「自信がつく」は付く?それとも着く? | 翻訳で食べていく方法★プロの翻訳者養成所

「自信がつく」は付く?それとも着く?

先日、

ふと迷いが生じたので

ことばの備忘録として

ここにまとめておきます

 

「付く」と「着く」の使い分け・・・

 

わりと分かりやすいので

迷う人は少ないのかもしれませんが

翻訳や物を書く仕事をしていると

こういう迷いが

ときどき生じてしまうのです

 

脈絡もなく

 

まるで

ゲシュタルト崩壊が起こるかのようにww

 

先日も

「自信がつく」

と、書こうとしたとき

「自信が付く」と

さっと書いたものの

突然

「あれ、付くでいいの?」

 

一旦、こんな風に迷い出すと

どんどん分からなくなって・・・

 

「自信が着く」

と書くと

確かにおかしいと分かるのですが

「自信が付く」も

なんだか変な気がしてきたのです

 

そこで

軽く調べてみました

 

そして

今度こそ

ちゃんと理解できたと思います!
 

ハチハチハチ

 

「付く」という漢字は

 

あるものと他のものが離れない状態になる

 

この意味のときに使います

 

物理的に「くっつく」ときのイメージで

特に

大きなものに小さなものがくっつくみたいに

くっつくものとくっつかれるものの間に

主従関係のようなものがあり

主体に何かがくっつくときのイメージなようです

 

主体のものに何か従属物のようなものがつく

というときの「つく」が

「付く」

です

 

一方、

「着く」は

基本的には到達するという意味

 

つまり

何か主体のものが

どこかの場所に到達する

とか

何かを到達させる

ということを表す字のようです

 

ですから

「目的地につく」

はもちろんですが

「席につく」

とか

「位置につく」

すべて「着く」になります

 

主体(「つく」もの)の動きに焦点が当たっている感じです

 

この延長で

「服を身につける」

「着ける」

となるわけです

 

動作

 

あと

こちらだと

「密着させる」といった意味合いもあるんでしょうかね

 

まあ

これは「着衣」とか

「試着する」とか

「服を着る」という意味を考えると

迷わないかと思うのですが・・・

 

ここで

迷いの原因になるのが

「知識がつく」とか「身についたしぐさ」

のような表現

 

これらは

「付く」

だそうで

 

知識や能力などが「備わる」

という意味では

「付く」だそうです

 

つまり

知識や能力の「動き」に焦点が当たっているわけではなく

身にくっついているという「状態」に焦点があたっているので

「付く」「付いている」

です

 

服の場合は

「服を身に着ける」という

「服が身体に着く」というイメージでとらえれば

迷いがなくなるでしょうか・・・

 

あくまでも

物理的な動きです

 

Photo by Benjamin Rascoe on Unsplash

 

 

この「身につける」が「身に着ける」だというインパクトが強いからか

「自信をつける」も

「あれ、自信を着けるかな?」

と、迷ってしまうのです

 

その延長で

「自信が着く」か??

 

みたいな・・・・

 

でも

「自信」は「付く」

自信を付ける

です

 

知識やしぐさ、性質やしぐさなどといったものと同類

 

物理的なものを身にまとう

というときとは

違うようです

 

 

まとめてみると

 

(「身につける」を含め)

「席につく」などの動作は「着く」

 

(「身についている」など)

「身につく」といった状態は「付く」

 

ということです

 


「自信」とは

自分の能力や価値、

考え方や行動の正しさを

信じて疑わないこと

 

自分の中から生まれるものであり

自信の方からやってくるものではないので

「自信が付く」となるわけですね

 

そういう考え方が「身についている」

ということなので

「付く」が適切ということです

 

自信を「身に着ける」(身にまとう)だけではダメだ

ということですね

 

自信は(内面から)身に付けましょう

 

私の説明では

ちょっと心もとないかもしれませんが

私も参考にした

次の記事が参考になると思いますので

納得いかないかたは

読んでみてください

 

付くと着くの違いを解説!位置につく・身につく・自信がつくの漢字はどちら? | コトバの意味紹介サイト (kotoba-imi.com)

 

 

 

ちなみに

こんな風に

いつもは問題なくわかっているのに

突然、意味が分からなくなったり

迷ったりすることって

よくありませんか?

 

漢字で迷ってしまうことは

厳密に言うと違うのですが

突然、こんな風に分からなくなると

私がいつも

「ゲシュタルト崩壊」を思い浮かべてしまいます

 

ゲシュタルト崩壊とは

いつも見慣れた文字が

突然、自分の意識のなかで意味を持たなくなってしまったり

文字がバラバラに見えてしまって認識できなくなってしまったり・・・

そんな現象の事を言うようです

 

詳しくは

下の記事や

ネットなどで調べてみてください

 

漢字のゲシュタルト崩壊現象とは何でしょうか? | 日本心理学会 (psych.or.jp)

 

 

このゲシュタルト崩壊現象

私は

ひらがなでたまに起こってしまいます

 

 

とか

 

 

とかが

急にその文字ではなく

おかしなデザインに見えてしまったりするのです

 

これは

文字だけではなく

図形や顔などでも起こるし

さらには

視覚だけでなく

聴覚や味覚、嗅覚でも

起こり得るそうです

 

不思議です

 

かたつむりかたつむりかたつむり

 

話はそれてしまいましたが・・・

 

自信は「付く」

 

ということで

覚えておきたいと思います

 

このブログでは

言葉や漢字の用法で

私自身がよく迷って

何度も調べてしまうものを

いろいろと記事にしています

 

よく調べるものは

また調べる可能性がありますから

自分のブログ記事にしてしまえば

今後、調べるときに便利

というわけです

 

「ことばの備忘録」というテーマで

まとめてあります

 

関心のある方は

ブログテーマから

「ことばの備忘録」

をクリックするか

 

ことばの備忘録|翻訳で食べていく方法★プロの翻訳者養成所 (ameblo.jp)

 

こちらからチェックしてみてください

 

余談も含め

最後までお読みくださり

ありがとうございました

 

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