な印象として、私が経験してきた国・文化のなかでは、かなりきちんと対応してもらえた方だったと思っています。
今回は、市の訪問団として招待を受けた側だったので、もしかしたら特別に対応がよく、企画もしっかりしていたのかもしれません。
サウジアラビアに詳しい人に事前に伺ったところ、「サウジアラビアの人たちはかなり怠け者だ」とのことでしたが、少なくとも今回私たちの対応をしてくださった人たちは、まったくそのようなことはなく、かなりきめ細かい対応をしてくれ、企画・計画も綿密になされていたと思います。
みなさん毎日寝不足になりながら働いていました。
現場でも、30分に1回はスタッフの誰かが「何か不足はないか?」「困ってることはないか?」と聞きにきてくれ、とてもきめ細やかでした。
ただ、その綿密な計画が出来上がるのが、もしかしたらぎりぎりで遅かったということはあるかもしれません。
しかし、現地の人々の対応はとても丁寧で礼儀正しく、さすがはイスラームの世界の人々!と思いました。
丁寧さは、日本人よりも数段上だったと思います。
その点は、私が事前に抱いていたイメージを180度覆されました。
先ほども話したとおり、メインイベントである展示会の準備などもあり、アクティビティの参加は限られました。
しかし、2日目以降は、(ライブキッチンが終わったこともあり)精神的にもかなり開放され、体力も回復してきたこともあり、アクティビティに積極的に参加することにしました。
現地の商工会への挨拶や会議など、公式なアクティビティもあったのですが、現地の農場や工場などの見学など、とても興味深いアクティビティもたくさん用意されていました。
私たちが参加したアクティビティについても簡単に紹介したいと思うのですが、その前に、最初の「Welcome Dinner」についてお話しておきたいと思います。
先ほども言ったように、今回は私たちの現地の滞在がどのようなスケジュールになるか、直前までまったく未知の状態で渡航しました。
ですので「Welcome Dinner」といっても、どのような形態になるのか、どのような人が参加するのかなど、事前情報なしに参加することになりました。
(公式行事なのか、ただその辺のレストランに連れて行かれるだけなのかすら、知らずにいました)
この日(10日)は、本来は(少ない事前情報によると)本番に備え、会場・施設・設備・用意されている食材の確認、仕込みなどをする日だと聞いていました。
しかし、ふたを開けてみれば、まだ会場は見れないとのこと(会場が未完成・工事中で、安全上の問題からまだ見せられないとのことでした)。
結局、10日はイベントの準備は何もできず、夜の「Welcome Dinner」までは待機ということになりました。
まあ、その時間を利用して、昼に銀行へ両替に行ったり、スーパーへ買い物に行ったりすることにしましたが、その様子については(とても面白かったので)改めてお話ししたいと思います。
ともかく、昼はいろいろと自分たちの活動をして、午後は夕食の時間までゆっくりと過ごすことになったのです。
21時にホテルのロビーに集合すると、車で移動するとのこと。
どうやら「Welcome Dinner」の会場は別のところのようです(そのことすらよくわかっていなかったww)
車で移動すること10分ほど
どうやら、そこはDates City(デーツの市場があるところ)で、イベントの会場となるところのようでした。
引率してくれた人についていくと、なんとこんな愛らしい動物が!
ラクダです。
歓迎の一環として、ラクダに触れる場を設けてくれていたようでした。
みなさん写真を撮ったり、なでたり、背中に乗ったり…
しかし、残念ながら私は触れませんでした。
なぜなら…
こちらは、日本の厚生労働省から出されている注意喚起なのですが、ラクダに接触した場合「14日間の健康監視」が必要になると注意されていたのです。
しかも、日本人が感染した場合、致死率は30%とかなり高いようなのです。
ということで、とても惜しかったのですが、ラクダとのふれあいは断念せざるを得ませんでした。
もちろん、会場に来ていたラクダたちは、感染症を持っていない個体だとは思いますが、一応、健康監視の対象となってしまうので、日本チームの人は誰も触りませんでした。
ラクダたちとの写真撮影のあとは、ベドウィン(砂漠の民)スタイルのコーヒーの歓迎を受けました。
屋外にテントが張られていて、アラビアコーヒーをいただきながら、商工会会長の歓迎のあいさつを受けました。
(アラビア語→英語の通訳付きでした)
歓迎セレモニーが終わると、場所を移動していよいよディナーでした。
こんな感じで、床に食事が用意されています。
これがベドウィンの「Welcome Dinner」です。
中は羊の丸焼きなのですが、これが最高レベルの歓迎(おもてなし)なのだそうです。
食べる際に上にかけてあるベール(パン)をはがし、ナイフで食べやすいようにほぐしてもらえました。
その様子をインスタにあげていますので、興味がある方は是非こちらもご覧ください(すこし閲覧注意です)。
と、こんな感じで歓迎を受け、おなか一杯になったのでした。
ホテルに戻る直前(22:50)、会場の中を少し見学させてもらえることになりました。
Welcome Dinnerをいただいたすぐ横に、展示会の会場がありました。
工事が急ピッチで行われていました。
サンプルを提供するブースの中を見ると、まだ空っぽ…
コンロもシンクも何もありません。
当日のことが少し不安になったのは、私たち鶴岡チームだけではなかったと思います。
こうして、最後はちょっと不安になる要素もありつつも、アラビアの伝統と文化を堪能しつつ温かく歓迎していただいた「Welcome Dinner」を大いに楽しんだのでした。
そして、ホテルに戻ったのが夜の11時30分。
アクティビティの表を見ると、翌朝は5時半に「デーツの競りの見学」がありました。
しかし、私たち鶴岡市チームは、旅の疲れがまだ抜け切れていないのと、翌日(イベント初日)の仕込み(ブースとライブキッチンの両方)をしなければならないので、少しゆっくり体を休め、部屋で少し準備を進めようということになり、その日用意されていたアクティビティはすべて「不参加」ということにしました。
スケジュール表を見ると、競りのほか、最大のデーツ(ナツメヤシ)農場(プランテーション)の見学、農業開発銀行の訪問、クレイジャ工場見学(クレイジャ:中東でよくあるクッキーの一種)が入っていて、どれも(個人的にも)参加しておきたいアクティビティでした…
しかし、私自身も、旅の疲労と暑さでかなり体力を消耗していたように感じていたので、大事をとってこれらのアクティビティはパスすることに。
私には、初日のライブクッキングのステージに立つ(通訳として)という大事な仕事もあったので、万全の態勢で臨みたいと思ったのでした。
ということで、私たち鶴岡市がアクティビティに参加するのは、翌日からということになりました。
参加したアクティビティについては、また次回(以降)お話ししたいと思います。
今日も最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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